孤独になった先にあったのは幸せを運ぶ義妹でした

けんたん

文字の大きさ
18 / 20

現れたのは

しおりを挟む
俺が、近くのベンチで休憩しているとムスッとした顔で咲希が俺の前に立ち、おれを見つめていた。

「御兄様やっと見つけました。試着して気に入ったので会計に行ったら御兄様が、見当たらず困ってしまいました。なんで、急にいなくなったんですか?」

この娘は一体なにを、言っているんだ。咲希が試着に、行った時点で俺一人になるのに、男一人で下着屋でたくさんの女の視線を耐えられるわけ無い。だから、俺は悪くないはずだ。

「私のスポブラを、買いに一緒に来てるんですから堂々としていたらいいんです。逆に恥ずかしがっていると怪しい人に見られてしまいますよ」

言っていることは理解出来るが、今の俺にはそんな勇気はまだない。色を選びに入っただけでも勘弁して欲しい。

「仕方ないですね、御兄様も、今回は初めての経験だと思いますし、次からはもう少し頑張って待ってください。私も、御兄様を長くは待たせませんので。」

今後も、俺は咲希の下着を買うたびにこんな目にあうのか。それなら思い切って本当に堂々としたほうがいいのかもしれない。
 下着だってその時で店を変えるじゃなく決まった店に行くものだろう。同じ店なら慣れてしまえば店員も俺の顔を覚えてくれるだろうし。
 しかし、今はスポブラで済んだがあれがいつかブラになった時にも、俺に下着を選ばせるのだろうか?咲希が俺好みの下着をつけてどうなるんだ?どうせならいつか出来る彼氏と下着屋に行ってほしいものだ。そうしたら、下着屋から解放されるだろう。彼氏を生贄にだがな。

次はどうしようかな?まだ時間はあるし、ゆっくり見て気になる店があれば入る感じにするか?俺はどうしようかと咲希に訪ねようかと思い顔を見ると、
どこか、遠くを見ていてなにかを発見したのか顔がどんどん焦りだして右往左往している。
 それから、諦めきれないのか俺の後ろに隠れて顔を押し付け少しでも隠れようとしていた。

「見つけましたわ。この可憐な幼女の甘い香りを出しつつ大人っぽさを出そうと頑張っている雰囲気をかもしだしているのは私の愛しき咲希ちゃんですわね。まさかお休みにこんなとこで出会えるなんてやっぱり私達は神様に認められた二人なんですわ。性別なんて私達二人にはささいなこと、さー仲良くしましょう。」

うわ~なんか濃くてやばいのが来たよ、しかも後ろから慌てながらこちらに、申し訳ない顔をしながら保護者?いや、雰囲気的にSPみたいな感じの人が謝りながら駆けてくる。どうやら、咲希につめよるこの濃い変人は似たようなことを幾度かしてこの人達を困らせているのだろう。

「さて、先程から咲希を、困らせてるあなたは一体どこの馬の骨ですか?いくら咲希ちゃんが可憐で愛しい子だと分かる良き目を持っていてもこの私の目が黒い内は一歩たりとも手を触れさせませんよ。」

凄いなこの変人言ってることはヤバイ奴なのに立派なナイト気取りとは。女の子だからナイト扱いはおかしいのか。しかし、さっきから咲希が大人しいなどうしたんだろ?あれっなんなぐったりしてないか?まてまてこの変人が抱きついて首が閉まってるんだ、ぐったりするまでなんてやばいぞ。

「すまないがちょっと手荒に行くぞ。後でいくらでも謝ってやるから」俺は、すぐさま抱きついている手を掴み咲希を、解放する。

「ぷは~、やっと息が出来ました。御兄様ありがとうございます。色々説明したいことがありますが少しお待ち下さい。私にはまずやらなければいけないことがありますので」
 俺は静かにうなずき後ろに下がる。静かにだがこの怒り方はあかんヤツやと理解出来る顔をしていた。絶対咲希は、怒らせちゃだめなタイプだ。俺も気をつけよう。
 さて、この変人は、どんな目に合うのか、心から同情するよ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

今更気付いてももう遅い。

ユウキ
恋愛
ある晴れた日、卒業の季節に集まる面々は、一様に暗く。 今更真相に気付いても、後悔してももう遅い。何もかも、取り戻せないのです。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

処理中です...