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第6話 現場視察
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堤防設置に専念したおかげで、三日で氾濫予定地の堤防を設置することが出来た。予定より早く終わったのは、嬉しい誤算だった。欲を言えば、村の方まで堤防を伸長したいと考えている。
とはいえ、優先順位は下がってしまった。今は余裕があれば、やりたい程度だ。住居のメンテナンスが最優先だ。
レイヤの様子を見に行ってみようと、朝食を食べた後に現場に向かった。屋敷から現場に行く途中に瓦礫の山があるため、迂回しないといけないのが億劫だ。待てよ……この瓦礫は、山のようなレンガと金属の集まりだ。これ、土魔法でなんとかなるんじゃないのか?
試しにレンガだけを移動するイメージで、魔法を使ってみた。案の定、レンガだけが移動した。壊れたレンガって直せないのかな? これが直ると非常に助かるんだけど。今はレンガを作る工房もないし、職人もいないからな。あるものでやりくりしないといけないんだよね。
レンガは日本にいた頃の記憶を頼りに、イメージして、破片を再構成してみると、レンガの完成品が山のように出来た。これで瓦礫の山が、宝の山に変貌した。金属の瓦礫もとりあえず、インゴットに変えてみよう。資源として管理しやすくなるからね。僕の魔法に頼ることなく、加工も村人だけで行えるようにするのが理想だな。
とりあえず、工房の建設も村作りの目標の一つにしておこう。職人の確保が出来次第だけどね。
レイヤが作業している姿が見えてきた。数人の犬耳と尻尾を持つ亜人の女の子達と作業をしている。とても女性とは思えないパワフルさで、修復作業が進んでいく。外観だけでもきれいな家が数軒出来上がっていた。これなら、来月までには100棟は出来上がっているだろう。素晴らしい成果だ。
しかし、亜人の女の子たちは、レイヤと同じように、タンクトップに作業ズボンという格好で、動く度に見えそうで……たまらんわい。女子《おなご》の胸はええのぉ。
レイヤ達を視察していると、レイヤも一息いれるのか、こちらに近づいてきた。
「レイヤ、素晴らしい進捗だね。これなら、来月までに目標を達成できそうだよ。人手は足りているか? 何か、不足しているものがあったら言って欲しい。用意できるものはすぐに用意するから」
「やあ、村長。その申し出はすごくありがたいさ。この子らは、あたいの言うことも聞いてくれるし、飲み込みも早いから、人手は十分さ。当面は、レンガがかなりの量が必要かな。どれも欠けてるものばかりで、使い物にならないんだよ。あとは、釘かな。ボロ釘ばかりで、使用に耐えられないんだよ」
レンガと釘か……さっきの瓦礫があった場所に、レイヤを連れて行った。「瓦礫の場所にいってどうするの?」って愚痴ってたけど、様子が変わっていてびっくりしていた。特にレンガの山にはびっくりしていた。
「これなら十分だよ。いや、十分すぎるよ。どうしたんだい?」
僕の魔法の事を伝えると、「便利なものがあるんだな」って驚いてた。魔法ってあまり一般的ではないみたいだな。釘も、レンガを作った要領で作ってみた。建築に使う釘って、用途によって様々だから、レイヤに聞きながら作ってみた。またたく間に、釘の山が出来ていった。さっき、インゴットを作っておいてよかった。時短だ。
これで作業は捗るだろう。レイヤに作業の続きをお願いして、現場を後にした。
一旦、屋敷に戻り、今後についてゴードンと相談することにした。移住と堤防がこんなに早く目処がつくとは思ってもいなかったから、その後の計画の修正を余儀なくされたからだ。
「ロッシュ村長。成果がこんなに早く出るとは思ってもいませんでしたよ。村人もますます、村長への信頼を増したことでしょう。堤防のおかげで氾濫の危険性が減ったことですから、川沿いに農地を拡張したいのですが」
僕も同じことを考えていた。次に必要なのは、農地の拡張だ。魔法を使えば、農地の拡張は比較的容易に進むだろう。しかし、問題は、維持が出来ないということだ。農地の維持管理は、種を撒いて、収穫するだけではない、草取りや収穫後の片付け、土作りが必要となってくる。耕すだけが、農業ではないのだ。
