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第3章 黒い鎧
25.チート
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これはどういう事だろう。
キャラクターテーブルからデータを引っ張ってみたが、家族全員オール1だ。
----------
ID 0099999999999911
名前 タナカ カズト
体力 1
魔力 1
攻撃 1
速さ 1
魔法 1
防御 1
----------
ID 0099999999999912
名前 タナカ ヒトエ
体力 1
魔力 1
攻撃 1
速さ 1
魔法 1
防御 1
----------
ID 0099999999999913
名前 タナカ ユイカ
体力 1
魔力 1
攻撃 1
速さ 1
魔法 1
防御 1
----------
ID 0099999999999914
名前 タナカ コウタ
体力 1
魔力 1
攻撃 1
速さ 1
魔法 1
防御 1
----------
ID 0099999999999915
名前 タナカ ミント
体力 1
魔力 1
攻撃 1
速さ 1
魔法 1
防御 1
----------
( 5 rows)
この結果は、どう考えればいいんだ?
「タナカ様、これは何を…」
「ああ、ちょっと黙って見ていてくれ」
リリアナのデータも見ておこう。
----------
ID 0000001480921552
名前 リリアナ ヒメノ
体力 17
魔力 0
攻撃 14
速さ 25
魔法 0
防御 16
----------
( 1 row)
うーん、リリィの数値を見る限り、どう判断して良いものか。
これが普通って事なんだろうか。
我々家族と比べても10倍以上の開きがある。
「おい、今何をしているんだ?」
「あー、ちょっと待ってて。今調べ物中」
神様からツッコミが入ったので、早く終わらせないと。
「なぁ、神様。人間の『攻撃』が急に強くなると、なんか弊害があるか?」
「うーん、どうだろうな。突然、力が強くなると加減が解らんだろうから、軽く摘んだだけで、何かを壊すって事になりかねないと思うぞ」
お、答えてくれるのね。
「『速さ』も同じか?」
「そうだな。軽く走っただけで、交通事故になるとは思うぞ」
「『防御』は、どんな感じだ?」
「防御は、身体を覆う場みたいなものと思ってもらえればいいかの。これが強くなっても、別段、身体が堅くなったりはしない。まもりを上回る攻撃を受けた場合に、傷が付くと思ってもらえればいいぞ」
「『体力』は?」
「体力は、文字通り、疲れなくなる。あと、これが大きいと怪我をしても死ににくい身体になる。そのくらいじゃの」
「『魔法』は?」
「魔法の威力が上がるだけじゃ」
ステータスってこれだけで終わりか?
属性に対する耐性とか対魔法攻撃とか、そういう細かい数値は無いのだろうか?
だが、家族の現状を考えると、とりあえず、その辺は後回しだ。
あとは、この作業を、どこまでやるかだな。
-- select max(体力), max(防御), max(攻撃) from キャラクター
お、なかなか返ってこない。
「おい、な……んか今……やったか? そち……らとの接続にラ……グが生じているぞ」
これは重かったか。
確かに、キャラクターテーブルを全件舐めているので、ちょっとやばいかも。
このテーブルの中、一体、何件データがあるんだろうな。
仕方無い、諦めて……このクエリを止めるか……あと1分したら。
と、少し粘っていたら、結果が返ってきた。
-----
max(体力) 8242987
max(防御) 37200
max(攻撃) 42150
-----
よし、この世界の最大値を拾ったぞ。
俺達やリリィの数値からすると、極端に高い数値だが……力に対して絶対的な安全マージンを取ろうと思う。
「リリィ、俺達家族のために、力を貸してくれ」
「はい、それは勿論」
許可は取れたので、最初はリリィでお試し。
-- update キャラクター set 体力 = 9999999, 防御 = 9999999 where ID = 0000001480921552;
( 1 row effect )
これで、データの更新はうまくいったはずだ。
----------
ID 0000001480921552
名前 リリアナ ヒメノ
体力 9999999
魔力 0
攻撃 14
速さ 25
魔法 0
防御 9999999
----------
うん、問題無い。
「どうだ、リリィ。なんか身体に変化はあるか?」
「いえ」
この数値を替えても本人に自覚は無いという事か。
ならば、この場にいない妻や子供達の数値も、やはり守りと体力だけ更新するようにするか。
ついでなので、リリィより1桁増やそう。
-- update キャラクター set 体力 = 99999999, 防御 = 99999999
-- where ID in
-- ( 0099999999999912, 0099999999999913, 0099999999999914, 0099999999999915 );
( 4 rows effect )
-- commt;
( 0 row effect )
これで出来たはず。
確認しよう。
-- select * from キャラクター where なまえ like 'タナカ%'
----------
ID 0099999999999911
名前 タナカ カズト
体力 1
魔力 1
攻撃 1
速さ 1
魔法 1
防御 1
----------
ID 0099999999999912
名前 タナカ ヒトエ
体力 99999999
魔力 1
攻撃 1
速さ 1
魔法 1
防御 99999999
----------
ID 0099999999999913
名前 タナカ ユイカ
体力 99999999
魔力 1
攻撃 1
速さ 1
魔法 1
防御 99999999
----------
ID 0099999999999914
名前 タナカ コウタ
体力 99999999
魔力 1
攻撃 1
速さ 1
魔法 1
防御 99999999
----------
ID 0099999999999915
名前 タナカ ミント
体力 99999999
魔力 1
攻撃 1
速さ 1
魔法 1
防御 99999999
----------
( 5 rows)
よし、うまくいっている。
これで家族はOKだ。ミントもついでに更新できている。
最後に自分の分。
これは他の数値も上げておこう。
-- update キャラクター
-- set 体力 = 9999999, 防御 = 9999999,
-- 攻撃 = 100, 速さ = 100, 魔法 = 100
-- where ID = 0099999999999911;
控えめに、力などの数値は100で。これでも今の100倍って事だから注意しないと。
……あれ……レスポンスが無い。
「あーあー、お前、何て言う事をー。直接データを書き換えるなんて、何て罰当たりな事をー。運用を担当している神から連絡が来て、妾のアカウントをロックされてしまったー」
じっと黙って見ていた神様が棒読み調で話し始めた。
嘘だろー。アカウントロックって、もう1回分、少し待ってくれよ。
「どーしよー。これではお前の家族はとんでもない能力を手に入れてしまったではないかー」
これ、変更を戻されたりするのか?
「まー仕方無いなー、済んでしまったものはこのままでー」
お前、絶対、解ってて放置していただろ。
「と、こんな感じで他の神への手前、事故として報告するので、安心しろ」
「あー、出来れば俺の分もオマケしてくれないか」
家族の分は助かった。ついでにリリィも更新できている。
しかし、自分の分の変更が出来なかったんだが……俺、この後、役立たずじゃないか?
「すまんな。妾の権限ごとロックされてしまったので、手が出せんのじゃ。しかし、安全を考え体力と守りだけ強くしたっていうのは良い発想じゃ。しかし、いくらなんでもレベルを上げ過ぎだろ」
何か笑われています。
「レベル?」
「ああ、キャラクターテーブルではレベルしか管理していないからの。実際の数値は別のテーブルにある成長率と合わせての判断になるのじゃ」
「どういう事だ?」
「この世界では、レベルと成長率の積算が、行動に対する判断の数値になるのでな。例えば、レベル1で成長率が10だと、レベルを1つ挙げる毎に1×10の計算結果が実際に上昇する数値になる」
ふむふむ。
「レベル自体はそう簡単に上がるものでは無い。そうじゃの、大雑把な話、1年間、レベルアップしたい項目を必死に鍛えた場合に1つレベルが上がるといった感じじゃ」
なんだと。
絶対的な安全ラインを狙って、99,999,999の値をセットしてしまったぞ。
これって、99,999,999年分の修行の成果を手に入れたって事か??
「しかも、お前達家族は、神の恩恵があるので、こっちの世界に引っ張ってくる際、成長率を高めにしているから、大変な事になっているぞ」
「え、それってどのくらい?」
「お前達の家族は成長率を、100でセットしてある。一般人は10が平均だから、成長率だけでも10倍。それが、体力と守りだけこんなに高いレベルに変更するって、ぷ…く…わははは」
笑っている場合か!
しかし成長率で積算という事は、桁数が更に2つ増えるって事か。
体力と守りが100億弱って、どういう状態なんだろうな。
想像もつかん。
「ちなみに、お前が調べていた体力と守りの最大値だが、あれは魔王城の数値だからな」
「はっ?」
キャラクターってテーブル名だったよな。
「特定の構造物もキャラクターとして扱い、鍛える事でレベルアップできるようにしているのだ」
建物を鍛えるってどういう事だよ。
「まぁ、建物なんで、滅多な事ではレベルが上がる事は無いがな。という事で……」
「という事で……?」
「お前達家族は、魔王城よりも遥かに防御が硬く、体力も多い存在になったという訳だ。ぶははは」
そんなに笑うなよ。
あと、ひとえ、ユイカ、浩太、ごめんな。
お前達を、城よりも丈夫な身体にしちまったよ。
「タナカ様、これはどういう……」
リリィは完全に置いていかれているな。
「ああー、リリィさんにも謝っておかないと。実は、勝手に貴方の身体をお城よりも丈夫な身体にしてしまったんだよ」
「へっ?」
「あ、まぁ、気にせず。特に身体に変わりが無いのであれば、おいおい考えていこう」
「は、あー、はい……」
まだよく解っていない様だ。まぁ、そうだろうな。
「しかし、ステータスで管理するなら、賢さとかは無いのか? 頭が一気に良くなれば楽なんだが……」
「いや、数値で表したとして、どうやって賢くなるんだ?」
ん、どういう事だ?
「数値をピッと変えれば、一気に天才になったり出来るだろ」
チートのお約束では無いのか?
「無理だな。概念としてはマゴガミンOSの上で動いている世界とはいえ、ここは電子的な世界ではなく、ちゃんとした物理的な世界だ。ステータスで表せるのは、相互の存在が干渉する時の計算式で使うものだけで、知識や知恵と言った生物そのものが身に付ける力については、時間をかけて直接、学ぶしか無い」
無理なのか……
「勿論、別のデータでスキルというものがあるが、例えば算術のスキルをレベル100にしたとしても、お前達が賢くなる事は無い。スキルは、あくまでどのくらい経験したかという指標に過ぎない」
どういう事だ?
「具体的な例をあげれば、学校で3年間、算術を学べば、その能力に関わりなく、算術のレベルは3に上がる。実際に算術が出来るかどうかは表していない」
スキルは履歴書や業務経歴書のようなものか。
経験は表現できるが、実際の能力を表している訳では無いという事か……
キャラクターテーブルからデータを引っ張ってみたが、家族全員オール1だ。
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ID 0099999999999911
名前 タナカ カズト
体力 1
魔力 1
攻撃 1
速さ 1
魔法 1
防御 1
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ID 0099999999999912
名前 タナカ ヒトエ
体力 1
魔力 1
攻撃 1
速さ 1
魔法 1
防御 1
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ID 0099999999999913
名前 タナカ ユイカ
体力 1
魔力 1
攻撃 1
速さ 1
魔法 1
防御 1
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ID 0099999999999914
名前 タナカ コウタ
体力 1
魔力 1
攻撃 1
速さ 1
魔法 1
防御 1
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ID 0099999999999915
名前 タナカ ミント
体力 1
魔力 1
攻撃 1
速さ 1
魔法 1
防御 1
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( 5 rows)
この結果は、どう考えればいいんだ?
「タナカ様、これは何を…」
「ああ、ちょっと黙って見ていてくれ」
リリアナのデータも見ておこう。
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ID 0000001480921552
名前 リリアナ ヒメノ
体力 17
魔力 0
攻撃 14
速さ 25
魔法 0
防御 16
----------
( 1 row)
うーん、リリィの数値を見る限り、どう判断して良いものか。
これが普通って事なんだろうか。
我々家族と比べても10倍以上の開きがある。
「おい、今何をしているんだ?」
「あー、ちょっと待ってて。今調べ物中」
神様からツッコミが入ったので、早く終わらせないと。
「なぁ、神様。人間の『攻撃』が急に強くなると、なんか弊害があるか?」
「うーん、どうだろうな。突然、力が強くなると加減が解らんだろうから、軽く摘んだだけで、何かを壊すって事になりかねないと思うぞ」
お、答えてくれるのね。
「『速さ』も同じか?」
「そうだな。軽く走っただけで、交通事故になるとは思うぞ」
「『防御』は、どんな感じだ?」
「防御は、身体を覆う場みたいなものと思ってもらえればいいかの。これが強くなっても、別段、身体が堅くなったりはしない。まもりを上回る攻撃を受けた場合に、傷が付くと思ってもらえればいいぞ」
「『体力』は?」
「体力は、文字通り、疲れなくなる。あと、これが大きいと怪我をしても死ににくい身体になる。そのくらいじゃの」
「『魔法』は?」
「魔法の威力が上がるだけじゃ」
ステータスってこれだけで終わりか?
属性に対する耐性とか対魔法攻撃とか、そういう細かい数値は無いのだろうか?
だが、家族の現状を考えると、とりあえず、その辺は後回しだ。
あとは、この作業を、どこまでやるかだな。
-- select max(体力), max(防御), max(攻撃) from キャラクター
お、なかなか返ってこない。
「おい、な……んか今……やったか? そち……らとの接続にラ……グが生じているぞ」
これは重かったか。
確かに、キャラクターテーブルを全件舐めているので、ちょっとやばいかも。
このテーブルの中、一体、何件データがあるんだろうな。
仕方無い、諦めて……このクエリを止めるか……あと1分したら。
と、少し粘っていたら、結果が返ってきた。
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max(体力) 8242987
max(防御) 37200
max(攻撃) 42150
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よし、この世界の最大値を拾ったぞ。
俺達やリリィの数値からすると、極端に高い数値だが……力に対して絶対的な安全マージンを取ろうと思う。
「リリィ、俺達家族のために、力を貸してくれ」
「はい、それは勿論」
許可は取れたので、最初はリリィでお試し。
-- update キャラクター set 体力 = 9999999, 防御 = 9999999 where ID = 0000001480921552;
( 1 row effect )
これで、データの更新はうまくいったはずだ。
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ID 0000001480921552
名前 リリアナ ヒメノ
体力 9999999
魔力 0
攻撃 14
速さ 25
魔法 0
防御 9999999
----------
うん、問題無い。
「どうだ、リリィ。なんか身体に変化はあるか?」
「いえ」
この数値を替えても本人に自覚は無いという事か。
ならば、この場にいない妻や子供達の数値も、やはり守りと体力だけ更新するようにするか。
ついでなので、リリィより1桁増やそう。
-- update キャラクター set 体力 = 99999999, 防御 = 99999999
-- where ID in
-- ( 0099999999999912, 0099999999999913, 0099999999999914, 0099999999999915 );
( 4 rows effect )
-- commt;
( 0 row effect )
これで出来たはず。
確認しよう。
-- select * from キャラクター where なまえ like 'タナカ%'
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ID 0099999999999911
名前 タナカ カズト
体力 1
魔力 1
攻撃 1
速さ 1
魔法 1
防御 1
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ID 0099999999999912
名前 タナカ ヒトエ
体力 99999999
魔力 1
攻撃 1
速さ 1
魔法 1
防御 99999999
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ID 0099999999999913
名前 タナカ ユイカ
体力 99999999
魔力 1
攻撃 1
速さ 1
魔法 1
防御 99999999
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ID 0099999999999914
名前 タナカ コウタ
体力 99999999
魔力 1
攻撃 1
速さ 1
魔法 1
防御 99999999
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ID 0099999999999915
名前 タナカ ミント
体力 99999999
魔力 1
攻撃 1
速さ 1
魔法 1
防御 99999999
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( 5 rows)
よし、うまくいっている。
これで家族はOKだ。ミントもついでに更新できている。
最後に自分の分。
これは他の数値も上げておこう。
-- update キャラクター
-- set 体力 = 9999999, 防御 = 9999999,
-- 攻撃 = 100, 速さ = 100, 魔法 = 100
-- where ID = 0099999999999911;
控えめに、力などの数値は100で。これでも今の100倍って事だから注意しないと。
……あれ……レスポンスが無い。
「あーあー、お前、何て言う事をー。直接データを書き換えるなんて、何て罰当たりな事をー。運用を担当している神から連絡が来て、妾のアカウントをロックされてしまったー」
じっと黙って見ていた神様が棒読み調で話し始めた。
嘘だろー。アカウントロックって、もう1回分、少し待ってくれよ。
「どーしよー。これではお前の家族はとんでもない能力を手に入れてしまったではないかー」
これ、変更を戻されたりするのか?
「まー仕方無いなー、済んでしまったものはこのままでー」
お前、絶対、解ってて放置していただろ。
「と、こんな感じで他の神への手前、事故として報告するので、安心しろ」
「あー、出来れば俺の分もオマケしてくれないか」
家族の分は助かった。ついでにリリィも更新できている。
しかし、自分の分の変更が出来なかったんだが……俺、この後、役立たずじゃないか?
「すまんな。妾の権限ごとロックされてしまったので、手が出せんのじゃ。しかし、安全を考え体力と守りだけ強くしたっていうのは良い発想じゃ。しかし、いくらなんでもレベルを上げ過ぎだろ」
何か笑われています。
「レベル?」
「ああ、キャラクターテーブルではレベルしか管理していないからの。実際の数値は別のテーブルにある成長率と合わせての判断になるのじゃ」
「どういう事だ?」
「この世界では、レベルと成長率の積算が、行動に対する判断の数値になるのでな。例えば、レベル1で成長率が10だと、レベルを1つ挙げる毎に1×10の計算結果が実際に上昇する数値になる」
ふむふむ。
「レベル自体はそう簡単に上がるものでは無い。そうじゃの、大雑把な話、1年間、レベルアップしたい項目を必死に鍛えた場合に1つレベルが上がるといった感じじゃ」
なんだと。
絶対的な安全ラインを狙って、99,999,999の値をセットしてしまったぞ。
これって、99,999,999年分の修行の成果を手に入れたって事か??
「しかも、お前達家族は、神の恩恵があるので、こっちの世界に引っ張ってくる際、成長率を高めにしているから、大変な事になっているぞ」
「え、それってどのくらい?」
「お前達の家族は成長率を、100でセットしてある。一般人は10が平均だから、成長率だけでも10倍。それが、体力と守りだけこんなに高いレベルに変更するって、ぷ…く…わははは」
笑っている場合か!
しかし成長率で積算という事は、桁数が更に2つ増えるって事か。
体力と守りが100億弱って、どういう状態なんだろうな。
想像もつかん。
「ちなみに、お前が調べていた体力と守りの最大値だが、あれは魔王城の数値だからな」
「はっ?」
キャラクターってテーブル名だったよな。
「特定の構造物もキャラクターとして扱い、鍛える事でレベルアップできるようにしているのだ」
建物を鍛えるってどういう事だよ。
「まぁ、建物なんで、滅多な事ではレベルが上がる事は無いがな。という事で……」
「という事で……?」
「お前達家族は、魔王城よりも遥かに防御が硬く、体力も多い存在になったという訳だ。ぶははは」
そんなに笑うなよ。
あと、ひとえ、ユイカ、浩太、ごめんな。
お前達を、城よりも丈夫な身体にしちまったよ。
「タナカ様、これはどういう……」
リリィは完全に置いていかれているな。
「ああー、リリィさんにも謝っておかないと。実は、勝手に貴方の身体をお城よりも丈夫な身体にしてしまったんだよ」
「へっ?」
「あ、まぁ、気にせず。特に身体に変わりが無いのであれば、おいおい考えていこう」
「は、あー、はい……」
まだよく解っていない様だ。まぁ、そうだろうな。
「しかし、ステータスで管理するなら、賢さとかは無いのか? 頭が一気に良くなれば楽なんだが……」
「いや、数値で表したとして、どうやって賢くなるんだ?」
ん、どういう事だ?
「数値をピッと変えれば、一気に天才になったり出来るだろ」
チートのお約束では無いのか?
「無理だな。概念としてはマゴガミンOSの上で動いている世界とはいえ、ここは電子的な世界ではなく、ちゃんとした物理的な世界だ。ステータスで表せるのは、相互の存在が干渉する時の計算式で使うものだけで、知識や知恵と言った生物そのものが身に付ける力については、時間をかけて直接、学ぶしか無い」
無理なのか……
「勿論、別のデータでスキルというものがあるが、例えば算術のスキルをレベル100にしたとしても、お前達が賢くなる事は無い。スキルは、あくまでどのくらい経験したかという指標に過ぎない」
どういう事だ?
「具体的な例をあげれば、学校で3年間、算術を学べば、その能力に関わりなく、算術のレベルは3に上がる。実際に算術が出来るかどうかは表していない」
スキルは履歴書や業務経歴書のようなものか。
経験は表現できるが、実際の能力を表している訳では無いという事か……
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加筆修正しました。
お手に取って頂けたら嬉しいです。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
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