おんなご。【R18】

あさだみく

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里夏

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「ええ、里夏ちゃんは大丈夫そう?
陽斗がこっちを気に入るようにしてくれればいいから……
じゃあお願いね?」



誰かの話し声が聞こえる、何を言ってるかは分からなかったけど……

夜が明けて二日目、あれから眠れなかった、隆さんが何故来たのか?私の記憶を取り戻したいと言ってたけど本当なのかわからなかった。男の子が好きなのなら私が女の体になってることを知っててするのかな…

お尻じゃなかったし…


色んな事を考えてたら朝になってしまった……



「お早う、千景さん。昨日はよく眠れたかしら?」


「あ、はい……お陰様で…」


宝珠さんに言われよくわからない返事をする、眠れなかったんだけど……


「それはよかったわ、まだこっちにはおれる(居られる)んでしょう?どっか遊びにいったらどうなん?」


「え…?まあ明日帰れば大丈夫ですけど……でもこの辺りはよくわかんないし…」


「大丈夫ですわ、私の孫が付き添いますから!」


宝珠さんの後ろにいたお手伝いのマキノさんが口添えする、事情を伝えたらしく私は記憶がなくてリハビリで病院から一時帰宅して自分の事を女の千景だと思い込んでる陽斗らしい。(なんだかややこしいけど)精神病ってこと?


「でも事情は知ってるんですか?そのお孫さんは…」


「貴女の幼馴染みだわ、記憶がにゃあ(ない)ことは言っとるが他の事はわざと伝えとらへんわ。もし貴女が陽斗として生きてくれるんやったらこの先演技も出来へんかったらあかんでな、だから男として接して頂戴。」


宝珠さんが言った、まだ決めたわけじゃないのに……


「孫にはただの付き添いとして陽斗坊っちゃまと同行してと言ってあります。」


なんだか疲れそうな気がするけど…ボロが出ないようにすればいいのかなあ…?



朝御飯を頂く、宝珠さんと二人きりで。

隆さんは会社に、嘉久さんは学校の行事があるらしく朝早く出掛けたとか。源兵衛さんはまた一人で食事だった。



仕度をして待っているとマキノさんに呼ばれ玄関に、そこには私と同じ年くらいの女の子が立っていた。


「あ~、あの…あた…い、いえっ!私、木全里夏(きまたりか)っていいます!よろしくお願いします。」


ポニーテールで利発そうな女の子…目がぱっちりしてて分かりやすそうな表情をしている、薄く化粧してるのかな?ミニスカートがよく似合ってて可愛い、都会の子って感じだった。


「……よろしく、久曽神陽斗です。」


対する私は田舎の子で可愛いとは元々無縁だったけど今日は更に輪をかけて男の子っぽい、まあ振りをしてるから当然なんだけど……



「じゃあ宜しくね、里夏。くれぐれも失礼のないように。」


「わかっとるて、ばあちゃん。うみゃー(上手い)ことやるで心配せんでええわ!」


「その言葉遣いを何とかしろて言っとんだわ!」


そのやりとりに思わず笑ってしまう、すると二人ともしまったと顔をしてそれもまた笑いを誘う。

幼馴染みなのに失礼のないようにってなんで……?



3人で外に出ると門の前に凄い高級車が止まる、名前知らないけど初めてみた…


運転席から男の人が降りてきてドアを開けてくれる、こういうのテレビで見たけどお辞儀とかしなくていいんだよね、ただでさえ演技に集中してるからムスッとして何も言わずに車に乗ったんだけど後の里夏ちゃんがお辞儀してた。

マキノさんが車の見送りをしてくれて出発した。



「……何処に行くの?」


里夏ちゃんに行き先を聞く、多分宝珠さんが色々入れ知恵してるんだろうけど何も聞かされていなかった。


「あ、はい…東山動植物園に行きます、名古屋じゃ有名なんですよ。」


動植物園……あっちでは一度も行った事なかったなあ……




東山動植物園の正門で車を降りる、動物の絵の看板が目に入る。

連休の真ん中だけに家族連れやカップルで一杯だった、天気もいいし……

見た目にはカップルに見えてるのかな?私達……


里夏ちゃんは結構来てるみたいで素早く入口近くの入場券売場で入場券を買って戻って来た。


「さあ、行きましょ!陽斗さん。」


里夏ちゃんは腕に抱きついてきて私を引っ張るように中へと誘う。


入ると大きな噴水があって横にはインドサイやマレーバグ、奥にはゾウがいるみたい。

あまりこういう所に来たことのない私は珍しく多分眼をかがやかせながら演技をするのも忘れてた私に里夏ちゃんがクスッと笑った。


「何かおかしい……?」


しかめっ面をして里夏ちゃんを睨むと口で手を押さえて眼を反らす。


「あ…いえ、すみません。」


適度な距離を保ちながら進む私達、そういえば今更だけどなんでこんな状況になってるんだろ…?


男の子っぽくってムスッとしてることなのかな……?


「昔と変わっちゃいましたね…陽斗くん。」


ボソッと里夏ちゃんが漏らす。え!?昔って……

里夏ちゃんと会ったことあるの?


「昔って…?」


「……小さい頃家が近かったし同じ年だったからよく遊んだんですよ。あ……覚えてないんですよね?」


「あ、うん……ごめん。」



「こっちこそごめんなさい。変わっちゃったなんて言って……」


「ううん、いいよ。それよりさ、昔の僕ってどんな感じだったの?」


「陽斗くんですか?そうですねえ……明るくてよく笑う子で男の子にしてはよくしゃべってましたね……あ!すみません……」


マズイと思ったのか慌てて口を塞ぐ里夏ちゃん。


「ううん、いいけど……」


「あ、でも……時々寂しそうな顔をしてた、何回も…やっぱりお母さんがいないからかなって思ったけど…」


寂しそうな顔……?


「あ!ごめんなさい!敬語使わなきゃいけないのに!あたしダメだなあ………」


「敬語?どうして?同じ年なのに……」


「あ~、実はうちの家が……といっても牧野家、お母さんの実家なんですけど。そこは代々久曽神家にお仕えしてきた家なんです。それで私が陽斗く……陽斗様のお付きになることが決まったんです。だから主従の関係だから敬語じゃないといけないっておばあちゃんに言われて……」


主従関係?お付き?何それ!?

そんなの聞いてないし望んでもない、第一陽斗君としてやっていくかも決めてないのに……



「そんなの気にしなくていいよ、幼馴染みなんだし普通にしよ?ね?」


そう言って笑ったんだけど里夏ちゃんは何故か固まっちゃった。何でだろ?




その後、ライオンやコアラを見て回った。両方とも寝てて起きなかったけど……




「弁当作って来たんだよ、ほとんどお母さんが作ったんだけど……」


植物園の手前にある広場で里夏ちゃんが持ってきた弁当を食べる、色々おかずがあって美味しそう!


「凄いね、わた……僕こんなの食べたことないよ!」


そうかな?普通だと思うけど……」


「だって僕こんなの作れないもん、弁当って難しいよね?」


「え?陽斗くん、男の子なのに弁当作るの?」


「あ……作らないか…はは……」


料理をするのは毎日の事だし得意でもあり好きだけど陽斗なら男の子だし料理とかはしないしましてや弁当なんて作らないだろう、すっかりそういうことを忘れていた。危ない危ない……



食べながら色々話した、里夏ちゃんの学校の事とか友達の事、私も今住んでいる処の事をばれないように話した。


で、昔遊んだときの話になったんだけど……



「子供の頃、って言っても5年前かな?小5の時にね

二人で遊んだときに……その…えっちな話になっちゃって……で、お互いの…その、アソコを触りあっこしたんだけど……覚えてないよね?」


覚えてるわけない!顔が真っ赤になってうつ向いちゃった私、そのまま里夏ちゃんは話を続けた。


「でね、その時はそれで終わったんだけどそれからちょっとして陽斗くんが凄く沈んでた時期があって慰めようてしてたら……自然に…その……え、えっちなことをしちゃったの……」


ええっ!?こ、この子ともしちゃったの!?は、陽斗ぉ!!


「……そ、そうなんだ、なんか…色々ごめんね……」


「ううん、謝らないで!こうやってまた会えたんだし春からは同じ高校に通うんだから…」


「え?同じ高校?」


里夏ちゃんはキョトンとしてこっちを伺うような顔をしている、宝珠さんだな…


「久曽神高校に通うって陽斗くんのお婆さんから聞いたけど…違うの?」


「あ~うん、まだ迷ってる所なんだ。」


「そっか、一緒に通えるといいね。」




やっぱりこの子は陽斗君の事が好きなんだ……でもなあ…今は女だし……

このままにしておくのも悪いかな……いっそのこと嫌われたらいいかも…二度と会うこともないかもしれないし、でもどうしたら……

嫌なことをすればいいのかな………?



「里夏……ちょっと来いよ。」


私は里夏ちゃんの手を引っ張り広場からちょっと離れた所にある小道に連れ出した。


「ちょ……陽斗くん、どこ行くの!?」


急に手を引っ張られた里夏ちゃんは訳が分からないまま木の前に立たされる。


「ど…どうしたの…?」


顔が強張ったまま見つめられる、やる気が失せそうになるけどやるしかない……


里夏ちゃんの肩を持ち強引にキスをする、背の差がちょっと私の方が高いので(ホントにちょっと差だけど)しやすかった。

里夏ちゃんは眼を見開いたままだったけど閉じて受け入れてくれた……って、受け入れちゃダメじゃん!!

舌を強引に押し込み唾液を絡み採る、唇も舌も柔らかい。吸ったり弾いたりしながらスカートの中に手を入れる、里夏ちゃんは突きはなそうとしてるけど抱き締め離れないようにすると動きを止める、太股を撫で回しながら下着の中に手を滑り込ませる。


「ぷはっ!や、やめて……陽斗くん……誰かに見られちゃうよ……」


それでも止めずに筋に沿うように撫でる、毛がちょっと引っ掛かる。やがて濡れ始め指が吸い込まれていくように滑って中に入る。

立ったままなのであまり奥まで入らないけど…


「はぁはぁ…や、やぁ……は…ると…くぅん……」


力が抜けてくる里夏ちゃん、支えながら膣口を弄る。

クリトリスを探しながら指を移動させるとコリコリしたところに当たる。

それを擦るように弄る、たまにしてたオナニーをするように触ってみた。


「ふぁ…あ!あっ!」


里夏ちゃんの身体が小刻みに震える、イキそうなのかな……


「いいよ、イッても……」


そう言うと指を震動させクリトリスを重点的に攻める、里夏ちゃんの身体が浮き出し木にもたれ掛かる。


「ンッ!あっ!あっあっあっ!!!」


里夏ちゃんは痙攣(けいれん)してズルズルと地面に滑り落ちた…

やりすぎちゃったかな……





その後、腰が立てずにくたくたになった里夏ちゃんをおんぶして車まで戻る。

先に家まで送って貰ったけど殆ど喋らなかった。

悪いことしちゃったかな……でも好かれても同性だしなあ……何とも出来ない……






次の日の朝、マキノさんに呼ばれ玄関に行くとそこには里夏ちゃんが……


「あ………その、昨日はごめんね…」


「……いえ、いいんです。あたし決めたんです、陽斗く……陽斗様のお付きになるって!ずっっと一緒にいますからね!」



里夏ちゃんはそう言い眼を輝かす、あれ……恋してる女の子の眼だ……





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