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第311話 ルード
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新村に到着すると、ダークエルフの子供たちは初めて島以外の景色を見たせいか興奮している子が多かった。ひとまず、新村にある大きな倉庫に皆を集めた。そして、ゴードンを呼ぶようにハトリに頼んだ。このまま、ダークエルフの子供たちを引き連れていっては混乱するかもしれない。クレイはなんとか船酔いから立ち直り、村民に指示を出して炊き出しを指示していた。僕はルードとこれからの話し合いをすることにした。
とその前にルードの衣類を変えさせなければ。正直、目のやり場に困るのだ。獣の皮と木の皮で作られた蛮族のような服なのだが、大切な部分を隠しているだけで露出の多い服なのだ。とても街中を歩かせていい服ではない。クレイに服を用意してもらうように頼んだ。
「さて、ルード達は村に住むことになる。公国では子供にも等しく労働を課している。しかし、それは公国にとって好ましい状況ではないと考えている。そのため、学校を作って成人前の子供には勉強をさせようと思っているのだが、ダークエルフの成人というのはあるのか?」
「いいえ。エルフにはそのようなものはありません。動けるようになれば働くのは当然ですし、学校というものに通う必要性はないと思います」
ふむ。たしかに魔族にとっては不要かもしれないが、公国民である以上は学校に行ってもらわなければならない。学校は何も勉強だけではない。社会性も培われるところだ。人間、亜人、魔族と違う種族が同じ国に暮らす以上、価値観を擦り合わせなければならない。その最適な場所が学校だ。
「言いたいことは分からなくはない。しかし、成人前の子供には学校に行ってもらうことになる。ちなみに15歳になると成人なのだが。あの子供たちは何歳なのだ?」
「あの子達は……10歳位でしょうか? ちなみに私は16歳ですよ。だから私は学校には行かなくて良さそうですね」
そんなに学校が嫌なのか? 学校がどんなところか分かっていないだろうに。しかし、ここからが重要な相談の内容だ。
「ダークエルフの風魔法はとても有用だ。役に立てる場面は数え切れないだろう。それらの仕事を頼む時があるかもしれない。もちろん、やりたい仕事を優先してもらって構わないのだが、どうだろうか?」
「? いいんじゃないですか? 仕事をもらえて断るなんてないですよ。むしろ、風魔法なんて矢を飛ばすぐらいしか出来ないと思っていますが、そんなに他の仕事も出来るんですか?」
勿論だとも。風が操れれば、やれることも多い。山に入る時に木こりに頼めない事も多い。風魔法なら地形に関係なく木材の伐採をすることができる。さらに麦や米の脱穀の時に風があれば簡単に殻と実を分離することが出来る。後者のほうが恩恵としては大きいが、それは何年も先。ダークエルフの子供たちが大きくなってからの話だ。そして、最後の問題だ。ハイエルフが誕生した場合だ。
「ルード達はハイエルフが現れたら、どうするつもりなのだ。ハイエルフを里の長にして、村を出ていくつもりなのか?」
「はい。そのつもりです。それが我々の悲願ですから」
「そうか。ならば、そのつもりでいよう」
これで話し合いは終わりだ。ちょうどその時、クレイが炊き出しの用意が出来たことを告げにやってきた。子供たちは用意された食事を美味しそうに食べていた。やはり、子供が幸せそうに食事をしている姿というのはいいものだな。ルードも子供たちに負けじと口を大きく膨らませて、食べていた。
……ルードはもうちょっときれいな食べ方を教えないとダメだな。折角、着替えた服も随分と汚れてしまったではないか。クレイにもう一着用意してもらうことにした。食事が終わった頃、ゴードンがやってきた。もう少し時間がかかると思ったが、急いでやってきてくれたようだ。
