30 / 55
30
しおりを挟む
◇
――それから少し経った頃の紫釉の離宮――
豪華な応接室に紫釉と人間の役人たちが集まり、到着の報告と挨拶を兼ねた面談が開かれていた。
――なぜか魅音までもが、当然と言わんばかりの顔つきで祖父である泰然の隣に座っている。
「――紫釉様におかれましては、ご機嫌うるわしく……」
泰然がにこやかに始めた挨拶。
この場にいる役人たち全員が後に続こうとする気配を感じ取り、紫釉は半ば強引に割って入った。
そこまで時間を取ってやるほど暇ではない……と心の中で毒づきながら。
「――わざわざのご来訪誠にありがたく存じます。 ……ですが緑春祭は春の訪れを祝う祭り、くれぐれもご無理をなさいませんよう」
「ははっ ご心配には及びませんよ」
「……だと良いのですがね」
魅音の状況を把握している紫釉は、なぜ泰然がこんなにも堂々と胸を張っていられるのか、甚だ疑問だった。
(自分たちは大丈夫だと慢心している……? なんと厄介な……)
紫釉がかすかに眉をひそめたその瞬間、この場に似つかわしくない明るくのんきな声が庭園のほうからかけられた。
「――まぁ大丈夫だと言うておるのじゃから、大丈夫なのだろうさ?」
そんな言葉と共に現れた橙実は、ホケホケ笑いながら当然のように部屋へと入ってきた。
紫釉の護衛たちや侍女、侍従たちもこの高貴な侵入者にどう対応していいのか分からず、互いに目くばせし合っている。
「――橙実殿……」
紫釉は顔を歪めながら勝手に自分の隣に腰掛ける橙実に非難の眼差しを送った。
しかし橙実はそんな紫釉など歯牙にもかけずに、にこやかな笑顔を泰然たち役人に向けていた。
戸惑う泰然たちだったが、自分たちに友好的に見える龍族の登場に戸惑いつつも笑顔を浮かべていた。
「――……なに、いざとなればそこの歌い手殿ように、湧泉村でゆっくりなさればよろしいじゃろうて」
橙実のその言葉に魅音の肩がギクリと跳ね上がり、それを見た泰然の眉がピクリと跳ね上がった。
そのほかの役人たちはサワサワと隣同士で「なんの話しだ?」 「……温泉、か?」などと囁き合っている。
そんな役人たちの動揺する姿を見ていた紫釉は、小さく息を吐くと、
「そうなった場合はご連絡を。 末端とはいえ、これだけの人数の空席は見苦しい」
と、気だるげに言い放った。
その言葉から明らかな侮蔑、嫌悪感を感じ取り、泰然を始めとした人間たちはスッと目を細め口元を隠してみたり、軽く微笑んだりと、少しの仕草で不快感をあらわにしたのだった。
人間の役人と交渉する役目を担っている紫釉からしてみれば、今回の役人たちのゴリ押し訪問は、迷惑以外の何物でもなかった。
ただでさえ、押しつけられた歌い手の扱いにすら頭を悩ませていたというのに、こんなに大量のひ弱そうな役人たちが祭りの五日も前に押しかけてきたのだ。
紫釉とて侯家の当主。
祭の準備に忙しいこの時期に、面会を、交渉を、話し合いを……と、なにかと騒がしく、その上万が一がおこるかもしれないか弱い生き物など、里に受け入れたくはなかったというのが本心だった。
「――私にとって緑春祭は可愛い孫娘の大事な晴れ舞台でもございます。 ぜひ眺めたいと思うが祖父と言うものでして……」
泰然は笑顔を張り付けながら魅音のほうへ視線を送る。
「まぁっ がんばりますわね!」
この場にはそぐわない、はしゃいだ声で答える魅音。
しかし、そのキャラキャラとした声はこの場の空気を少しは緩ませる効果ぐらいはあったのかもしれない。
「……孫は可愛いものだと、昔から言うしな……――わしも春鈴の愛くるしい歌声が好きじゃ」
橙実の言葉に魅音が少し不思議そうな表情を作ったが、すぐにニコニコと可愛らしい笑顔を浮かべる。
そして春鈴の名前に反応した紫釉は反論するように口を開く。
「――否定はしませんが、あの子は大切な大切な稀布の織り手。 芸人たちのように見せ物になどさせません」
紫釉の言葉に、魅音は今度こそ驚愕の表情を浮かべた。
「ぁ――え……?」
ヒクリとほほを引きつらせた魅音は、混乱のままに声を漏らし、視線を彷徨わせていたが、その場にいたほとんどの者がそれを黙殺した。
そして唯一の例外である祖父である泰然は、無理矢理に笑顔を貼り付けると、なにかを誤魔化すように用意された茶器に手を伸ばした。
泰然やほかの役人たちは『龍族に招かれ祭に出席する』という事実は、大変に名誉あることであり、その祭りで歌を披露する魅音も、選ばれた特別な歌い手である――と認識していたのだが、それが龍族にとっては単なる芸人の一人に過ぎないと、たった今判明したのだ。
役人の――泰然の動揺は決して少なくはなかった。
――そして、その泰然よりも大きく動揺した人物が一人。
芸人と称されたこともそうだったが、橙実や紫釉が口にした『春鈴』『稀布の織り手』という言葉が当てはまる人物に心当たりがありすぎた。
しかし認めることなどは到底できなかった。
……認めれば理解してしまう。
龍族が歌を誉め、自分よりも大切に扱う少女が誰なのかを……
自分がバケモノ憑きよりも価値のない存在だと突きつけられていることに――
「わ、私は! 国でも数々の賞を獲得し、龍王陛下のために何度も歌ったことがありますのよ⁉︎」
「これ魅音、そのようなこと紫釉様はご存知でいらっしゃるとも……」
急に紫釉に食って掛かった魅音。
そんな魅音に驚きながらもその腕をつかみ、目だけが笑っていない冷たい笑顔を向け泰然は言い聞かせるように言葉を紡ぐ。
――泰然は理解していた。
目の前にいるのは、龍族の代表を務めるほど身分の高い人物なのだと。
歌を披露する小娘ごときが口答えをしていい相手ではないということを――
「ぁ、私……あの、ごめんなさ……」
強く腕をつかまれ、冷たい目で見つめられ、泰然が怒りを理解した魅音は顔色を悪くしながら謝罪の言葉を口にした。
(――場も白けてしまったことだし、この辺で退出願おうか……)
と、紫釉が考え始めた時だ。
「龍王のために何度もなぁ……?」
ニヤニヤと笑いながら橙実が独り言のように呟く。
その瞳に魅音を映したままで……
そんな橙実の態度に顔をしかめたは紫釉は「橙実殿……」と咎めるように声をかけた。
しかし声をかけられた橙実は肩をすくめつつ「たまには人王の機嫌をとってやってもバチは当たるまい?」と、言い放ち泰然と魅音に向かって口を開いた。
「人王――ああ……そなたたちは龍王と呼ぶらしいが、我らにとって龍の王とは陛下ただお一人であるからな、許されよ。 ――それで、その人王なのだがな? 以前からそろそろ新しい歌い手や踊り手を……と言ってきておってなぁ……」
「ぇ……」
橙実の言葉に魅音は呆然と小さな声を漏らす。
魅音の耳にそんな意見が届いたのは初めてのことだったようだ。
そんな魅音を置き去りに橙実はさらに言葉を重ねる。
「――どの世界も新しい風は必要じゃろう?」
「……人間には人間の事情があるのです。 あまり口を出すものでは……」
橙実をたしなめるような言葉をかけたのは役人でも祖父の泰然でもなく、龍族の紫釉だった。
……しかしその内心は(余計なことを言って人間たちの機嫌を損ねては、今後の交渉に響く……)などと、魅音を思っての言葉ではなかったのだが……
「しかしなぁ……――我ら龍族は“美しいもの”を好む。 ……人王の心を少しでも慰める手伝いができればと思うたのじゃ……」
紫釉にたしなめられた橙実は、わざとらしいほど大げさな仕草でとぼけながらも、魅音の歌を美しいもののくくりから外す。
そんな、どこか人を馬鹿にしたような橙実の態度に紫釉はさらに眉間のしわを深くしたのだが――
それよりも不快感をあらわにした人物がもう一人……
ハッキリと自慢の歌声を貶された魅音だった。
その怒りや悔しさから、膝の上で服ごと手を握りしめ、その大きな激情を魅音なりにやり過ごしていた。
そしてその隣では、大勢の役人の前で恥をかかされたと、少し困ったような笑顔の裏で奥歯を噛み締め、その手が白くなってしまうほどきつく握りしめた泰然の姿もあった。
――それから少し経った頃の紫釉の離宮――
豪華な応接室に紫釉と人間の役人たちが集まり、到着の報告と挨拶を兼ねた面談が開かれていた。
――なぜか魅音までもが、当然と言わんばかりの顔つきで祖父である泰然の隣に座っている。
「――紫釉様におかれましては、ご機嫌うるわしく……」
