悪いお姫様は飼っていた犬に飼われる

りつ

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エピローグ

 クラウディオはランディーニ公爵に叙爵され、処刑されたバルトリ公爵の領地を引き継ぐこととなった。

 これまで住んでいた屋敷は以前のままにし、ロゼリアは王宮の近くに建てられた屋敷に居を移すこととなった。

 王宮を忙しなく出入りするクラウディオがどうあってもその日のうちに屋敷へ帰ってくるので、心配になって近くに住もうと提案したのだ。結婚式の準備もあったのでちょうどよかった。

 ヴェストリス国の元王女であるロゼリアとクラウディオの結婚式は最低限の身内を呼んでひっそりと挙げられた。

 ただ花嫁のドレスは贅の限りを尽くしたもので、身を包んだロゼリアはまるで女神のような美しさだったとリッカルドの子どもたちは周りに話していた。

 ロゼリア本人としては、軍の正装をしたクラウディオの方が軍神のようで美しいと思っていた。

 初夜もたっぷりと愛され、蜜月は数カ月、半年以上続くかと思われたが、ロゼリアの妊娠が発覚したことでクラウディオとしてはとても短い蜜月期間で終了した。

「やっと貴女を思う存分愛せると思ったのに」

 庭園の東屋でそうぼやいていたクラウディオだが、愛おしむような表情で自身のお腹を撫でるロゼリアを見て、同じように笑みを浮かべた。

「早く、会いたいわ」
「ああ、俺も」

 二人は寄り添ったまま、穏やかな昼下がりを過ごした。

 クラウディオの手が触れて、心臓に近い左手の薬指に指輪が嵌められていることを確認する。

 この指輪を外すことは永遠に許されない。死ぬまで――いや、死んだ後も、ずっと自分たちは繋がっていることだろう。

 優しい木漏れ日と愛しい人の温もりを感じながらロゼリアは目を閉じて微笑んだ。

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