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6・静と動
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「いやいや。お父上と、久々にお会いしてきたがお変わりなく何よりだったよ」
ドクターは上機嫌んでそう言った。
「君の事を伝えたら、軍の方の仕事も落ち着いているし来週末の王妃のお誕生日のパーティーまでは休暇だと思ってのんびりして来るといいと申されていたよ」
そういいながら、ドクターは父からの手紙をよこした。
そこには、ドクターが言うようにゆっくり休んでこいという事と、王妃の誕生日パーティーでアリッサ叔母さんが是非にという娘さんが来るから帰宅して必ず参加するようにという内容が、かかれていた。
「はぁ、やっぱりでたね。[わたしも、母さんもいつまでも、元気ではないのだから、早く世継ぎを!]攻撃、聞き飽きた」
手紙を覗き込んだサムがため息をついた。
俺は手紙を閉じながらドクターに言う。
「ご足労申し訳ありませんでした」
「いやいや、束の間の懐かしい時間だった。お父上も申されているし、ゆっくりしていくといい。しかし、兄上同様に早く身を固めて欲しいようだな、母上が随分と熱心に仰っていたよ」
「自分が軍事にばかり熱心なので、社交場で男色家なのだと妙な噂が流れたりしてるからでしょう、兄達のように浮いた話がないどころが女性と楽しく話す事もないものですからね」
ドクターはふむふむと腕を組んで考えた。
「リリーとは楽しげに話しているように見受けたが……リリーは色気がないからであろうか、話しやすいのかね?」
「い、色気! いや、その」
「いやいや、我が娘ながら殿方の気を引くような色気には欠けると冷静に分析しているよ。もう少しね……艶って言うものがあれば、もらい手もあるのだろうがね」
サムは皿の中のケッパーを転がして遊びながら適当な口調で言った。
「色気あるよね? 貰いますよ? って言ってみたら?」
俺はサムをチラリと睨んで喋るなよと静止した。
リリーは口元をナプキンて拭きながらため息をついた。
「もう! お父様ったら、おやめになってくださいませ、ジュリアス様がお困りじゃありませんの。わたくしが色気がないのなど承知しておりますわ。教会の子供達にも言われますもの『リリーねえちゃんは色気がないからモテないんだ!』ってね。解っていても失礼よね?」
クスクス笑いながらジャックのマネをしてみせる。
「いえ……リリー殿は魅力的ですよ。その……何と言うか、街の裏や戦場にやってくる娼婦のような、肉感的な下品な色気でなく、何と言うか……神秘的なそんな不思議な色気が」
「ほほっ、リリーこんなに誉めてもらうことなどないぞ、よく聞いておかんとな」
ドクターはそういいながらワインを飲んだ。リリーはプクッと頬を膨らませたが嬉しそうに笑って俺を見た。
「しかし、ジュリアスくん。リリーのことはさておき、君のように背も高く体格もよく美男子の上に伯爵さまときており、軍でも優秀なようじゃないか。引く手あまただろうに……理想が高いのか、それとも結婚願望がないのか」
「どちらでも……ありませんよ」
俺が苦笑すると、サムは「結婚したいと思うような女がいないだけだよな、引く手あまたに違いはないけどね。それに、理想はあってないようなもんだしね?」と、ウインクをして見せた。
事実、理想と聞かれても女性に求めるものが何なのかすら分からずピンとこないし、決定打になるようなものはない。
強いて言うなら、リリーの笑顔をみるたびにドキドキとする自分がいるという現状があるという感じだ
ドクターは上機嫌んでそう言った。
「君の事を伝えたら、軍の方の仕事も落ち着いているし来週末の王妃のお誕生日のパーティーまでは休暇だと思ってのんびりして来るといいと申されていたよ」
そういいながら、ドクターは父からの手紙をよこした。
そこには、ドクターが言うようにゆっくり休んでこいという事と、王妃の誕生日パーティーでアリッサ叔母さんが是非にという娘さんが来るから帰宅して必ず参加するようにという内容が、かかれていた。
「はぁ、やっぱりでたね。[わたしも、母さんもいつまでも、元気ではないのだから、早く世継ぎを!]攻撃、聞き飽きた」
手紙を覗き込んだサムがため息をついた。
俺は手紙を閉じながらドクターに言う。
「ご足労申し訳ありませんでした」
「いやいや、束の間の懐かしい時間だった。お父上も申されているし、ゆっくりしていくといい。しかし、兄上同様に早く身を固めて欲しいようだな、母上が随分と熱心に仰っていたよ」
「自分が軍事にばかり熱心なので、社交場で男色家なのだと妙な噂が流れたりしてるからでしょう、兄達のように浮いた話がないどころが女性と楽しく話す事もないものですからね」
ドクターはふむふむと腕を組んで考えた。
「リリーとは楽しげに話しているように見受けたが……リリーは色気がないからであろうか、話しやすいのかね?」
「い、色気! いや、その」
「いやいや、我が娘ながら殿方の気を引くような色気には欠けると冷静に分析しているよ。もう少しね……艶って言うものがあれば、もらい手もあるのだろうがね」
サムは皿の中のケッパーを転がして遊びながら適当な口調で言った。
「色気あるよね? 貰いますよ? って言ってみたら?」
俺はサムをチラリと睨んで喋るなよと静止した。
リリーは口元をナプキンて拭きながらため息をついた。
「もう! お父様ったら、おやめになってくださいませ、ジュリアス様がお困りじゃありませんの。わたくしが色気がないのなど承知しておりますわ。教会の子供達にも言われますもの『リリーねえちゃんは色気がないからモテないんだ!』ってね。解っていても失礼よね?」
クスクス笑いながらジャックのマネをしてみせる。
「いえ……リリー殿は魅力的ですよ。その……何と言うか、街の裏や戦場にやってくる娼婦のような、肉感的な下品な色気でなく、何と言うか……神秘的なそんな不思議な色気が」
「ほほっ、リリーこんなに誉めてもらうことなどないぞ、よく聞いておかんとな」
ドクターはそういいながらワインを飲んだ。リリーはプクッと頬を膨らませたが嬉しそうに笑って俺を見た。
「しかし、ジュリアスくん。リリーのことはさておき、君のように背も高く体格もよく美男子の上に伯爵さまときており、軍でも優秀なようじゃないか。引く手あまただろうに……理想が高いのか、それとも結婚願望がないのか」
「どちらでも……ありませんよ」
俺が苦笑すると、サムは「結婚したいと思うような女がいないだけだよな、引く手あまたに違いはないけどね。それに、理想はあってないようなもんだしね?」と、ウインクをして見せた。
事実、理想と聞かれても女性に求めるものが何なのかすら分からずピンとこないし、決定打になるようなものはない。
強いて言うなら、リリーの笑顔をみるたびにドキドキとする自分がいるという現状があるという感じだ
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