13 / 14
第12話 生涯の忠誠・ロザリアの思惑
しおりを挟む部屋の外で待機していたミラーナは、物音がしなくなったのを確認するとノックをする。
返答はない。
本来であれば、主の許しもなく入室をするのは従者としてあるまじき行為であるが、ミラーナはドアノブに触れると、静かに扉を開けた。
室内は目を背けたくなるような惨状が広がっていた。
うつ伏せに倒れ込み、血だらけのカッシオ。彼の身体から溢れ出る血が広がっていく。
カッシオの近くでは、白いドレスを紅色に汚し、普段の清純さとは掛け離れた様相のアウローラが、血に濡れた短剣を握りしめて呆けたように立ち尽くしていた。
部屋には濃い血の匂いが充満し、ミラーナの鼻孔を刺激する。常人なら平静を保つのも難しい状況だが、ミラーナは眉一つ動かさず、アウローラを気遣い静かな声で話し掛けた。
「……終わりましたか?」
なにが、とは問わない。
復讐か、それとも今回の戦いか。どうあれ、アウローラの中でなにかしらの区切りが付いたのか伺う。
声を掛けられて、初めてミラーナが入室してきたことに気が付いたのか、ゆったりとした動作でアウローラの瞳がミラーナに向けられる。
元々透けるように白かった肌は更に色を失い、死人のような顔色だ。
瞳は濡れ、揺れる。眼差しが伝えて来る感情は一つだけではない。達成感、高揚、後悔、恐怖、様々な色を伝えてくる。
その中で、ミラーナに強く訴えかけてきたのは、罪悪感であった。
「ごめんなさい、ミラーナ。私は貴女たちを個人的な復讐のために利用しています」
全てはカッシオを殺すためであったと、ミラーナは震える声で懺悔する。
親に怒られて帯びる幼子のように、震えるアウローラ。
そんな彼女を前にして、ミラーナは口元に優し気な笑みを浮かべると、靴が血で汚れるのも構わず、アウローラへと近付いていく。
「よいのです。私を含め、アウローラ様に付き従う者たちは理解しております。理解した上で、貴女様は我らの希望なのでございます」
嘘を付いていたかのように語るアウローラだが、ミラーナは最初から教えられていた。
3年前、父親が政争に負け、貴族としての誇りも、地位も、住む場所さえもなくなった。
家族は散り散りになり、寄る辺はない。これまで貴族の娘として育てられてきた世間知らずのミラーナは、日銭を稼ぐ手段すら持ち合わせていなかった。
飢えて死ぬか、それとも身体を売るか。もしかすると、ミラーナが選択する間もなく、拐《かどわ》かされるかもしれない。事実、整った容姿の貴族令嬢であったミラーナを我が物にしようとする者は多かった。落ちぶれた令嬢をどうしようとも誰も罪には問わない。
下卑た欲望の罠が張り巡らされた帝都で、行く当てもなく彷徨い続けるミラーナ。あわや名も知れぬ貴族の慰み者にされそうになった時、もっとも早く手を差し伸べてのがアウローラであった。
『カッシオに、帝国に復讐をするために、力を貸して頂けませんか? ミラーナさん』
生きる糧も、目的も、意味さえ失ったミラーナにはとても甘美な響きであった。
力なく蹲《うずくま》っていたミラーナが顔を上げた先には、慈母のような優しい笑みを湛えたお姫様の姿があった。
アウローラに拾われたミラーナは、彼女のメイドとして働くことになった。
従わせる側から遣える側へ。給仕の一つもしたことのないミラーナは、紅茶を淹れることすらままならず、失敗続きであった。
捨てられるのではないかとミラーナの不安を拭い去るように、アウローラは常に笑顔でミラーナが成長をするのを待っていてくれた。
それだけではない。アウローラのメイドとして働くようになってからも、好色な内面を隠そうとすらしない貴族に狙われることもあったが、アウローラは自身の名を盾にして護ってくれた。
この方に受けた恩に報いるために、私は命を懸けて生涯この方に尽くそう。
それからというもの、ミラーナは死に物狂いであらゆる技術の習得に明け暮れた。
