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また、崩れてゆく
EP41 悔しい
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「では、審査員の厳正な審査によりデビューを勝ち取ったグループを発表します」
「……大丈夫だ、あんなに賞賛されたんだ。きっと俺達が選ばれる…!」
そう励ますように言うケンの声は震えていた。
先程、ヒナタさんからもらった数々の賞賛の言葉を思い出す。
うん。きっと大丈夫。
「デビューが決定したグループは…
universeです」
「…え」
僕達の隣に座っていたグループが歓声をあげる。
「そんな…」
「なんで…」
強い失望に襲われ、自分が思う以上に選ばれるのではないかと期待していたことに気付く。
けれど、どん底に突き落とされたと思うにはまだ早かった。
それから数ヶ月後、ヒナタさんが新曲を出したのだ。
その曲名は「Magic」
僕達がヒナタさんに披露したあの曲だった。
曲名を聞いた時は偶然だと思った。
まさか曲を盗られたなんて夢にも思わなかった。
曲を聞いた瞬間、あの日の、審査があった日を思い出した。
『すごく良い。僕好みの曲だ』
『本当にいい曲だ』
あの場で僕達の曲を1番賞賛していたのはヒナタさんだ。
それなのにデビューさせてもらえなかったのは…あの曲を自分の曲にしたかったから??
審査で本当は僕らが1番だったけれど、ただ曲が欲しくて、、それだけの理由で僕たちのデビューは、夢は潰されたのだろうか?
それ以来ヒナタさんに会う事がなかった僕達には事実を確かめる事はできなかったけれど、テレビの中で笑顔で話すヒナタさんをかつてとは違った感情で見るようになったことだけは確かだった。
怒り憎しみ、何より失望。
そんな感情が渦巻き続けた。
僕が憧れてきたヒナタさんはもういない。
この傷はずっと僕の中に残り続けた。
結局僕らがデビューできたのはそれから二年後。
ずっと悔しさで、あの人を越してやるんだという思いで、練習を続けた。
きっとその時にはもうキラキラ輝くアイドルになるという本来の目的を忘れていた。
そしてデビューが決まった後、ついにヒナタさんと再会する機会がやってきた。
「……大丈夫だ、あんなに賞賛されたんだ。きっと俺達が選ばれる…!」
そう励ますように言うケンの声は震えていた。
先程、ヒナタさんからもらった数々の賞賛の言葉を思い出す。
うん。きっと大丈夫。
「デビューが決定したグループは…
universeです」
「…え」
僕達の隣に座っていたグループが歓声をあげる。
「そんな…」
「なんで…」
強い失望に襲われ、自分が思う以上に選ばれるのではないかと期待していたことに気付く。
けれど、どん底に突き落とされたと思うにはまだ早かった。
それから数ヶ月後、ヒナタさんが新曲を出したのだ。
その曲名は「Magic」
僕達がヒナタさんに披露したあの曲だった。
曲名を聞いた時は偶然だと思った。
まさか曲を盗られたなんて夢にも思わなかった。
曲を聞いた瞬間、あの日の、審査があった日を思い出した。
『すごく良い。僕好みの曲だ』
『本当にいい曲だ』
あの場で僕達の曲を1番賞賛していたのはヒナタさんだ。
それなのにデビューさせてもらえなかったのは…あの曲を自分の曲にしたかったから??
審査で本当は僕らが1番だったけれど、ただ曲が欲しくて、、それだけの理由で僕たちのデビューは、夢は潰されたのだろうか?
それ以来ヒナタさんに会う事がなかった僕達には事実を確かめる事はできなかったけれど、テレビの中で笑顔で話すヒナタさんをかつてとは違った感情で見るようになったことだけは確かだった。
怒り憎しみ、何より失望。
そんな感情が渦巻き続けた。
僕が憧れてきたヒナタさんはもういない。
この傷はずっと僕の中に残り続けた。
結局僕らがデビューできたのはそれから二年後。
ずっと悔しさで、あの人を越してやるんだという思いで、練習を続けた。
きっとその時にはもうキラキラ輝くアイドルになるという本来の目的を忘れていた。
そしてデビューが決まった後、ついにヒナタさんと再会する機会がやってきた。
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