巻き込まれて異世界へ ~なぜだか関わった人の運命変えてます~

桜華 剛爛

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第5章 王都シルフォードに向けて出発かもしれない。

5-9 魔石の回収と鉱石発見?

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 すると少女と子供の狼から腐食毒が消え去り、正常な状態になった。そして、そのまま安らかな寝息を立てて寝てしまった。



 それから、周りに散らばった魔石をどうしようと悩んで放置しようと思った。
 すると、ファルからそのまま放置しておくと、魔石に魔獣モンスターがよって来るし。その魔石を吸収して強力な上位魔獣モンスターになる可能性があるから集めた方が良いよと教えられた。

 なら、それを持っていたら俺達も危ないのではと訊ねたら。

 ある程度、魔力のある者か、それなりの道具袋に入れれば魔獣モンスターもよって来ないし、それに何故か人族には比較的に魔石の能力を、無効化出来るその耐性を持っているそうだ。

「しかし、こう魔石の散らばってる範囲が広いと、それに数も多いしなぁ!」
 周りを見て、若干項垂れて、そうファルに答えたら。
『マスターの魔力を使っていいのなら、私が集めたげるよ!』
「へっ、そんな事できるのか?」
『うん、マスターの魔力と聖なる力が私の糧になるの。それに自前の魔力は、そんなに強力じゃないし、殆どの魔法には使えないの。おかしいよね七属性もってるのに下級は使えても中級以上の魔法は自分自身のMPマジックポットと魔力では使えないなんてね』
 などと、笑いながらファルが言っていた。
 それなら今現在、ユウマと契約を結んでいるという事は、殆どの魔法が無尽蔵に打てる可能性があるのではと思ったが、その事は黙っていた。

 それからファルが、どの様に魔石を集めるのかを見ていると、まず初めに風魔法で、この辺一帯に【竜巻ウインドハリケーン】を唱えた。
 そして竜巻を発生させ、その威力を弱めにして魔石と何かの残骸を一ヵ所に集めてだした。その竜巻の威力を魔力操作で少しずつ弱めていくと、重たい物から下に落下してくる。
 一旦竜巻による分別を終わらせ、次に魔石とそうでない物を分けるため、無属性魔法の【魔力分別マジネティックセパレート】と言う魔法を唱え魔石とそうで無い物に分けた。

 なんとも便利な魔法だと思いながら、魔石の方を見てみた。想像していたよりも物凄い数というより、物凄い量であった。何せ積み上がった量は恐らく今自分の寝床で間借りしている、荷馬車一台分以上はあるのではと思う位だ。それは姫様の荷馬車は、他の馬車より若干長く大きいので一番荷が乗せられるからだ。

 なぜこんなにアンデッド系と言うより、ゾンビがいたのかが解らん、後でレオンさんにでも聞いてみよう。とりあえずどうやって運搬しようか考えて。

 そうだ何か入れ物があればアイテムボックス内に入れられると思い、早速【創生魔法】のスキルを使用して魔法を作るようにした。

ユウマが考えてから【創生魔法】のスキルを発動、【空間収納箱コンテナボックス】の魔法を創生。そして、頭の中でまずコンテナみたいな入れ物の空間を作り出す様に考え、一定の見えない障壁を想像。そしてそれを固定できるように思い浮かべた。

 すると、『【創生魔法】起動、【空間収納箱コンテナボックス】の魔法を創生完了。ただし空間容量は収納する物の大きさで変わってくる。それにあまり大きいとその分のMPマジックポットを使用する事になる。一旦作った物は解除するまで、そのまま維持できる』と、使用注意まで教えてくれた。

「よし、できたそれでは早速!【空間収納箱コンテナボックス】」
 そう唱えて先程の魔石の山を一定の空間に固定してその周りを見えない障壁で固めた。
そして、アイテムボックスに入るかなと思いつつ念じてみると、なんとも呆気なく収納できた。
 このときファルは、『おお、凄い凄い、さすがマスターだ!』といつの間にかユウマの頭の上に寝そべって喜んで見ていた。

 さてと、そろそろ戻ろうかと思いつつ、もう一つの山の方を見てみると何か鉱石の様な物があるので【鑑定眼】のスキルを使用して確認してみると。これまた凄い物を発見なんと金塊にミスリル鉱石、アダマンタイト鉱石、クレリア鉱石、ブラック鉱石、そして魔導星石マジエントスターという魔石の上位鉱石が、もう一つの山の中に混ざって落ちていた。
 しかしなぜこの魔導星石マジエントスターは魔石の方に、魔石の方に分別できなかったのかファルに聞いてみたら。

先程の【魔力分別マジネティックセパレート】を使用した時に、あくまで魔石だけを識別したので類似品は除外されたのだろうと言う事だ。

 そしてこの鉱石と石関係もとりあえず【空間収納箱コンテナボックス】に収納してアイテムボックスに収納した。

 少女達を連れて帰ろうとして近づいた時、少女が一旦、目を覚ましうっすらと目を開けて、こちらを見て。
「だれ?お願い。ランを助けて!お兄ちゃんおねがい・・・」
 まぶたが閉じそうになりながら、必死にこちらに声をかけてきて。
「えっ!ランとは、この子かい?」
 そう言って子供の狼を少女のそばに寝かせた。
 すると、安心して。
「ありがと・・・お兄ちゃん・・・すうすう・・」
 そう言ってまた目を閉じて寝てしまった。



 そして、少女と子供の狼のランを抱き上げ見張りの場所へ戻る事にした。



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