泰然がにこやかに始めた挨拶。
この場にいる役人たち全員が後に続こうとする気配を感じ取り、紫釉は半ば強引に割って入った。
そこまで時間を取ってやるほど暇ではない……と心の中で毒づきながら。
「――わざわざのご来訪誠にありがたく存じます。 ……ですが緑春祭は春の訪れを祝う祭り、くれぐれもご無理をなさいませんよう」
「ははっ ご心配には及びませんよ」
「……だと良いのですがね」
魅音の状況を把握している紫釉は、なぜ泰然がこんなにも堂々と胸を張っていられるのか、甚だ疑問だった。
(自分たちは大丈夫だと慢心している……? なんと厄介な……)
紫釉がかすかに眉をひそめたその瞬間、この場に似つかわしくない明るくのんきな声が庭園のほうからかけられた。
「――まぁ大丈夫だと言うておるのじゃから、大丈夫なのだろうさ?」
そんな言葉と共に現れた橙実は、ホケホケ笑いながら当然のように部屋へと入ってきた。
紫釉の護衛たちや侍女、侍従たちもこの高貴な侵入者にどう対応していいのか分からず、互いに目くばせし合っている。
「――橙実殿……」
紫釉は顔を歪めながら勝手に自分の隣に腰掛ける橙実に非難の眼差しを送った。
しかし橙実はそんな紫釉など歯牙にもかけずに、にこやかな笑顔を泰然たち役人に向けていた。
戸惑う泰然たちだったが、自分たちに友好的に見える龍族の登場に戸惑いつつも笑顔を浮かべていた。
「――……なに、いざとなればそこの歌い手殿ように、湧泉村でゆっくりなさればよろしいじゃろうて」
橙実のその言葉に魅音の肩がギクリと跳ね上がり、それを見た泰然の眉がピクリと跳ね上がった。
そのほかの役人たちはサワサワと隣同士で「なんの話しだ?」 「……温泉、か?」などと囁き合っている。
そんな役人たちの動揺する姿を見ていた紫釉は、小さく息を吐くと、
「そうなった場合はご連絡を。 末端とはいえ、これだけの人数の空席は見苦しい」
と、気だるげに言い放った。
その言葉から明らかな侮蔑、嫌悪感を感じ取り、泰然を始めとした人間たちはスッと目を細め口元を隠してみたり、軽く微笑んだりと、少しの仕草で不快感をあらわにしたのだった。
人間の役人と交渉する役目を担っている紫釉からしてみれば、今回の役人たちのゴリ押し訪問は、迷惑以外の何物でもなかった。
ただでさえ、押しつけられた歌い手の扱いにすら頭を悩ませていたというのに、こんなに大量のひ弱そうな役人たちが祭りの五日も前に押しかけてきたのだ。
紫釉とて侯家の当主。
祭の準備に忙しいこの時期に、面会を、交渉を、話し合いを……と、なにかと騒がしく、その上万が一がおこるかもしれないか弱い生き物など、里に受け入れたくはなかったというのが本心だった。
「――私にとって緑春祭は可愛い孫娘の大事な晴れ舞台でもございます。 ぜひ眺めたいと思うが祖父と言うものでして……」
泰然は笑顔を張り付けながら魅音のほうへ視線を送る。
「まぁっ がんばりますわね!」
この場にはそぐわない、はしゃいだ声で答える魅音。
しかし、そのキャラキャラとした声はこの場の空気を少しは緩ませる効果ぐらいはあったのかもしれない。
「……孫は可愛いものだと、昔から言うしな……――わしも春鈴の愛くるしい歌声が好きじゃ」
橙実の言葉に魅音が少し不思議そうな表情を作ったが、すぐにニコニコと可愛らしい笑顔を浮かべる。
そして春鈴の名前に反応した紫釉は反論するように口を開く。
「――否定はしませんが、あの子は大切な大切な稀布の織り手。 芸人たちのように見せ物になどさせません」
紫釉の言葉に、魅音は今度こそ驚愕の表情を浮かべた。
「ぁ――え……?」
ヒクリとほほを引きつらせた魅音は、混乱のままに声を漏らし、視線を彷徨わせていたが、その場にいたほとんどの者がそれを黙殺した。
そして唯一の例外である祖父である泰然は、無理矢理に笑顔を貼り付けると、なにかを誤魔化すように用意された茶器に手を伸ばした。
泰然やほかの役人たちは『龍族に招かれ祭に出席する』という事実は、大変に名誉あることであり、その祭りで歌を披露する魅音も、選ばれた特別な歌い手である――と認識していたのだが、それが龍族にとっては単なる芸人の一人に過ぎないと、たった今判明したのだ。
役人の――泰然の動揺は決して少なくはなかった。
――そして、その泰然よりも大きく動揺した人物が一人。
芸人と称されたこともそうだったが、橙実や紫釉が口にした『春鈴』『稀布の織り手』という言葉が当てはまる人物に心当たりがありすぎた。
しかし認めることなどは到底できなかった。
……認めれば理解してしまう。
龍族が歌を誉め、自分よりも大切に扱う少女が誰なのかを……
自分がバケモノ憑きよりも価値のない存在だと突きつけられていることに――
「わ、私は! 国でも数々の賞を獲得し、龍王陛下のために何度も歌ったことがありますのよ⁉︎」
「これ魅音、そのようなこと紫釉様はご存知でいらっしゃるとも……」
急に紫釉に食って掛かった魅音。
そんな魅音に驚きながらもその腕をつかみ、目だけが笑っていない冷たい笑顔を向け泰然は言い聞かせるように言葉を紡ぐ。
――泰然は理解していた。
目の前にいるのは、龍族の代表を務めるほど身分の高い人物なのだと。
歌を披露する小娘ごときが口答えをしていい相手ではないということを――
「ぁ、私……あの、ごめんなさ……」
強く腕をつかまれ、冷たい目で見つめられ、泰然が怒りを理解した魅音は顔色を悪くしながら謝罪の言葉を口にした。
(――場も白けてしまったことだし、この辺で退出願おうか……)
と、紫釉が考え始めた時だ。
「龍王のために何度もなぁ……?」
ニヤニヤと笑いながら橙実が独り言のように呟く。
その瞳に魅音を映したままで……
そんな橙実の態度に顔をしかめたは紫釉は「橙実殿……」と咎めるように声をかけた。
しかし声をかけられた橙実は肩をすくめつつ「たまには人王の機嫌をとってやってもバチは当たるまい?」と、言い放ち泰然と魅音に向かって口を開いた。
「人王――ああ……そなたたちは龍王と呼ぶらしいが、我らにとって龍の王とは陛下ただお一人であるからな、許されよ。 ――それで、その人王なのだがな? 以前からそろそろ新しい歌い手や踊り手を……と言ってきておってなぁ……」
「ぇ……」
橙実の言葉に魅音は呆然と小さな声を漏らす。
魅音の耳にそんな意見が届いたのは初めてのことだったようだ。
そんな魅音を置き去りに橙実はさらに言葉を重ねる。
「――どの世界も新しい風は必要じゃろう?」
「……人間には人間の事情があるのです。 あまり口を出すものでは……」
橙実をたしなめるような言葉をかけたのは役人でも祖父の泰然でもなく、龍族の紫釉だった。
……しかしその内心は(余計なことを言って人間たちの機嫌を損ねては、今後の交渉に響く……)などと、魅音を思っての言葉ではなかったのだが……
「しかしなぁ……――我ら龍族は“美しいもの”を好む。 ……人王の心を少しでも慰める手伝いができればと思うたのじゃ……」
紫釉にたしなめられた橙実は、わざとらしいほど大げさな仕草でとぼけながらも、魅音の歌を美しいもののくくりから外す。
そんな、どこか人を馬鹿にしたような橙実の態度に紫釉はさらに眉間のしわを深くしたのだが――
それよりも不快感をあらわにした人物がもう一人……
ハッキリと自慢の歌声を貶された魅音だった。
その怒りや悔しさから、膝の上で服ごと手を握りしめ、その大きな激情を魅音なりにやり過ごしていた。
そしてその隣では、大勢の役人の前で恥をかかされたと、少し困ったような笑顔の裏で奥歯を噛み締め、その手が白くなってしまうほどきつく握りしめた泰然の姿もあった。
0
あなたにおすすめの小説
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
悪役令嬢と氷の騎士兄弟
飴爽かに
恋愛
この国には国民の人気を2分する騎士兄弟がいる。
彼らはその美しい容姿から氷の騎士兄弟と呼ばれていた。
クォーツ帝国。水晶の名にちなんだ綺麗な国で織り成される物語。
悪役令嬢ココ・レイルウェイズとして転生したが美しい物語を守るために彼らと助け合って導いていく。
竜帝に捨てられ病気で死んで転生したのに、生まれ変わっても竜帝に気に入られそうです
みゅー
恋愛
シーディは前世の記憶を持っていた。前世では奉公に出された家で竜帝に気に入られ寵姫となるが、竜帝は豪族と婚約すると噂され同時にシーディの部屋へ通うことが減っていった。そんな時に病気になり、シーディは後宮を出ると一人寂しく息を引き取った。
時は流れ、シーディはある村外れの貧しいながらも優しい両親の元に生まれ変わっていた。そんなある日村に竜帝が訪れ、竜帝に見つかるがシーディの生まれ変わりだと気づかれずにすむ。
数日後、運命の乙女を探すためにの同じ年、同じ日に生まれた数人の乙女たちが後宮に召集され、シーディも後宮に呼ばれてしまう。
自分が運命の乙女ではないとわかっているシーディは、とにかく何事もなく村へ帰ることだけを目標に過ごすが……。
はたして本当にシーディは運命の乙女ではないのか、今度の人生で幸せをつかむことができるのか。
短編:竜帝の花嫁 誰にも愛されずに死んだと思ってたのに、生まれ変わったら溺愛されてました
を長編にしたものです。
【完結】転生したら悪役継母でした
入魚ひえん@発売中◆巻き戻り冤罪令嬢◆
恋愛
聖女を優先する夫に避けられていたアルージュ。
その夜、夫が初めて寝室にやってきて命じたのは「聖女の隠し子を匿え」という理不尽なものだった。
しかも隠し子は、夫と同じ髪の色。
絶望するアルージュはよろめいて鏡にぶつかり、前世に読んだウェブ小説の悪妻に転生していることを思い出す。
記憶を取り戻すと、七年間も苦しんだ夫への愛は綺麗さっぱり消えた。
夫に奪われていたもの、不正の事実を着々と精算していく。
◆愛されない悪妻が前世を思い出して転身したら、可愛い継子や最強の旦那様ができて、転生前の知識でスイーツやグルメ、家電を再現していく、異世界転生ファンタジー!◆
*旧題:転生したら悪妻でした
辺境伯の溺愛が重すぎます~追放された薬師見習いは、領主様に囲われています~
深山きらら
恋愛
王都の薬師ギルドで見習いとして働いていたアディは、先輩の陰謀により濡れ衣を着せられ追放される。絶望の中、辺境の森で魔獣に襲われた彼女を救ったのは、「氷の辺境伯」と呼ばれるルーファスだった。彼女の才能を見抜いたルーファスは、アディを専属薬師として雇用する。
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
おばさんは、ひっそり暮らしたい
波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。
たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。
さて、生きるには働かなければならない。
「仕方がない、ご飯屋にするか」
栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。
「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」
意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。
騎士サイド追加しました。2023/05/23
番外編を不定期ですが始めました。
ストーカー婚約者でしたが、転生者だったので経歴を身綺麗にしておく
犬野きらり
恋愛
リディア・ガルドニ(14)、本日誕生日で転生者として気付きました。私がつい先程までやっていた行動…それは、自分の婚約者に対して重い愛ではなく、ストーカー行為。
「絶対駄目ーー」
と前世の私が気づかせてくれ、そもそも何故こんな男にこだわっていたのかと目が覚めました。
何の物語かも乙女ゲームの中の人になったのかもわかりませんが、私の黒歴史は証拠隠滅、慰謝料ガッポリ、新たな出会い新たな人生に進みます。
募集 婿入り希望者
対象外は、嫡男、後継者、王族
目指せハッピーエンド(?)!!
全23話で完結です。
この作品を気に留めて下さりありがとうございます。感謝を込めて、その後(直後)2話追加しました。25話になりました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる