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鍛治職人
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「あぁ~売り言葉に買い言葉でダンジョンバトルを受けちゃった~! やっぱり断れば良かった~!」
「でもあの時のマスターはかっこよかったですよ。それに過ぎちゃった事は仕方ありません」
なんかエリーが優しい気がする。ちょっと元気が出てきたかも。
残り時間は3週間もある。ルールは……新たに召喚されたモンスターを使うのは禁止。ここだ。
ラッキーな事にうちのダンジョンはポイントをほとんどゼロフロアに使っている。ここではどんどんゴブリンが生まれるわけだけど、それは召喚じゃない。それにホブゴブリンでも戦えるようになるまでは2週間で十分。
それに今の私にはライバルが味方に付いてる。
「エリー。イエナちゃんに通信を繋いで」
「了解です。マスター」
3秒くらいするとマスター画面にイエナちゃんの顔が映る。
これはマスター通信っていうやつで、時間ごとにポイントを払うことで連絡を取れる機能だ。ちなみにダンジョンバトルなどの時は仲間と敵だけ無料で使える嬉しい特典付き。
イエナちゃんのダンジョンは遠いからこれがあって良かったよほんと。創造主ことおじさんに心の中で感謝して本題に移る。
「あらアオバ。ちょうど私も連絡しようと思ってた所よ」
「そうなんだ。今回のバトルに味方してくれてありがとうね」
「いいえ。私もどこぞのバカを潰したいと思ってたところなのよ」
イエナちゃんのダンジョンマスターの適正が高すぎる……。話した感じ普段はいい子なんだけど敵には容赦ないよね……。
「それでアオバはどう戦うつもりなの?」
「1万ポイントをなんとか集めて……主戦力のゴブリンを増やすつもり。数で攻めるよ」
「召喚は禁止よ? 忘れたの?」
「抜け道があるんだよ。方法は後で説明するよ。それでイエナちゃんは?」
「まぁいいわ。私は……」
それからみっちり2時間話して作戦が決まった。疲れた~。
「マスター。これでもどうぞ」
そういってエリーが何か投げてきた。
驚異のエイム力ですっと口に何か入る。って甘い! 美味しい~。これ町で買ったチョコレートだ!
「ナイスキャッチですよマスター」
エリーも気遣ってくれてるのか。なんだか元気が出てきた。よーし準備にとりかかるよ!
……とは言ってもやる事は交易なんだけどね。私のダンジョンは常に金欠。まずは4千ポイントの用意から始めないと。
前回のようにゼロフロアから受け取った商品を持ってブラックリ村に向かう。バトルでピリピリしてる私達と違ってこっちは平和そのものだ。そよ風がきもちいい。
「久しぶりです村長」
「これはアオバさん。お待ちしてましたよ」
馬を降りると村長さんが出迎えてくれた。村に入ると、村人たちが前回は無かった畑の種まきをしていた。
「村長さん。なんの畑ですか?」
「あぁ、あれは小麦の準備ですよ。今までは狩猟や釣りが多かったですが、アオバさんが食料を運んでくれるというので時間がかかる農業にも手を出せるかなと。とはいえパンだけだくさんあっても困るので、小麦を売ってアオバさんから肉などを買う事になるので安心してくださいハッハッハ」
私の交易も役に立ってるんだ……。ポイント目的で始めたけど……こうして自分の目で見るとちょっと嬉しいかも。そういう事なら責任重大だな~。んふふ。
「それじゃあ安心してください。今日はたくさん商品を持ってきましたよ」
今回は干物と薪それぞれ前回の2倍も貯めた。ゴブリン達には少し無理してもらうことになったけど……さらにダンジョンの森で狩ったイノシシまで数頭分のお肉も追加だ!
「これは助かります。もうすぐ冬なので食料は多くて困る事はありませんからな。前回よりも多めに買わせていただきましょう。今は村の発展期。村人のためなら金は惜しみません」
まいどあり! お金を受けとって村長さんに次に何をどれくらいほしいのか聞いておく。ブラックリ村は1番物を買ってくれるからね。最優先でお願いを聞かせてもらいますよ。
その後もいつものように他の村も回って在庫を全部売り切る事ができた。やはり食べ物は最強。
さてダンジョンの方もバトルの準備をしなきゃ。入ったポイントは2000くらい。今や村長となったキングも呼んで使い道を考える。
問題はどこにポイントを使うか。1層にスポナーを置く案も考えたけど……維持費もかかるし出てきたモンスターも食料とかがいる。正直バトルが終わった後にお荷物になる未来しか見えない。
「というわけでゴブリン大増員をします!」
「しかしマスター新たなモンスターは禁止のはずでは?」
「ふふふ。あれは戦ってはいけないってだけの縛りだよ。村で働くモンスターなら全然問題ないよ」
「い、1階に罠などは置かなくていいのですか?」
ゴブリンキングもびっくりした様子で聞いてくる。まぁそう思うのも当然だよね。
「どうせ少しくらい罠を置いても相手に避けられるかもしれないし、1階の戦闘力はあんまり。それならこのダンジョンの強みを生かさなくちゃ。それはお金と物量! この階層が支えるたくさんの数で押し切る!」
「マスター。脳のトレーニングはもう十分では?」
誰が脳筋だ! バトルのルールを決める時に戦わないのは召喚できるし、召喚以外なら増やせるって抜け道を作るのに苦労したんだからね~。敵のマスター微妙に疑い深いんだよ……。
と、とにかく決定です。なんだかんだ2人も納得したようだ。まずは新しいモンスター、ゴブリンスミスを2匹召喚する。
この子は名前の通り鍛冶をすることができるゴブリンだ。まぁ安い分、鉄しか作れないけど。
でもこの子は覚えてるスキルに防具作成と武器作成がある。実は前から少しずつ鉄鉱石を掘らせていたんだ。それを使って木の棒しか使えないゴブリンを武装させれば結構強くなるんじゃないの?
「ようこそスミス達。君は武器担当、横の子は防具をお願い。キング、前に言った鍛冶屋は完成してる?」
「もう完成してます。後は職人さえいれば稼働できます」
「ありがと。じゃあスミス達、頼んだ!」
キングの翻訳を聞いた2匹はギャギャっと言うと、ピカピカの鍛冶屋に向かって走っていった。そしていつも通りホブゴブリンも10体召喚する。この子たちはこれからゼロフロアに作った鉱山で働いてもらう予定だ。
いつかは全員鉄の防具と武器で固めた軍団にしたいな。
「でもあの時のマスターはかっこよかったですよ。それに過ぎちゃった事は仕方ありません」
なんかエリーが優しい気がする。ちょっと元気が出てきたかも。
残り時間は3週間もある。ルールは……新たに召喚されたモンスターを使うのは禁止。ここだ。
ラッキーな事にうちのダンジョンはポイントをほとんどゼロフロアに使っている。ここではどんどんゴブリンが生まれるわけだけど、それは召喚じゃない。それにホブゴブリンでも戦えるようになるまでは2週間で十分。
それに今の私にはライバルが味方に付いてる。
「エリー。イエナちゃんに通信を繋いで」
「了解です。マスター」
3秒くらいするとマスター画面にイエナちゃんの顔が映る。
これはマスター通信っていうやつで、時間ごとにポイントを払うことで連絡を取れる機能だ。ちなみにダンジョンバトルなどの時は仲間と敵だけ無料で使える嬉しい特典付き。
イエナちゃんのダンジョンは遠いからこれがあって良かったよほんと。創造主ことおじさんに心の中で感謝して本題に移る。
「あらアオバ。ちょうど私も連絡しようと思ってた所よ」
「そうなんだ。今回のバトルに味方してくれてありがとうね」
「いいえ。私もどこぞのバカを潰したいと思ってたところなのよ」
イエナちゃんのダンジョンマスターの適正が高すぎる……。話した感じ普段はいい子なんだけど敵には容赦ないよね……。
「それでアオバはどう戦うつもりなの?」
「1万ポイントをなんとか集めて……主戦力のゴブリンを増やすつもり。数で攻めるよ」
「召喚は禁止よ? 忘れたの?」
「抜け道があるんだよ。方法は後で説明するよ。それでイエナちゃんは?」
「まぁいいわ。私は……」
それからみっちり2時間話して作戦が決まった。疲れた~。
「マスター。これでもどうぞ」
そういってエリーが何か投げてきた。
驚異のエイム力ですっと口に何か入る。って甘い! 美味しい~。これ町で買ったチョコレートだ!
「ナイスキャッチですよマスター」
エリーも気遣ってくれてるのか。なんだか元気が出てきた。よーし準備にとりかかるよ!
……とは言ってもやる事は交易なんだけどね。私のダンジョンは常に金欠。まずは4千ポイントの用意から始めないと。
前回のようにゼロフロアから受け取った商品を持ってブラックリ村に向かう。バトルでピリピリしてる私達と違ってこっちは平和そのものだ。そよ風がきもちいい。
「久しぶりです村長」
「これはアオバさん。お待ちしてましたよ」
馬を降りると村長さんが出迎えてくれた。村に入ると、村人たちが前回は無かった畑の種まきをしていた。
「村長さん。なんの畑ですか?」
「あぁ、あれは小麦の準備ですよ。今までは狩猟や釣りが多かったですが、アオバさんが食料を運んでくれるというので時間がかかる農業にも手を出せるかなと。とはいえパンだけだくさんあっても困るので、小麦を売ってアオバさんから肉などを買う事になるので安心してくださいハッハッハ」
私の交易も役に立ってるんだ……。ポイント目的で始めたけど……こうして自分の目で見るとちょっと嬉しいかも。そういう事なら責任重大だな~。んふふ。
「それじゃあ安心してください。今日はたくさん商品を持ってきましたよ」
今回は干物と薪それぞれ前回の2倍も貯めた。ゴブリン達には少し無理してもらうことになったけど……さらにダンジョンの森で狩ったイノシシまで数頭分のお肉も追加だ!
「これは助かります。もうすぐ冬なので食料は多くて困る事はありませんからな。前回よりも多めに買わせていただきましょう。今は村の発展期。村人のためなら金は惜しみません」
まいどあり! お金を受けとって村長さんに次に何をどれくらいほしいのか聞いておく。ブラックリ村は1番物を買ってくれるからね。最優先でお願いを聞かせてもらいますよ。
その後もいつものように他の村も回って在庫を全部売り切る事ができた。やはり食べ物は最強。
さてダンジョンの方もバトルの準備をしなきゃ。入ったポイントは2000くらい。今や村長となったキングも呼んで使い道を考える。
問題はどこにポイントを使うか。1層にスポナーを置く案も考えたけど……維持費もかかるし出てきたモンスターも食料とかがいる。正直バトルが終わった後にお荷物になる未来しか見えない。
「というわけでゴブリン大増員をします!」
「しかしマスター新たなモンスターは禁止のはずでは?」
「ふふふ。あれは戦ってはいけないってだけの縛りだよ。村で働くモンスターなら全然問題ないよ」
「い、1階に罠などは置かなくていいのですか?」
ゴブリンキングもびっくりした様子で聞いてくる。まぁそう思うのも当然だよね。
「どうせ少しくらい罠を置いても相手に避けられるかもしれないし、1階の戦闘力はあんまり。それならこのダンジョンの強みを生かさなくちゃ。それはお金と物量! この階層が支えるたくさんの数で押し切る!」
「マスター。脳のトレーニングはもう十分では?」
誰が脳筋だ! バトルのルールを決める時に戦わないのは召喚できるし、召喚以外なら増やせるって抜け道を作るのに苦労したんだからね~。敵のマスター微妙に疑い深いんだよ……。
と、とにかく決定です。なんだかんだ2人も納得したようだ。まずは新しいモンスター、ゴブリンスミスを2匹召喚する。
この子は名前の通り鍛冶をすることができるゴブリンだ。まぁ安い分、鉄しか作れないけど。
でもこの子は覚えてるスキルに防具作成と武器作成がある。実は前から少しずつ鉄鉱石を掘らせていたんだ。それを使って木の棒しか使えないゴブリンを武装させれば結構強くなるんじゃないの?
「ようこそスミス達。君は武器担当、横の子は防具をお願い。キング、前に言った鍛冶屋は完成してる?」
「もう完成してます。後は職人さえいれば稼働できます」
「ありがと。じゃあスミス達、頼んだ!」
キングの翻訳を聞いた2匹はギャギャっと言うと、ピカピカの鍛冶屋に向かって走っていった。そしていつも通りホブゴブリンも10体召喚する。この子たちはこれからゼロフロアに作った鉱山で働いてもらう予定だ。
いつかは全員鉄の防具と武器で固めた軍団にしたいな。
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