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魔王編
首都攻防戦1
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その後は出来るだけ戦争に参加せずに、内政を頑張っていました。特に食糧ですね。幸いすぐ北にある国が改革派の味方につきました。
まぁさらに北のモスク公国が南下とかしようとしているせいなので教皇は気の毒ですね。そこで守ってあげるには食糧が欲しいなーっておねだりしたら、毎年すごい量を売ってくれました。私までこの国欲しくなっちゃったんですけど。
なにはともあれ、この食糧のおかげで兵士も増やせますし、産業も発達してきました。代わりに農業は死にましたが放置。何かあれば北の国を攻めればいいですしなんとかなるでしょう。
おかげで人口も経済も順調です。そこでやっと戦争にも本格的に参戦。ここからは戦果を得る事に集中しました。
ここまで7年間。いよいよ明日が魔王領の首都での決戦です。
――ニポン皇国軍魔王領派遣軍所属マンシュ視点――
「マンシュ中尉。本部から今日はゆっくり休んで明日に備えろと連絡が入りました」
副官がそう言ってきた。こいつは軍大学からの付き合いで非常に優秀なやつだ。いつも頼りにしている。
「分かった。うちの部隊のみんなにも伝えておいてくれ」
「了解しました」
そう言って副官は天幕から出て行った。本国が開発した短距離通信技術は便利なものだ。魔力があまりかからないが、こうやって瞬時に通信ができるからな。
明日は重要な戦いだ。これに勝てば昇進も出来るかな。これがの戦いが終われば後は消化試合だ。早く国に帰って娘の顔を見てみたいものだ。
相手の首都は完全に要塞化されている。敵の数は3万人を超えるそうだ。
対してこっちの数は友軍合わせても12万人。
魔族相手には少し物足りない数だ。本国もケチケチせずに兵を送ってくれといつも思う。まぁ兵器の質も年々上がってるし、補給がしっかり届くから恵まれた方だろう。
とうとう作戦開始時間になった。俺の部隊の任務は敵魔術師から地上部隊を守る事だ。空を飛んでいると偵察してるやつから連絡が入ってきた。
「敵魔術師100名が14時の方向から接近しています!」
「了解した。すぐに向かう」
最初から敵が100人かよ。さすが魔族だな。空は守るので精一杯だ。
「お前ら! 今の通信は聞いたな! 1分で準備しろ!」
「了解!」
今までは魔力の節約で歩いていたが、全員が装備をつけてすぐに飛び立つ。ここ最近は戦い続きだから慣れたものだ。
魔術で遠くを見ると敵を見つける事ができた。どうやら魔導砲部隊を狙っているらしい。こいつらは敵の城壁を貫くのに必須だから絶対に守らないといけない。
いつもの訓練通りにやればいい事だ。まずは広範囲の魔法を中心に撃ち込む。当然相手も避けるが、バラバラになってしまう。そこで俺たちが真ん中に突っ込んだ。
「左を狙うぞ!」
こうやってバラバラになった敵を1人1人潰していく。ある程度敵を倒したら一旦後ろに退く。ほうきの性能はこちらの方が上だ。なんなく相手を引き離していく。
すると相手は上に昇っていった。高度の限界は防御魔法がものを言う。寒さや気圧に耐えるためにはどうしても魔力がかかるからな。
しかしどうしたものか……。
「よし! 右にある森に入るぞ」
戦っているうちに近くの部隊は全員離れる事ができたようだ。俺たちも隠れよう。
魔族は上から魔術を撃ってくる。
木に隠れながらなんとか避けようとするが、木を避けながら魔術も避けるのは至難の技だ。
木の幹が次々に迫ってくる。くそっ。この森は少し深すぎたかな。まぁ隠れるには好都合か。
木ばかりに気を配っていると今度は魔術に当たりそうになる。結局ほうきの操作が下手なやつに少し犠牲が出てしまった。
「敵は戻って行ったな。彼我の被害はどうだ」
「はい。こちら側の被害は34名。敵の被害は12名ほどです」
