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1章

3話:これが俺のステータスだ。

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 王様の説明が終わると今度はクラスメイトの能力のお披露目が始まった。
 与えられたスキルとステータスを各自確認してみんなで見せ合い共有しているところだ。

 王国騎士団長代理のタピットから異能とギフトの説明を受けた。

 異能はCランクからB、A、AA、SまでありSは幻とされていてAAは百万人に一人の割合らしくランクの高い異能ほど強力である。
 ただ低いランクでも使い勝手のよい便利な能力もあるのでランクだけでは一概には優劣がつけられない場合もあるらしい。
 もちろんランクが高いほど強力なことに変わりはないわけだが……ギフトの方はこの世界の神の加護の元与えられるもので特に召喚された勇者はギフトを複数持つので強力らしい。

 また召喚された勇者達の職業はその人の一番適性のある職業になるように設定され、職業によって上がりやすい能力とそうでない能力がでてくる。
 当然各々その職業にしか習得できないスキルも存在する。
 職業を変える方法だが勇者達は召喚されし者の証である勇者カードを持っているのでそれに念じれば可能らしいがレベルを一〇〇にすることが条件だ。


 「すげぇな浩二のステータス」

 嶋田浩二
種族:人間族ヒューム
レベル1
職業:勇者
攻撃:100
防御:100
魔法攻撃:100
魔法防御:100
素早さ:100
魔力:100
ギフト:身体強化、成長速度UP、魔法適性、戦士適性
異能:元始の爪(AA)
称号:勇者の卵

 木幡竜也
種族:人間族ヒューム
レベル1
職業:ナイト
攻撃:120
防御:120
魔法攻撃:50
魔法防御:90
素早さ:80
魔力:80
ギフト:身体強化、成長速度UP、戦士適性
異能:カウンターシールド(A)
称号:ナイトの卵

 「竜也もすごいじゃん」

 とやはりクラスをしきる奴らはなかなかだ。
 特に嶋田なんて職業が勇者とか……文字通り選ばれた存在じゃないか。
 木幡も強力だしやはりどの世界に行っても上位の奴が上位を維持するのか……嫌な世の中だ。

 俺をターゲットにしている菱田は

 菱田隼人
種族:人間族ヒューム
レベル1
職業:剣闘士
攻撃120
防御:70
魔法攻撃:100
魔法防御:70
素早さ:100
魔力:80
ギフト:身体強化、成長速度UP、戦士適性
異能:攻撃破壊(A)
称号:剣闘士の卵

 ちっ、むかつくが強い。
 各ステータスは攻撃は物理攻撃をする時に、防御は直接攻撃を受ける時に、魔法攻撃は魔法で攻撃したとき、魔法防御は魔法を受けた時に、素早さは移動する速度に反映する。
 魔力が高ければ高いほどRPGのゲームでいうところのMPが多いということになる。

 ちなみにタピット騎士団長代理は

 タピット・アンライバルド
種族:人間族ヒューム
レベル128
職業:ジェネラルナイト
攻撃:12000
防御:12500
魔法攻撃:7500
魔法防御:10000
素早さ:10000
魔力:8500
ギフト:戦士適性
異能:ソードランス(B)
称号:ファーガスの守護神、王の守り手

 やはり騎士団長代理だけあってすごい。
 身体強化がある勇者が同じレベルになったらもっとすごいのだろう。
 そして向こうにも騒がれているのが2人いるな、クラストップ2の美女である月島と杉原だ。

 「さすがは雪ね」

 やはり月島か……というかイケメン美女優遇か?
 もっと優遇すべき人は他にいるのではないかと俺は思うのが世界はそうじゃないのだろう。

 月島雪
種族:人間族ヒューム
レベル1
職業:混魔導士
攻撃:50
防御:60
魔法攻撃:120
魔法防御:120
素早さ:100
魔力:110
ギフト:身体強化、成長速度UP、魔法適性
異能:キャットクイーン(A)
称号:魔導士の卵

 そしてもう一人クラスの美女で月島と仲のいい杉原は

 杉原美里
種族:人間族ヒューム
レベル1
職業:狩人
攻撃:100
防御:70
魔法攻撃:90
魔法防御:80
素早さ:120
魔力:80
ギフト:身体強化、成長速度UP、戦士適性
異能:気配探知(A)
称号:狩人の卵

 なんというか見てみるとこの五人はずば抜けている。
 ステータス合計四百から六百といったところだがこの五人は合計値が高いみたいだ。
 あとこの称号の卵は召喚された勇者が最初に必ず得る称号らしい。

 さて問題は俺のステータス何だが……
 いったいこれはどういうことだ。
 驚きを隠せない。
 何かの間違いじゃないかと疑いたくなる……そんなステータスだ。

 神山周平
レベル:1?
種族:人間?
職業:魔神?
攻撃:60000
防御:60000
魔法攻撃:60000
魔法防御:60000
素早さ:60000
魔力:60000
固有スキル:魔神の戒律(不完全状態)
異能:アイスショット(C)、チャッカファイア(C)、粘着弾(B)、チャージショット(A)、天の糸(AA)、物質具現(AA)、不死鳥の橙炎フェニックスフレイム(S)、完全記憶パーフェクトメモリー(S)、砂の王デザートロード(S)宝物庫シャッカンマー(S)
称号:神殺し、煉獄の王

 夢でも見てるのだろうか……

 何この落差……というか俺加護ないのな。
 いやいらないか。

 どうしたら俺だけこんなにステータス高くなるんだよ……つか人間じゃなくなっているのだが……完全記憶って昔から一度見たことや覚えたことを忘れなかったがそういうことか。
 持ってるスキルチートじゃんか……というかこれ隠さないとまずいよな……
 どうする?
 うんなんかこういうのを誤魔化す魔法があったような……

 とりあえず頭に浮かんだ魔法を使ってみるか……

 「ザ・プロテクト」

 これでステータスを見られることはなくなる、第六位階魔法らしいな。

 なんでそんなこと知ってるかって?
 それがわからなくて困ってるぞ。

 「コンヒュージョンサイド」

 これは偽りのステータスを見せる第六位階魔法だ、適当なステータスを表示させないとだな。

 「周平君のステータスはどう?」

 月島が聞いてくるので偽りのステータスを表示する。

 神山周平
種族:人間族ヒューム
レベル1
職業:旅人
攻撃:120
防御:120
魔法攻撃:120
魔法防御:120
素早さ:120
魔力:120
ギフト:戦士適性、魔法適性、身体強化、成長速度アップ
異能:天の糸(AA)
称号:旅人の卵

 とりあえずギフトなんてものは持っていないが持っていることにしておこう。
 
 「さすが周平君、ステータス高いね~」

 一応嶋田より高いステータスを表示できるようにしておいた。
 舐められてはいけないからな。

 「たまたまだよ、月島も中々じゃん」
 「全然だよ~」

 今度は杉原もこちらに来る。

 「周平君どうだった?」
 「こんな感じかな~」

 ステータスを見せると杉原も月島同様感心を見せる。

 「流石だね、サポートよろしくね~」

 杉原は顔をニヤニヤさせながら言う。
 サポートどころか一人でいけそうな感じだな。

 「はいよ~」

 本当はこのステータスの五〇〇倍なんだよな~
 魔王討伐俺一人で余裕だわ。

 「とりあえずみなさんには明日から訓練をしてもらい一月後には四大迷宮の地下で鍛えてもらいます」

 訓練か~そんなものいるのか……
 一応必要か。

 宰相のアーノルド・レコンダイトが告げ俺達はそれぞれ一人ずつに部屋が与えられ案内された。
 部屋はそこら辺のビジネスホテルより遥かに豪華で風呂は城にある大浴場をみんなで使うらしい。
 この世界では地球と違うお風呂のある施設は数少ないらしく風呂付きの宿は高価だそうだ。

 夜は勇者召喚記念ということでパーティだった。
 気になるこの世界の食事だが地球とは違い少し味にインパクトの欠ける印象だった。
 香辛料がおそらく高価なのか薄味の物が多かったからだろう、ただ果物は種類が豊富で美味しかったし飲料も意外といけた。
 異世界召喚なんていうのが俺の人生に組み込まれたが面白そうな人生を歩みそうだと内心のドキドキを隠せないでいた。
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