転移少女の侵略譚!〜弱小国家の皇帝になったのでほのぼの内政しようと思っていたら隣国達が(悪い意味で)放っておいてくれないので全部滅ぼす〜

くずは

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古代ギリシャ時代編

鉄と剣の国マケド

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1週間が経ち、とうとう友好国へ外遊しに行く日になりました。今回もミトさんは護衛でついてくるそうです。
「桜さんそういえば浮遊魔法ではあまり荷物を持っていけないですよね?今回はどうやって移動するんですか?」
「変な事を言いますね。荷物は現地調達ですよ。今回は連合から予算をたっぷり貰ってきたので大丈夫です!」
そういうと私はミトさんを置いて飛んで行きました。
「え…それって万が一のためのお金じゃあ…。あっ待ってくださいよ桜さん!」
早くしないと本当に置いていきますよ?

それから6時間の空の旅の末にマケドの首都の門に着きました。長すぎてもうほうきが体の一部になるかと思いましたよ。マケドは軍事に力を入れている国だけあって、武骨ながらも高く頑丈な壁に囲まれている都市国家です。
私達が連合から貰った文書を渡すと衛兵が闘技場に案内してくれた。

あれ……?王宮とかじゃなくて?
「闘技場ですか?」
「はい。現在王はこちらにいます」
前を見ると事前に見せて貰った似顔絵に似ている顔が並んでいます。

確か右からマケド王のシャークさんと第一王女と第二王子ですね。あれ?第一王子のカイトさんがいませんね。
「おっ来たか。せっかくだから我が国の娯楽を見せてやろうかと思ってな。ほら、あれを見てみよ」
えらくフレンドリーですね……

私が指をさされた方を見て見ると闘技場の門が開きます。そこから10人くらいの剣を持った男が出てきました。全員ひどく怯えている様子です。
すると今度はその反対側の扉が開きました。そこからは非常に危険なモンスター、オークキングが出てきます。
えっ。どうやって捕まえたんですかあれ。すごいですね。……じゃない!

「えっ、あのこれってまさか……」
もしかしなくても子供には見せられないやつでは?
「どうした今から楽しい所だぞ。新しい国から大使がくるというからせっかくオークキングを捕まえたというのに」
「あ、ありがとうございます……」

私は失礼にならないようにと思って見ようと頑張ってはみたものの結局目を開けることが出来ませんでした。
「ぎゃぁぁ!」「助けてくれ!」
最初は大きかった悲鳴もだんだん少なくなっていき、代わりに血の匂いが漂ってきます。
……吐きそう。
恐る恐る目を開けると闘技場には血だまりが出来ており、今度はすごく強そうな剣士がオークキングを門の中に追い立てている所でした。

「すごいですね!オークキングの戦い方は初めて見ましたよ!」
「おぉ!そなたは分かってくれるか!名前はなんだ?」
「ミトと言います。ニポン皇国で一応軍の隊長をしているのでこういうのは勉強になります。オークキングってあんなに強いんですねぇ」
「なるほど!それでは我が国の軍の演習を見て見るか?勉強になるだろう」
「いいんですか!?それではお願いします」
ミトさんマジですか。めっちゃエンジョイしてますね。流石です。

「あー。なんだ。桜と言ったか。そこの兵士が部屋まで案内してくれるから着いていくとよい」
そう言ってマケドの王族達とミトはどこかに行ってしまいました。
「申し訳ありません桜様。我が国は力こそ正義と標榜していますが王族は特にその傾向が強くて……いつも王よりもその国の将軍とかと意気投合してしまうのです」
「は、はぁ……」

王宮を歩いていると中庭で必死に素振りを頑張っている人がいました。
何してんすか第一王子。
「あの……あの人が第一王子のカイトさんですよね?」
「え、ああそうですよ。役立たずが必死に頑張っちゃって……あ、いや今の言葉は忘れてください」
随分な言われ様ですね……何かあったんでしょうか?

その後、私は部屋に荷物を置きいてカイトさんに挨拶に行く事にしました。
まだあそこに……あ、いました。
「こんにちは。何をしているんですか?」
「貴方は……ああ確か今来ているニポン皇国の皇帝……桜さんでしたね」
「見ての通り今は剣の素振りをしています。もうすぐ大事な大会があるので」

「大事な大会?」
「王位継承権大会です。父が3日後に王位を譲って隠居するんですが突然、王位継承権を決闘で決めようと言い出してしまって……多分弱い僕よりも強い第二王子に王になって欲しいんでしょう」
「なるほど……しかし聞いたところ魔法の適正はあるようですけどそっちは使わないんですか?」
「この国では魔法は下に見られているんです。それで父は魔法教育をしてくれませんでした。大会では勝てばいいので使いたかったんですが……3日では使い物になりません」

なんですかそれは……不愉快な話ですね。魔法に力を入れてる我が国がバカにされてる気分です。
「もし良かったらですが……私に手伝わせてくれませんか?」
「何をしてもらっても今更無理ですよ。適当な事言わないでください」
「いいえ。今からでも十分間に合います。私が教えてあげましょう」
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