17 / 28
異世界
17. “封印の地”へ
しおりを挟む
転移陣が解けて周りが見渡せるようになると、そこは巨大な花崗岩がいくつも転がっている山の中の、少し開けた場所だった。
空気がひんやりしていることから、標高の高いところに来たことが分かる。
その開けた土地の奥の大きな岩の前に、たくさんの人が集まっている。彼らが着ているマントから察するに、退魔師、魔術師、冒険者。普通の人っぽく見える人たちは・・・、あれが考古学者かな?
オウガに連れられて近寄ると、そこにはテロークの手前の街道で出会ったオーク系の魔術師アッシュや、ファルエストのギルドで話した退魔師エンソルの姿もあった。
彼らの横に並び、綻んだ“封印”とやらを確認する。
とにかく一番に目を引くのは、みんなが取り囲んでいる中央に空いた、真っ黒の空間。直径5メートルくらいの円形。
そこから例のゴーストが、ひゅん、ひゅんと現れては、てんでバラバラに直進し始める。それを黒の生地に赤のラインで縁取りされたマントを羽織る退魔師たちが、次々と光の円で“足止め“しては“昇華”している。“足止め“には魔術師たちも参加していて、中には女性の魔術師も何人か居る。
“昇華“されたゴーストは、黒から白のモヤにその色を変え、まるで重力から解き放たれたかのようにキラキラと輝きながら空へと昇って行く。
それは綺麗な光景ではあったけれど、何せひっきりなしに出現するので、観賞している暇も無さそうだった。
「昨日見た時より、出現の頻度が短くなってるな」
オウガが隣りでつぶやく。
この黒い円の周りに視線を走らせると、所々に割れたり倒れたりした岩がある。
とりあえず、手近なところに立っている無傷の岩を確認する。すると、穴に面する側の表面に、非常に簡単な図形的なモノが描かれていた。例えるならば、・・・割れた“くす玉“?
その次の岩は、倒壊していて図形は判別出来ない。
その次のはひときわ大きな岩で、そこには丸をいくつかの直線で区切ったような図形が、何個も、何種類も並んでいる。・・・けど。
「あ、読める」
「「読めるのか?!」」
オウガと一緒に、考古学者らしい男性が驚いたような声を上げた。
「うん・・・。なんか古文みたいな文面なんだけど・・・、簡単に訳すと・・・」
『ここは魔術師見習いの修行・練習の場所。
練習の最中に、それぞれが発動していた別々の呪文が、偶然にも混じり合い、見たこともない大きな魔術を発動してしまった。
結果、ここに穴を開けてしまった。
それを、苦心の末みんなで力を合わせて封印した。封印には、古来より伝わる童歌を用いた』
「「童歌?」」
「古来から伝わる童歌って、どれのことだ?」
「色々あるよな」
手の空いている面子が揃って頭を抱えている。
ゴーストを“足止め“、“昇華“している仲間たちの間をすり抜けて、続いて次の岩を見に行くと、こちらは少しの破損で済んでいて、その表面には先ほど見た“くす玉“を180度ひっくり返したような模様が描かれていた。
その次の岩は倒壊していたものの、表面の模様は読み取れて、それは半円の斜線部分が45度傾いているものだった。
そして最後の大きな岩。
こちらにはまた言葉が刻まれていて、そこには
「広範囲足止め・時渡り・範囲拘束・異界渡り・限界突破・転移陣・固定・・・」
と、何やら魔法の名前っぽいものが書かれていたけれど、そこから先は岩が崩れていて読めなかった。
「穴を開けてしまった魔術を発動したときに、見習いたちが練習していた魔法の一覧ですかねぇ」
「多分そうだろうな」
「それにしても、なんともはた迷惑なことを。呪文を重ねて空間に穴を開けてしまうなんて前代未聞じゃないか」
ため息をつく魔術師の横で、オウガが少し遠い目をしている。
うん、オウガは時と空間を超えて、異世界に居た私の魂にまで関与しちゃったもんね。
・・・って、オウガってかなりチートな魔術師ってコト??
「おーい、こっちにも何かあるから、見てくれないか?」
と反対側の大きな岩の後ろでアッシュが呼ぶので、もう一度その岩の所に戻る。古文で“封印の経緯“が書かれていた岩だ。
「ここ、ここ。岩の後ろ」
そう言って指を差した先に、まるでイタズラ書きのように、短い分が斜めに彫られている。そこにあったのは
「“かごめかごめ“?!」
見間違いようの無い日本語で、ひらがなで、そう書かれていた。
「かごめかごめ? ってなんだ?」
アッシュが首を傾げて聞いてくる。
「うーんと、童歌? こんな感じの」
『かごめかごめ、籠の中の鳥は、いついつ出やる。
夜明けの晩に、鶴と亀が滑った。
後ろの正面だぁれ』
私が歌うと、オウガが手を打った。
「“魔鳥を囲め“、か?!」
「“魔鳥を囲め“?」
私が問うと、近くに居た女性魔術師が歌い出した。
『魔鳥を囲め。閉じた鳥は、いつ逃げる。
夜中の日の出に、リンゴが割れる。玉子が割れる。
後ろの正面に要注意』
それを聴いた考古学者が、「そうか!」と叫んだ。
「あちらにある(くす玉みたいな)のが“りんごが割れる”で、向こうの(半円の斜線部が45度)のが“夜中”の月、向こうのあれ(上向きのくす玉みたいなの)が“玉子が割れる”だ。向かい合ったふたつの岩が、対になってるんだ。
・・・と言うことは、あの倒壊して判別出来ないのは“日の出”だ!!
良し! これで再封印出来るぞ!!」
「「おお~っ!」」
「「よっしゃ~~~~っ!!」」
辺りから歓声が上がる。
「ちょっと待って!」
喜ぶ面々に、慌てて声をかける。
「“後ろの正面に要注意“、は?」
みんなが、「はあ?」と言う顔で私を見る。
「あの文面が書かれた大岩の“後ろの正面“、つまり真後ろに当たるのは、あの“使われた魔法“が書かれた岩だな」
オウガが答えてくれる。
「うん。・・・私、思うんだけど、この文章を残した魔術師見習いたちは、“再封印“ではなく、いつかここを訪れる、力ある魔術師たちに、ここを閉じて欲しかったんだと思うの。だから、その時使った魔法をわざわざ書き残したんじゃないか、って」
「なるほど・・・。しかし、そんなことが出来るのか?」
退魔師エンソルが、ゴーストを“昇華“させながら魔術師たちの顔をぐるりと見渡す。
「例えば、かけた鍵魔法を解除する時みたいに、かけられた魔法を解除することは出来ないの?」
オウガにそう聞く。
「それは、出来る。ただ、判別出来ない部分の魔法が・・・。あまりに昔に発動した魔法だから、その痕跡を読み取れるかが分からない」
チートな魔術師であるオウガがそう言うなら、無理なのだろうか?
そう、思った時。
「まずは、やってみようぜ」
魔術師アッシュが、明るく声を張り上げてくれた。
「そうだ、やってみようぜ。大陸の中でも特に実力のある魔術師が、今ここにこれだけ揃ってるんだ。俺たちに出来なくて、誰に出来る?」
「そうだな、やってみよう」
「私は“範囲拘束“の解除をやってみるわ」
「じゃぁ、俺は“時渡り“の解除を」
「じゃぁ、私は」
「俺は」
「“魔力の目“で、書かれてる以外の魔法も探ってくれ~」
魔術師の面々が、「よっしゃぁ~」と明るい声を上げながらあちこちで魔法の“解除“を始めたり“魔法痕跡鑑定“を始める。
「・・・大丈夫かな? 私、余計なことを言ったんじゃ無いよね?」
ちょっと心配になってオウガの顔を見上げると、オウガは笑いながらキスしてきた。
「全然! こんなに一気に、解決への道が開けるとは思わなかった。ありがとう、リサ」
“魔力の目“で、古い魔法の痕跡を探すオウガに寄り添いながら周りを見ていると、あちこちで解除魔法の模様が立ち上がり、「出来た」「やった!解除!」と声が上がる。
その声が増えるに従って、徐々に中央の穴の大きさも縮んで行っている。上手くいきそう?
「あった。“異世界サーチ“」
そう言ってオウガが立ち止まり、解除魔法を展開し始める。
オウガが指で描く魔法の痕跡が、私の目にはキラキラとした光の粒に見えた。
そう言えばここに来る時に使ったオウガの転移陣も、ふわりと浮かんで見えた。周りのみんなが使ってる魔法の模様も、光として視えている。
・・・もしかして、私の魔力保有量が増えたから、色々視えるようになった、とか?
と、ちょっと期待してオウガの身体の中を視てみたけど、ツガイ同士に視えるという“魂の光“はまだ視えなかった。残念。
次にオウガが“異世界からの召喚“魔法を見つけ、それを解除し終えた時、穴の方から「完全に閉じたぞー! みんなー! お疲れーっ!」と叫ぶエンソルの声が響いた。
振り返ると、大勢の面子が穴のあった場所を囲んでいる。
私たちも近寄って確かめると、そこはもう、崩れた岩の転がるただの地面へと姿を変えていた。
「やったな!」
「さすが俺たちだな!」
「すっげー達成感!!」
ハイタッチして喜ぶ人々を見て、私も嬉しくなる。私自身は、何もしなかったけど。
とその時、近くでドサリと音がした。
驚いて目をやると、華奢な魔術師の女の子が、血の気を失くした顔を歪めながら倒れていた。
「ローザ!!」
近くに居た女性魔術師が、慌ててローザと呼ばれた女の子に駆け寄る。
「まずい! 魔力が暴走して、循環が乱れまくってる。このままじゃ、いずれ魔力爆発を起こしちゃうっ!!」
魔力爆発?! それって、ファンタジーなんかでよく聞く、あの魔法爆発?!
「誰か! 調整師! 魔力調整師は居るか!?」
「オ、オウガ!?」
何故か呆然としているオウガの腕を、バシバシと叩く。
すると、ふっと表情が戻ったオウガが、慌てて叫んだ。
「オレが! 調整出来る!」
空気がひんやりしていることから、標高の高いところに来たことが分かる。
その開けた土地の奥の大きな岩の前に、たくさんの人が集まっている。彼らが着ているマントから察するに、退魔師、魔術師、冒険者。普通の人っぽく見える人たちは・・・、あれが考古学者かな?
オウガに連れられて近寄ると、そこにはテロークの手前の街道で出会ったオーク系の魔術師アッシュや、ファルエストのギルドで話した退魔師エンソルの姿もあった。
彼らの横に並び、綻んだ“封印”とやらを確認する。
とにかく一番に目を引くのは、みんなが取り囲んでいる中央に空いた、真っ黒の空間。直径5メートルくらいの円形。
そこから例のゴーストが、ひゅん、ひゅんと現れては、てんでバラバラに直進し始める。それを黒の生地に赤のラインで縁取りされたマントを羽織る退魔師たちが、次々と光の円で“足止め“しては“昇華”している。“足止め“には魔術師たちも参加していて、中には女性の魔術師も何人か居る。
“昇華“されたゴーストは、黒から白のモヤにその色を変え、まるで重力から解き放たれたかのようにキラキラと輝きながら空へと昇って行く。
それは綺麗な光景ではあったけれど、何せひっきりなしに出現するので、観賞している暇も無さそうだった。
「昨日見た時より、出現の頻度が短くなってるな」
オウガが隣りでつぶやく。
この黒い円の周りに視線を走らせると、所々に割れたり倒れたりした岩がある。
とりあえず、手近なところに立っている無傷の岩を確認する。すると、穴に面する側の表面に、非常に簡単な図形的なモノが描かれていた。例えるならば、・・・割れた“くす玉“?
その次の岩は、倒壊していて図形は判別出来ない。
その次のはひときわ大きな岩で、そこには丸をいくつかの直線で区切ったような図形が、何個も、何種類も並んでいる。・・・けど。
「あ、読める」
「「読めるのか?!」」
オウガと一緒に、考古学者らしい男性が驚いたような声を上げた。
「うん・・・。なんか古文みたいな文面なんだけど・・・、簡単に訳すと・・・」
『ここは魔術師見習いの修行・練習の場所。
練習の最中に、それぞれが発動していた別々の呪文が、偶然にも混じり合い、見たこともない大きな魔術を発動してしまった。
結果、ここに穴を開けてしまった。
それを、苦心の末みんなで力を合わせて封印した。封印には、古来より伝わる童歌を用いた』
「「童歌?」」
「古来から伝わる童歌って、どれのことだ?」
「色々あるよな」
手の空いている面子が揃って頭を抱えている。
ゴーストを“足止め“、“昇華“している仲間たちの間をすり抜けて、続いて次の岩を見に行くと、こちらは少しの破損で済んでいて、その表面には先ほど見た“くす玉“を180度ひっくり返したような模様が描かれていた。
その次の岩は倒壊していたものの、表面の模様は読み取れて、それは半円の斜線部分が45度傾いているものだった。
そして最後の大きな岩。
こちらにはまた言葉が刻まれていて、そこには
「広範囲足止め・時渡り・範囲拘束・異界渡り・限界突破・転移陣・固定・・・」
と、何やら魔法の名前っぽいものが書かれていたけれど、そこから先は岩が崩れていて読めなかった。
「穴を開けてしまった魔術を発動したときに、見習いたちが練習していた魔法の一覧ですかねぇ」
「多分そうだろうな」
「それにしても、なんともはた迷惑なことを。呪文を重ねて空間に穴を開けてしまうなんて前代未聞じゃないか」
ため息をつく魔術師の横で、オウガが少し遠い目をしている。
うん、オウガは時と空間を超えて、異世界に居た私の魂にまで関与しちゃったもんね。
・・・って、オウガってかなりチートな魔術師ってコト??
「おーい、こっちにも何かあるから、見てくれないか?」
と反対側の大きな岩の後ろでアッシュが呼ぶので、もう一度その岩の所に戻る。古文で“封印の経緯“が書かれていた岩だ。
「ここ、ここ。岩の後ろ」
そう言って指を差した先に、まるでイタズラ書きのように、短い分が斜めに彫られている。そこにあったのは
「“かごめかごめ“?!」
見間違いようの無い日本語で、ひらがなで、そう書かれていた。
「かごめかごめ? ってなんだ?」
アッシュが首を傾げて聞いてくる。
「うーんと、童歌? こんな感じの」
『かごめかごめ、籠の中の鳥は、いついつ出やる。
夜明けの晩に、鶴と亀が滑った。
後ろの正面だぁれ』
私が歌うと、オウガが手を打った。
「“魔鳥を囲め“、か?!」
「“魔鳥を囲め“?」
私が問うと、近くに居た女性魔術師が歌い出した。
『魔鳥を囲め。閉じた鳥は、いつ逃げる。
夜中の日の出に、リンゴが割れる。玉子が割れる。
後ろの正面に要注意』
それを聴いた考古学者が、「そうか!」と叫んだ。
「あちらにある(くす玉みたいな)のが“りんごが割れる”で、向こうの(半円の斜線部が45度)のが“夜中”の月、向こうのあれ(上向きのくす玉みたいなの)が“玉子が割れる”だ。向かい合ったふたつの岩が、対になってるんだ。
・・・と言うことは、あの倒壊して判別出来ないのは“日の出”だ!!
良し! これで再封印出来るぞ!!」
「「おお~っ!」」
「「よっしゃ~~~~っ!!」」
辺りから歓声が上がる。
「ちょっと待って!」
喜ぶ面々に、慌てて声をかける。
「“後ろの正面に要注意“、は?」
みんなが、「はあ?」と言う顔で私を見る。
「あの文面が書かれた大岩の“後ろの正面“、つまり真後ろに当たるのは、あの“使われた魔法“が書かれた岩だな」
オウガが答えてくれる。
「うん。・・・私、思うんだけど、この文章を残した魔術師見習いたちは、“再封印“ではなく、いつかここを訪れる、力ある魔術師たちに、ここを閉じて欲しかったんだと思うの。だから、その時使った魔法をわざわざ書き残したんじゃないか、って」
「なるほど・・・。しかし、そんなことが出来るのか?」
退魔師エンソルが、ゴーストを“昇華“させながら魔術師たちの顔をぐるりと見渡す。
「例えば、かけた鍵魔法を解除する時みたいに、かけられた魔法を解除することは出来ないの?」
オウガにそう聞く。
「それは、出来る。ただ、判別出来ない部分の魔法が・・・。あまりに昔に発動した魔法だから、その痕跡を読み取れるかが分からない」
チートな魔術師であるオウガがそう言うなら、無理なのだろうか?