メイドとしての技能だけではない。アウローラを護れるよう身体を鍛え、政治を学んだ。アウローラのためになることであれば、ミラーナは努力を惜しまずなんでも身に付けた。
そうして3年。身に付けた技能は確かな力となり、誰もが認めるアウローラの従者となった。
怯えた仔兎のように震える主を、ミラーナはそっと抱きしめる。
「私はアウローラ様に救い上げられた身。例え、地獄の業火に身を焼かれようとも、どこまでも付き従わせて頂きます」
ミラーナは知っている。
確かにアウローラの目的は復讐だ。敬愛する兄であるディーノを追放したカッシオだけではない。ディーノの追放に加担した貴族たちや、救いの手を伸ばすこともなかった兄姉である皇族たち。そして、息子が殺されそうになっているのに、情の一つすら見せなかった皇帝を自身の手で殺したいという衝動をアウローラは抑えられない。
けれど、それだけでないこともミラーナは知っているのだ。
ミラーナを救い上げてくれた慈悲も、戦乱にある大陸を平和にしたいのも、戦いによって多くの血を流す人々を憂うのも、全てアウローラの本心だ。
アウローラは復讐のために行動している自身を責めるが、ミラーナはそうは思わない。
人の行動は多面的だ。たった一つの行動で人の本質は決まらない。
たとえ、復讐の悪魔となろうとも、人々を救う天使となれるのが人なのだ。
「どうか、ご自身を責めないで下さい。アウローラ様の行動によって救われた者がここにおります」
「それは……復讐ために」
「ええ。その気持ちはあるでしょう。けれど、貴女様が私を救おうとしてくれたのもまた事実。たとえ、復讐という強い衝動があろうとも、全てを捨てることのなかったアウローラ様の従者であることを、私は誇りに思います」
復讐のために全てを捨ててもよかったはずだ。
地位も名誉も、良心すらも捨て去り、復讐のためだけにあらゆる者を騙し、殺してもよかったのだ。
そうできなかったことを、アウローラは弱さというだろうけれど、ミラーナは強さと呼ぶ。
「今はお休み下さいませ。後のことは、私共にお任せ下さい」
ミラーナの胸の中でわずかに震えたアウローラ。
しばらくすると、緊張の糸が切れたのか静かな寝息が彼女の耳に届いた。
血に濡れ、眠る皇女を支え、従者は囁くように小さな声で誓う。
――たとえどのような困難な道であろうとも、私はこの命を懸けて生涯、貴女様に付き従います――
――
同じ頃。イニーツオの屋敷を離れる一台の馬車。
御者台の兵士がどこか心配そうな声で、車内にいるロザリアへと伺いを立てる。
「その……宜しいのですか?」
「なにが?」
「いえ、カッシオ様を置いていかれてです」
問われた意味など最初から理解していたロザリアは、おかしそうにくすくすと笑みを零した。
当然、兵士は困惑するが、ロザリアにとってはどうでもよいことだ。
「ねえ? では、貴方は私に残って剣を取れと言いたいのかしら?」
「そ、そういうわけではありませんが……」
兵士が口籠る。もちろん、そんなわけがない。
彼が言いたいのは、戦いに出たカッシオを置いて行くことで、不利益を生まないのかということだろう。
カッシオは感情的になりやすい人だ。それも、厄介なことに帝国でも高い地位を保持する皇族。彼の機嫌一つで自身の首が物理的に飛ぶかもしれないのだから、気が気ではないだろう。
とはいえ、保身もあるだろうが、多少なりともロザリアのことも心配しているのは伝わってくる。彼の首が離れようがくっ付いていようが、ロザリアには関係のないことだが、気遣いに応えるように不安は拭い去っておく。
「心配はないわ。私が帝都に帰ることは、カッシオ様も承知のこと。貴方はただ馬車を走らせればいいのよ」
「かしこまりました」
カッシオも把握していること知り安堵したのか、その声音には張り詰めた緊張が消えていた。
ま、私が勝手に帰るのだけれどね。
当然ながら、カッシオはこのことを知らない。もし、屋敷に帰ることがあればさぞ驚き、怒りを露わにするだろう。帰ることができたのであれば、だが。
ほぼ間違いなく、カッシオはアウローラに殺されているでしょうね。
そもそも、そうなるようにアウローラの思惑に乗っかったのはロザリアだ。
カッシオがイニーツオに飛ばされることになった会議。アウローラのやりたいことをロザリアは察しながらも、敢えて口出しをしなかった。カッシオを始末してもらうために。
次期皇帝候補として、長くカッシオを支援してきたロザリアだが、ここ最近のカッシオの行動は目に余るものがあった。
昔はなんであれ、私の言うことに従っていたというのに、最近は自尊心が強く、横暴な面が目立つようになってきた。そのせいで、駒として動かないどころか、勝手に不利益を生むんだもの。皇帝候補としても期待されていない今、残念だけれど切り捨てるしかないわね。
この残念というのは、カッシオを惜しんでいるわけではなく、これまでの支援が無駄になるという意味だ。
そもそも、ロザリアがカッシオの後援になったのは、彼が優秀な人形であったからだ。命令すればその通りに動くロザリアのお人形。皇帝になった時、傀儡としてこれほど優秀な神輿もあるまい。
育て方を間違えたわね。ただの飾りにしても、称賛するだけでは自尊心ばかりが膨れ上がって、傲慢になるのは当然だったわ。知恵が付いても面倒だからと放置していたけれど、なにかしらの手を打つ必要があったわね。それこそ、私の命令以外聞かないように――心を壊す、とかね。
ロザリアの頬が妖しく吊り上げる。
とはいえ、どう思ったところで手遅れだ。今頃、カッシオは殺されている。やり直しはきかない。
今、考えるべきはロザリアがこれからどうするか。
カッシオを傀儡の皇帝にするのは失敗。他の後継者に付くとしても、おいしい立ち位置は埋まっているでしょうしね。それに、誰かの下に付くだなんてごめんだもの。
皇子、皇女、それぞれ第三まで存在する候補者たち。うち、第二皇子は脱落。第三皇子、第三皇女は帝国に反旗を翻した。残りの候補は第一皇子と、第一、第二皇女の3名。
順当にいけば第一皇子が皇帝の座を引き継ぐであろうが、それを黙って見ているほど第一皇女も、第二皇女もお淑やかではない。順当に事が運ぶとは思えなかった。
「それに……ふふ。ええ、ディーノだったかしら。あれは予想外で、興味を惹かれるわ」
第三皇子ディーノ・クローディア。
カッシオの独断によって追放された元皇子。カッシオ程度に追放される実力しかないという認識であり、生きてはいないだろうとロザリアの記憶に残っていなかったが、なかなかどうして、恐ろしい能力を保持していたようだ。
遠目でしか確認できず、あの黒い怪物がディーノであると知ったのは、アウローラの軍を監視していた手駒の報告を受けてからだ。
報告した部下も半信半疑で信じられないようであったが、ロザリアは素直にその報告を受け入れた。
だって、そのほうが面白いものね。
軍隊を雑草のように蹴散らすディーノに、民衆の心を掴み、王器《おうき》を見せるアウローラ。二人が合わさった時の脅威度は計り知れない。
「ふふ……もしかすると、彼らに与するのが一番の好手かもしれないわ」
カッシオのために築いた地盤は、ロザリアが掌握している。その地盤を持ったままアウローラに付けばどうなるのか……。
想像するだけでも楽しくなってくる。
ロザリアは帝都に到着するまでの間、ディーノとアウローラと協力関係を築いた場合の展開を想像して、悦に浸っていた。
0
あなたにおすすめの小説
魔力ゼロで出来損ないと追放された俺、前世の物理学知識を魔法代わりに使ったら、天才ドワーフや魔王に懐かれて最強になっていた
黒崎隼人
ファンタジー
「お前は我が家の恥だ」――。
名門貴族の三男アレンは、魔力を持たずに生まれたというだけで家族に虐げられ、18歳の誕生日にすべてを奪われ追放された。
絶望の中、彼が死の淵で思い出したのは、物理学者として生きた前世の記憶。そして覚醒したのは、魔法とは全く異なる、世界の理そのものを操る力――【概念置換(コンセプト・シフト)】。
運動エネルギーの法則【E = 1/2mv²】で、小石は音速の弾丸と化す。
熱力学第二法則で、敵軍は絶対零度の世界に沈む。
そして、相対性理論【E = mc²】は、神をも打ち砕く一撃となる。
これは、魔力ゼロの少年が、科学という名の「本当の魔法」で理不尽な運命を覆し、心優しき仲間たちと共に、偽りの正義に支配された世界の真実を解き明かす物語。
「君の信じる常識は、本当に正しいのか?」
知的好奇心が、あなたの胸を熱くする。新時代のサイエンス・ファンタジーが、今、幕を開ける。
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
スキルで最強神を召喚して、無双してしまうんだが〜パーティーを追放された勇者は、召喚した神達と共に無双する。神達が強すぎて困ってます〜
東雲ハヤブサ
ファンタジー
勇者に選ばれたライ・サーベルズは、他にも選ばれた五人の勇者とパーティーを組んでいた。
ところが、勇者達の実略は凄まじく、ライでは到底敵う相手ではなかった。
「おい雑魚、これを持っていけ」
ライがそう言われるのは日常茶飯事であり、荷物持ちや雑用などをさせられる始末だ。
ある日、洞窟に六人でいると、ライがきっかけで他の勇者の怒りを買ってしまう。
怒りが頂点に達した他の勇者は、胸ぐらを掴まれた後壁に投げつけた。
いつものことだと、流して終わりにしようと思っていた。
だがなんと、邪魔なライを始末してしまおうと話が進んでしまい、次々に攻撃を仕掛けられることとなった。
ハーシュはライを守ろうとするが、他の勇者に気絶させられてしまう。
勇者達は、ただ痛ぶるように攻撃を加えていき、瀕死の状態で洞窟に置いていってしまった。
自分の弱さを呪い、本当に死を覚悟した瞬間、視界に突如文字が現れてスキル《神族召喚》と書かれていた。
今頃そんなスキル手を入れてどうするんだと、心の中でつぶやくライ。
だが、死ぬ記念に使ってやろうじゃないかと考え、スキルを発動した。
その時だった。
目の前が眩く光り出し、気付けば一人の女が立っていた。
その女は、瀕死状態のライを最も簡単に回復させ、ライの命を救って。
ライはそのあと、その女が神達を統一する三大神の一人であることを知った。
そして、このスキルを発動すれば神を自由に召喚出来るらしく、他の三大神も召喚するがうまく進むわけもなく......。
これは、雑魚と呼ばれ続けた勇者が、強き勇者へとなる物語である。
※小説家になろうにて掲載中
治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。
「お前の代わりはいる」と追放された俺の【万物鑑定】は、実は世界の真実を見抜く【真理の瞳】でした。最高の仲間と辺境で理想郷を創ります
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の代わりはいくらでもいる。もう用済みだ」――勇者パーティーで【万物鑑定】のスキルを持つリアムは、戦闘に役立たないという理由で装備も金もすべて奪われ追放された。
しかし仲間たちは知らなかった。彼のスキルが、物の価値から人の秘めたる才能、土地の未来までも見通す超絶チート能力【真理の瞳】であったことを。
絶望の淵で己の力の真価に気づいたリアムは、辺境の寂れた街で再起を決意する。気弱なヒーラー、臆病な獣人の射手……世間から「無能」の烙印を押された者たちに眠る才能の原石を次々と見出し、最高の仲間たちと共にギルド「方舟(アーク)」を設立。彼らが輝ける理想郷をその手で創り上げていく。
一方、有能な鑑定士を失った元パーティーは急速に凋落の一途を辿り……。
これは不遇職と蔑まれた一人の男が最高の仲間と出会い、世界で一番幸福な場所を創り上げる、爽快な逆転成り上がりファンタジー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる