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第1話 少女との出会い
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ホグース村。ミレーヌ王国の南端に位置する村だ。
鉱山があるが採掘量は小さいため、そこまで裕福な村というわけではない。
さらに南に目を向けてみると、一つ山を隔てて巨大な森が広がっている。
いわゆる『迷いの森』。何人もの侵入を拒み、誰も足を踏み入れたことがない。
正確には帰ってきたものがいないということだが、どちらにしろ人間は近寄れないということだ。
人間の村としては最南端に位置しており、それより南は魔族が支配している領域となる。
古文書によれば、魔族は突如として現れ、世界の南側を支配下に置いたという。
魔族は強大な魔力を有しており、魔法という力で対等に戦うことが許されないほど強い存在だったらしい。
しかし、程なくして人間側にも魔法が使える者が現れた。
彼らを魔法師と呼び、魔族との戦いの最前線に送られている。
さて、話をホグース村に戻す。
この村は百人程度の小さな村。
主要産業と言えるものと言えば鉱山ということになるが、採掘される鉱物はたかが知れている。
そのたかが知れている量の金属を都に納めることで毎日の食事にありついている。
それでも十分と言えないので、手の開いた者たちで畑を耕し、なんとか毎食を欠かさず食べられていると言った状態だ。
そんな貧しい村の中でも、村人たちは手を携え、仲良く暮らしていた……
一人の例外を除いて。
「ロダン。何度も言わせるな!! クレアとは仲良くするなと」
「なんでだよっ!! あいつが何をしたっていうんだよ」
大人たちが彼女を嫌っている理由は分かっていた。
もの凄く簡単な理由だった。
ホグース村。ミレーヌ王国の南端に位置する村だ。
鉱山があるが採掘量は小さいため、そこまで裕福な村というわけではない。
それは彼女が外からやってきただ。
この村の人たちは代々、炭鉱夫を勤め上げ、子供に受け継がせてきた。
だから村全体の結束はとても固い。そこに外から人が流れてきた。
もちろん外から人がやってくるなんて珍しいことではない。
だが、彼女……いや、彼女の家族は少々異様だったらしい。なぜなら……
「あいつが魔族かも知れないからだ。みんな、噂しているだぞ。ロダンは魔族に魅了されているってな」
なんて下らない理由なんだ。クレアの家族は南からやってきた。
南……ここより南に人間の住む場所はない。
つまり、魔族領域からやってきたということだ。
不審がる気持ちは分かるけど、南にも人が作った道があるんだ。
南からやってきたというだけで魔族と決めつけるなんて……。
その時分は人間と魔族との間で大きな戦争が起こったというニュースが村人を苛立たせていただけなのかも知れない。
だけど、その時の村長はなぜか、クレアの家族を擁護して村に受け入れた。その真意は誰にも分からない。ただの善意だったのかも知れない。
クレアがこの村にやってきたのは生まれたばかりだったらしい。
クレアの両親は常にフードをかぶり、あまり村人との交流もなかったようだ。
村人もその得体の知れない人たちとの距離を取っていた。
数年後、クレアの家族は姿を消した。まだ2歳になるクレアを残して。
すぐに村人が集まり、クレアの処遇を決めることとなった。
通例では領都に連れていき、孤児院に引き取らせるということだが、村長は自分の家で引き取るといい出した。
それからクレアは村長の家で育つことになった。
それくらいの時からクレアと遊ぶようになったんだ。
村長の家はちょうど隣りにある。この村には子供が多くない。
同じ歳の子供となると全くいなかった。
そのせいで一人で遊ぶことが多かったんだけど、噂でクレアの存在を知ったんだ。
村長の村に同じ歳の女の子が住んでいるって。いろいろな事情があって、村人の間で彼女の存在はないものとして扱われていたみたいだ。
だけど子供だったから何も気にしなかった。
むしろ、同じ歳の子供がいる。
しかも隣の家にだ。とても嬉しかった。
いろいろな遊びが一緒に出来ると思うだけでワクワクした。
村長の家はいつも暗い。
夜だって戸を閉めているにしても溢れる光はとても小さかった。
そんな所に女の子が?
とも思ったが、好奇心が抑えることが出来なくて村長の家に侵入した。
もちろん戸を叩いて村長を呼んだが、出てくることはなかった。
この村では戸に鍵をつけることはほとんどない。
戸を押せば、簡単に開いてしまう。
「おじゃまします」
誰に言ったわけでもないが、そう言わないといけない雰囲気があった。
日中だって言うのに光があまり差し込まないせいでうっすらとしか物を見ることが出来なかった。
「だれか、いませんか?」
こんな家に誰かいるわけがない。
半ば諦めかけていたが、部屋を歩きながら何度も囁いた。
「だれか、いませんか?」
何度か囁くと、近くの部屋でカタッと何かが鳴る音が聞こえてきた。
動物か!? とも思い、逃げ出したい気持ちになったが、その考えを一瞬で改めた。
隣の部屋……そこに誰かいる。
しかし、扉が見つからなかった。
一旦、外に出て家の周りを回ってみる。
怪しいところはどこにもなかった。
もう一度家に戻って、壁を叩いた。
「ねぇ、だれかいるの?」
少し場所を変え、同じことを何度も繰り返した。
だけど、物音は一切なく、静かな部屋の重々しい感触だけが襲い掛かってきた。
正直、もう帰りたい……そんなことを思い始めた時に壁の向こうから静かな、
本当に消え去りそうな声だけが聞こえてきた。
「だれ?」
本当に驚いた。
まさか、本当に扉のない部屋から声が聞こえてくるなんて。
村長の家にすごい秘密があったんだと凄く興奮した。
「きみは……だれ? ぼくはロダンっていうんだ。となりに、すんでいるんだよ」
「……かえったほうがいいよ。おじいさんに、だれにも、あうなって。いやなことをされるからって」
意味が分からなかった。お爺さんっていうのは村長のことかな?
この村の人たちはみんな優しい人たちなんだ。
嫌なことをされるわけないじゃないか。村長も変なことを言うんだな。
「だいじょうぶだよ。ここはとてもいい、むらなんだ。いやなことなんてされないよ」
「……そうなの? でも……おじいさんが……」
どうしよう。彼女は何を言っても姿を見せてくれることはなかった。
見に行こうにも扉がない。最後には大声を出していた。
「でてきてよ!!」
「……だめ!! もう、かえって!」
泣きそうになるのを我慢しながら、この無意味な応酬を繰り返していると肩を強く掴まれた。
「何をしておるんじゃ?」
腰を抜かしそうなほど驚いた。
暗闇から現れた村長がまるで幽霊みたいだったから。
「……なるほどの」
さっきまでの事情を説明して、勝手に家に入ったことを謝った。
「別に気にしてはおらん。だが、そうか……お主はたしか、ローランの息子か?」
ローランは父さんの名前……だったかな。
頷くと、村長は眉間にシワを寄せ、難しい表情になった。
「そうか……今日はとりあえず帰るといい。娘も興奮しているじゃろうし」
何も言い返せないほどの威厳が村長にあった。
さっきまでの応酬をすっかり忘れ、扉のない部屋に向かって一度だけ叩いた。
「また、くるよ」
言葉が返ってくることはなかったけど、小さな物音だけが聞こえた。
それが返事だったのかも知れない。村長の家を出る時に一つだけ質問した。
「なんで、とびらがないの?」
「ふむ。その理由が知りたければ、また来るといい」
「いいの?」
「ああ。だが……この事は誰にも内緒じゃよ」
村長と変な秘密を共有したまま、家に帰ることにした。
なんとも言えない不思議な体験だった。
これを黙っていられる程、出来た子供ではなかった。
「ぼくね。きょう、そんちょうさんのいえにいったんだ」
他愛もない言葉のつもりだった。
だけど、父さんを怒らせるには十分な言葉だったみたいだ。
「何度も言っているだろ!! あいつの家には近づくなと。あいつは村長なんかじゃない。村の裏切り者だ。あんなやつと関わりを持っているなんて村の奴らに知られたら……」
とても今日の出来事を言える雰囲気ではなかった。
だけど、次の日にも村長の家を訪れていた。
父さんに怒られるのは嫌だけど、村長さんがそんなに嫌な人だと思わなかった。
それに壁越しに話した子ともう一度話をしたかったんだ。
「よく、来れたな」
村長さんの言葉はよく分からなかったけど、元気よく頷いた。
村長さんの表情はよくわからないけど、少し笑っているように見えた。
そして、扉のない部屋に向かって声を掛けた。
「クレア。今日はお客さんが来ているよ。会ってみるかい?」
なんとも異様な光景だった。
だって、村長さんが壁に向かって話しかけているんだから。
「……いいの?」
この声だ!! 声を聞いただけで飛び上がるほど嬉しかった。
「ああ。このお客さんは特別じゃ。会ってみるか?」
「……うん」
村長さんは近くに置いてある棚に近づき、ゆっくりと動かした。
そこには扉があった。
扉はなかったんじゃない。
隠してあったんだ。
「いいかい? ここでの事は内緒じゃぞ? そのこと……昨日のローランの態度でよく分かったことじゃろ?」
なんで知っているんだ?
「なんじゃ、その顔は? ああ……あんだけ大声を出せば、誰でも聞こえるじゃろ」
そうか。この人は父さんにどんなふうに思われているのかも全部知っているのか。
「さあ、そんなことはどうでもいい。娘に会ってやってくれ」
「うん」
扉を開けると、そこには……
「きみが、きみなのかい?」
「そうよ。わたしはクレア。あなたはロダン?」
「……うん、そうだよ」
これがクレアと初めて会った瞬間だった。
第一印象はかわいい女の子と思ったんだ。
鉱山があるが採掘量は小さいため、そこまで裕福な村というわけではない。
さらに南に目を向けてみると、一つ山を隔てて巨大な森が広がっている。
いわゆる『迷いの森』。何人もの侵入を拒み、誰も足を踏み入れたことがない。
正確には帰ってきたものがいないということだが、どちらにしろ人間は近寄れないということだ。
人間の村としては最南端に位置しており、それより南は魔族が支配している領域となる。
古文書によれば、魔族は突如として現れ、世界の南側を支配下に置いたという。
魔族は強大な魔力を有しており、魔法という力で対等に戦うことが許されないほど強い存在だったらしい。
しかし、程なくして人間側にも魔法が使える者が現れた。
彼らを魔法師と呼び、魔族との戦いの最前線に送られている。
さて、話をホグース村に戻す。
この村は百人程度の小さな村。
主要産業と言えるものと言えば鉱山ということになるが、採掘される鉱物はたかが知れている。
そのたかが知れている量の金属を都に納めることで毎日の食事にありついている。
それでも十分と言えないので、手の開いた者たちで畑を耕し、なんとか毎食を欠かさず食べられていると言った状態だ。
そんな貧しい村の中でも、村人たちは手を携え、仲良く暮らしていた……
一人の例外を除いて。
「ロダン。何度も言わせるな!! クレアとは仲良くするなと」
「なんでだよっ!! あいつが何をしたっていうんだよ」
大人たちが彼女を嫌っている理由は分かっていた。
もの凄く簡単な理由だった。
ホグース村。ミレーヌ王国の南端に位置する村だ。
鉱山があるが採掘量は小さいため、そこまで裕福な村というわけではない。
それは彼女が外からやってきただ。
この村の人たちは代々、炭鉱夫を勤め上げ、子供に受け継がせてきた。
だから村全体の結束はとても固い。そこに外から人が流れてきた。
もちろん外から人がやってくるなんて珍しいことではない。
だが、彼女……いや、彼女の家族は少々異様だったらしい。なぜなら……
「あいつが魔族かも知れないからだ。みんな、噂しているだぞ。ロダンは魔族に魅了されているってな」
なんて下らない理由なんだ。クレアの家族は南からやってきた。
南……ここより南に人間の住む場所はない。
つまり、魔族領域からやってきたということだ。
不審がる気持ちは分かるけど、南にも人が作った道があるんだ。
南からやってきたというだけで魔族と決めつけるなんて……。
その時分は人間と魔族との間で大きな戦争が起こったというニュースが村人を苛立たせていただけなのかも知れない。
だけど、その時の村長はなぜか、クレアの家族を擁護して村に受け入れた。その真意は誰にも分からない。ただの善意だったのかも知れない。
クレアがこの村にやってきたのは生まれたばかりだったらしい。
クレアの両親は常にフードをかぶり、あまり村人との交流もなかったようだ。
村人もその得体の知れない人たちとの距離を取っていた。
数年後、クレアの家族は姿を消した。まだ2歳になるクレアを残して。
すぐに村人が集まり、クレアの処遇を決めることとなった。
通例では領都に連れていき、孤児院に引き取らせるということだが、村長は自分の家で引き取るといい出した。
それからクレアは村長の家で育つことになった。
それくらいの時からクレアと遊ぶようになったんだ。
村長の家はちょうど隣りにある。この村には子供が多くない。
同じ歳の子供となると全くいなかった。
そのせいで一人で遊ぶことが多かったんだけど、噂でクレアの存在を知ったんだ。
村長の村に同じ歳の女の子が住んでいるって。いろいろな事情があって、村人の間で彼女の存在はないものとして扱われていたみたいだ。
だけど子供だったから何も気にしなかった。
むしろ、同じ歳の子供がいる。
しかも隣の家にだ。とても嬉しかった。
いろいろな遊びが一緒に出来ると思うだけでワクワクした。
村長の家はいつも暗い。
夜だって戸を閉めているにしても溢れる光はとても小さかった。
そんな所に女の子が?
とも思ったが、好奇心が抑えることが出来なくて村長の家に侵入した。
もちろん戸を叩いて村長を呼んだが、出てくることはなかった。
この村では戸に鍵をつけることはほとんどない。
戸を押せば、簡単に開いてしまう。
「おじゃまします」
誰に言ったわけでもないが、そう言わないといけない雰囲気があった。
日中だって言うのに光があまり差し込まないせいでうっすらとしか物を見ることが出来なかった。
「だれか、いませんか?」
こんな家に誰かいるわけがない。
半ば諦めかけていたが、部屋を歩きながら何度も囁いた。
「だれか、いませんか?」
何度か囁くと、近くの部屋でカタッと何かが鳴る音が聞こえてきた。
動物か!? とも思い、逃げ出したい気持ちになったが、その考えを一瞬で改めた。
隣の部屋……そこに誰かいる。
しかし、扉が見つからなかった。
一旦、外に出て家の周りを回ってみる。
怪しいところはどこにもなかった。
もう一度家に戻って、壁を叩いた。
「ねぇ、だれかいるの?」
少し場所を変え、同じことを何度も繰り返した。
だけど、物音は一切なく、静かな部屋の重々しい感触だけが襲い掛かってきた。
正直、もう帰りたい……そんなことを思い始めた時に壁の向こうから静かな、
本当に消え去りそうな声だけが聞こえてきた。
「だれ?」
本当に驚いた。
まさか、本当に扉のない部屋から声が聞こえてくるなんて。
村長の家にすごい秘密があったんだと凄く興奮した。
「きみは……だれ? ぼくはロダンっていうんだ。となりに、すんでいるんだよ」
「……かえったほうがいいよ。おじいさんに、だれにも、あうなって。いやなことをされるからって」
意味が分からなかった。お爺さんっていうのは村長のことかな?
この村の人たちはみんな優しい人たちなんだ。
嫌なことをされるわけないじゃないか。村長も変なことを言うんだな。
「だいじょうぶだよ。ここはとてもいい、むらなんだ。いやなことなんてされないよ」
「……そうなの? でも……おじいさんが……」
どうしよう。彼女は何を言っても姿を見せてくれることはなかった。
見に行こうにも扉がない。最後には大声を出していた。
「でてきてよ!!」
「……だめ!! もう、かえって!」
泣きそうになるのを我慢しながら、この無意味な応酬を繰り返していると肩を強く掴まれた。
「何をしておるんじゃ?」
腰を抜かしそうなほど驚いた。
暗闇から現れた村長がまるで幽霊みたいだったから。
「……なるほどの」
さっきまでの事情を説明して、勝手に家に入ったことを謝った。
「別に気にしてはおらん。だが、そうか……お主はたしか、ローランの息子か?」
ローランは父さんの名前……だったかな。
頷くと、村長は眉間にシワを寄せ、難しい表情になった。
「そうか……今日はとりあえず帰るといい。娘も興奮しているじゃろうし」
何も言い返せないほどの威厳が村長にあった。
さっきまでの応酬をすっかり忘れ、扉のない部屋に向かって一度だけ叩いた。
「また、くるよ」
言葉が返ってくることはなかったけど、小さな物音だけが聞こえた。
それが返事だったのかも知れない。村長の家を出る時に一つだけ質問した。
「なんで、とびらがないの?」
「ふむ。その理由が知りたければ、また来るといい」
「いいの?」
「ああ。だが……この事は誰にも内緒じゃよ」
村長と変な秘密を共有したまま、家に帰ることにした。
なんとも言えない不思議な体験だった。
これを黙っていられる程、出来た子供ではなかった。
「ぼくね。きょう、そんちょうさんのいえにいったんだ」
他愛もない言葉のつもりだった。
だけど、父さんを怒らせるには十分な言葉だったみたいだ。
「何度も言っているだろ!! あいつの家には近づくなと。あいつは村長なんかじゃない。村の裏切り者だ。あんなやつと関わりを持っているなんて村の奴らに知られたら……」
とても今日の出来事を言える雰囲気ではなかった。
だけど、次の日にも村長の家を訪れていた。
父さんに怒られるのは嫌だけど、村長さんがそんなに嫌な人だと思わなかった。
それに壁越しに話した子ともう一度話をしたかったんだ。
「よく、来れたな」
村長さんの言葉はよく分からなかったけど、元気よく頷いた。
村長さんの表情はよくわからないけど、少し笑っているように見えた。
そして、扉のない部屋に向かって声を掛けた。
「クレア。今日はお客さんが来ているよ。会ってみるかい?」
なんとも異様な光景だった。
だって、村長さんが壁に向かって話しかけているんだから。
「……いいの?」
この声だ!! 声を聞いただけで飛び上がるほど嬉しかった。
「ああ。このお客さんは特別じゃ。会ってみるか?」
「……うん」
村長さんは近くに置いてある棚に近づき、ゆっくりと動かした。
そこには扉があった。
扉はなかったんじゃない。
隠してあったんだ。
「いいかい? ここでの事は内緒じゃぞ? そのこと……昨日のローランの態度でよく分かったことじゃろ?」
なんで知っているんだ?
「なんじゃ、その顔は? ああ……あんだけ大声を出せば、誰でも聞こえるじゃろ」
そうか。この人は父さんにどんなふうに思われているのかも全部知っているのか。
「さあ、そんなことはどうでもいい。娘に会ってやってくれ」
「うん」
扉を開けると、そこには……
「きみが、きみなのかい?」
「そうよ。わたしはクレア。あなたはロダン?」
「……うん、そうだよ」
これがクレアと初めて会った瞬間だった。
第一印象はかわいい女の子と思ったんだ。
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