そう、思った時。
「まずは、やってみようぜ」
魔術師アッシュが、明るく声を張り上げてくれた。
「そうだ、やってみようぜ。大陸の中でも特に実力のある魔術師が、今ここにこれだけ揃ってるんだ。俺たちに出来なくて、誰に出来る?」
「そうだな、やってみよう」
「私は“範囲拘束“の解除をやってみるわ」
「じゃぁ、俺は“時渡り“の解除を」
「じゃぁ、私は」
「俺は」
「“魔力の目“で、書かれてる以外の魔法も探ってくれ~」
魔術師の面々が、「よっしゃぁ~」と明るい声を上げながらあちこちで魔法の“解除“を始めたり“魔法痕跡鑑定“を始める。
「・・・大丈夫かな? 私、余計なことを言ったんじゃ無いよね?」
ちょっと心配になってオウガの顔を見上げると、オウガは笑いながらキスしてきた。
「全然! こんなに一気に、解決への道が開けるとは思わなかった。ありがとう、リサ」
“魔力の目“で、古い魔法の痕跡を探すオウガに寄り添いながら周りを見ていると、あちこちで解除魔法の模様が立ち上がり、「出来た」「やった!解除!」と声が上がる。
その声が増えるに従って、徐々に中央の穴の大きさも縮んで行っている。上手くいきそう?
「あった。“異世界サーチ“」
そう言ってオウガが立ち止まり、解除魔法を展開し始める。
オウガが指で描く魔法の痕跡が、私の目にはキラキラとした光の粒に見えた。
そう言えばここに来る時に使ったオウガの転移陣も、ふわりと浮かんで見えた。周りのみんなが使ってる魔法の模様も、光として視えている。
・・・もしかして、私の魔力保有量が増えたから、色々視えるようになった、とか?
と、ちょっと期待してオウガの身体の中を視てみたけど、ツガイ同士に視えるという“魂の光“はまだ視えなかった。残念。
次にオウガが“異世界からの召喚“魔法を見つけ、それを解除し終えた時、穴の方から「完全に閉じたぞー! みんなー! お疲れーっ!」と叫ぶエンソルの声が響いた。
振り返ると、大勢の面子が穴のあった場所を囲んでいる。
私たちも近寄って確かめると、そこはもう、崩れた岩の転がるただの地面へと姿を変えていた。
「やったな!」
「さすが俺たちだな!」
「すっげー達成感!!」
ハイタッチして喜ぶ人々を見て、私も嬉しくなる。私自身は、何もしなかったけど。
とその時、近くでドサリと音がした。
驚いて目をやると、華奢な魔術師の女の子が、血の気を失くした顔を歪めながら倒れていた。
「ローザ!!」
近くに居た女性魔術師が、慌ててローザと呼ばれた女の子に駆け寄る。
「まずい! 魔力が暴走して、循環が乱れまくってる。このままじゃ、いずれ魔力爆発を起こしちゃうっ!!」
魔力爆発?! それって、ファンタジーなんかでよく聞く、あの魔法爆発?!
「誰か! 調整師! 魔力調整師は居るか!?」
「オ、オウガ!?」
何故か呆然としているオウガの腕を、バシバシと叩く。
すると、ふっと表情が戻ったオウガが、慌てて叫んだ。
「オレが! 調整出来る!」
10
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
夫が運命の番と出会いました
重田いの
恋愛
幼馴染のいいなづけとして育ってきた銀狼族の族長エーリヒと、妻ローゼマリー。
だがエーリヒに運命の番が現れたことにより、二人は離別する。
しかし二年後、修道院に暮らすローゼマリーの元へエーリヒが現れ――!?
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
結婚5年目のお飾り妻は、空のかなたに消えることにした
三崎こはく
恋愛
ラフィーナはカールトン家のお飾り妻だ。
書類上の夫であるジャンからは大量の仕事を押しつけられ、ジャンの愛人であるリリアからは見下され、つらい毎日を送っていた。
ある日、ラフィーナは森の中で傷ついたドラゴンの子どもを拾った。
屋敷に連れ帰って介抱すると、驚いたことにドラゴンは人の言葉をしゃべった。『俺の名前はギドだ!』
ギドとの出会いにより、ラフィーナの生活は少しずつ変わっていく――
※他サイトにも掲載
※女性向けHOT1位感謝!7/25完結しました!
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる