9 / 83
「英雄のしつけかた」 1章 王都で暮らしましょう
9. お仕事始めます 1
しおりを挟む
ゾロゾロと連れ立って青年たちは歩いていた。
有事の際はともかく、通常時に予告なく行動を別々にすると、食事を用意する者の手を煩わせる。そういった他者への気遣いは、自覚さえあれば息をするようにできるのである。
食堂に入ってくるなり、おお! と派手な歓声が上がった。
「いつもの茶色い食卓と違って、なんだかまぶしいぞ」
そんな感嘆の声がもれている。
ミレーヌが持って現れた焼き立てのパンに、勢ぞろいしていた双剣の使徒たちは、普通の青年のように瞳を輝かせていた。
「素晴らしくいい匂いがする」
「これはカナル風の料理なのか?」
「食堂でも簡単にはお目にかかれないぞ」
嬉しいらしく浮き立つように喜んで、とにかく騒然としている。
「まぁ、どうぞ席にお着きになって」
驚きのあまりか立ったままなので、ミレーヌは朗らかに笑ってうながした。
「わたくし、料理が一番得意ですのよ?」
そう、ミレーヌは非常に料理が上手だった。
のんびりおっとりした雰囲気を裏切って、家事全般において右に出るものは少ない。
正式に就職できる十六歳の仮成人になった時には、既にベテラン家政婦よりも仕事ができると評判だった。
なにしろ両親のいない、下街暮らしである。
治安のいい王都でも、それほど楽な暮らし向きではなかった。
物心ついたときから子供でもできる下働きなどをして、十歳を過ぎると食堂も兼ねた旅館の賄いもやっていたのだ。
家政婦業は毎日のこととはいえ、大型の食堂の厨房に比べたら、こんな宿舎の切り盛りなど大した手間ではなかった。
前から通っている年配の家政婦はライナという名で、歳のせいか力のいるフライパンをふる作業などにそうとう苦労していたらしい。
サリと比べたら年下であったが、ミレーヌは孫と変わらぬ年代だ。
フライパンを振り続けるには体力も続かず、大鍋の煮込みを持ち運ぶにも腕力が足りない。
青年たちは夜市や食堂を利用してライナたちの負担を減らしてはいたが、毎日のこととなるとなんのための家政婦かわからなくなってくる。
巡る悪循環から、ライナにとって大人数の食事を作る作業はかなり重労働だったらしく、ミレーヌが挨拶をすると感激されてしまった。
ほんのりと涙がにじんでいたので、一人でのまかないはかなり負担がかかって心細かったらしい。
ミレーヌは幸いなことにライナと意気投合することができたし、下ごしらえなどの補助に回ってくれたので自身の負担も減り、同じ台所にいても仲良くやれそうだった。
老女らしくゆったりと行動するので語れるほどの手際の良さはないが、小さなことにもありがとうを言うおとなしい人だった。
ライナから話を聞くところによると、人材不足はデュランの冗談ではなかったようだ。
雇い主としては人柄も待遇も申し分のない職場ではあるが、とにかく人が来ない。
他に二人いる契約の家政婦も老女ばかり。
今まで家政婦として紹介された働き盛りの者たちは、六人もその日のうちに逃げてしまったらしい。
まぁ、最初にあのおどろおどろしい汚部屋状態のホールを見たなら、当然の反応かもしれない。
魔界とまでは表現しないが似たようなものだ。
まずはアレをどうにかして、意識の変換が必要である。
魔法街の一角にあるうさんくさい場所ならともかく、このままでは王都での暮らしなど絶対にできない。
流派の長の邸宅であれば騎士団や王城の使いも来るはずなので、このままでいいはずがないのだ。
「お口にあって何よりですわ」
胸の内の悶々とした思いを隠して、ミレーヌはほがらかに笑った。
「おかわりもありますわよ」
騒然としながらも食べ始めた武人十人から、食堂よりもうまいとこぞって褒められた。
「素晴らしい!」
そんな声が一斉にあがった。
ちょうど都合よく自分に注目が向いているので、パンを配りながらなんでもない事のようにミレーヌは口を開いた。