「ロッシュ公。ご無事で本当に安堵しました。それにしても、ロッシュ公は何でも見事に解決してしまうのですな。今までの南の島での騒動はダークエルフという種族の仕業とか。その種族を味方に取り込んでしまうとは」
ゴードンの買いかぶりには困ったものだ。ルードは目的があってやってきただけだ。僕がどうこうしたということではないのだが。
「とりあえず、ダークエルフを公国に受け入れることになった。といっても里として独立するまでの間だ。それまでは保護を与える。これは友好相手であるリリの頼みである。ダークエルフは、見目はきれいだが魔族だ。誤解が生じないようにしてくれ。彼女らに敵意はないだろう」
「分かりました。といっても魔族については村ではさほど驚くような対象ではないですぞ。ミヤさん達のおかげでしょう。魔牛牧場の方々から、魔獣の肉や魔牛の差し入れなどをしてくれるんですよ。量は少ないのでラーナさんの食堂でしか出されないのですが好評なんです。私も好きなんですよ。それに酒も。そのおかげで魔族なしでは暮らせないというものが出るほどで」
そんなことになっていたのか。しばらく村を離れていたせいでそこまで把握できていなかったな。眷属たちも村に馴染もうと努力をしていたということか。それならばルード達を受け入れることはさほど難しくはなさそうだ。
「それで、そちらのルードさんとおっしゃいましたか。彼女は屋敷で?」
「それについてはエリスたちと相談する予定だ。彼女は成人したエルフだ。こう言ってはなんだが、人間に対して危険な存在かもしれない。それを監視する意味でも屋敷で引き取ったほうがいいと思っている」
その言い方にルードは口を膨らまして不満顔だ。
「その言い方はあまり好きではありません。私にとってはロッシュ殿しか興味はありません。ですから、他の人間に危害を加えるつもりはありませんよ。実際、ここに来てから人間に変なことをしてないじゃないですか」
「そうか。それならば、屋敷に来なくてもいいだろう。ゴードン、子供のダークエルフたちとルードが住める家を用意してくれ。屋敷近くの土地に建物を作ってくれると助かるな。一応は魔族だ。慣れるまでは手元にいてもらいたい」
「ちょ、ちょっと待ってください。私はロッシュ殿と一緒に暮らせないのですか?」
「それで大丈夫なんだろ?」
「そ、そうですけど……も、もしかしたら人間を襲っちゃうかもしれませんよぉ」
一体、何を言っているんだ? 住みたいのか住みたくないのか、どっちなのだ? するとシラーが間に入ってきた。
「ルードさん。苦戦してますね。ご主人様にははっきりと言わないといけませんよ。ルードさんと別に暮らしたほうが貴方のためだと本気で思っていますからね」
それはそうだろう。子供たちと今まで助け合って生きてきたんだ。僕が引き離すようなことをすることが良いわけがない。しかし、シラーの言い方だと僕が鈍いと言われているようであまりいい気分ではないな。ルードはシラーに言われて、恥ずかしそうな顔になった。
「ロッシュ殿。私を同じ屋敷に住まわせてもらえないでしょうか。私はロッシュ殿から種をもらわねば、長に顔向けが出来ないのです」
裸になって僕に迫ってきた同じ女性とは思えないな。行動は出来ても言葉にするのは恥ずかしいのだろうか。僕としてはあまり屋敷には出来れば、来てほしいとは思っていない。彼女とは関係を持つ気がないからだ。
「その前に言っておく。ルードと関係を持つつもりは僕にはないぞ。いや、種をやるつもりはない」
「な、なぜですか!? そんなことを言われたら、長に合わせる顔がありません」
「僕は生涯を共に過ごしたいと思っている。しかし、君にはそのつもりはないようだ。それが全てだ。これだけは変えるつもりはない。それを守らなければ、僕はただの節操なしになってしまう。すまない。ハイエルフについてはリリに相談をしておこう。きっと、解決をしてくれるだろう」
「そんな……」
そんなやり取りをしていると再びシラーが間に入ってくる。シラーはどうしてルードの肩をこんなにも持つのだろうか? 同じ魔族だからか?
「ご主人様。これについてはリードさんに相談されてはどうでしょうか? エルフのことはエルフが一番詳しいでしょう。それにそんなに邪険な扱いをしたら、ルードさんも困るんじゃないですか?」
たしかにその通りかもしれない。エルフについて知らないことは多い。僕の勘違いでルードを困らせているのであれば、彼女に謝らなければならない。
「ルード。この話は屋敷にいるエルフ、リードと話をしてからにしよう」
ルードはしょんぼりとして、小さく頷いた。かなりショックだったようだ。僕達は、子供ダークエルフを新村に残し、その世話をクレイに任せ、ルードともに村に向かうことにした。その間、ずっとルードは落ち込んだ様子で言葉を発することはなかった。
屋敷前でゴードンと別れ、屋敷に入るとクレイ以外全員が揃った。本当に久しぶりだ。オリバはすっかり我が家のように遠慮もなく入っていく。それを咎めるものは一切いない。オリバ、さすがだな。しかしルードはそうはいかない。新参者に対しては厳しい目線を向ける妻達。ちょっと怖い。
ん? 違うぞ。厳しい目線を向けられているのは僕だった。僕はルードについて知っている言葉を全てを使って説明をした。それでも、やはり問題点はルードが落ち込んでいる内容についてだ。ルードはというと、リードが抱いているリースに釘付けだ。なにせ、目の前にハイエルフがいるのだ。まだ確定したわけではないが、ルードはそう思っているだろう。
そんなルードを横目に、リードに聞いてみることにした。
「そうですね。ロッシュ殿の思われるようにすればいいと思いますが。一応、ロッシュ殿が勘違いをしているところだけを言わせてもらいます。ハイエルフが里を構えることはエルフの宿命と言えますから変えることは難しいでしょう。しかし、ハイエルフが里を持つには数百年という長い年月が必要となります。リリ様でさえ五百年ほどかかったと聞いたことがあります。少なくともルードさんは数百年は共に暮らすことになると思います。もしかしたら、ハイエルフの里に所属する前に命を落とすかもしれませんね」
あとはどう考えるかはロッシュ殿次第です。と締めくくられた。そうだったのか。僕はハイエルフが生まれたらすぐに出ていくものだと思っていた。僕はルードを見つめ、最後の質問をした。
「ルードは僕と共にいてくれるのか?」
「はい。最初からそのつもりです」
僕はルードに勘違いをしていたことを謝罪をして、ルードを受け入れることにした。これでダークエルフのルードが家族になる一歩を踏んだことになる。これから妻たちからの査定が始めるのか……。
とその前にルードの衣類を変えさせなければ。正直、目のやり場に困るのだ。獣の皮と木の皮で作られた蛮族のような服なのだが、大切な部分を隠しているだけで露出の多い服なのだ。とても街中を歩かせていい服ではない。クレイに服を用意してもらうように頼んだ。
「さて、ルード達は村に住むことになる。公国では子供にも等しく労働を課している。しかし、それは公国にとって好ましい状況ではないと考えている。そのため、学校を作って成人前の子供には勉強をさせようと思っているのだが、ダークエルフの成人というのはあるのか?」
「いいえ。エルフにはそのようなものはありません。動けるようになれば働くのは当然ですし、学校というものに通う必要性はないと思います」
ふむ。たしかに魔族にとっては不要かもしれないが、公国民である以上は学校に行ってもらわなければならない。学校は何も勉強だけではない。社会性も培われるところだ。人間、亜人、魔族と違う種族が同じ国に暮らす以上、価値観を擦り合わせなければならない。その最適な場所が学校だ。
「言いたいことは分からなくはない。しかし、成人前の子供には学校に行ってもらうことになる。ちなみに15歳になると成人なのだが。あの子供たちは何歳なのだ?」
「あの子達は……10歳位でしょうか? ちなみに私は16歳ですよ。だから私は学校には行かなくて良さそうですね」
そんなに学校が嫌なのか? 学校がどんなところか分かっていないだろうに。しかし、ここからが重要な相談の内容だ。
