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30.慰め、激励
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適当な空き部屋に入り、メイベルはシャーロットを椅子に座らせた。
「大丈夫? お水かなんか飲む?」
「いいえ。大丈夫です。ごめんなさい」
シャーロットは赤くなった目元をハンカチで押さえながら、ごめんなさいともう一度繰り返した。
「メイベル様にも余計な気遣いをさせてしまって……」
「そんなの――」
「まったくですよ。もう少し人の目を気にしたらいかがですか」
気にしないで、と言おうとしたメイベルを遮り、冷たい声でハウエルが口を挟んできた。
「ご、ごめんなさい」
「そうやって謝れば済むと思っているのでしょう?」
「ちょっとハウエル様」
いつになく刺々しい口調のハウエルにメイベルは肘をつつき、小声で注意する。
「相手は未来の王妃様なんですよ。もう少し、優しい言い方で」
「不要です」
スッと金色の目を細めて眺めるハウエルに、びくっと肩を震わせるシャーロット。どうでもいいが、ふとその光景に既視感を覚えた。
(そういえば、サイラスがシャーロット様と結婚したいって紹介された時にも、彼女、私を見てこんな様子だったっけ……)
ずいぶんと遠い昔の出来事に思える。今怯えさせているのはメイベルの夫であるハウエルだが。
「シャーロット様」
ハウエルはレイフの悪戯を叱る時と同じ表情で彼女の名を呼んだ。
「は、はい」
「貴女はサイラス殿下の婚約者なのでしょう?」
「はい。いちおう……」
(いちおうって……)
自分を押しのけて婚約者になったのだからそこははっきりと返事をして欲しい。ハウエルもメイベルと同じことを思ったのか、思いっきり眉根を寄せた。
「何ですかその曖昧な返事は。そこははいときっぱり言い切るところでしょう?」
「うっ、だって……!」
「だって、何だと言うのです。貴女はメイベル様という本来王妃に相応しい女性を蹴飛ばし、サイラス殿下を横から奪い取った女性なんですよ」
「ハウエル様。言い方が露骨すぎますわ……」
メイベルがそう言っても、ハウエルはこれくらいなんですかと目を細めた。
「私はありのままに事実を述べただけです。王宮の人間なら、誰だってそう思っていますよ」
「わ、わたしだってそんなのわかっています! でも、でも!」
わっ、とシャーロットは顔を覆って泣き始めた。メイベルはぎょっとする。
「ちょ、シャーロット様。泣かないで下さいよ」
「そうですよ。泣けば許されるとでも思っているんですか」
冷ややかな視線を投げかけるハウエルにますますシャーロットは声を立てて泣く始末。
「ハウエル様。さらに追い打ちをかけるようなことは言わないで下さい」
らしくない、と思いながらメイベルはため息をついた。
(ったく、こういう時に限ってサイラスはいないんだから……)
好きな人のピンチにいないでどうする。だからあの王子はだめなのだ。
「はぁ……もういいわ。泣きたいなら思いっきり泣きなさい」
シャーロットの背を擦ってやれば、彼女は許しを得たようにメイベルに抱き着き、それこそ子どものようにわんわん泣いたのだった。
「うっ、ご、ごめんなさいっ、わたし、メイベルさまとお約束したのに、頑張ろうって思ったのに、嫌味を言われても、我慢しなきゃって、それなのに……!」
「あー、はいはい。あちこちからいろんな人に嫌味言われて、逃げ出したくなっちゃったのよね?」
「ひぐっ、はいっ、お父さまも、お母さまも、おまえが望んだことだから我慢しなさいって言われて、わたしもその通りだと思って、でもっ、レイニー夫人は厳しくて、お友達だと思っていたご令嬢からも嫌な女ねって言われて、毎日辛くて!」
うんうん、とメイベルは頷いてやって、よしよしとシャーロットの頭を撫でてやった。
「あなたは精いっぱいやってるわよ。慣れない環境だから身体も心もびっくりしているだけ。疲れちゃって、良くないことばかり考えてしまうの」
「ひぐっ、ほ、ほんとうですか?」
涙のせいでせっかくきれいに化粧をした顔がひどい有様になっている。でも大きな目を潤ませ、必死に大丈夫と言って欲しいシャーロットの姿に、メイベルはなんだか放っておけなくなってしまった。
(こういうところにサイラスもやられたのかしらね……)
「ほんとうよ。あなたは公爵家のご令嬢なんだから。身分もあって、おまけに妖精みたいな儚い美しさもあって、サイラスを愛する気持ちもある。あと必要なのは、自信だけよ」
メイベルの言葉にシャーロットはもう一度目を潤ませ、また泣くかなと思ったが、今度は耐えきり、抱き着いていたメイベルから離れ、しゃんと背筋を伸ばした。
「……御見苦しいところをお見せしましたわ」
声は掠れていたが、とりあえず落ち着いたようで、メイベルはほっとした。
「いいのよ。私が王都へ来るって聞いて、不安だったのでしょう?」
「……はい。サイラスさまのお心が、メイベルさまに戻ってしまうのではないかと思いまして」
ポツリポツリとシャーロットは胸の内を明かしてくれた。
「覚悟して挑んだつもりでも、わたしが殿下の婚約者であることに疑問を持つ人がいて、その方たちから心のない言葉をかけられるたび、自分の心が擦り減っていく感じになりました。そしてそんな自分の弱さにも幻滅しました」
そんなときに、と彼女は苦しそうに目を閉じた。
「殿下がメイベルさまの様子を見に、ウィンラードへ行くとおっしゃって……わたしに愛想をつかして、メイベルさまに戻ってきてほしいと頼むんじゃないかと思ったら……」
耐えられなくて、とシャーロットはまた顔を覆ってしまった。
(あの馬鹿王子は……)
サイラスのことだから正直に、メイベルが心配だから会ってくると伝えたのだろう。視察と称して婚約者を騙すのも、彼の気持ち的に納得できなかった。
だとしても、だ。
(普通もと婚約者に会ってきますと言われたら、誰だって不安になるわよ)
ましてシャーロットは慣れない環境に追い詰められていた。よくない方向に考えてしまうのも無理ない。
(はぁー……やっぱりあの時雨が降ってようが、無理矢理追い返してやればよかったわ)
けれど過ぎた時間は戻せないし、シャーロットは不安で泣いてしまった。そしてサイラスもいない。どうにかするには、メイベルしかいなかった。
(元婚約者の彼女を励ますっていったいどういう状況なのよ……)
恨むわよサイラス……と思いながらメイベルはシャーロットに言い聞かせるようにして言った。
「でもね、シャーロットさま。サイラスの一番はあなたなのよ。あなたを愛しているからこそ、彼は私に婚約を解消して欲しいと土下座する勢いで頼んだんだから」
「……メイベルさまと殿下には、わたしにはないたしかな絆がありますわ」
「絆?」
反論されるとは思っていなかったのでメイベルはちょっと面食らった。
「ええ。それは男女の愛よりももっと深いものかもしれませんわ……」
「そんなのただの腐れ縁よ」
むしろそれのおかげでメイベルは振り回されてきたのだ。シャーロットが羨むものでは決してない。
(今もこうしてあいつの尻拭いをしているわけだし……)
「とにかく、あれだけ議会や教会を混乱させて、私に赤っ恥をかかせたのだから、今さら殿下と別れるなんて認められないわよ。というか私が絶対許さないわ」
「それはわかりますが……」
メイベルはシャーロットの顔を上げさせ、鼓舞するように言った。
「シャーロット。あなたは私に誓ったはずよ。何があってもサイラスを愛し続けると。それは嘘だったの?」
シャーロットの瞳が揺れる。
「嘘じゃ、ありません」
「だったら、何があってもサイラスを愛しなさい。彼が他の誰かに奪われそうになったら、命がけで彼の心を自分のもとへ取り返しにいきなさい」
シャーロットは不安そうにメイベルを見つめ返した。弱々しく、助けてくれというような目。
でもメイベルにできるのはここまでだ。
これはシャーロットが選んだ道であり、彼女が切り開いていかなければならない問題だからだ。シャーロットも理解しているのだろう。泣きそうになりながらも、やがてこくりと頷いた。