3倍近い被害だがこれでも上手くやった方だ。魔術師は貴重だから既に補充はない。後どれくらい持つだろうか。
まぁさらに北のモスク公国が南下とかしようとしているせいなので教皇は気の毒ですね。そこで守ってあげるには食糧が欲しいなーっておねだりしたら、毎年すごい量を売ってくれました。私までこの国欲しくなっちゃったんですけど。
なにはともあれ、この食糧のおかげで兵士も増やせますし、産業も発達してきました。代わりに農業は死にましたが放置。何かあれば北の国を攻めればいいですしなんとかなるでしょう。
おかげで人口も経済も順調です。そこでやっと戦争にも本格的に参戦。ここからは戦果を得る事に集中しました。
ここまで7年間。いよいよ明日が魔王領の首都での決戦です。
――ニポン皇国軍魔王領派遣軍所属マンシュ視点――
「マンシュ中尉。本部から今日はゆっくり休んで明日に備えろと連絡が入りました」
副官がそう言ってきた。こいつは軍大学からの付き合いで非常に優秀なやつだ。いつも頼りにしている。
「分かった。うちの部隊のみんなにも伝えておいてくれ」
「了解しました」
そう言って副官は天幕から出て行った。本国が開発した短距離通信技術は便利なものだ。魔力があまりかからないが、こうやって瞬時に通信ができるからな。
明日は重要な戦いだ。これに勝てば昇進も出来るかな。これがの戦いが終われば後は消化試合だ。早く国に帰って娘の顔を見てみたいものだ。
相手の首都は完全に要塞化されている。敵の数は3万人を超えるそうだ。
対してこっちの数は友軍合わせても12万人。
魔族相手には少し物足りない数だ。本国もケチケチせずに兵を送ってくれといつも思う。まぁ兵器の質も年々上がってるし、補給がしっかり届くから恵まれた方だろう。
とうとう作戦開始時間になった。俺の部隊の任務は敵魔術師から地上部隊を守る事だ。空を飛んでいると偵察してるやつから連絡が入ってきた。
「敵魔術師100名が14時の方向から接近しています!」
「了解した。すぐに向かう」
最初から敵が100人かよ。さすが魔族だな。空は守るので精一杯だ。
「お前ら! 今の通信は聞いたな! 1分で準備しろ!」
「了解!」
今までは魔力の節約で歩いていたが、全員が装備をつけてすぐに飛び立つ。ここ最近は戦い続きだから慣れたものだ。
魔術で遠くを見ると敵を見つける事ができた。どうやら魔導砲部隊を狙っているらしい。こいつらは敵の城壁を貫くのに必須だから絶対に守らないといけない。
いつもの訓練通りにやればいい事だ。まずは広範囲の魔法を中心に撃ち込む。当然相手も避けるが、バラバラになってしまう。そこで俺たちが真ん中に突っ込んだ。
「左を狙うぞ!」
こうやってバラバラになった敵を1人1人潰していく。ある程度敵を倒したら一旦後ろに退く。ほうきの性能はこちらの方が上だ。なんなく相手を引き離していく。
すると相手は上に昇っていった。高度の限界は防御魔法がものを言う。寒さや気圧に耐えるためにはどうしても魔力がかかるからな。
しかしどうしたものか……。
「よし! 右にある森に入るぞ」
戦っているうちに近くの部隊は全員離れる事ができたようだ。俺たちも隠れよう。
魔族は上から魔術を撃ってくる。
木に隠れながらなんとか避けようとするが、木を避けながら魔術も避けるのは至難の技だ。
木の幹が次々に迫ってくる。くそっ。この森は少し深すぎたかな。まぁ隠れるには好都合か。
木ばかりに気を配っていると今度は魔術に当たりそうになる。結局ほうきの操作が下手なやつに少し犠牲が出てしまった。
「敵は戻って行ったな。彼我の被害はどうだ」
「はい。こちら側の被害は34名。敵の被害は12名ほどです」
3倍近い被害だがこれでも上手くやった方だ。魔術師は貴重だから既に補充はない。後どれくらい持つだろうか。
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