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番外編(神子本編の時間軸。ランス39歳、ヴィル36歳)
成し崩せ
しおりを挟む(※こちらは元作品の外伝以降を読んでいないと繋がりが分からない話となっております)
───なにか、変化が起きている。
心の中で感じたことを、すぐ口に出す事はしない。私の発言は重いものだから。
だから、少し困っていた。ヴィルヘルムの前だと無意識に軽くなってしまう自制の効かない己の口に。
「何がなんだかよくわからねーけど、話を聞いてくるから。お前は普段通りしとけ、な?」
「……」
最近のヴィルヘルムは、どこか甘くなったように感じる。
アレクシスがユークリッドと結婚して、よく関わるようになった影響だろうか。
レヴァン侯爵領に行く事にしたユークリッドを護衛と称して同行すると言って宥める様に私の頭を撫で付ける。
私が戴冠後から長らく、共に寝る事はなくなり私の髪は侍従が整えている。
髪を崩さないように一定方向にのみ撫でる手を握り、一体どうしたのかと首を傾げた。
「そのまま、ユークリッドに付いてやったらいい。私より、傷付いているのはユークリッドだ。」
ユークリッドの兄、フリードリヒ・ロズウェルが面会を希望してユークリッドはそれに応えた。
ロズウェル子爵家の爵位剥奪が決まった直後のタイミングでユークリッドに危害を加える危険性があるとして多くの騎士を近くに配備した形での面会となったが、
どういう訳かユークリッドはその兄の手を取り、私とヴィルヘルムの居る執務室にやって来てロズウェル子爵家の沙汰を洗いざらい吐けと啖呵を切ってきた。
(あそこまで激昂したユークリッドは初めてだった)
言われるままに答えたら、次はアレクシスの所へ行くとこちらを一切振り返らず走り去ったユークリッドを見て
私は何か、間違いを犯したのだろうと悟った。
「……レヴァン侯爵家は抱えてる兵団もある。そっちに任せて俺は帰ってくる」
「そうか」
ムスッとした表情のヴィルヘルムに、何が気に触ったやらと思いはしたが何かあれば言うだろう。
すっかり手が止まっていた。仕事を再開しなければ。
「すっかり氷に戻りやがって…」
「戻るもなにも、私への評価は昔から変わっていない」
周囲から、氷のようだと言われ続けてきた。褒め言葉なのやら貶しているのやら既に判断はつかない。
バタンと扉の閉まる音がして人の気配がなくなった。
一人になった執務室で、私は変わらず書類に目を通していた。
「ランスロット様、その」
「食事はいい。時間が来たなら下がって問題ない。」
侍従の声が耳に入り、書類から目は離すことなく告げた。
我が国は医療に力を入れていて、この度は一人の薬師に爵位とロズウェル領を与える事にした。
とはいえ平民からいきなり貴族になるのだから色々と補助が必要になる。ある程度の人員を城から…
「…ヴィルか。書類が読めない」
文字を追っていた視界に飛び込んできた大きな手はヴィルヘルムのものだとすぐにわかった。
書類の上に置かれた手をどかそうとするも、力を入れていて動いてくれない。無理矢理動かせば書類が破れているかもしれない。
「…ヴィル」
抗議のために顔を上げれば、私よりもよっぽどヴィルヘルムの顔の方が怒りに満ちていた。…私はそもそも表情を作れないが。
ユークリッドと話をして、ヴィルヘルムも何か思うところが出来たのだろうか。
「お前、また飯抜いたろ。今の時間わかってんのか」
「……」
言われて周囲を見渡した。執務室は明かりが灯されているし、窓の外はすっかり暗くなっている。
「気がついていなかった」
「はー……ほら、部屋戻って食べるぞ。俺もまだ飯食ってねぇから腹減った」
「そうか。すぐ食堂に…」
「ランスの部屋に用意しろってもう言ってある。行くぞ」
食堂でなく、私の部屋に用意させたと聞いてピンときた。どうやら周囲に聞かれてはいけない話があるようだ。
ユークリッドについてか、やはりフリードリヒ・ロズウェルか…いや、レヴァン侯爵領で何か…
歩きながら様々な事を想定する私をジロリと見たヴィルヘルムは、一際大きな溜息をついて頭を抱えていた。
歩きながら器用なものだ。
「そろそろ話をしたらどうだ。ここでは誰にも聞かれない」
ロズウェル家の次男が騎士団預かりになったのも、ユークリッドが怒った理由も食事をしながら聞いた。
その内容自体は、私の部屋に来てまでする程の話ではなかった。ならば他に何があるというのだろうか。
寝室にまでついて来たヴィルヘルムがベッドに腰掛けたまま何かを考え込んでいる。
(これでは埒が明かないな)
まだ夜着に着替えていないが、話を聞いてからでも遅くない。
装飾が顔が当たっては痛いだろうからジャケットだけは脱ぎ、仕事をしていたシャツのままベッドに上がって横になった。
「…ヴィル、来なさい」
──もう、遠い過去になってしまった。
若い頃にはヴィルヘルムの腕に頭を乗せて、内密の話をよくしていた。話以外にも、色々した。
だがそれはもう過去の話。…私が冠を被る前の話。
「私の腕では頼りないだろうが…誰にも聞かれたくない話は、こうしてするんだろう」
「ッ…お前は」
「……ヴィルは相変わらず、泣くことが出来ないんだな」
そんなに泣きそうな顔、何年振りに見たか……父を、殺した時が最後か。
ノロノロとベッドに上がるヴィルヘルムの頭が私の腕に乗せられるのを待っていたが、私の腕を通り過ぎて、私の真上にヴィルヘルムの顔が止まった。
「近いな。よっぽど秘密の話が…」
「わかってんだろ。誤魔化すなよお前らしくもねぇ」
「…」
今更、何を言うのか。
私達の関係は、父を殺した瞬間から変わってしまった…いいや、正しい場所に戻ったというのに。
「…離れるんだ。ヴィルヘルム」
「随分待たせやがって」
「ヴィル、駄目だ。私達は」
両手で押し退けようとしても無駄だとわかっているのに。
それでもヴィルヘルムを拒否しようと動いた私の両腕を絡め取り、あっさりと頭上に縫い付けてきた。
力でどうにか出来る相手ではないというのに、私は相も変わらず愚かなまま、若い頃にされた事を繰り返す。
(本当は、望んでいるから)
そう。諦めなんてついていない。私は器用な人間にはなれなかった。
嫌だと口で言いながら、やめろと身体で拒否をしながら、ずっとヴィルヘルムを自分だけのものにしたかった。父を殺してから剣を手離したこんな貧相な身体に、執着して欲しかった。
(無理矢理でいい。唇を、奪って欲しかった)
私の中には、こんなにも醜い感情が渦巻いている。
冠を被る覚悟をしながら、奪われる事を望んでいる。……アレクシスからは永遠にその機会を奪ったのに。
「…泣くほど嫌かよ。」
腕の拘束はあっさりと外れた。
私は何も奪われることなく、ヴィルヘルムの身体は離れて背中を向けてしまった。
「……私はまだ、泣けたのだな」
感情が溢れ出したのはいつぶりか。これもまた、父を殺した時以来か
私の弟はいつも思い切りがいいくせに、すぐに後悔して尻込みする。
醜悪さを先に見せつけるのは、いつも私だ。
「ヴィル」
大きな背中に抱き着いても、包み込めやしない。これでは傍から見れば私がしがみついているだけに見えるだろう。
(誰にも見せないが)
久しぶりに弟の身体をゆっくりと撫で回す。相変わらず筋肉質で硬いが、私を守る為に鍛え抜かれた身体はやはり美しい。
シャツのボタンに手をかけながら、目の前のうなじに鼻を擦り寄せた。
「…やはり、風呂に入る前の方が好きだ。お前の匂いが濃い」
「…ッ…なんなんだよ。一切触らせてこなかったくせに」
「ヴィルに触れていたら、欲情してしまうだろう。責務がある以上、欲情する訳にはいかなかった。」
これでは納得いかないだろうと、後ろを向いたままの耳に顔を近付けて、可能な限り小さな声で続けた。
これは本当に、誰にも聞かれてはならない事だから。
「───ヴィルに欲情すると、お前の子を孕みたくなってしまうだろう」
添い遂げない相手に、これ以上の不純はない。
触れているだけでこんなにも身体が疼き、遠い記憶となった快楽を求めてしまう。
浅はかな欲がいつまでも燻って、この歳になっても落ち着かないとは。
身体を撫でていた指先が膨らんだズボンに届いた瞬間、勢いよく振り返ったヴィルヘルムに私はまた組み敷かれた。
興奮に血走った目が私を真っ直ぐに射抜いて、ぞくりと期待に震える。
「覚悟、出来てんのか」
「……正直に言うと、自信がない。私の身体も多少は衰えているだろうし、お前のは大きすぎる。十五年間触れなかった所に…」
「煽るなって!」
聞かれて答えているのにコレだ。
覚悟を問われるのなら、ヴィルヘルムだって覚悟が出来ていないのではないかと疑問に思う。
「まぁ、いい。とにかく手を離せ」
「……なんだよ」
「これでは何も出来ないだろう」
渋々と私に自由を与えるヴィルヘルムのズボンに手を伸ばし、窮屈そうにしている陰茎を取り出した。
「ヴィル、腰をここに」
「………なに、しようとしてんだ」
「お前も以前は私のを咥えていただろう。私もしてみたかった」
そう、ヴィルヘルムは私の陰茎を口に含んで子種を吐き出させる行為をよくやっていた。
長年触れ合わなかった以上、受け入れられるかは不安があるが、口でなら問題ないだろう。
苦しそうにビクビクと脈打つ陰茎はどこか男らしさを感じて羨ましい。私の口に収まればいいが。
「…はぁーーーーー…俺なんでこんな、長年ずっと…」
「ヴィル」
どうしたんだと聞こうとしたら、唇を奪われた。
すぐに角度を変えて深く深く重なる口に、思考は奪われ、全身の力が抜けていく。
いつの間にかシャツははだけて、ヴィルヘルムのゴツゴツとした指が素肌を這い回る。
息がうまくできない苦しさと、ゾクゾクとした肌の感触に酩酊状態になる。
「は、ぁ…」
「ランス」
至近距離にある弟の顔が、あまりに優しく微笑んでいて、私の頬を熱いものが流れた。
「ヴィル。私の、剣」
「今になって思い出したのかよ。ずっとそうだぞ」
「忘れていない、片時も、ずっと」
一度唇が重なれば、もう止められなかった。
王として立ち続けると誓った氷が、太陽のように眩しく光る炎に溶かされてしまう。王でなく、人としての自分が剥き出しになる。目の前の男を愛してしまう。
「添い遂げないと、言っている」
「…本当に生意気な口だな。俺を手離せないくせによ」
そうだ。手離せない。添い遂げないくせに、お前がいないと生きていけないんだ。
何度でも重なる唇に、辛抱出来なくなった身体がヴィルヘルムの腰に脚を絡めて訴えた。
「ヴィル、ほしい」
「待てって…ちゃんと時間かけて準備してやるから」
「ヴィルの子種が欲しい」
「……十五年我慢したと思ったら我儘になったな」
どっちが獣だか…とブツブツ言いながら私を宥めるように額に唇を押し付けるヴィルヘルムに
唇がいい、と何度もせがんで年甲斐もなく私達は互いを貪り合った。
「ランスロット、俺をもう我慢させるなよ。次逃げたら死ぬまで追いかけ回すからな」
「……約束、出来ない。最優先は国だ」
「…この、クソ真面目が…」
どうしてヴィルヘルムがまた関係を持とうとして来たのかは分からないが、十五年も経てば私もそれなりにゆとりを持って立ち回れるし問題はないだろうと頭で考えていたら
集中しろと言わんばかりに行為が激しくなって、落ち着けとヴィルヘルムの頭を撫でた。その余裕のない顔が、私の表情を溶かしてしまうのだと久しぶりに思い出した。
(やはり、一番可愛いな)
人に順番なんてつけてはならないが、許して欲しい。
この子が生まれついてからずっと最愛なのだから。…途中で最愛の形は変わってしまったが。
ヴィルヘルムのを舐めようとした事をやんわりと拒否されたと気付いたのは、行為が終わって朝を迎えた後だった。
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