とりあえず、農地の拡張は進めていくが、急激な拡大は避けたい。まずは、来年まで暮らせるだけの食料が生産できるくらいに抑えておこうと思う。その間に来年に向けて、動物による耕作を導入すること、水田の導入の準備を進める。さらに、品種改良も視野に入れたい。動物の導入が失敗しても、面積あたりの収量が増えれば、村はそれだけ豊かになるということだ。
農具の改良もしておきたいな。村人の使っている農具は、メンテナンスがされておらず、壊れそうなものを無理やり使っている農家も多い。まだ、金属のインゴットも大量に残っているから、農具を作ってみるか。効率が随分と変わるだろう。メンテナンスの方法も村人に教えないとな。ん~やることが多い。
やっぱり、工房が欲しいな。工房は特殊な設備が多い。その辺りの知識を持っている人がいれば、レイヤでも建築することが出来るだろう。
さっきの瓦礫跡地に赴き、鉄のインゴットを使って、農具を作った。クワ、スコップ、鋤クワ、鎌を作った。やっぱりメンテナンスを考えると、鉄が一番だな。ステンレスなんかは、いかんな。
それらを近くにいた村人に手伝ってもらって、農家に配布した。実際、使ってみてもらったところ、手に馴染むと喜んでいた。ただ、農具もメンテナンスをしないとなまくらになってしまう。砥石が見つかったら、研磨の方法を教えておこう。
今日も結構魔法を使ったな。やはり、便利だ。ステータスを見ると、スキルが一つ取得できる様になっていた。
土魔法の進化は出来ないようだ。もう出来ないのか、何か条件があるのか……とりあえず、どんどんスキルを取得しておこう。
僕は迷わず、回復魔法を選択した。この村には病院がなく、怪我をしても放っておくという豪気な者が多いのだ。病気になっても、そんな調子で治るものも治らず、命を落とすことが多い。しかも、今は疫病患者が多い。回復魔法で、何とかできるのではないかと考えたのだ。
回復魔法を取得すると、知識が一気に頭に入ってきた。回復魔法は、病気や怪我、呪いまでカバーできる万能な魔法のようだ。それらの度合いによって、回復に必要な魔力が変わる。度合いとは、死に近づけば近づくほど、度合いが強くなる。さらには、簡単な薬草の調合までできるみたいだ。取得したのは正解だったようだ。
疫病患者の治療を、最優先課題にしよう。エリスと一緒に患者宅を訪問することにした。
とはいえ、優先順位は下がってしまった。今は余裕があれば、やりたい程度だ。住居のメンテナンスが最優先だ。
レイヤの様子を見に行ってみようと、朝食を食べた後に現場に向かった。屋敷から現場に行く途中に瓦礫の山があるため、迂回しないといけないのが億劫だ。待てよ……この瓦礫は、山のようなレンガと金属の集まりだ。これ、土魔法でなんとかなるんじゃないのか?
試しにレンガだけを移動するイメージで、魔法を使ってみた。案の定、レンガだけが移動した。壊れたレンガって直せないのかな? これが直ると非常に助かるんだけど。今はレンガを作る工房もないし、職人もいないからな。あるものでやりくりしないといけないんだよね。
レンガは日本にいた頃の記憶を頼りに、イメージして、破片を再構成してみると、レンガの完成品が山のように出来た。これで瓦礫の山が、宝の山に変貌した。金属の瓦礫もとりあえず、インゴットに変えてみよう。資源として管理しやすくなるからね。僕の魔法に頼ることなく、加工も村人だけで行えるようにするのが理想だな。
とりあえず、工房の建設も村作りの目標の一つにしておこう。職人の確保が出来次第だけどね。
レイヤが作業している姿が見えてきた。数人の犬耳と尻尾を持つ亜人の女の子達と作業をしている。とても女性とは思えないパワフルさで、修復作業が進んでいく。外観だけでもきれいな家が数軒出来上がっていた。これなら、来月までには100棟は出来上がっているだろう。素晴らしい成果だ。
しかし、亜人の女の子たちは、レイヤと同じように、タンクトップに作業ズボンという格好で、動く度に見えそうで……たまらんわい。女子《おなご》の胸はええのぉ。
レイヤ達を視察していると、レイヤも一息いれるのか、こちらに近づいてきた。
「レイヤ、素晴らしい進捗だね。これなら、来月までに目標を達成できそうだよ。人手は足りているか? 何か、不足しているものがあったら言って欲しい。用意できるものはすぐに用意するから」
「やあ、村長。その申し出はすごくありがたいさ。この子らは、あたいの言うことも聞いてくれるし、飲み込みも早いから、人手は十分さ。当面は、レンガがかなりの量が必要かな。どれも欠けてるものばかりで、使い物にならないんだよ。あとは、釘かな。ボロ釘ばかりで、使用に耐えられないんだよ」
レンガと釘か……さっきの瓦礫があった場所に、レイヤを連れて行った。「瓦礫の場所にいってどうするの?」って愚痴ってたけど、様子が変わっていてびっくりしていた。特にレンガの山にはびっくりしていた。
「これなら十分だよ。いや、十分すぎるよ。どうしたんだい?」
僕の魔法の事を伝えると、「便利なものがあるんだな」って驚いてた。魔法ってあまり一般的ではないみたいだな。釘も、レンガを作った要領で作ってみた。建築に使う釘って、用途によって様々だから、レイヤに聞きながら作ってみた。またたく間に、釘の山が出来ていった。さっき、インゴットを作っておいてよかった。時短だ。
これで作業は捗るだろう。レイヤに作業の続きをお願いして、現場を後にした。
一旦、屋敷に戻り、今後についてゴードンと相談することにした。移住と堤防がこんなに早く目処がつくとは思ってもいなかったから、その後の計画の修正を余儀なくされたからだ。
「ロッシュ村長。成果がこんなに早く出るとは思ってもいませんでしたよ。村人もますます、村長への信頼を増したことでしょう。堤防のおかげで氾濫の危険性が減ったことですから、川沿いに農地を拡張したいのですが」
僕も同じことを考えていた。次に必要なのは、農地の拡張だ。魔法を使えば、農地の拡張は比較的容易に進むだろう。しかし、問題は、維持が出来ないということだ。農地の維持管理は、種を撒いて、収穫するだけではない、草取りや収穫後の片付け、土作りが必要となってくる。耕すだけが、農業ではないのだ。
とりあえず、農地の拡張は進めていくが、急激な拡大は避けたい。まずは、来年まで暮らせるだけの食料が生産できるくらいに抑えておこうと思う。その間に来年に向けて、動物による耕作を導入すること、水田の導入の準備を進める。さらに、品種改良も視野に入れたい。動物の導入が失敗しても、面積あたりの収量が増えれば、村はそれだけ豊かになるということだ。
農具の改良もしておきたいな。村人の使っている農具は、メンテナンスがされておらず、壊れそうなものを無理やり使っている農家も多い。まだ、金属のインゴットも大量に残っているから、農具を作ってみるか。効率が随分と変わるだろう。メンテナンスの方法も村人に教えないとな。ん~やることが多い。
やっぱり、工房が欲しいな。工房は特殊な設備が多い。その辺りの知識を持っている人がいれば、レイヤでも建築することが出来るだろう。
さっきの瓦礫跡地に赴き、鉄のインゴットを使って、農具を作った。クワ、スコップ、鋤クワ、鎌を作った。やっぱりメンテナンスを考えると、鉄が一番だな。ステンレスなんかは、いかんな。
それらを近くにいた村人に手伝ってもらって、農家に配布した。実際、使ってみてもらったところ、手に馴染むと喜んでいた。ただ、農具もメンテナンスをしないとなまくらになってしまう。砥石が見つかったら、研磨の方法を教えておこう。
今日も結構魔法を使ったな。やはり、便利だ。ステータスを見ると、スキルが一つ取得できる様になっていた。
土魔法の進化は出来ないようだ。もう出来ないのか、何か条件があるのか……とりあえず、どんどんスキルを取得しておこう。
僕は迷わず、回復魔法を選択した。この村には病院がなく、怪我をしても放っておくという豪気な者が多いのだ。病気になっても、そんな調子で治るものも治らず、命を落とすことが多い。しかも、今は疫病患者が多い。回復魔法で、何とかできるのではないかと考えたのだ。
回復魔法を取得すると、知識が一気に頭に入ってきた。回復魔法は、病気や怪我、呪いまでカバーできる万能な魔法のようだ。それらの度合いによって、回復に必要な魔力が変わる。度合いとは、死に近づけば近づくほど、度合いが強くなる。さらには、簡単な薬草の調合までできるみたいだ。取得したのは正解だったようだ。
疫病患者の治療を、最優先課題にしよう。エリスと一緒に患者宅を訪問することにした。
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