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詰められた
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「約4400ポイント……でしゅ……ダンジョンも見せるから……襲わないで……」
エリーが他のダンジョンコアと話すとかでどっかに行ってくれて本当に良かった。じゃっかん涙目。あまりに情けなすぎる。でも怖いんだもん……このウサギ大剣しょってるし……。
「あら私と同じくらいじゃない。軟弱な人間だと思ってたら案外やるわね」
ほ、褒められた? 分からないけど命の危機は脱出した予感。話してみると意外と話が合う。向こうも最初は私をなめ切っていたみたいだけど考えを改めてくれたみたい。
ほっとしているとブォンという音とともに大広間の奥の壁いっぱいに何かの映像が映った。映像には暗い部屋とカーテン。そしてカーテンに隠れて見えないけど1人の男の人が大きな椅子に座っているのが見える。
その人を見た瞬間に急に畏敬の念が湧き出てきた。知らない人のはずなのに、なぜかとても立派で昔から尊敬してた人物かのような……。
気づくとさっきまで騒がしかった広間はシンと静まり、イエナちゃんも、いつの間にか横に戻ってきたエリーも尊敬のまなざしで見ている。
いやいや私は洗脳に負けないぞ。これ以上私の脳をいじくられてたまるか。
そう思うと意外と普通の感情に戻ってきた。だって知らないおじさんだしねぇ。1人そんな格闘をしてるうちに男の人が話し始める。
「やぁみんな。今日はあまり時間が取れないから手短になっちゃうけどごめんね。とりあえず2か月前に入ってきたばかりの後輩を優しく迎えてあげてくれ。じゃあ時間が無いから失礼するよ。次はもっと話してあげるからさ。それじゃあね」
映像がプチッと途切れる。え……これだけ? そもそもあの人だれ?
「そういえばマスターには説明していませんでしたね。今の方は我々の創造主様です。この世のすべてのダンジョンをお作りになり、今マスターが使ってるマスター画面や生み出されるモンスター。そのすべてを創造したお方なのです」
「アオバ。あの方素晴らしかったわね。私たちを生み出されたなんてどれほどの力をお持ちなんでしょう。あら? その子はあなたのダンジョンコア?」
イエナとエリーがあのおじさんの話で盛り上がるなか、私は少し考え込んでいた。創造主といっても……うーんなんか実感ないなぁ。そもそもなんのためにダンジョンを作ったんだろう。
しかしそんな考え事をしてる暇もなく次のやっかい事が迷い込んでくる。
「おいおい人間のダンジョンマスターってお前かぁ? ずいぶん弱そうだな。だいたい女だし」
うわっ。誰かと思ったらさっきのウルフ集団じゃん。話しかけてきたのはウルフ集団を引き連れている、見るからにゲスそうなリーダー格のような奴だった。頭の上には1の数字。1つ先輩か……。
「しかも横にいるのはさっき俺の弟分を鼻で笑ったウサギ野郎じゃねぇか」
「あら? 雑魚に雑魚と言って何が悪いのかしら。それに私はレディよ」
イエナちゃんもお知り合いの方ですか。あまりいい関係じゃ無さそうだけど……。
「あぁ? 新人風情が生意気な……。ふぅ。温厚な俺をここまで怒らせるとはな。決めた。貴様らは潰す。ダンジョンバトルだ」
「あら? 1年先に生まれただけで随分と自信をお持ちのようで」
イエナちゃんは気が強いのかあっという間に喧嘩をお買い上げ。そして巻き込まれる私。
それにウルフは1度温厚の意味を辞書で調べてほしい。それは私のような人の事を言うの。な、なに。こっちをジーッと見ないでよエリー。
でもさすがに初対面で見下してきたあげく、サル呼ばわりは私も少し我慢できなさそうかも。
「エリー。ダンジョンバトルの準備をするよ」
「了解ですマスター」
「さっすがアオバ。もちろん売られたバトルは買うに決まってるわよね」
「おいおい美しい友情ってやつか? 泣かせるねぇ。この俺様にたてついた事を後悔させてやる!」
それから10分後。ダンジョンバトルは3週間後。使っていいのは今いる戦力と4千ポイント分まで。
この4千ポイントも召喚に使うのは禁止。ダンジョンのランクによって召喚できるモンスターは違うからずるいって事らしい。こういう所で妙に公平なのは助かった。
まぁそれでも今の戦力差も大きいから勝てるって思ったんだろうけど。
そして敗者は勝者に1万ポイント支払うっていうルールが決まった。
実害があるわけでも無いのに先輩マスターからのバトルで奴隷化や相手を殺す事はタブーになっているからね。とはいっても1万ポイントは私たちにとっては大金だ。
バトルに使う4千もギリギリなのに追加で支払うなんて事になったら間違いなく足りない。今のダンジョンにあるモンスターも土地も全てを返還してポイントにしなきゃいけないことになりそう。0ポイントでダンジョンには何もなし。そうなると待ってるのは破滅だ。
それに最初のダンジョンバトル。私が勝ってみせる。
1人決意を固めたところでイエナちゃんが話しかけてきた。
「忘れてたわ。今回は奴らと戦うからお預けだけど、そのうち私達もバトルで友情を深めましょうね」
絶対歪んでるよその友情。
エリーが他のダンジョンコアと話すとかでどっかに行ってくれて本当に良かった。じゃっかん涙目。あまりに情けなすぎる。でも怖いんだもん……このウサギ大剣しょってるし……。
「あら私と同じくらいじゃない。軟弱な人間だと思ってたら案外やるわね」
ほ、褒められた? 分からないけど命の危機は脱出した予感。話してみると意外と話が合う。向こうも最初は私をなめ切っていたみたいだけど考えを改めてくれたみたい。
ほっとしているとブォンという音とともに大広間の奥の壁いっぱいに何かの映像が映った。映像には暗い部屋とカーテン。そしてカーテンに隠れて見えないけど1人の男の人が大きな椅子に座っているのが見える。
その人を見た瞬間に急に畏敬の念が湧き出てきた。知らない人のはずなのに、なぜかとても立派で昔から尊敬してた人物かのような……。
気づくとさっきまで騒がしかった広間はシンと静まり、イエナちゃんも、いつの間にか横に戻ってきたエリーも尊敬のまなざしで見ている。
いやいや私は洗脳に負けないぞ。これ以上私の脳をいじくられてたまるか。
そう思うと意外と普通の感情に戻ってきた。だって知らないおじさんだしねぇ。1人そんな格闘をしてるうちに男の人が話し始める。
「やぁみんな。今日はあまり時間が取れないから手短になっちゃうけどごめんね。とりあえず2か月前に入ってきたばかりの後輩を優しく迎えてあげてくれ。じゃあ時間が無いから失礼するよ。次はもっと話してあげるからさ。それじゃあね」
映像がプチッと途切れる。え……これだけ? そもそもあの人だれ?
「そういえばマスターには説明していませんでしたね。今の方は我々の創造主様です。この世のすべてのダンジョンをお作りになり、今マスターが使ってるマスター画面や生み出されるモンスター。そのすべてを創造したお方なのです」
「アオバ。あの方素晴らしかったわね。私たちを生み出されたなんてどれほどの力をお持ちなんでしょう。あら? その子はあなたのダンジョンコア?」
イエナとエリーがあのおじさんの話で盛り上がるなか、私は少し考え込んでいた。創造主といっても……うーんなんか実感ないなぁ。そもそもなんのためにダンジョンを作ったんだろう。
しかしそんな考え事をしてる暇もなく次のやっかい事が迷い込んでくる。
「おいおい人間のダンジョンマスターってお前かぁ? ずいぶん弱そうだな。だいたい女だし」
うわっ。誰かと思ったらさっきのウルフ集団じゃん。話しかけてきたのはウルフ集団を引き連れている、見るからにゲスそうなリーダー格のような奴だった。頭の上には1の数字。1つ先輩か……。
「しかも横にいるのはさっき俺の弟分を鼻で笑ったウサギ野郎じゃねぇか」
「あら? 雑魚に雑魚と言って何が悪いのかしら。それに私はレディよ」
イエナちゃんもお知り合いの方ですか。あまりいい関係じゃ無さそうだけど……。
「あぁ? 新人風情が生意気な……。ふぅ。温厚な俺をここまで怒らせるとはな。決めた。貴様らは潰す。ダンジョンバトルだ」
「あら? 1年先に生まれただけで随分と自信をお持ちのようで」
イエナちゃんは気が強いのかあっという間に喧嘩をお買い上げ。そして巻き込まれる私。
それにウルフは1度温厚の意味を辞書で調べてほしい。それは私のような人の事を言うの。な、なに。こっちをジーッと見ないでよエリー。
でもさすがに初対面で見下してきたあげく、サル呼ばわりは私も少し我慢できなさそうかも。
「エリー。ダンジョンバトルの準備をするよ」
「了解ですマスター」
「さっすがアオバ。もちろん売られたバトルは買うに決まってるわよね」
「おいおい美しい友情ってやつか? 泣かせるねぇ。この俺様にたてついた事を後悔させてやる!」
それから10分後。ダンジョンバトルは3週間後。使っていいのは今いる戦力と4千ポイント分まで。
この4千ポイントも召喚に使うのは禁止。ダンジョンのランクによって召喚できるモンスターは違うからずるいって事らしい。こういう所で妙に公平なのは助かった。
まぁそれでも今の戦力差も大きいから勝てるって思ったんだろうけど。
そして敗者は勝者に1万ポイント支払うっていうルールが決まった。
実害があるわけでも無いのに先輩マスターからのバトルで奴隷化や相手を殺す事はタブーになっているからね。とはいっても1万ポイントは私たちにとっては大金だ。
バトルに使う4千もギリギリなのに追加で支払うなんて事になったら間違いなく足りない。今のダンジョンにあるモンスターも土地も全てを返還してポイントにしなきゃいけないことになりそう。0ポイントでダンジョンには何もなし。そうなると待ってるのは破滅だ。
それに最初のダンジョンバトル。私が勝ってみせる。
1人決意を固めたところでイエナちゃんが話しかけてきた。
「忘れてたわ。今回は奴らと戦うからお預けだけど、そのうち私達もバトルで友情を深めましょうね」
絶対歪んでるよその友情。
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