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4.出来ない約束はしたくない※
僕はダメな付喪神です。百年待てないし、所有物なのにおんぶに抱っこでもてなしてもらうしか出来ない、悪い神様です。
…神様なのかなぁ?念じたら透けるから人外は確定だけど
「ッ────!!!!」
「ツクモ…お前また余計なこと考えたろ。断面図みたいな事になってたぞ」
「ふぇ、断面…?」
朝、綺麗に整えたシーツは皺くちゃだし、僕の体液でぐちゃぐちゃだし、掴むものがないと不安になるし
必死にシーツにしがみついて後ろから突かれているうちに余計なこと考えてたかな…
断面図ってなんだろ、って下から自分の下半身を見たらすっかり力を失って垂れ下がってる逸物しか見えない。
上半身はシーツにしがみついて、お尻だけ上に突き出してる情けない格好で僕はひたすらセイイチに身体の内側を引っ掻いてもらっていた。
腰をガッシリと掴まれて固定されて、強すぎる快感に逃げようとしても防がれる。問答無用で腰を叩き付けられて僕は快感に身を任せるどころか翻弄されて既にへろへろだ。
「なぁツクモ、ずっと居ろよ。奥気持ちいいだろ?」
「ひぅっ!きもちい、けど!」
出来るかわからない約束は出来ないんだ。そもそもなんで、セイイチの家の人形に宿ったかも僕にはわからないんだ。
「こんな最高な恋人、手放したくねーんだけど」
「恋人じゃ、ないって…!」
否定した側から凄い勢いで奥を突かれた。衝撃で息を吸ったまま呼吸が止まって、吐き出そうとしたらもう一度、またもう一度と容赦なく腰が叩きつけられる。
「恋人だ。ツクモ、恋人じゃないとこんなことしてやらねーぞ」
「ぅあ、はげし、まっ、せーいちってば!」
「言え。」
「あぁぁっ!」
二の腕を掴まれて後ろに引っ張られる。グリ、と今までより更に奥をこじ開けられたような感覚に目の奥で火花が散った。
プシャッと僕の力を失った逸物からサラサラとした液体が飛び出して驚く間もなくガツガツと奥を突いて更にこじ開けようとしてくる。
「せ、いちっ!やだ、こわい、きもちっ」
「ッ…ツクモ、お前は俺のなんだ?言えよホラッ」
「ッやぁ!こいびと、ぼく、せいいちっ!恋人だからっ」
「ッ…」
お腹の中でセイイチのがビュクビュク震えてる。お腹の中が満たされていく。
過ぎた快楽にヒクッと喉が痙攣して、二の腕を解放されるなり僕はベッドに突っ伏した。
僕が吐き出した液体の水溜まりの上に落ちて、気持ち悪い。
「っは、はぁ…はぁ…」
息が切れる。涙がぼろぼろ零れ落ちる。快楽から逃れる為にした宣言に後悔が募る。
(だって、無理だよ…僕じゃ恋人になんて)
ずるりとセイイチが僕の中から出て行く。それにさえ感じてしまって、罪悪感が顔を出す。
神様のくせに、嘘を吐いてしまうなんて。いつ消えるかも分からないくせに、恋人になんてなって。
いつか恋人を一人置いて消えてしまう未来があると考えるだけで、悲しすぎるじゃないか。
「ツクモ。…つーくーも。」
「っ…ぅ…」
「考えすぎるな。ツクモ、今だけでいい。今この時のツクモを恋人にしたい。な、贅沢言わねーから」
「…今だけ?」
「ん。そんなに重く考えなくていいから、こっち来なツクモ」
両手を広げて待つセイイチには、僕の懸念はお見通しのようだ。
身体を起こしてゆっくりとセイイチに寄り添うと、しっかりと抱き締めてくれた。怖いのか優しいのかわからないやつだ。
「ツクモは所有物じゃなくて、俺の恋人。俺は恋人には尽くしたいタイプだからな遠慮すんなよ」
「……知らないからね。僕が超絶束縛タイプでセイイチの自由奪った挙句に嫉妬で化けて出ても」
「神様が化けるとどんな姿になるんだろうな」
憎まれ口を叩く僕に、クックッと笑いながら返事をするセイイチを見て、僕もなんだか笑ってしまった。
「…ハッ!シーツまた洗わなきゃ!」
「……すんげー所帯じみた神様だな」
朝洗ったシーツも外に干したままだ!
慌てて取り込みに行こうとした僕は立ち上がろうとして失敗して転け…る前にセイイチに助けられた。
「………腰、ないなった」
「無くなってはいないが砕けたなこれは」
「せーいち!!!だから言ったじゃん!」
「俺のしゃぶってて盛ったのはツクモだったろ」
「はっ!……うぅぅ」
事実の隠蔽はいけない。そもそも先に盛ったのはセイイチだけど、口で処理するって僕から言い出したんだった。しかも下手って言われた気がする。
「まぁ、俺がやるからツクモはこっちな」
「わっ!」
付喪神が実体化したとはいえ普通の成人男性と同じ位の重量があるはずなのに、セイイチは簡単に抱き上げて僕をソファに運んで座らせた。
意外と筋肉あるんだ…とドキドキしながら二の腕を見てると「あんま煽るなよ」と触れるだけのキスをしてセイイチは離れて行った。煽るもなにも、何もしていない。
そしてすぐに戻ってきたと思えば新しい服も着せてくれた。至れり尽くせりだけど下着だけでも早めに買ってほしい。セイイチの服はサイズが大きいから少しゆるくて脱げやすいんだ。
身体洗うタオルは共有不可なのにパンツは共有という謎。
「あ。セイイチ、シーツは洗濯だけで乾燥はかけないでね」
「あー?なんでだよ」
「干してパンパンしないとシワシワになっちゃうから!あと、先に手洗いしないとダメだよ!」
「所帯染みた付喪神がよ……あー、わかったわかった。ちゃんとやるからテレビでも見てろって。その顔やめろ」
だからどんな顔だと言うのか。セイイチの目にフィルターかかってるとしか思えないんだけど。
ブツブツ言いながら後処理を始めるセイイチの後ろ姿を見送って、汚部屋癖の脱却に繋がるかな?って言われた通りにテレビのリモコンを手に取って電源を入れた。
「ふぁぁ…なにこれ」
あくびしながら画面に注目したら、映ってるのは夜の森を人が歩いてる映像だった。
BGMも何もなく、お話もせずに静かに森を歩いている後ろ姿を淡々と映してる。寝る前に良さそうなゆるさだ。
いっぱい声出して喉も乾いてきたな…さっきまで寝てたのに疲れて眠いなぁって思いながらぼんやり画面を見ていると、歩いている人の進行方向の先に人影が見えた。
「んー?…………ッキャーーーーーーー!!!」
「ツクモ!?」
逃げようとしたけど行為後で腰が砕けていたのもあって、普通にソファから転げ落ちた僕の物音と叫びに駆け付けたセイイチが急いで抱き起こした。
「ツクモ、どうした!」
「お、おばけ出た!!透けてる人間!奥に!」
泣きながらテレビを指差す僕に、テレビを確認したセイイチが「ホラー特集…」と呟いてそっとリモコンを操作する。
「………」
「あぁ怖かった…なにいまの…テレビって初めて見たけどあんな怖いの…」
「……俺はお前が怖いわ」
「えぇ?」
抱き上げてもらってソファに戻される。完全に呆れた顔をしているセイイチに僕はなんだか納得がいかない。
でもテレビの画面は真っ暗になっていたので、助けてくれた事には感謝したい。なんて頼りになる男だ。スパダリ…ではないな、汚部屋だったし。
「ありがとセイイチ、僕にはテレビって早かったかも」
「…そうだな。ところで透けた人間って怖いんだよな?」
「?うん、今のめちゃくちゃびっくりして怖かった!」
「うんうん、…俺も怖いから、自分も透けるのやめような、ツクモ」
「ハッ!!」
そうだ。僕って透けれたんだ。
無意識にセイイチを怖がらせてたとは、よくない。神様としてよくない。僕は大切な物にだけ宿る善良な付喪神なんだ。
「以後、気をつけます」
「本当にそうしてくれ。」
真顔で頷くセイイチを見て、僕も力強く頷いた。
セイイチの所有物から恋人となり、透けることを禁止された付喪神です。これからよろしくお願いします!
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