コード・エデン

かりん

文字の大きさ
11 / 17
第一章 邂逅

侵入2

しおりを挟む


白煙が艦内に広がる中、黒いロングコートをなびかせてレイナが一歩、床を踏み鳴らした。

「侵入者だ!撃てッ!!」

クルーの叫びと共に、レーザーが彼女に向かって次々と発射される。

だが。

シュッ!!

その一発もレイナの体をかすめることすらできなかった。

身体をひねり、流れるような動きで敵の間合いに入り込む。

ズバッ!

ブレードが鋭く閃き、目の前の敵の銃ごと片腕を斬り裂いた。

バン、バンバンッ!

すかさず背後の敵へ、プラズマガンを無言で二発、三発。

すべて、眉一つ動かさずに急所を正確に撃ち抜く。

「この女化け物かッ……!」

逃げ出そうとしたクルーの一人を、レイナは壁を蹴って追い越し、真正面から銃を突きつける。

バン。

ヘルメット越しの顔面を一発で吹き飛ばす。

数秒後、通路に立っていた数人のスカルノヴァ団員は、全員が床に崩れていた。

「……無駄に人数が多い」

レイナはそう呟きながら、血を拭うことなく前進する。

そこに、扉が開き、新たな防衛班が現れる。

「おおお!? お前がレイナかァ!? 来やがったなァ!!」

トルボム(通称ボム)

四本腕、全身筋肉の彼はロケットランチャーを両手にぶら下げてニタニタと笑っていた。

「ここに来たことを後悔させてやるぜェ!! まずは歓迎の……」

バン。

ボムの言葉を遮るように、レイナは構えもせずにガンを撃つ。

一発で彼の肩のランチャーを吹き飛ばした。

「てめェ、いきなりやる気満々かよッ!! 好きだぜそういうのォ!!」

ボムの口角がつり上がる。

そして。

ドガァァァァン!!

ボムの放ったランチャーで廊下全体が爆煙に包まれる。

しかし、その中心に佇む影は崩れなかった。

黒いロングコートの裾が焦げたその姿はまさしく死神。

「オイオイオイ……マジで化け物じャねェか……!」

爆煙の中、レイナは再び構える。

「次はお前…」

トルボムは、壊れたランチャーをぽいと放り投げ、背中から新たな二丁を抜き取った。

四本の腕すべてが銃器で埋まる。

「イイねェ…… ヤりがいがあるぜェ!!」

レイナは無言のまま、ブレードを構え直す。

その瞳には焦りも、恐れも、感情すらなかった。

「戦う理由は無い。でも邪魔だから…」

「そーこなくちゃァ!!」

ボムが爆音と共に突進する!

その足音だけで床が鳴る。

四つの銃口から交互に火花が散り、レーザーと弾丸が前方に集中砲火を浴びせた。

バババババッッ!!

レイナは踊るようにステップを刻み、全弾を紙一重で回避する。

背後の壁に焼き跡が連なる中、ブレードが一閃。

ブゥゥン!!

トルボムの左腕のランチャーを切り飛ばした!

「おッとォ!? ヒャッハァ!! 良い動きだァ!!」

ボムは怯まず、残る三本の腕で一斉射撃。

だが。

「遅い」

レイナは跳び上がり、天井を蹴って空中で身体をひねる。

その姿勢からの精密な一撃。

シュバッ!

ブレードが火花を散らし、ボムの右肩の武器を砕く。

「ちッ……このッ……!」

ボムは怒りで全身の筋肉を膨張させ、最後の一丁を背中から抜く。

大型の超火力ロケットキャノンだ。

「ぶッ飛べェえええッ!!」

レイナは無言で、懐からEMPスティンガーを投擲。

パァン!!

爆発的な閃光と電磁衝撃が走り、ボムの重火器が作動不良を起こす。

瞬間、レイナは地面を滑るように突っ込む。

ガンッ!!

強烈な蹴りを、顎へ一発。

巨体がぐらりと傾き、膝をつく。

「ぐ……ゥお……」

レイナは冷ややかに言った。

「終わり」

膝をついていたボムの身体がその場に崩れ落ちた。

レイナはブレードを下ろし、無言のまま進んでいく。

その背後、倒れたボムの口元には、苦しそうな笑みが浮かんでいた。

「……たのしかッた……ぜ……」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ビキニに恋した男

廣瀬純七
SF
ビキニを着たい男がビキニが似合う女性の体になる話

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

せんせいとおばさん

悠生ゆう
恋愛
創作百合 樹梨は小学校の教師をしている。今年になりはじめてクラス担任を持つことになった。毎日張り詰めている中、クラスの児童の流里が怪我をした。母親に連絡をしたところ、引き取りに現れたのは流里の叔母のすみ枝だった。樹梨は、飄々としたすみ枝に惹かれていく。 ※学校の先生のお仕事の実情は知りませんので、間違っている部分がっあたらすみません。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

処理中です...