1 / 4
【1】僕はアイドル
しおりを挟む
長編小説の合間にリクエストをもらって書いちゃいました(((o(*゚▽゚*)o)))
初BLです!生ぬるい目で見守ってください^^;どうぞ、よろしくお願いします。
* ** * ** * ** * ** * ** *
俺の名前は杉野 稔(みのり)25歳、失職寸前のアイドルだ。
俺の少年期には母性をくすぐる系の可愛いさがあり、中学生の時に街で芸能事務所にスカウトされた。
演技も教わらないうちに、トントン拍子でオーディションに受かって、十五歳で戦隊モノで俳優デビューした。
が、しかし、調子よく進んだ分だけ、現場では苦しんだ。同じ事務所のレッドやブルーが活躍する中、ミドリの俺は毎日毎日駄目出しのオンパレードで、ただただ死に物狂いでそれに応えてやってきた。
それこそ家では風呂入って、台本覚えて、寝る! 現場では、ひたすら謝り、もう一度お願いします! を連呼していた。
その戦隊モノの終了後、成長期? が来た俺は普通に成長した。身長も174cmにまではなった。けれどもそれだけでは役は来ない。それまで頑張ってきたことを事務所や監督や現場の人たちが認めていてくれて学生生活と俳優業が送れるような、つまり細々とドラマや舞台に出ていた。
そうして二年ほどしたら、また幸運が舞い込んできた。同じ事務所のレッドとブルーの二人とアイドルグループを組むことになったのだ。
準備期間は半年で、合宿所に入って、風呂入って、振り付け覚えて、歌詞覚えて、寝る! の生活を送った。
運動神経は良い方だし、体も柔らかい。バク転だけでなく、バク宙もできるところが買われたんだろう。
デビューは俺たち三人の他に年下の二人を加えて五人で、プレスト・サンクというグループ名でCDデビューとなった!
戦隊モノ出身者が三名もいることを引きずってメンバーにカラーがついた。
レッドをやっていたかっこいい系で二歳年上の赤坂大河、ブルーの月島葵は穏やかな顔つきの優しい系だ。(但し、本当は神経質だ)
新たに加わったのはクール系(ただ無口なだけ)の黒こと、黒沢和幸と可愛い系の木本春樹は名前に「き」が多いから黄色だ。
俺は戦隊モノの時にミドリンジャーだったので、そのままミドリ色である。しかも衣装はみんな発色の良い生地なのに、俺だけオリーブ色といえば聞こえが良いだけの抹茶色である。もうどちらかといえば迷彩色だと思う。
俺は無意識に何かをしでかしているのか、日に日にメンバーとの距離を感じてしまってきている。
人付き合いが苦手だと思ったこともなかったのだが、ここのところ空回りしてる感がハンパない。
メンバーの中で面倒なのは、
俺様レッドと
神経質なブルー、
挨拶をしても返事しない黒に、
何かにつけライバル視してくる黄色。
つまり全員だ。
アイドルスマイル常時発動スキルを身につけて七年もの間、頑張ってきたのだが、ここのところ休んでも疲れが取れやしない。今日も今日とて、歌番組の収録にきているが、楽屋の中はなんとも居心地が悪かった。
「ほら、みんな! 新曲を提供してくださったイースト・エンドの久遠さんが楽屋入りなさったから、挨拶行くわよ!」
マネージャーが部屋に入ってくるなり挨拶回りだ。
赤:「お?! そりゃいかねーとな」
青:「そうですね」
黒:「……」
黃:「は~い」
俺:「はい」
そう、今日歌う新曲は二十年近くミュージックシーンを牽引しているロックバンド、イースト・エンドのリーダー朝比奈久遠さんが作ってくれたものだ。
歪んだギターが刻む超イケてるリフがドラムと掛け合い、チョッパーベースが絡み合う。歌詞もちょっと色っぽい大人な感じがグッとくる。特に僕に与えられたソロパートは最高で、黄色の妬みに一役買っている。だけど、仕方ないだろう、久遠さんからの指定だったんだから。
レコーディングにも久遠さんは来てくださってアドバイスを頂いたりもした。一緒に来ていた中学生の息子さんは人見知りなのか部屋の角で背中を丸めて小さくなっていた。離婚された奥さんが金髪碧眼のモデルさんだったのが頷けるような、それこそ宗教画に出てきそうな天使顔だった。
肩までかかる柔らかな茶髪はウェイブがかかり柔らかな雰囲気を生んでいた。ヘーゼルの瞳はぱっちりとしてて、まつげが超長い! 鼻梁がすーっと通っていて、唇が紅くって女性アイドル顔負けの可愛さだ! そう思えばもう美少女にしか見えなくて、ちょっと照れてしまう。
でも、話をすると変声期の男の子の声でしゃべりにくそうにインターナショナル・スクールに通っているリオン、十四歳、と説明してくれた。一日のほとんどを英語で生活してるせいなのか話している内容がすごく聞き取りにくかった。
「ヤッベ、ナルンジャーだ! ミドリンジャーだ! スーパーセ***、スーパーキ***、スーパー*マラン、スーパー**イイ」
とどうやら、敵討戦隊ナントカ・ナルンジャーをよく見ていてくれたらしい。子供の頃のヒーローに会えて喜んでくれていたのはわかったが、手で口元隠してるし、後半まぢ意味がわかんなかった。
わかったのは、リオンくんは僕の演ってたミドリンジャーの大ファンだったってことと何にでもスーパーをつけるのがブームみたいだなってことだった。それも黄色には不快みたいで、そんなに睨みつけるなよ、と言いたかった。
その後も、ありがたいことに久遠さんのブログやメディアの取材でレコーディングの話やこの曲について度々取り上げてくださっていた。
まだ、CDは発売前だが、紹介している動画サイトでの再生数もダントツで、ヒット間違いなしと言われている。
そんなことを考えながら久遠さんの楽屋を訪れる。さすが久遠さんの楽屋だ。バンド、イースト・エンドとしては今休養中らしいが、昔の曲がCMで使われ再び火がついていて、忙しいみたいだった。花束やプレゼントが山積みで、しかもひっきりなしに挨拶に人が来る。
そんな中、俺たちはその合間に入って行った。どこでも、基本、仕切りたがりの俺様レッドが喋ってくれるし、そのフォローは神経質なブルーがするので、俺はただ、頭を下げるだけだ。
挨拶とお礼を言い終わって退室しようとした間際、久遠さんは俺の左腕をとって言った。
「今度、俺の誕生日会があるんだよ。来ないか?」
「はい! ぜひ!」
ちゃっかりと黄色が振り返って答えていた。
*****
「ヤッベ、ナルンジャーだ! ミドリンジャーだ! スーパーセクシー💓スーパーキュート💓スーパータマラン💓スーパーカワイイ💓💓💓」
リオンくん、興奮のあまり、鼻血出そうで手で押さえてます(*´艸`*)
初BLです!生ぬるい目で見守ってください^^;どうぞ、よろしくお願いします。
* ** * ** * ** * ** * ** *
俺の名前は杉野 稔(みのり)25歳、失職寸前のアイドルだ。
俺の少年期には母性をくすぐる系の可愛いさがあり、中学生の時に街で芸能事務所にスカウトされた。
演技も教わらないうちに、トントン拍子でオーディションに受かって、十五歳で戦隊モノで俳優デビューした。
が、しかし、調子よく進んだ分だけ、現場では苦しんだ。同じ事務所のレッドやブルーが活躍する中、ミドリの俺は毎日毎日駄目出しのオンパレードで、ただただ死に物狂いでそれに応えてやってきた。
それこそ家では風呂入って、台本覚えて、寝る! 現場では、ひたすら謝り、もう一度お願いします! を連呼していた。
その戦隊モノの終了後、成長期? が来た俺は普通に成長した。身長も174cmにまではなった。けれどもそれだけでは役は来ない。それまで頑張ってきたことを事務所や監督や現場の人たちが認めていてくれて学生生活と俳優業が送れるような、つまり細々とドラマや舞台に出ていた。
そうして二年ほどしたら、また幸運が舞い込んできた。同じ事務所のレッドとブルーの二人とアイドルグループを組むことになったのだ。
準備期間は半年で、合宿所に入って、風呂入って、振り付け覚えて、歌詞覚えて、寝る! の生活を送った。
運動神経は良い方だし、体も柔らかい。バク転だけでなく、バク宙もできるところが買われたんだろう。
デビューは俺たち三人の他に年下の二人を加えて五人で、プレスト・サンクというグループ名でCDデビューとなった!
戦隊モノ出身者が三名もいることを引きずってメンバーにカラーがついた。
レッドをやっていたかっこいい系で二歳年上の赤坂大河、ブルーの月島葵は穏やかな顔つきの優しい系だ。(但し、本当は神経質だ)
新たに加わったのはクール系(ただ無口なだけ)の黒こと、黒沢和幸と可愛い系の木本春樹は名前に「き」が多いから黄色だ。
俺は戦隊モノの時にミドリンジャーだったので、そのままミドリ色である。しかも衣装はみんな発色の良い生地なのに、俺だけオリーブ色といえば聞こえが良いだけの抹茶色である。もうどちらかといえば迷彩色だと思う。
俺は無意識に何かをしでかしているのか、日に日にメンバーとの距離を感じてしまってきている。
人付き合いが苦手だと思ったこともなかったのだが、ここのところ空回りしてる感がハンパない。
メンバーの中で面倒なのは、
俺様レッドと
神経質なブルー、
挨拶をしても返事しない黒に、
何かにつけライバル視してくる黄色。
つまり全員だ。
アイドルスマイル常時発動スキルを身につけて七年もの間、頑張ってきたのだが、ここのところ休んでも疲れが取れやしない。今日も今日とて、歌番組の収録にきているが、楽屋の中はなんとも居心地が悪かった。
「ほら、みんな! 新曲を提供してくださったイースト・エンドの久遠さんが楽屋入りなさったから、挨拶行くわよ!」
マネージャーが部屋に入ってくるなり挨拶回りだ。
赤:「お?! そりゃいかねーとな」
青:「そうですね」
黒:「……」
黃:「は~い」
俺:「はい」
そう、今日歌う新曲は二十年近くミュージックシーンを牽引しているロックバンド、イースト・エンドのリーダー朝比奈久遠さんが作ってくれたものだ。
歪んだギターが刻む超イケてるリフがドラムと掛け合い、チョッパーベースが絡み合う。歌詞もちょっと色っぽい大人な感じがグッとくる。特に僕に与えられたソロパートは最高で、黄色の妬みに一役買っている。だけど、仕方ないだろう、久遠さんからの指定だったんだから。
レコーディングにも久遠さんは来てくださってアドバイスを頂いたりもした。一緒に来ていた中学生の息子さんは人見知りなのか部屋の角で背中を丸めて小さくなっていた。離婚された奥さんが金髪碧眼のモデルさんだったのが頷けるような、それこそ宗教画に出てきそうな天使顔だった。
肩までかかる柔らかな茶髪はウェイブがかかり柔らかな雰囲気を生んでいた。ヘーゼルの瞳はぱっちりとしてて、まつげが超長い! 鼻梁がすーっと通っていて、唇が紅くって女性アイドル顔負けの可愛さだ! そう思えばもう美少女にしか見えなくて、ちょっと照れてしまう。
でも、話をすると変声期の男の子の声でしゃべりにくそうにインターナショナル・スクールに通っているリオン、十四歳、と説明してくれた。一日のほとんどを英語で生活してるせいなのか話している内容がすごく聞き取りにくかった。
「ヤッベ、ナルンジャーだ! ミドリンジャーだ! スーパーセ***、スーパーキ***、スーパー*マラン、スーパー**イイ」
とどうやら、敵討戦隊ナントカ・ナルンジャーをよく見ていてくれたらしい。子供の頃のヒーローに会えて喜んでくれていたのはわかったが、手で口元隠してるし、後半まぢ意味がわかんなかった。
わかったのは、リオンくんは僕の演ってたミドリンジャーの大ファンだったってことと何にでもスーパーをつけるのがブームみたいだなってことだった。それも黄色には不快みたいで、そんなに睨みつけるなよ、と言いたかった。
その後も、ありがたいことに久遠さんのブログやメディアの取材でレコーディングの話やこの曲について度々取り上げてくださっていた。
まだ、CDは発売前だが、紹介している動画サイトでの再生数もダントツで、ヒット間違いなしと言われている。
そんなことを考えながら久遠さんの楽屋を訪れる。さすが久遠さんの楽屋だ。バンド、イースト・エンドとしては今休養中らしいが、昔の曲がCMで使われ再び火がついていて、忙しいみたいだった。花束やプレゼントが山積みで、しかもひっきりなしに挨拶に人が来る。
そんな中、俺たちはその合間に入って行った。どこでも、基本、仕切りたがりの俺様レッドが喋ってくれるし、そのフォローは神経質なブルーがするので、俺はただ、頭を下げるだけだ。
挨拶とお礼を言い終わって退室しようとした間際、久遠さんは俺の左腕をとって言った。
「今度、俺の誕生日会があるんだよ。来ないか?」
「はい! ぜひ!」
ちゃっかりと黄色が振り返って答えていた。
*****
「ヤッベ、ナルンジャーだ! ミドリンジャーだ! スーパーセクシー💓スーパーキュート💓スーパータマラン💓スーパーカワイイ💓💓💓」
リオンくん、興奮のあまり、鼻血出そうで手で押さえてます(*´艸`*)
0
あなたにおすすめの小説
番に見つからない街で、子供を育てている
はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。
異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。
現世の記憶は失われているが、
この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。
街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、
ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。
だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。
再会は望まない。
今はただ、この子との生活を守りたい。
これは、番から逃げたオメガが、
選び直すまでの物語。
*不定期連載です。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
人族は一人で生きられないらしい――獣人公爵に拾われ、溺愛されて家族になりました
よっちゃん
BL
人族がほとんど存在しない世界に、
前世の記憶を持ったまま転生した少年・レオン。
獣人が支配する貴族社会。
魔力こそが価値とされ、
「弱い人族」は守られるべき存在として扱われる世界で、
レオンは常識の違いに戸惑いながらも必死に生きようとする。
そんな彼を拾ったのは、
辺境を治める獣人公爵アルト。
寡黙で冷静、しかし一度守ると決めたものは決して手放さない男だった。
溺愛され、守られ、育てられる日々。
だが、レオンはただ守られるだけの存在で終わることを選ばない。
学院での出会い。
貴族社会に潜む差別と陰謀。
そして「番」という、深く重い絆。
レオンは学び、考え、
自分にしかできない魔法理論を武器に、
少しずつ“並び立つ覚悟”を身につけていく。
獣人と人族。
価値観も、立場も、すべてが違う二人が、
それでも選び合い、家族になるまでの物語。
溺愛×成長×異世界BL。
読後に残るのは、
「ここに居場所があっていい」と思える、あたたかな幸福。
弟がガチ勢すぎて愛が重い~魔王の座をささげられたんだけど、どうしたらいい?~
マツヲ。
BL
久しぶりに会った弟は、現魔王の長兄への謀反を企てた張本人だった。
王家を恨む弟の気持ちを知る主人公は死を覚悟するものの、なぜかその弟は王の座を捧げてきて……。
というヤンデレ弟×良識派の兄の話が読みたくて書いたものです。
この先はきっと弟にめっちゃ執着されて、おいしく食われるにちがいない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる