きさらぎ駅

水野華奈

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暗闇の中の建物

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「やぁ、調子はどう?」



微笑んでお茶を差し出してくる彼を、匠が珍しく怒りと怪訝をむき出しに睨みつけていた。




「あんた誰だよ」


「まぁ、立ち話もなんだ、疲れるから座ろうか。沙耶は休んだけど君は休めてないだろ?
沙耶はそのままベッドを使ってるといいよ」




ベッドの傍に置かれた豪華な椅子とテーブル。

自身のベッドもかなり豪華だった。




「さて?君の問いは”何者”か?だっけ」

「あぁ」



こくりと匠が頷けば、彼は困ったように微笑んだ。



「何者だと問われても困る。
俺に形は無いし正式な名前もない」

存在しないのだから。



彼はくつりと喉を鳴らして更に続ける。



「君達の言葉で言おうか?」


一拍置いて彼は言う。






「闇だ」





「……………はぁ?」






素っ頓狂な声を出す匠。

気持ちは分かる。





「名前もない、始まりもない。気付いた時には闇だった」


「意味がわからない」




呟く匠に、彼は更に続ける。




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感想 1

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