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電車内の怪異
二
しおりを挟む『さんず……さんず。次はさんずに止まります』
先程とは打って変わって低いかすれた男性の声だった。
『お降りの際は呉々も生を断ち切ってお降りください』
奇妙なアナウンスに、匠の手を握る手に力がこもる。
夜から昼に……いきなり変わった景色が美しくて目を奪われたがコレは……。
『尚……』
ザザッ…………
『最近、生にしがみつき引き返してくる方がおります、その際然るべき対処をさせていただきますので悪しからず』
ゾクリと背筋に冷たいものが走った。
奇妙なアナウンスがピタリと止む。
それを聞いて全身に力が入った。
とうとう始まったのだ。
この電車はネットで語り継がれる都市伝説……
きさらぎ駅に向かい始めた。
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