12 / 142
公国追放編
12 王国領へ
しおりを挟む
どうやら空耳ではなかったようだ。ぞろぞろと関所の中から衛兵が飛び出してきて、僕達に向かって走ってきたのだ。
こうなったら逃げるしかない。
「折角、うまくいってたのに!! ミーチャが余計なことを言うから!!」
「だって、腹が立ったんだもん!!」
幸い、国境を抜けて王国領に入っているんだ。逃げ切れば、無事に目的は達成できるぞ。
「まったく……」
ミーチャが僕を庇ってくれるのはすごく嬉しい。でも……。
「時と場所を考えてくれぇ!!」
全力疾走しながら、叫んだ。
しかし、向こうは何かのスキル持ちだ。一方、こっちは闇魔法使いとスキル無し。
追いかけられれば、逃げ切れる訳がない。みるみる距離が詰められて、捕まる寸前まで来た。
その時にミーチャが立ち止まった。僕も当然立ち止まらざるを得なかった。こうなったらミーチャだけでも……。
衛兵に構えを見せていると、ミーチャは衛兵を指差していた。
「影を追うといいわ。幻影魔法《シムークルム》!!」
辺りがモヤのようなものに包みこまれた。衛兵たちは、僕達の直前で急に視線を別の方向に向け始めた。
「森の方に逃げたぞ!! 追え!!」
僕達を横切るようにして、走り去っていった。
「くそっ!! 急に早くなった。そっちだ!! 回り込んでしまえ」
衛兵たちの声が遠ざかって消えていき、静寂な夜が再び訪れた。
「ふう」
ミーチャが大きなため息をして、手をゆっくりと下ろした。
「凄いよ!! ミーチャ。あれも闇魔法かい?」
凄い満々の笑みだな。余程、きれいに決まって気持ちよかったのだろうな。僕もあんな魔法が使えたらな……。
「そうでしょ? もっと褒めてもいいわよ」
「ああ、でも……ミーチャがやらかさなかったら、魔法も使う必要がなかったんだよね?」
「……それも、そうね」
熱くなった心もどこにやら……静かになった街道を王都に向け、歩いていった。
ちなみに国境から王都までは歩いただけでも三週間以上はかかってしまう。馬車でも一週間というのだから、かなりの距離があるはずだ。
「ロスティ……そろそろ休憩しましょう」
まだ一時間しか歩いていないのに、ミーチャの息が乱れていた。
「随分と体力がないな」
これからのことを考えると頭が痛い。いつ何時、襲われてもいいように体力だけはしっかりとつけさせないとな。ミーチャの華奢な体を見つめた。
月夜に輝く褐色の肌、出るところが出て……ヤバい。ドキドキしてきた。
「違うわよ!! これが重いだけよ」
そういってミーチャは担いでいた荷物を床に置いた。
そういえば、ずっと担いでいたけど……服とかではないのか?
置いた瞬間に明らかに重量物が入っているようなドサッとした大きな音が響いた。
「何が入ってるんだ? 中を見てもいい?」
「もちろんよ。中身はこれからの私達に必要なものなんですから」
何のことか見当がつかなかったが、中身が気になって仕方がない。大きな荷物の袋を開けてみると……
「なんだ、これ?」
これしか、言いようがなかった。中にはなんと……金や銀で施された財宝がぎっちりと入っていたのだ。
「ミーチャ。これは一体?」
「盗んできた」
えっ? あれ? この人は何を言っているんだ? 盗ん……だ? 立派な犯罪じゃん!! もう完全に尋ね人になっちゃったじゃん。どうすんの、これ?
「もう一度言ってくれないかな?」
大人気なかったと思うけど、ちょっと語気を荒く言ってしまった。そのせいで、ミーチャは怒られていると思って慌ててしまった……ように見える。
「ち、違うわよ。これは私が公家に行く時に王家から出されたものよ。いわば、手切れ金みたいなものかしら?」
手切れ金? なんかいい方が違うような……。
「婚約したときに公家に渡すつもりで預けていたんだけど、持ってきちゃった。別に問題ないでしょ?」
問題……無いのか? ダメだ。僕の頭では判断が付かない。婚約はしていないから、財宝は王国のもので……でも……少なくとも、ミーチャのものではないよね? やっぱり、ダメなんじゃ?
でもまぁ、これだけの財宝があれば……当面の生活に困ることはなさそうだな。
ああ、こうやって落ちるところまで落ちてしまうのだろうか……。公国を脱出して、早速盗人の片棒を担がされてしまうとは……
「でも、ダメよ。これは売れないの」
盗んできた意味ないじゃん!!
「ど、どういうこと⁉」
どうやら財宝が大切な物だから、とかそんなことが理由ではないようだ。
「私達は色々な意味でお尋ね者でしょ? こんな王家の縁がある財宝を売れば、どうなると思う?」
そんなことは、簡単だ。一発で足取りを掴まれてしまう……そうか、なるほどね!! ミーチャは賢いなぁ……。やっぱり、盗んだ意味ないじゃん!!
「正規のルートで売るのは、よ? この世界には足が絶対に付かない売り先っているのがあるものよ。とにかくそれを見つけないとね」
なんて頼もしいんだ。盗品であることをすっかりと忘れて、ミーチャを賞賛する自分がいた。
それにしても、僕はどれだけ世間に疎いんだ。ミーチャと一緒でなければ……想像するだけでも残念な気持ちになる。
ミーチャの財宝が当面は宛にならないとなると……
「そうなると母上から頂いたお金で当面を凌ぐしか無いか」
そういうと、ミーチャがなにやら考え込むような仕草になり、じっと僕を見つめてくる。そんな目で見られるとドキドキするんだけど……。
「そのことなんだけど……それでスキルを買ってみない? 手紙にも書いてあったじゃない? 『錬成師』スキルは他のスキルに作用するって」
確かに手紙にはそんなことが書いてあった。でも、どんな作用かまでは読み解くことが出来なかった。
もしかしたら、くだらない事かも知れない。そんなことに貴重なお金を使うのに躊躇してしまう。
「生活費くらいなら私が冒険者にでもなってでも稼ぐわよ。とにかく、これだけまとまったお金があるチャンスはこれからそんなにないはずよ。だからスキルを買うなら今しかないと思うの!!」
ミーチャの言うことは尤もだと思う。『錬成師』というスキルがあっても、身体能力はスキル無しと大差はない。そうなると働いて稼ぐことも難しい。
意を決したように、僕は頷いた。
「分かった。ミーチャの言う通りにしてみるよ」
「それは良かったわ。じゃあ、この先にあるボリの街に着いたら、スキル屋に行ってみましょう」
ボリの街。それは王都と公都の交易路にあり、中継都市として栄えている。
僕も一度、足を運んだことがあるが大きな都市らしく、活気があり、たくさんの店が立ち並んでいた。
ちなみにスキル屋というのは、スキルを売買できる教会が経営する唯一の店だ。
スキルの売買が出来ることに違和感があるかも知れないが、スキルは神から授かった物だが、それをどう使うかは当人の自由ということになっている。
当然、売ってもいいし、買ってもいい。ただし人から無理やりスキルを奪い取ることは出来ない。あくまでも本人の同意が必要だ。
なんにしても、王都までの長い道のり、休息は必要だ。
「朝までにボリの街に着きたいから急ごう」
「そうね!!」
ミーチャが再び荷物を担ごうとしたがやはり重そうだ。
「僕が持つよ」
「そう言ってくれると思っていたわ。ありがとう。ロスティ」
朝日が登る頃、なんとかボリの街になんとか到着することができた。
こうなったら逃げるしかない。
「折角、うまくいってたのに!! ミーチャが余計なことを言うから!!」
「だって、腹が立ったんだもん!!」
幸い、国境を抜けて王国領に入っているんだ。逃げ切れば、無事に目的は達成できるぞ。
「まったく……」
ミーチャが僕を庇ってくれるのはすごく嬉しい。でも……。
「時と場所を考えてくれぇ!!」
全力疾走しながら、叫んだ。
しかし、向こうは何かのスキル持ちだ。一方、こっちは闇魔法使いとスキル無し。
追いかけられれば、逃げ切れる訳がない。みるみる距離が詰められて、捕まる寸前まで来た。
その時にミーチャが立ち止まった。僕も当然立ち止まらざるを得なかった。こうなったらミーチャだけでも……。
衛兵に構えを見せていると、ミーチャは衛兵を指差していた。
「影を追うといいわ。幻影魔法《シムークルム》!!」
辺りがモヤのようなものに包みこまれた。衛兵たちは、僕達の直前で急に視線を別の方向に向け始めた。
「森の方に逃げたぞ!! 追え!!」
僕達を横切るようにして、走り去っていった。
「くそっ!! 急に早くなった。そっちだ!! 回り込んでしまえ」
衛兵たちの声が遠ざかって消えていき、静寂な夜が再び訪れた。
「ふう」
ミーチャが大きなため息をして、手をゆっくりと下ろした。
「凄いよ!! ミーチャ。あれも闇魔法かい?」
凄い満々の笑みだな。余程、きれいに決まって気持ちよかったのだろうな。僕もあんな魔法が使えたらな……。
「そうでしょ? もっと褒めてもいいわよ」
「ああ、でも……ミーチャがやらかさなかったら、魔法も使う必要がなかったんだよね?」
「……それも、そうね」
熱くなった心もどこにやら……静かになった街道を王都に向け、歩いていった。
ちなみに国境から王都までは歩いただけでも三週間以上はかかってしまう。馬車でも一週間というのだから、かなりの距離があるはずだ。
「ロスティ……そろそろ休憩しましょう」
まだ一時間しか歩いていないのに、ミーチャの息が乱れていた。
「随分と体力がないな」
これからのことを考えると頭が痛い。いつ何時、襲われてもいいように体力だけはしっかりとつけさせないとな。ミーチャの華奢な体を見つめた。
月夜に輝く褐色の肌、出るところが出て……ヤバい。ドキドキしてきた。
「違うわよ!! これが重いだけよ」
そういってミーチャは担いでいた荷物を床に置いた。
そういえば、ずっと担いでいたけど……服とかではないのか?
置いた瞬間に明らかに重量物が入っているようなドサッとした大きな音が響いた。
「何が入ってるんだ? 中を見てもいい?」
「もちろんよ。中身はこれからの私達に必要なものなんですから」
何のことか見当がつかなかったが、中身が気になって仕方がない。大きな荷物の袋を開けてみると……
「なんだ、これ?」
これしか、言いようがなかった。中にはなんと……金や銀で施された財宝がぎっちりと入っていたのだ。
「ミーチャ。これは一体?」
「盗んできた」
えっ? あれ? この人は何を言っているんだ? 盗ん……だ? 立派な犯罪じゃん!! もう完全に尋ね人になっちゃったじゃん。どうすんの、これ?
「もう一度言ってくれないかな?」
大人気なかったと思うけど、ちょっと語気を荒く言ってしまった。そのせいで、ミーチャは怒られていると思って慌ててしまった……ように見える。
「ち、違うわよ。これは私が公家に行く時に王家から出されたものよ。いわば、手切れ金みたいなものかしら?」
手切れ金? なんかいい方が違うような……。
「婚約したときに公家に渡すつもりで預けていたんだけど、持ってきちゃった。別に問題ないでしょ?」
問題……無いのか? ダメだ。僕の頭では判断が付かない。婚約はしていないから、財宝は王国のもので……でも……少なくとも、ミーチャのものではないよね? やっぱり、ダメなんじゃ?
でもまぁ、これだけの財宝があれば……当面の生活に困ることはなさそうだな。
ああ、こうやって落ちるところまで落ちてしまうのだろうか……。公国を脱出して、早速盗人の片棒を担がされてしまうとは……
「でも、ダメよ。これは売れないの」
盗んできた意味ないじゃん!!
「ど、どういうこと⁉」
どうやら財宝が大切な物だから、とかそんなことが理由ではないようだ。
「私達は色々な意味でお尋ね者でしょ? こんな王家の縁がある財宝を売れば、どうなると思う?」
そんなことは、簡単だ。一発で足取りを掴まれてしまう……そうか、なるほどね!! ミーチャは賢いなぁ……。やっぱり、盗んだ意味ないじゃん!!
「正規のルートで売るのは、よ? この世界には足が絶対に付かない売り先っているのがあるものよ。とにかくそれを見つけないとね」
なんて頼もしいんだ。盗品であることをすっかりと忘れて、ミーチャを賞賛する自分がいた。
それにしても、僕はどれだけ世間に疎いんだ。ミーチャと一緒でなければ……想像するだけでも残念な気持ちになる。
ミーチャの財宝が当面は宛にならないとなると……
「そうなると母上から頂いたお金で当面を凌ぐしか無いか」
そういうと、ミーチャがなにやら考え込むような仕草になり、じっと僕を見つめてくる。そんな目で見られるとドキドキするんだけど……。
「そのことなんだけど……それでスキルを買ってみない? 手紙にも書いてあったじゃない? 『錬成師』スキルは他のスキルに作用するって」
確かに手紙にはそんなことが書いてあった。でも、どんな作用かまでは読み解くことが出来なかった。
もしかしたら、くだらない事かも知れない。そんなことに貴重なお金を使うのに躊躇してしまう。
「生活費くらいなら私が冒険者にでもなってでも稼ぐわよ。とにかく、これだけまとまったお金があるチャンスはこれからそんなにないはずよ。だからスキルを買うなら今しかないと思うの!!」
ミーチャの言うことは尤もだと思う。『錬成師』というスキルがあっても、身体能力はスキル無しと大差はない。そうなると働いて稼ぐことも難しい。
意を決したように、僕は頷いた。
「分かった。ミーチャの言う通りにしてみるよ」
「それは良かったわ。じゃあ、この先にあるボリの街に着いたら、スキル屋に行ってみましょう」
ボリの街。それは王都と公都の交易路にあり、中継都市として栄えている。
僕も一度、足を運んだことがあるが大きな都市らしく、活気があり、たくさんの店が立ち並んでいた。
ちなみにスキル屋というのは、スキルを売買できる教会が経営する唯一の店だ。
スキルの売買が出来ることに違和感があるかも知れないが、スキルは神から授かった物だが、それをどう使うかは当人の自由ということになっている。
当然、売ってもいいし、買ってもいい。ただし人から無理やりスキルを奪い取ることは出来ない。あくまでも本人の同意が必要だ。
なんにしても、王都までの長い道のり、休息は必要だ。
「朝までにボリの街に着きたいから急ごう」
「そうね!!」
ミーチャが再び荷物を担ごうとしたがやはり重そうだ。
「僕が持つよ」
「そう言ってくれると思っていたわ。ありがとう。ロスティ」
朝日が登る頃、なんとかボリの街になんとか到着することができた。
109
あなたにおすすめの小説
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
追放された私の代わりに入った女、三日で国を滅ぼしたらしいですよ?
タマ マコト
ファンタジー
王国直属の宮廷魔導師・セレス・アルトレイン。
白銀の髪に琥珀の瞳を持つ、稀代の天才。
しかし、その才能はあまりに“美しすぎた”。
王妃リディアの嫉妬。
王太子レオンの盲信。
そして、セレスを庇うはずだった上官の沈黙。
「あなたの魔法は冷たい。心がこもっていないわ」
そう言われ、セレスは**『無能』の烙印**を押され、王国から追放される。
彼女はただ一言だけ残した。
「――この国の炎は、三日で尽きるでしょう。」
誰もそれを脅しとは受け取らなかった。
だがそれは、彼女が未来を見通す“預言魔法”の言葉だったのだ。
防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました
かにくくり
ファンタジー
魔法使いクサナギは国王の命により勇者パーティの一員として魔獣討伐の任務を続けていた。
しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。
しかし勇者達は今までクサナギの魔法で魔物の防御力が下がっていたおかげで楽に戦えていたという事実に全く気付いていなかった。
勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。
そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。
相手の身に着けている物を強制的に剥ぎ取るという究極の魔法を習得したクサナギの前に立ち向かえる者は誰ひとりいなかった。
※小説家になろうにも掲載しています。
お荷物認定を受けてSSS級PTを追放されました。でも実は俺がいたからSSS級になれていたようです。
幌須 慶治
ファンタジー
S級冒険者PT『疾風の英雄』
電光石火の攻撃で凶悪なモンスターを次々討伐して瞬く間に最上級ランクまで上がった冒険者の夢を体現するPTである。
龍狩りの一閃ゲラートを筆頭に極炎のバーバラ、岩盤砕きガイル、地竜射抜くローラの4人の圧倒的な火力を以って凶悪モンスターを次々と打ち倒していく姿は冒険者どころか庶民の憧れを一身に集めていた。
そんな中で俺、ロイドはただの盾持ち兼荷物運びとして見られている。
盾持ちなのだからと他の4人が動く前に現地で相手の注意を引き、模擬戦の時は2対1での攻撃を受ける。
当然地味な役割なのだから居ても居なくても気にも留められずに居ないものとして扱われる。
今日もそうして地竜を討伐して、俺は1人後処理をしてからギルドに戻る。
ようやく帰り着いた頃には日も沈み酒場で祝杯を挙げる仲間たちに報酬を私に近づいた時にそれは起こる。
ニヤついた目をしたゲラートが言い放つ
「ロイド、お前役にたたなすぎるからクビな!」
全員の目と口が弧を描いたのが見えた。
一応毎日更新目指して、15話位で終わる予定です。
作品紹介に出てる人物、主人公以外重要じゃないのはご愛嬌()
15話で終わる気がしないので終わるまで延長します、脱線多くてごめんなさい 2020/7/26
勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?
猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」
「え?なんて?」
私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。
彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。
私が聖女であることが、どれほど重要なことか。
聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。
―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。
前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。
隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。
世界最強の賢者、勇者パーティーを追放される~いまさら帰ってこいと言われてももう遅い俺は拾ってくれた最強のお姫様と幸せに過ごす~
aoi
ファンタジー
「なぁ、マギそろそろこのパーティーを抜けてくれないか?」
勇者パーティーに勤めて数年、いきなりパーティーを戦闘ができずに女に守られてばかりだからと追放された賢者マギ。王都で新しい仕事を探すにも勇者パーティーが邪魔をして見つからない。そんな時、とある国のお姫様がマギに声をかけてきて......?
お姫様の為に全力を尽くす賢者マギが無双する!?
「お前は無能だ」と追放した勇者パーティ、俺が抜けた3秒後に全滅したらしい
夏見ナイ
ファンタジー
【荷物持ち】のアッシュは、勇者パーティで「無能」と罵られ、ダンジョン攻略の直前に追放されてしまう。だが彼がいなくなった3秒後、勇者パーティは罠と奇襲で一瞬にして全滅した。
彼らは知らなかったのだ。アッシュのスキル【運命肩代わり】が、パーティに降りかかる全ての不運や即死攻撃を、彼の些細なドジに変換して無効化していたことを。
そんなこととは露知らず、念願の自由を手にしたアッシュは辺境の村で穏やかなスローライフを開始。心優しいエルフやドワーフの仲間にも恵まれ、幸せな日々を送る。
しかし、勇者を失った王国に魔族と内通する宰相の陰謀が迫る。大切な居場所を守るため、無能と蔑まれた男は、その規格外の“幸運”で理不尽な運命に立ち向かう!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる