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第8章
コンタクト
しおりを挟むスマホを取り出し、画面を見ると、差出人がN.V.Lとなっている。
本文に目を向けると、俺は一瞬、固まってしまった。
”初めまして、私は、株式会社 N.V.Lのエージェントの岸田と
申します。この度は弊社のアプリをご利用頂き、有難う御座います。
実は、今、私共は一色様のおられる、金蘭高校の正門横に
待機しております。
昨日、一色様がお暮しになられたドリームワールドについて、国王として
楽しく過ごされます様に、アドバイスをしたく思いますので
至急、来られる事を願います。”
普通の企業のDMなら無視するが、今回はわけが違う。
俺しか知りえないD.Wの国王と言う立場を言い当てているし、
最も興味を惹かれるのは、D.Wについて無知な俺に
アドバイスしてくれると言う事だ。
俺の中のオタクの直感が、即、行けと言っている・・・・・。
俺は、リュックを取りに教室へ戻ると、その足で
職員室へと向かった。
そんな俺を、意味深に目で追っている、山田えみりが
気になったが、担任には、俺は妹が倒れたと嘘をついて
早退する事にした。
正門を出ると、左側に黒いワンボックスカーが停まっていた。
全面スモークガラスの為、中がまるで見えないのが不気味だが、後部スライドドアを
開けて出て来たのは、高級そうなダークスーツを着た30歳半ば位の男性である。
眼鏡をかけた、精悍な顔をした男性は軽く頭を下げると
暁の前に右手を出し、握手を求めた。
「私が先ほどメールを送らせて頂いた、岸田で御座います。」
俺は一瞬、握手に躊躇したが、相手に合わせることにして、こちらも
挨拶をした。
「こちらこそ、初めまして。一色 暁と言います。」
岸田は軽く、暁の肩に手を回して、車内へと招き入れた。
そして、自分も乗り込むとドアを閉め、部下らしき運転手に
走り出す様に命じた。
ワンボックス車の後部座席の回りには、数台のモニターやPCが置かれ
プリンターを始め、周辺機器も揃っていて
まるで動く司令塔のようである。
先に、岸田が口を開いた。
「急な呼び出しで驚いたと思います。申し訳御座いません。しかし、今回の
事柄は最優先事項ですので、お許し下さい。」
「これから、私が順序良く全てを話して行きますので、もし、疑問に思われた事や
聞きたい事があれば、話の途中でも結構ですので、お聞き下さいね。」
「解りました。」
暁は頷きながら、返事をした。
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