「そうそう、皆様にお知らせが。あの汚らしい玄関や廊下を片づけますので、大切な物は食後にすぐさま移動させてくださいね」
は? とか、へ? とか妙に反応が薄かったが、まぁそんなものだろうとミレーヌは思った。
今言ったセリフも、食べ終わる頃には忘れているに違いない。
アレを薄汚いと思う感性がないから、目に見える場所にド~ンと積んであるのだ。
ただ、ずっと女手がなくて困っていたのは本当のようだった。
働く気になった娘がいるなど珍しい事で、食事をする双剣使いたちは普通の青年のように気が緩んでいる。
そのせいか武人らしい風貌なのに、気安い口調で話しかけると気さくに返事が返った。
おしゃべりではないが打てば響くようで気持ちがよく、無骨な風体の割に全員が朗らかなのだ。
食堂で働いた時も厨房だったので、下街暮らしで家政婦のミレーヌには武人なんて馴染みのない存在だった。
東流派だの双剣も未知の世界だ。
ギルドがあるので傭兵も王都に多く訪れるが、直接会話を交わすことなどほとんどない。
剣を帯びている人間で、日常的に一般市民と関わるのは騎士団だけだ。
彼らは総じて品が良く市民への対応も丁寧だ。
同じ武にかかわる者なのに持つ雰囲気は、流派の使徒とは対極に当たるかもしれない。
勤め先の知識がないと不手際に繋がるだろう。
流派の内情などまるで知らなかったミレーヌは、ちょうどいい機会だとばかりに色々と話を聞いてみる。
青年たちが気前よく話してくれた内容からわかったことは、王都で暮らすのは困難な集団ということだった。
放っておけば王都でのまともな生活は、絶対に成り立たない。
キャラバンのように隊列を組んで旅の生活をする経験はあっても、家で暮らしたことのない者ばかりが集まっていた。
おまけに全員の仲がよさそうに見えているが、こうして集まって顔を合わせたのもつい最近らしい。
魔物討伐を得意とする戦闘プロ集団。
この連中、定住者の日常生活など知識でしか知らない。
日常が特殊事情の宝庫だから、薄汚い事に気がつかないわけだ。
利便性を優先したあの汚部屋を、便利だからで流す神経は伊達ではなかった。
退魔のために編み出された技を、流派と呼ぶ。
そのため、世界に散らばる流派の使徒は、国の制約を受けていない。
流派に属してさえいれば、通行手形も必要なく、世界中のどこにでも行けるのだ。
流派の技さえ覚えれば、人種の制限もない。
それを身につけることは、並大抵のことではないのだが。
「この東の国では双剣を持つ方が多いですわね」
何の気なしにもらすと、男たちは顔を見合わせた。
流派の内情まで一般市民が知らないことを、いまさら思い出したようだった。
そうか、と男たちはうなずいた。
「まずはそこからだな」
食事の手を止めて、居住まいを正した。
ここはガラルドの私宅になる。
おまけに東流派を担う若手が集まった、新たな双剣持ちの要にもなる場所なのだ。
自国・異国を問わず、王侯貴族から一般市民までが出入りする。
「この先は双剣持ちや他流派の使者も客として来るから覚えてください」
「大陸にあるのは四つの国だと知っているね?」
問われて、そのぐらいでしたらと応えた。
思わずミレーヌは身構えてしまう。
流派は世界の成り立ちから始まったので、国よりも古い存在だと教えられた。
ソコから滔々と流れる大河のような知識の奔流が与えられ、ミレーヌは学びの必要な場についたことがないので、えぇぇ? と眉根を寄せてしまった。
いきなり講義のような会話が始まるとは思わなかった。
情報量の多さに、知らず顔が引きつってしまう。
しかし、重要なことだからと言われてしまい、ミレーヌはかしこまって聞いた。
有事の際はともかく、通常時に予告なく行動を別々にすると、食事を用意する者の手を煩わせる。そういった他者への気遣いは、自覚さえあれば息をするようにできるのである。
食堂に入ってくるなり、おお! と派手な歓声が上がった。
「いつもの茶色い食卓と違って、なんだかまぶしいぞ」
そんな感嘆の声がもれている。
ミレーヌが持って現れた焼き立てのパンに、勢ぞろいしていた双剣の使徒たちは、普通の青年のように瞳を輝かせていた。
「素晴らしくいい匂いがする」
「これはカナル風の料理なのか?」
「食堂でも簡単にはお目にかかれないぞ」
嬉しいらしく浮き立つように喜んで、とにかく騒然としている。
「まぁ、どうぞ席にお着きになって」
驚きのあまりか立ったままなので、ミレーヌは朗らかに笑ってうながした。
「わたくし、料理が一番得意ですのよ?」
そう、ミレーヌは非常に料理が上手だった。
のんびりおっとりした雰囲気を裏切って、家事全般において右に出るものは少ない。
正式に就職できる十六歳の仮成人になった時には、既にベテラン家政婦よりも仕事ができると評判だった。
なにしろ両親のいない、下街暮らしである。
治安のいい王都でも、それほど楽な暮らし向きではなかった。
物心ついたときから子供でもできる下働きなどをして、十歳を過ぎると食堂も兼ねた旅館の賄いもやっていたのだ。
家政婦業は毎日のこととはいえ、大型の食堂の厨房に比べたら、こんな宿舎の切り盛りなど大した手間ではなかった。
前から通っている年配の家政婦はライナという名で、歳のせいか力のいるフライパンをふる作業などにそうとう苦労していたらしい。
サリと比べたら年下であったが、ミレーヌは孫と変わらぬ年代だ。
フライパンを振り続けるには体力も続かず、大鍋の煮込みを持ち運ぶにも腕力が足りない。
青年たちは夜市や食堂を利用してライナたちの負担を減らしてはいたが、毎日のこととなるとなんのための家政婦かわからなくなってくる。
巡る悪循環から、ライナにとって大人数の食事を作る作業はかなり重労働だったらしく、ミレーヌが挨拶をすると感激されてしまった。
ほんのりと涙がにじんでいたので、一人でのまかないはかなり負担がかかって心細かったらしい。
ミレーヌは幸いなことにライナと意気投合することができたし、下ごしらえなどの補助に回ってくれたので自身の負担も減り、同じ台所にいても仲良くやれそうだった。
老女らしくゆったりと行動するので語れるほどの手際の良さはないが、小さなことにもありがとうを言うおとなしい人だった。
ライナから話を聞くところによると、人材不足はデュランの冗談ではなかったようだ。
雇い主としては人柄も待遇も申し分のない職場ではあるが、とにかく人が来ない。
他に二人いる契約の家政婦も老女ばかり。
今まで家政婦として紹介された働き盛りの者たちは、六人もその日のうちに逃げてしまったらしい。
まぁ、最初にあのおどろおどろしい汚部屋状態のホールを見たなら、当然の反応かもしれない。
魔界とまでは表現しないが似たようなものだ。
まずはアレをどうにかして、意識の変換が必要である。
魔法街の一角にあるうさんくさい場所ならともかく、このままでは王都での暮らしなど絶対にできない。
流派の長の邸宅であれば騎士団や王城の使いも来るはずなので、このままでいいはずがないのだ。
「お口にあって何よりですわ」
胸の内の悶々とした思いを隠して、ミレーヌはほがらかに笑った。
「おかわりもありますわよ」
騒然としながらも食べ始めた武人十人から、食堂よりもうまいとこぞって褒められた。
「素晴らしい!」
そんな声が一斉にあがった。
ちょうど都合よく自分に注目が向いているので、パンを配りながらなんでもない事のようにミレーヌは口を開いた。
「そうそう、皆様にお知らせが。あの汚らしい玄関や廊下を片づけますので、大切な物は食後にすぐさま移動させてくださいね」
は? とか、へ? とか妙に反応が薄かったが、まぁそんなものだろうとミレーヌは思った。
今言ったセリフも、食べ終わる頃には忘れているに違いない。
アレを薄汚いと思う感性がないから、目に見える場所にド~ンと積んであるのだ。
ただ、ずっと女手がなくて困っていたのは本当のようだった。
働く気になった娘がいるなど珍しい事で、食事をする双剣使いたちは普通の青年のように気が緩んでいる。
そのせいか武人らしい風貌なのに、気安い口調で話しかけると気さくに返事が返った。
おしゃべりではないが打てば響くようで気持ちがよく、無骨な風体の割に全員が朗らかなのだ。
食堂で働いた時も厨房だったので、下街暮らしで家政婦のミレーヌには武人なんて馴染みのない存在だった。
東流派だの双剣も未知の世界だ。
ギルドがあるので傭兵も王都に多く訪れるが、直接会話を交わすことなどほとんどない。
剣を帯びている人間で、日常的に一般市民と関わるのは騎士団だけだ。
彼らは総じて品が良く市民への対応も丁寧だ。
同じ武にかかわる者なのに持つ雰囲気は、流派の使徒とは対極に当たるかもしれない。
勤め先の知識がないと不手際に繋がるだろう。
流派の内情などまるで知らなかったミレーヌは、ちょうどいい機会だとばかりに色々と話を聞いてみる。
青年たちが気前よく話してくれた内容からわかったことは、王都で暮らすのは困難な集団ということだった。
放っておけば王都でのまともな生活は、絶対に成り立たない。
キャラバンのように隊列を組んで旅の生活をする経験はあっても、家で暮らしたことのない者ばかりが集まっていた。
おまけに全員の仲がよさそうに見えているが、こうして集まって顔を合わせたのもつい最近らしい。
魔物討伐を得意とする戦闘プロ集団。
この連中、定住者の日常生活など知識でしか知らない。
日常が特殊事情の宝庫だから、薄汚い事に気がつかないわけだ。
利便性を優先したあの汚部屋を、便利だからで流す神経は伊達ではなかった。
退魔のために編み出された技を、流派と呼ぶ。
そのため、世界に散らばる流派の使徒は、国の制約を受けていない。
流派に属してさえいれば、通行手形も必要なく、世界中のどこにでも行けるのだ。
流派の技さえ覚えれば、人種の制限もない。
それを身につけることは、並大抵のことではないのだが。
「この東の国では双剣を持つ方が多いですわね」
何の気なしにもらすと、男たちは顔を見合わせた。
流派の内情まで一般市民が知らないことを、いまさら思い出したようだった。
そうか、と男たちはうなずいた。
「まずはそこからだな」
食事の手を止めて、居住まいを正した。
ここはガラルドの私宅になる。
おまけに東流派を担う若手が集まった、新たな双剣持ちの要にもなる場所なのだ。
自国・異国を問わず、王侯貴族から一般市民までが出入りする。
「この先は双剣持ちや他流派の使者も客として来るから覚えてください」
「大陸にあるのは四つの国だと知っているね?」
問われて、そのぐらいでしたらと応えた。
思わずミレーヌは身構えてしまう。
流派は世界の成り立ちから始まったので、国よりも古い存在だと教えられた。
ソコから滔々と流れる大河のような知識の奔流が与えられ、ミレーヌは学びの必要な場についたことがないので、えぇぇ? と眉根を寄せてしまった。
いきなり講義のような会話が始まるとは思わなかった。
情報量の多さに、知らず顔が引きつってしまう。
しかし、重要なことだからと言われてしまい、ミレーヌはかしこまって聞いた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
僕の異世界攻略〜神の修行でブラッシュアップ〜
リョウ
ファンタジー
僕は十年程闘病の末、あの世に。
そこで出会った神様に手違いで寿命が縮められたという説明をされ、地球で幸せな転生をする事になった…が何故か異世界転生してしまう。なんでだ?
幸い優しい両親と、兄と姉に囲まれ事なきを得たのだが、兄達が優秀で僕はいずれ家を出てかなきゃいけないみたい。そんな空気を読んだ僕は将来の為努力をしはじめるのだが……。
※画像はAI作成しました。
※現在毎日2話投稿。11時と19時にしております。
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる