いじめられ猫は姫様への転生に成功したようです

しろマロ

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コンコン

とノックの音で夢の世界から現実へ戻される。
1人で寝るには大きすぎるベットから上半身のみを起こし不機嫌そうに長い金色の髪を手櫛で軽く梳かす少女。

もう16年たつのだろうか...
こんな生活を続けて。

そんなことを思いながらふかふかの枕にぼふっと倒れ込む少女。前世は猫である。
名をアオ。この国西の国のお姫様。
猫の頃から産まれ持った青い瞳から取られたこの名前。実は気に入ってたりする。

ドンドン!

いつの間にかノックが激しくなっていた。

「...はい」
ガチャ
「おはようございます、姫様」

返事と同時に扉が開くと執事のユウを筆頭に次々とメイド達が入ってくる。
これもいつもの光景。

シャーッ

とユウがカーテンを開く。

「うっ、、眩しいわ」

布団を被り光から逃れようとするアオ

「何をおっしゃるのですか...気持ちのいい朝ではないですか。ささっ、ご支度を」

そういいアオの布団を笑顔で奪い取るユウ。
文武両道の彼。しかも国の姫専属の執事とあれば出世街道を歩いていると言っても過言ではない。
アオはこの自分専属の執事に満足していた。
しかし不満もある。少々アオに対して馬鹿にしたような態度を度々見るのだ。
例えば今だ。アオ眩しがってる様子をケラケラと笑っている。

「ふぅ...さぁ、姫様。ご支度を」

何が面白かったのか笑いすぎた涙を拭くと支度をするように催促する。

「...分かってるわよ」

ベットから起き上がると待ってました!と言わんばかりにメイド達が支度の手伝いを始める




長い長い廊下を歩くアオ。その斜め後ろをユウが歩く。

「姫様もう少しお急ぎください」
「ふぁあ...どうせ誰もまだ来てないわよ」

大きな欠伸をするアオ

「姫様...もう少し姫としての意識をお持ちください」

大きな扉を開けるユウの横を通り過ぎ大きすぎるテーブルの席につく。
部屋にはまだ誰もいない

「だいたい皆姫として意識しろって言うけど姫としての意識ってなに!?私に歌でも歌って動物と戯れて泥棒にでも誘拐されろって言うの!!?」
「そいうことではなくてですね!」

頭を抱え悩むアオに呆れたように答えるユウすると
ガチャ

「皆、おはよう」
「おはようございます、イチヤ様」

ニコッと笑みを浮かべる男性。名をイチヤ。
アオの兄。この国の王子である。
誰が見ても王子と言えるだろう容姿、性格。国中の女子の憧れの的である。しかし城に入った途端女子の憧れの的ではなくなる。

「アオ、おはよう」

そういい席に座るイチヤ

「おはようございます、兄様。他の席にすわったら?」

隣の席に座ったイチヤには目もくれずそう答えるアオ。

イチヤの欠点それは妹のアオが好きすぎること。
イチヤの部屋にはアオの写真が壁一面に飾ってあり、ベットにはアオの抱き枕。本棚にはアルバムという名の盗撮写真。アオに消された音声は数知れず...。

「僕はアオの隣がいいんだよ」
「へー」

ニコッと笑みを向けるイチヤに見向きもせず答えるアオ
ガチャ
3度目の扉が開く音がするとその場に居た全員が頭を下げる。

「おはようございます、陛下、女王陛下」
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