【完】婚約破棄までの1週間はテンプレ三昧。私も幸せになりたい!in 異世界。

桜 鴬

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【冒険者編。離島のダンジョン】

▲離島へ行こう7日目。いやんな1日。

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 うーん。良く寝た。ダンジョン内では良く眠れないかと心配したけど、全然大丈夫じゃない。でもちょっと下半身が痛い?喉も渇いたわ。下が地面だからマット敷いても固かったのかしら?しかも乾燥してる?そう言えば、皆が戻る前に寝ちゃったのね。 モノクが運んでくれたの?流石にタルバ では無理よね。布団の中で目覚めてビックリ。起き出そうともぞもぞしてたら、グイッと腰を引かれ蒲団に逆戻りだ。これはもしかしなくてもライドよね。また同じ布団に潜り込んでるし!はよ出ろ!

 《ライドお早う。朝からセクハラは止めて。》

 〈リョウお早う。あ!お水はもう大丈夫ですか?必要なら口移しで差し上げますよ。それともお早うのキスが良いですか?勿論リョウのお願いならば、更にそれ以上も頑張りますよ。昨晩の手料理もご馳走さまです。もう私は死んでも良いです。いや、やはり最後までせねば死ねません!しかしリョウがあそこまで大胆に!嬉しすぎて泣きそうです。ではお先に起きますね。チュッ。チュッ。チュー。〉

 ライドが変だ。頭でも打ったの?

 *****

 起きてテントを出ると、既に皆スタンバイしてた。私そんなに寝坊したの?しかも何だか皆の視線が生温い…。

 《お早う。もしして寝坊したの?直ぐに用意するから待っててくれる?》

 〈まだ大丈夫だよ!でもリョウは大丈夫?体痛くない?最初は驚いたけど祝福するよ。声は結界張ったから大丈夫。僕たちは覗いてないからね!〉

 《モノク?何の事?何か有ったの?》

 〈リョウ…。そんなに照れないで下さい。昨晩あんなに大胆に私を押し倒したでは無いですか!可愛らしい声を出し私の指で悶えるリョウ…。リョウが初めては海の見えるお部屋でする約束だと泣くので、我慢した私を褒めて下さい。ダンジョンをさっさと攻略し、水上コテージに戻りましょう!国に戻ったら直ぐに結婚式です!》

 はて?全く意味が解らん。私がライドを押し倒したの?初めては海の見えるお部屋って、海翔君と約束した卒業旅行じゃ無い。そう言えば、昨日久し振りに前の世界の夢を見てた。海翔君とデートして頬にチューした事とか…。でも指で悶えた?いったいどこまでしたのよ!

 〈リョウは覚えて無いの?僕がリョウを寝かし付けたら、ライド達が戻って来たんだ。リョウの作ってくれたご飯食べてたら、リョウがテントから下着姿で出てきてライドに抱き付いたの。それから…。〉

 〈リョウの喘ぎ声が凄くて結界を張った。悪いがその先は解らん。しかしライドは嘘は付いとらんだろ。ヤられてたら今頃立てんわ。〉

 イヤー。タルバってばハッキリ言わないでよ!てか何でそんな事に?私の喘ぎ声ってそんなにデカイの?喘ぐ位いってどんななのよ!まさか!

 《もしかしていやんな魔物が居たりしたの?媚薬嗅いだとか?でも私は全く記憶に無い!シラフでいきなりライドに迫る訳無い!ライドのバカ!それ位解るでしょ!何処までしたの!気にしてみれば確かに喉が渇くし、唇もヒリヒリする。下半身にも違和感が有るわよ!ちょっと!吐きなさいよ!》

 ・・・・・。

 〈皆の前で話して良いか?据え膳食わぬは恥では無いか?私はリョウにあれだけ迫られて、最後までしないと理性を保つだけで精一杯だったんだ。〉

 〈リョウ。同意だと止めなかった私達にも責任は有ります。ライドを責めないで下さい。昨晩は確かにリョウから誘いましたよ。これは間違いないです。今気付いたのですが、お酒では無いのですか?桃のコンポートを止められても食べまくってたでしょう。なら自業自得です。お酒は止めなさい。〉

 あっ、あれ位で?私はもうお酒を試す事も出来ないの?でも誰彼構わず迫るのは不味いわよね…。

 《ライドごめんなさい。酔ってたなら私も悪いわ。でも皆は本当に気付かなかったの?私がシラフでライドに迫ると思ったの?思わないでしょ!薄々感付いてたのよね?もう過ぎた事は仕方無いけど、次回は止めてよ。どうせこの世界には媚薬とかも有るんでしょ?意識なければ自分に解毒かけるのは難しいわよ。どうか皆様お願いします。》

 〈では海の見える部屋は…。〉

 《ごめん。あれは前の世界で海翔君とデートしてた夢を見てたの。卒業旅行の記念に、海の見えるホテルを予約してたからね。期待させちゃってゴメン。でもかなり際どい所までしたんでしょ!良く見たらキスマークだらけじゃないの!これでご破算よ!》

 項垂れるライド。しかしいきなり顔を上げた。

 〈帝国の皇子が1本入れたと自慢げに言うから、つい対抗して2本入れた。しかし良く馴染ませた筈だ。痛くは無いし気持ちいいと言ってくれたのに!〉

 《指って・・・・・。》

 兎も角先に進みましょう。今日は踊り子の服を着ろ?何か意味が有るの?モンスターの習性?えー、この洞窟フロアはいやんな魔物が居るの?踊り子の服は躍りの動きで、幻覚作用と睡眠と麻痺を一定確率で与える?まんまロールプレイングゲームじゃ無い。しかし私は踊り何て出来ないわよ?服を着てれば自動的に踊る?

 おい・・・。

 マジでいやんな想像しか出来んわ!

 まあ取り敢えず出発よ!

 *****

 只今触手だらけの部屋で踊っております。先の部屋はスライムだらけでした。洞窟フロアは延々と、迷路の様な通路が続いて居る。時折フロアになっていたり、小部屋になって居たり。通路には今までと同じくゴブリンとオーク。フロアには、タヌキさんやキツネさんにウサギさん。の魔物バージョンが出現。皆ビッグサイズの上、中々に狂暴だ。モフモフに惑わされては駄目だ。そしてフロアには居ましたよ!いやんな魔物達。蔦に絡まれ足首を取られる。拘束され転がされたり、吊り上げられぶら下げられたり。勿論、ヌメヌメベトベト攻撃も。これらの攻撃は、中に入るまで何が起こるか解らない。

 こういう小部屋が兎に角沢山有る。普段はスルーだが、今回は時間的にも余裕が有るから全てをクリアするそうだ。勿論、皆もそれぞれ個別に攻略に入ってる。でも女と男じゃ違うじゃ無い…。

 〈何事も経験です!特攻ですよ!リョウは結界が有りますから油断しなければ大丈夫!入ったら兎に角踊る!眠らせて万々増やして下さい。幻覚で同士討ちも始めます。増えたら隙を見て殲滅魔法を放つ!宝箱を出すまで全滅させない!〉

 仲間を呼ぶで増える経験値スライムが脳裏によぎる。ライドの情け容赦ないお言葉に涙が…。

 さっさと攻略して陸に戻るんじゃ無かったの?海の見える~が無くなった途端スバルタに…。

 こ奴らは一定の出現数になると、ドロップ品以外に宝箱を落とすそうだ。それが中々レアだそうで、部屋を占める個体数が多い程沢山落とす。しかし蔦はどうカウントするんだ!見た目ですか?まあ魔法が効いたので、自身は結界を纏っております。なのでいやんな目には思う程有っては居ない。

 結界には既に触手が沢山絡まり、結界はいやんな感じでベトベトだ。そろそろ良いかな?

 《食らえウィ〈まだです!結界が覆われ外側が見えなくなるまで我慢です!〉ンド・・・。》

 ライドめ…。嫌がらせか…。

 もう駄目だ。視界がヌメヌメと触手のみ。ゲロ過ぎる。

 《特大ウィンドカッター!パウダー クラッシュ!》

 触手は次々に分断され、細かく粉砕されて飛ばされて行く。結界が有っても気分的に嫌な感じなのよ。ライドはその辺解らないんだよね。ホッとして結界を解く。立ち上り扉へ歩き出すと、いきなり人間位太い触手が目前を塞いだ。何コレ?触手にしては太いわね。私より太いわ。

 〈リョウ!!〉

 うわっと!いきなり胴体を絡め取られた。でもコイツ太いから悪戯出来ないじゃん。いやんな展開は無しだね。ではサクッと粉砕ね。

 《離せー!パウダー ク・・・。》

 イヤー!やはり1度はサービスカットなの?太い触手から細い触手がワラワラ生えてきた。体中を這い回る沢山の触手達。ヒラヒラの服の隙間から中に入り込む。やっやめて!感じちゃう…。

 《やっ!いやぁ…。ンンゥ・あぅっ。ん!んー・んんぅ・ぃやぁぁ…。》

 やっやだ!これって誰得よ。ライドっ?ライド居るんじゃ無いの?まさかライドも絡まれてるの?


 おい・・・。

 《ライドっ!ンンゥっ。やぁっ!ちょっそこやめっ!助けなさいよ!やぁぁ!足が裂けるってば!さわるな!ツツクな!触手が初めて何て嫌だ!ライドのバカ!大嫌いよ!》

 すっと頭が冷静になった。あの最初に私を捕まえた太いのが親玉よね。アイツを殺れば少しは時間が稼げる筈だわ。

 《ライドのバカー!死ねー!食らえウィンドカッター!舞えサンドストーム!触手を切り刻んで砂まみれにして!次いでにライドの頭に落ちろ!》

 ぶつ切りワラビ餅の様になった触手が、ボタボタとライドの頭上に降り注ぐ。私を拘束して居た触手も、ボタボタとライドめがけて吹き飛んで行く。

 《ライドは触手と遊んでろ!どうせ冷静さを養う為だとか、自身で倒さないとダメとか言うんでしょ!本当にヤられそうになったら助けるつもりだった。ってのも定番よね!でも助けを求めてる時に助けてよ!ニヤニヤ鼻の下伸ばしてやらしいのよ!もう知らない!バカ!アホ!マヌケー!》

 勢い付けて走り去り雷を飛ばし雑魚を凪ぎ払う。ダッシュで駆け抜け奥の扉を開いた。何だかデカいモグラが3匹居た。いきなり火炎を飛ばしてきたから、水浸しにしてやった。次いでに特大雷をドカドカドカと落とす。剣を呼び出しブスブスブス。

 ふー。スッキリしたわ。ん?宝箱発見!

 後ろに気配を感じてくるり。

 〈フロアボスお疲れー。〉

 〈〈最強だな。〉〉

 〈流石のチートです。〉

 〈リョウー!解って下さってるなら許して下さいー!心配して見てたんです!不埒な気持ちで眺めてなんて居ません!〉

 眺めてたのかよ…。しかも鼻血吹いてたじゃん。暫しお仕置き。口聞きませんよ。

 《さあサクッと砂漠エリアもクリアしちゃいましょう。草原エリアみたいにドカンとして良い?》

 ん?砂漠エリアは特別?なら雨を降らしてから、先にお昼を食べちゃいましょう。時間が有るからワイバーンのお肉でチキン南蛮でも作ろうかな?

 ライドは知らん…。

  *****
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