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3.僕は居候でございます※
「寝れた。」
「寝れたな。」
シングルベッドに男二人は絶対狭いって文句言ったらホテルに連泊するとか言われて、居候が生意気言ってすみませんでした!!と、謹んで所有者様のベッドに同衾させて頂きます宣言をした。
そんなわけで、僕を背中から抱き締める形でどうにか二人で寝転んだら、即寝た。
眠気には狭さとか関係なかった。
「んー…まぁ、とりあえずベッドは買い換えるか」
起き上がって伸びをするセイイチに、まだ少し眠いなぁと仰向けになると、当たり前だが狭いベッドの上で身体は密着する。
密着どころじゃない関係を築いてるから今更なにも言わないけど、新しいベッドねぇ…
「やめといた方がいいんじゃないかなぁ。僕すぐ消えるかもしれないし」
念じれば透けるくらいだし、結構簡単に消えそうな気がする。
今までセイイチひとりで不便じゃなかったのなら、ベッドは変える必要ないんじゃないかな。汚部屋だったしこのベッドもちゃんと使ってたかは不明だけど。
ただ普通に返事をしたのに、セイイチはとても嫌そうな顔を僕に向けてきた。
「お前、なんでそんなすぐ消えたがんの。俺の事そんなに嫌?」
「へ?…待って、セイイチ。僕はただ状況を判断しただけで」
「言えよ。俺が嫌なの?」
───嫌なのって聞くなら、なんで顔が近付いてくるんだろう。
寝ている僕に覆い被さってきたセイイチからキスの予感がして、つい目を細めてしまったらニヤッと笑ったがセイイチが「口開けろ」って重なる直前に囁いた。
(…よくない、気はする。僕は人形の付喪神で、人間じゃないのに)
ただ欲を発散するだけならいいけど、セイイチのは違う気がして危機感が…ダッチワイフで性欲処理すると思えばマシかと思いきや、行為にしっかり感情が乗っている感じがありすぎる。
「おい、お前も舌動かせって」
「ふぁ…やらー」
僕が顔背けようとしたらムッとしたセイイチに顎を掴まれてめちゃくちゃ濃厚なやつをくらった。僕が舌を動かす動かさないって、もう関係ないじゃないか。
神様のくせに呼吸もちゃんと出来ないと苦しくなる。そこは生きた人間と変わらないのに、念じれば簡単に透けるところが人間じゃないと知らしめる。
僕とセイイチが決定的に違う存在だと実感して、そこに感情が乗るのは危険ではと感じたんだ。
「せいいち、僕まだ腰が痛い」
「抜くだけだから」
一晩中やったのにまだ抜けるの?元気すぎない?
睡眠をとったから回復したのか、セイイチの下腹部にある硬いものが押し付けられて僕までムラムラしてくる。僕も元気だ。
「もう!僕、付喪神なんだって」
「昨日から散々聞いてる。俺が所有者なんだろ」
都合がいいところだけピックアップしてらっしゃる。困った所有者だ。
のしかかってきて重たいけど不快じゃないし、むしろ温かさと重さが不思議と安心してしまう。
何度も何度も舌を絡めるキスばっかしてきたくせに、唇を吸ったり感触を楽しむように唇で挟まれたりと浅い接触ばかり仕掛けてきてもどかしくなってきた。
「ツクモ、めちゃくちゃ物欲しそうな顔してる」
「ッずるすぎるでしょ…」
「んー?」
鼻を合わせて擦り寄せられる。悔しいことに、セイイチがしてくる行為は全てが心地良い。
でも、屈してはいけないと思う。僕という人外はセイイチが好きになってはいけない存在だと自分の中で警笛が鳴り響いてるから。
「………口で、するから…勘弁してくれないかな」
「…そんなに腰痛いか。わかった、重かったな」
僕の頭を軽く撫でて、セイイチの身体は離れた。のしかかってた重みを失って自分勝手に寂しくなる僕の心、鎮まれ。
本当は僕の身体も疼いてるけど…毎回合体するよりもある程度の距離感を保たないとね!こういうのなんて言うんだっけ…
「んー……………セフレだ!」
「……そのインストールされた知識の全容、可視化出来るならして欲しいわ。」
呆れた顔のセイイチにまぁまぁ、と僕はベッドから降りて膝をついた。
「セイイチは所有者ってことは、ご主人様でしょ?一宿一飯の恩義って言うからね。奉仕する分には文句もないんだ。さ、ボロンと出してスッキリさせよう」
「色気ねぇな」
文句言いつつもベッドの端に座り直したセイイチに、本当は期待してるくせにとニマニマ笑って逸物を取り出す一部始終を眺めた。さて。
(まぁ性行為に関しては知識がインストールされてないんだけど。ダッチではなさそうって安心感よ。)
逆に家庭的なスキルはインストールされてるって、どんな人形だと思うけど。
現実逃避をしたところで、僕は真面目に目の前で血管が浮いてビキビキ音のしそうな逸物と向き合った。へぇ…こんなのが昨夜僕の中に入ってたの。そう。
…改めて見るとえげつないですね?
「……ツクモ、ビビったか?」
「違いますぅー僕のペースでやろうとしていたんですぅー」
「あぁそう…」
とりあえず、竿の部分に鼻を当てて匂いを嗅いでみた。微かにボディソープの匂いが残ってる。あとは…セイイチの匂いか、これ…
(っと、あっぶない…意識するな意識するな)
そっと舌を這わせてみる。生温かい。僕の舌より若干温かいかもしれない。僕の舌に応えるようにピク、と跳ねて先から透明な液体がじわりと先端から出てきたので口の中に含んでみた。塩気がある、先は軟らかいんだ。
プニプニとして、見た目は凶悪だけどここの感触だけは可愛いかもしれないって口の中で楽しんでいると、頭を掴まれたので目線だけセイイチに向けたら、少し顔を赤くしたセイイチが僕を睨んでいた。
「──ッ」
「……下手くそ、だけどたまんねぇな。これで挿れるなって?」
「ん、あの、」
「口に入れろよ、俺がイクまで続けんだろ。……喉に届くくらい、深く咥えて」
よくわからないけど、言われた通りに今までより奥へとセイイチの性器を迎え入れた。おえってなる直前くらいで、これより先は少し怖いなと思ったら「噛むなよ」と頬を撫でられたので口を閉じないように意識する方に集中する。
「口の中で、舌動かして。カリんとこの溝とか舐めて」
「ん」
カリってどこ?溝…ここかなって口の中がいっぱいだけど一生懸命舌を動かした。口の奥を軽く突いてる先端からまた塩気が強くなる。
「言うこと聞けて偉いな、ツクモ」
「っ、ん、へーいひ」
「ほら、それじゃイケねぇよ。口窄めて俺のしごいて」
「んっ、んんっ」
「上手だな…頑張ってて可愛いなツクモ」
──どうしてなのか、昨日を思い出してお腹の中が疼く。誰も触れていない下着の中が濡れて少し気持ち悪い、もどかしい
「エッロ…なにお前、腰揺らして服でオナってんの?」
「んん、──ッ!!」
「ほら、もうバキバキじゃん。本当は尻に入れられたくて仕方ないな?」
「ぷは、っやめ、しょれ、やめて!」
僕の硬くなってしまった逸物の先っぽをセイイチの足がぐりぐりいじめてきて舐めるどころではなくなった。
刺激を与えなきゃってセイイチのを手のひらで包み込むけど、こんなに太いのが僕の中にって逆に意識して僕のお尻がキュッて締まる。
「あーあ。これ俺じゃなくてツクモがイクんじゃないの?もう下着ん中ぐちゅぐちゅだな。ほら、ここは?気持ちいい?」
「う、うぅ…足、足で、しないで…!」
「はいよ」
パッと足を引かれて「続きをどうぞ」って逸物を鼻に擦り付けられた。さっきよりもセイイチの匂いが強い気がする。
中途半端に刺激を与えられて放置された僕の下半身が物欲しそうに腰を揺らしてしまう。ひどい、ひどいよセイイチ。
「どうした、口で抜いてくれるんじゃなかったか?」
「あ、あの…」
「うん?」
鼻に擦り付けられた逸物を両手で包んで、ゆっくりと舌を這わせながらセイイチを見た。
「セイイチ…僕のおしり、おかしくなっちゃった。ムズムズしてかゆい…から、助けてくれないかな」
「……たまんねぇな、ほんと」
「?」
頭を撫でられるだけじゃ、返事がどっちかわからないよ。
でもセイイチがイクの、もう待てない。むずむずするのが気になって仕方ない。忍耐が弱い付喪神でごめんなさい。
だって百年待つことも出来なかったくらいだもん、僕って意思が弱いのかもしれない。
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