「……はい。わかりましたわ」
「よろしい」
ぱっと手を離すと、メイベルは満足そうに頷いた。
「大丈夫? お水かなんか飲む?」
「いいえ。大丈夫です。ごめんなさい」
シャーロットは赤くなった目元をハンカチで押さえながら、ごめんなさいともう一度繰り返した。
「メイベル様にも余計な気遣いをさせてしまって……」
「そんなの――」
「まったくですよ。もう少し人の目を気にしたらいかがですか」
気にしないで、と言おうとしたメイベルを遮り、冷たい声でハウエルが口を挟んできた。
「ご、ごめんなさい」
「そうやって謝れば済むと思っているのでしょう?」
「ちょっとハウエル様」
いつになく刺々しい口調のハウエルにメイベルは肘をつつき、小声で注意する。
「相手は未来の王妃様なんですよ。もう少し、優しい言い方で」
「不要です」
スッと金色の目を細めて眺めるハウエルに、びくっと肩を震わせるシャーロット。どうでもいいが、ふとその光景に既視感を覚えた。
(そういえば、サイラスがシャーロット様と結婚したいって紹介された時にも、彼女、私を見てこんな様子だったっけ……)
ずいぶんと遠い昔の出来事に思える。今怯えさせているのはメイベルの夫であるハウエルだが。
「シャーロット様」
ハウエルはレイフの悪戯を叱る時と同じ表情で彼女の名を呼んだ。
「は、はい」
「貴女はサイラス殿下の婚約者なのでしょう?」
「はい。いちおう……」
(いちおうって……)
自分を押しのけて婚約者になったのだからそこははっきりと返事をして欲しい。ハウエルもメイベルと同じことを思ったのか、思いっきり眉根を寄せた。
「何ですかその曖昧な返事は。そこははいときっぱり言い切るところでしょう?」
「うっ、だって……!」
「だって、何だと言うのです。貴女はメイベル様という本来王妃に相応しい女性を蹴飛ばし、サイラス殿下を横から奪い取った女性なんですよ」
「ハウエル様。言い方が露骨すぎますわ……」
メイベルがそう言っても、ハウエルはこれくらいなんですかと目を細めた。
「私はありのままに事実を述べただけです。王宮の人間なら、誰だってそう思っていますよ」
「わ、わたしだってそんなのわかっています! でも、でも!」
わっ、とシャーロットは顔を覆って泣き始めた。メイベルはぎょっとする。
「ちょ、シャーロット様。泣かないで下さいよ」
「そうですよ。泣けば許されるとでも思っているんですか」
冷ややかな視線を投げかけるハウエルにますますシャーロットは声を立てて泣く始末。
「ハウエル様。さらに追い打ちをかけるようなことは言わないで下さい」
らしくない、と思いながらメイベルはため息をついた。
(ったく、こういう時に限ってサイラスはいないんだから……)
好きな人のピンチにいないでどうする。だからあの王子はだめなのだ。
「はぁ……もういいわ。泣きたいなら思いっきり泣きなさい」
シャーロットの背を擦ってやれば、彼女は許しを得たようにメイベルに抱き着き、それこそ子どものようにわんわん泣いたのだった。
「うっ、ご、ごめんなさいっ、わたし、メイベルさまとお約束したのに、頑張ろうって思ったのに、嫌味を言われても、我慢しなきゃって、それなのに……!」
「あー、はいはい。あちこちからいろんな人に嫌味言われて、逃げ出したくなっちゃったのよね?」
「ひぐっ、はいっ、お父さまも、お母さまも、おまえが望んだことだから我慢しなさいって言われて、わたしもその通りだと思って、でもっ、レイニー夫人は厳しくて、お友達だと思っていたご令嬢からも嫌な女ねって言われて、毎日辛くて!」
うんうん、とメイベルは頷いてやって、よしよしとシャーロットの頭を撫でてやった。
「あなたは精いっぱいやってるわよ。慣れない環境だから身体も心もびっくりしているだけ。疲れちゃって、良くないことばかり考えてしまうの」
「ひぐっ、ほ、ほんとうですか?」
涙のせいでせっかくきれいに化粧をした顔がひどい有様になっている。でも大きな目を潤ませ、必死に大丈夫と言って欲しいシャーロットの姿に、メイベルはなんだか放っておけなくなってしまった。
(こういうところにサイラスもやられたのかしらね……)
「ほんとうよ。あなたは公爵家のご令嬢なんだから。身分もあって、おまけに妖精みたいな儚い美しさもあって、サイラスを愛する気持ちもある。あと必要なのは、自信だけよ」
メイベルの言葉にシャーロットはもう一度目を潤ませ、また泣くかなと思ったが、今度は耐えきり、抱き着いていたメイベルから離れ、しゃんと背筋を伸ばした。
「……御見苦しいところをお見せしましたわ」
声は掠れていたが、とりあえず落ち着いたようで、メイベルはほっとした。
「いいのよ。私が王都へ来るって聞いて、不安だったのでしょう?」
「……はい。サイラスさまのお心が、メイベルさまに戻ってしまうのではないかと思いまして」
ポツリポツリとシャーロットは胸の内を明かしてくれた。
「覚悟して挑んだつもりでも、わたしが殿下の婚約者であることに疑問を持つ人がいて、その方たちから心のない言葉をかけられるたび、自分の心が擦り減っていく感じになりました。そしてそんな自分の弱さにも幻滅しました」
そんなときに、と彼女は苦しそうに目を閉じた。
「殿下がメイベルさまの様子を見に、ウィンラードへ行くとおっしゃって……わたしに愛想をつかして、メイベルさまに戻ってきてほしいと頼むんじゃないかと思ったら……」
耐えられなくて、とシャーロットはまた顔を覆ってしまった。
(あの馬鹿王子は……)
サイラスのことだから正直に、メイベルが心配だから会ってくると伝えたのだろう。視察と称して婚約者を騙すのも、彼の気持ち的に納得できなかった。
だとしても、だ。
(普通もと婚約者に会ってきますと言われたら、誰だって不安になるわよ)
ましてシャーロットは慣れない環境に追い詰められていた。よくない方向に考えてしまうのも無理ない。
(はぁー……やっぱりあの時雨が降ってようが、無理矢理追い返してやればよかったわ)
けれど過ぎた時間は戻せないし、シャーロットは不安で泣いてしまった。そしてサイラスもいない。どうにかするには、メイベルしかいなかった。
(元婚約者の彼女を励ますっていったいどういう状況なのよ……)
恨むわよサイラス……と思いながらメイベルはシャーロットに言い聞かせるようにして言った。
「でもね、シャーロットさま。サイラスの一番はあなたなのよ。あなたを愛しているからこそ、彼は私に婚約を解消して欲しいと土下座する勢いで頼んだんだから」
「……メイベルさまと殿下には、わたしにはないたしかな絆がありますわ」
「絆?」
反論されるとは思っていなかったのでメイベルはちょっと面食らった。
「ええ。それは男女の愛よりももっと深いものかもしれませんわ……」
「そんなのただの腐れ縁よ」
むしろそれのおかげでメイベルは振り回されてきたのだ。シャーロットが羨むものでは決してない。
(今もこうしてあいつの尻拭いをしているわけだし……)
「とにかく、あれだけ議会や教会を混乱させて、私に赤っ恥をかかせたのだから、今さら殿下と別れるなんて認められないわよ。というか私が絶対許さないわ」
「それはわかりますが……」
メイベルはシャーロットの顔を上げさせ、鼓舞するように言った。
「シャーロット。あなたは私に誓ったはずよ。何があってもサイラスを愛し続けると。それは嘘だったの?」
シャーロットの瞳が揺れる。
「嘘じゃ、ありません」
「だったら、何があってもサイラスを愛しなさい。彼が他の誰かに奪われそうになったら、命がけで彼の心を自分のもとへ取り返しにいきなさい」
シャーロットは不安そうにメイベルを見つめ返した。弱々しく、助けてくれというような目。
でもメイベルにできるのはここまでだ。
これはシャーロットが選んだ道であり、彼女が切り開いていかなければならない問題だからだ。シャーロットも理解しているのだろう。泣きそうになりながらも、やがてこくりと頷いた。
「……はい。わかりましたわ」
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