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高校生
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部活の遠征で少し遠くの街に来た。
昼は自由ということで、あまり遠くにはいけないが、私は街を散策した。
近くのショッピングモールに入り、私の家の近くにないお店も沢山あったが、チェーン店のケーキ屋さんに惹かれてショーケースを覗く。
そこには季節のケーキが置いてあったり、新作と大きく書かれたポップが張り出されていたが、王道の白いクリームに真っ赤な大きないちごの乗ったショートケーキを食べたくなってしまった。
お小遣いはもうそんなに多く残っていないが、食べたくなってしまったのはしょうがない。
昼ごはんにしては変だが、おにぎりも買ったからまあ、許容範囲だろう。
店内で食べる場所がなかったので、元の場所に戻ると、同期の女の子が1人座っていた。
「あれ?他の子は?」
「あー、ご飯食べに行ったよ。私は金欠だからおにぎり持ってきたんだ。足りなかったけど。」
彼女は笑って隣をトントンと叩いて私に隣に座るように合図をした。
それに従って私も腰を下ろす。
「いただきます。」
私はおにぎりを食べ、本命のケーキをケーキを取り出すが、スプーンやフォークが付いていなかった。
もちろん持っているはずもない。
「スプーンもフォークも入っていないやどうしよう」
「ごめん。私も持ってないや。素手でいいんじゃない」
ケーキに巻かれたビニールを少し剥がして食べようと思ったが、大きないちごが落ちそうだ。
「いちご落ちそう」
ポロッと言葉が出た。
「取ればいいんじゃない?あ、食べてあげようか?」
「あ、え、うん」
彼女はお腹が減っているし、それでは持たないだろうと判断してしまった。
たったひとつのいちごで変わるはずがないのに。
彼女はいちごを手に取り、頬張った。
「酸っぱいねこれ」
「そうなんだ」
私は色味の少なくなったケーキを口に含んだ。
昼は自由ということで、あまり遠くにはいけないが、私は街を散策した。
近くのショッピングモールに入り、私の家の近くにないお店も沢山あったが、チェーン店のケーキ屋さんに惹かれてショーケースを覗く。
そこには季節のケーキが置いてあったり、新作と大きく書かれたポップが張り出されていたが、王道の白いクリームに真っ赤な大きないちごの乗ったショートケーキを食べたくなってしまった。
お小遣いはもうそんなに多く残っていないが、食べたくなってしまったのはしょうがない。
昼ごはんにしては変だが、おにぎりも買ったからまあ、許容範囲だろう。
店内で食べる場所がなかったので、元の場所に戻ると、同期の女の子が1人座っていた。
「あれ?他の子は?」
「あー、ご飯食べに行ったよ。私は金欠だからおにぎり持ってきたんだ。足りなかったけど。」
彼女は笑って隣をトントンと叩いて私に隣に座るように合図をした。
それに従って私も腰を下ろす。
「いただきます。」
私はおにぎりを食べ、本命のケーキをケーキを取り出すが、スプーンやフォークが付いていなかった。
もちろん持っているはずもない。
「スプーンもフォークも入っていないやどうしよう」
「ごめん。私も持ってないや。素手でいいんじゃない」
ケーキに巻かれたビニールを少し剥がして食べようと思ったが、大きないちごが落ちそうだ。
「いちご落ちそう」
ポロッと言葉が出た。
「取ればいいんじゃない?あ、食べてあげようか?」
「あ、え、うん」
彼女はお腹が減っているし、それでは持たないだろうと判断してしまった。
たったひとつのいちごで変わるはずがないのに。
彼女はいちごを手に取り、頬張った。
「酸っぱいねこれ」
「そうなんだ」
私は色味の少なくなったケーキを口に含んだ。
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