「ダークエルフの風魔法はとても有用だ。役に立てる場面は数え切れないだろう。それらの仕事を頼む時があるかもしれない。もちろん、やりたい仕事を優先してもらって構わないのだが、どうだろうか?」
「? いいんじゃないですか? 仕事をもらえて断るなんてないですよ。むしろ、風魔法なんて矢を飛ばすぐらいしか出来ないと思っていますが、そんなに他の仕事も出来るんですか?」
勿論だとも。風が操れれば、やれることも多い。山に入る時に木こりに頼めない事も多い。風魔法なら地形に関係なく木材の伐採をすることができる。さらに麦や米の脱穀の時に風があれば簡単に殻と実を分離することが出来る。後者のほうが恩恵としては大きいが、それは何年も先。ダークエルフの子供たちが大きくなってからの話だ。そして、最後の問題だ。ハイエルフが誕生した場合だ。
「ルード達はハイエルフが現れたら、どうするつもりなのだ。ハイエルフを里の長にして、村を出ていくつもりなのか?」
「はい。そのつもりです。それが我々の悲願ですから」
「そうか。ならば、そのつもりでいよう」
これで話し合いは終わりだ。ちょうどその時、クレイが炊き出しの用意が出来たことを告げにやってきた。子供たちは用意された食事を美味しそうに食べていた。やはり、子供が幸せそうに食事をしている姿というのはいいものだな。ルードも子供たちに負けじと口を大きく膨らませて、食べていた。
……ルードはもうちょっときれいな食べ方を教えないとダメだな。折角、着替えた服も随分と汚れてしまったではないか。クレイにもう一着用意してもらうことにした。食事が終わった頃、ゴードンがやってきた。もう少し時間がかかると思ったが、急いでやってきてくれたようだ。
「ロッシュ公。ご無事で本当に安堵しました。それにしても、ロッシュ公は何でも見事に解決してしまうのですな。今までの南の島での騒動はダークエルフという種族の仕業とか。その種族を味方に取り込んでしまうとは」
ゴードンの買いかぶりには困ったものだ。ルードは目的があってやってきただけだ。僕がどうこうしたということではないのだが。
「とりあえず、ダークエルフを公国に受け入れることになった。といっても里として独立するまでの間だ。それまでは保護を与える。これは友好相手であるリリの頼みである。ダークエルフは、見目はきれいだが魔族だ。誤解が生じないようにしてくれ。彼女らに敵意はないだろう」
「分かりました。といっても魔族については村ではさほど驚くような対象ではないですぞ。ミヤさん達のおかげでしょう。魔牛牧場の方々から、魔獣の肉や魔牛の差し入れなどをしてくれるんですよ。量は少ないのでラーナさんの食堂でしか出されないのですが好評なんです。私も好きなんですよ。それに酒も。そのおかげで魔族なしでは暮らせないというものが出るほどで」
そんなことになっていたのか。しばらく村を離れていたせいでそこまで把握できていなかったな。眷属たちも村に馴染もうと努力をしていたということか。それならばルード達を受け入れることはさほど難しくはなさそうだ。
「それで、そちらのルードさんとおっしゃいましたか。彼女は屋敷で?」
「それについてはエリスたちと相談する予定だ。彼女は成人したエルフだ。こう言ってはなんだが、人間に対して危険な存在かもしれない。それを監視する意味でも屋敷で引き取ったほうがいいと思っている」
その言い方にルードは口を膨らまして不満顔だ。
「その言い方はあまり好きではありません。私にとってはロッシュ殿しか興味はありません。ですから、他の人間に危害を加えるつもりはありませんよ。実際、ここに来てから人間に変なことをしてないじゃないですか」
「そうか。それならば、屋敷に来なくてもいいだろう。ゴードン、子供のダークエルフたちとルードが住める家を用意してくれ。屋敷近くの土地に建物を作ってくれると助かるな。一応は魔族だ。慣れるまでは手元にいてもらいたい」
「ちょ、ちょっと待ってください。私はロッシュ殿と一緒に暮らせないのですか?」
「それで大丈夫なんだろ?」
「そ、そうですけど……も、もしかしたら人間を襲っちゃうかもしれませんよぉ」
一体、何を言っているんだ? 住みたいのか住みたくないのか、どっちなのだ? するとシラーが間に入ってきた。
「ルードさん。苦戦してますね。ご主人様にははっきりと言わないといけませんよ。ルードさんと別に暮らしたほうが貴方のためだと本気で思っていますからね」
それはそうだろう。子供たちと今まで助け合って生きてきたんだ。僕が引き離すようなことをすることが良いわけがない。しかし、シラーの言い方だと僕が鈍いと言われているようであまりいい気分ではないな。ルードはシラーに言われて、恥ずかしそうな顔になった。
「ロッシュ殿。私を同じ屋敷に住まわせてもらえないでしょうか。私はロッシュ殿から種をもらわねば、長に顔向けが出来ないのです」
裸になって僕に迫ってきた同じ女性とは思えないな。行動は出来ても言葉にするのは恥ずかしいのだろうか。僕としてはあまり屋敷には出来れば、来てほしいとは思っていない。彼女とは関係を持つ気がないからだ。
「その前に言っておく。ルードと関係を持つつもりは僕にはないぞ。いや、種をやるつもりはない」
「な、なぜですか!? そんなことを言われたら、長に合わせる顔がありません」
「僕は生涯を共に過ごしたいと思っている。しかし、君にはそのつもりはないようだ。それが全てだ。これだけは変えるつもりはない。それを守らなければ、僕はただの節操なしになってしまう。すまない。ハイエルフについてはリリに相談をしておこう。きっと、解決をしてくれるだろう」
「そんな……」
そんなやり取りをしていると再びシラーが間に入ってくる。シラーはどうしてルードの肩をこんなにも持つのだろうか? 同じ魔族だからか?
「ご主人様。これについてはリードさんに相談されてはどうでしょうか? エルフのことはエルフが一番詳しいでしょう。それにそんなに邪険な扱いをしたら、ルードさんも困るんじゃないですか?」
たしかにその通りかもしれない。エルフについて知らないことは多い。僕の勘違いでルードを困らせているのであれば、彼女に謝らなければならない。
「ルード。この話は屋敷にいるエルフ、リードと話をしてからにしよう」
ルードはしょんぼりとして、小さく頷いた。かなりショックだったようだ。僕達は、子供ダークエルフを新村に残し、その世話をクレイに任せ、ルードともに村に向かうことにした。その間、ずっとルードは落ち込んだ様子で言葉を発することはなかった。
屋敷前でゴードンと別れ、屋敷に入るとクレイ以外全員が揃った。本当に久しぶりだ。オリバはすっかり我が家のように遠慮もなく入っていく。それを咎めるものは一切いない。オリバ、さすがだな。しかしルードはそうはいかない。新参者に対しては厳しい目線を向ける妻達。ちょっと怖い。
ん? 違うぞ。厳しい目線を向けられているのは僕だった。僕はルードについて知っている言葉を全てを使って説明をした。それでも、やはり問題点はルードが落ち込んでいる内容についてだ。ルードはというと、リードが抱いているリースに釘付けだ。なにせ、目の前にハイエルフがいるのだ。まだ確定したわけではないが、ルードはそう思っているだろう。
そんなルードを横目に、リードに聞いてみることにした。
「そうですね。ロッシュ殿の思われるようにすればいいと思いますが。一応、ロッシュ殿が勘違いをしているところだけを言わせてもらいます。ハイエルフが里を構えることはエルフの宿命と言えますから変えることは難しいでしょう。しかし、ハイエルフが里を持つには数百年という長い年月が必要となります。リリ様でさえ五百年ほどかかったと聞いたことがあります。少なくともルードさんは数百年は共に暮らすことになると思います。もしかしたら、ハイエルフの里に所属する前に命を落とすかもしれませんね」
あとはどう考えるかはロッシュ殿次第です。と締めくくられた。そうだったのか。僕はハイエルフが生まれたらすぐに出ていくものだと思っていた。僕はルードを見つめ、最後の質問をした。
「ルードは僕と共にいてくれるのか?」
「はい。最初からそのつもりです」
僕はルードに勘違いをしていたことを謝罪をして、ルードを受け入れることにした。これでダークエルフのルードが家族になる一歩を踏んだことになる。これから妻たちからの査定が始めるのか……。
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