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ジョン殿下
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イギリス
私は酷く落ち込んでいたがジョン殿下がお呼びということで正装に着替え浩輔と向かった。
そこには先日お世話になった花咲さんもいた。
「やっぱり……」
「蒼士さんお知り合いですか?」
「ええ」
ぺこりと挨拶された。
ソファーに腰かけているのはジョン殿下、キリっとしていてかっこいい。
そして隣にいるのがケンゴさんという奥さん。
パソコン凝視してる。
花咲さんは後ろに待機しているが
「蒼士さん改めまして、私花咲翔太と申します、綾瀬大学の理事長もしております、今回は友人である、ジョン殿下に依頼を頼まれましたので参上いたしました」
「……全然繋がりが見えないのですが」
「はい、だいたいの人に驚かれます」
「僕は英会話の先生として一度日本に訪れたことがあってね、そこで知り合ったんだ」
……。私は聞き間違えたのであろうか……。
一国の王子が日本に来日して英語を教えた……。
一元すぎる。
「ああ、もう一つ、そのとき好きになったのがケンゴなんだ、んちゅっ♡」
としていた。
「ちょっ!!? 恥ずかしい、やめてくださいよ」
本当に夫婦なのかな??
「じゃれあいはさておき、本題に入ります」
じゃれあい……。
「木島柚月という生徒と知り合いですね?」
「?? はい」
「赤間様より捜査依頼の連絡を受けまして、木島くんの居場所が分からないと……」
「はい」
「あ、でも先ほど赤間さんから蒼士さんの叔父である、貴文さんに殺されたって報告を受けましたが」
「そうでしたか、実はこちらで調べた限りではまだ殺されていないという報告が上がっております、部下が……」
その言葉を聞いて私はいてもたってもいられなかった。
「あの、私……はぁはぁ」
「蒼士さん落ち着いて」
「はぁはぁ……でも」
「生きててよかったとも言えない状態にあります」
「ど、どういうことですか?」
私は喋られず浩輔が質問してくれた。
「部下に見張らせておりますが催眠薬という強い薬を投与されているみたいで激しい幻影を見ているようです、ですので救ったとしても回復するかどうかは……」
「か……回復できるのであればしてほしい」
「……それはかなり不可能に近いでしょ」
「な……なんでまだなにもやっていないのにそんなことが分かるんですか!!」
私は声を張り上げた。
「分かります、私はこう見えて医者の資格も持っています、他多くの人たちがそのように犠牲になっていくのも見てきました、だからそうなる前に手立てを考えるのが私の仕事なのです、でも何十億人といる人たちを私1人では監視できません、意味がお分かりですか?」
「くっ……」
現に自分だって柚月を1人残してマンションを出た。
浩輔と2人で柚月を守っていくと誓ったのに……。
なにがセキュリティ高いだ、全然だ。
私は大粒の涙を零していく。
「1つ提案があります」
とジョン殿下が呟いた。
全員がそちらを見ていた。
「私の命令で柚月くんを探しに行くように君の母君に伝えます、あなたは唯一福田家の母君から貴族後継人として選ばれたのですから守らなければいけないを前提にさせていただきます、一番いいのは花咲についてもらいましょう」
「……ですが護衛は?」
「ケンゴがいるから大丈夫です、それにここは安全な国です」
「御意、なにかあればすぐに連絡ください」
「ああ」
私の意見などなしに浩輔と花咲と私は日本に向かった。
そして花咲が自ら動いていたようで叔父の研究施設にたどり着いた。
しかしすでに研究施設はボロボロのようだ。
壁には銃弾の痕があった。
「いいですか? 訪問するというよりかは柚月さんを奪還するということなのでみなさん気を引き締めてください」
「わ、分かりました」
本当にこれでいいのか、でも私は柚月に会いたい。
……亡骸だけでも家に連れて帰りたい。
花咲のあとに続くと仲間と合流したのか言葉を交わしていた。
「蒼士さん、情報が入りました。 首謀者、貴文が車で逃走したと今仲間が追っています、私たちも向かいましょう」
「分かりました」
研究施設から出て車に乗り込んだ。
--------------------------------------------
「はぁはぁ……なんでなんであいつらが追ってくるんだ、くそ俺がなにしたっていうんだよ」
俺は研究施設が襲われ車で逃げていたが乗り捨て、今雑木林を走っていた。
脇には柚を抱えたまま。
逃げ切れない。
ふと上を向くと廃墟と化した空き屋があった。
中に入り柚に薬を投与した。
「んっ……」
ぐらっと倒れ意識が朦朧としていた。
「柚を渡すものか、これは俺のものだ」
「叔父さん!!」
ばっと振り向くとそこには蒼士と浩輔がいた。
「くるな!!」
なんで2人が……あいつらはイギリスに飛びだったはず。
私は酷く落ち込んでいたがジョン殿下がお呼びということで正装に着替え浩輔と向かった。
そこには先日お世話になった花咲さんもいた。
「やっぱり……」
「蒼士さんお知り合いですか?」
「ええ」
ぺこりと挨拶された。
ソファーに腰かけているのはジョン殿下、キリっとしていてかっこいい。
そして隣にいるのがケンゴさんという奥さん。
パソコン凝視してる。
花咲さんは後ろに待機しているが
「蒼士さん改めまして、私花咲翔太と申します、綾瀬大学の理事長もしております、今回は友人である、ジョン殿下に依頼を頼まれましたので参上いたしました」
「……全然繋がりが見えないのですが」
「はい、だいたいの人に驚かれます」
「僕は英会話の先生として一度日本に訪れたことがあってね、そこで知り合ったんだ」
……。私は聞き間違えたのであろうか……。
一国の王子が日本に来日して英語を教えた……。
一元すぎる。
「ああ、もう一つ、そのとき好きになったのがケンゴなんだ、んちゅっ♡」
としていた。
「ちょっ!!? 恥ずかしい、やめてくださいよ」
本当に夫婦なのかな??
「じゃれあいはさておき、本題に入ります」
じゃれあい……。
「木島柚月という生徒と知り合いですね?」
「?? はい」
「赤間様より捜査依頼の連絡を受けまして、木島くんの居場所が分からないと……」
「はい」
「あ、でも先ほど赤間さんから蒼士さんの叔父である、貴文さんに殺されたって報告を受けましたが」
「そうでしたか、実はこちらで調べた限りではまだ殺されていないという報告が上がっております、部下が……」
その言葉を聞いて私はいてもたってもいられなかった。
「あの、私……はぁはぁ」
「蒼士さん落ち着いて」
「はぁはぁ……でも」
「生きててよかったとも言えない状態にあります」
「ど、どういうことですか?」
私は喋られず浩輔が質問してくれた。
「部下に見張らせておりますが催眠薬という強い薬を投与されているみたいで激しい幻影を見ているようです、ですので救ったとしても回復するかどうかは……」
「か……回復できるのであればしてほしい」
「……それはかなり不可能に近いでしょ」
「な……なんでまだなにもやっていないのにそんなことが分かるんですか!!」
私は声を張り上げた。
「分かります、私はこう見えて医者の資格も持っています、他多くの人たちがそのように犠牲になっていくのも見てきました、だからそうなる前に手立てを考えるのが私の仕事なのです、でも何十億人といる人たちを私1人では監視できません、意味がお分かりですか?」
「くっ……」
現に自分だって柚月を1人残してマンションを出た。
浩輔と2人で柚月を守っていくと誓ったのに……。
なにがセキュリティ高いだ、全然だ。
私は大粒の涙を零していく。
「1つ提案があります」
とジョン殿下が呟いた。
全員がそちらを見ていた。
「私の命令で柚月くんを探しに行くように君の母君に伝えます、あなたは唯一福田家の母君から貴族後継人として選ばれたのですから守らなければいけないを前提にさせていただきます、一番いいのは花咲についてもらいましょう」
「……ですが護衛は?」
「ケンゴがいるから大丈夫です、それにここは安全な国です」
「御意、なにかあればすぐに連絡ください」
「ああ」
私の意見などなしに浩輔と花咲と私は日本に向かった。
そして花咲が自ら動いていたようで叔父の研究施設にたどり着いた。
しかしすでに研究施設はボロボロのようだ。
壁には銃弾の痕があった。
「いいですか? 訪問するというよりかは柚月さんを奪還するということなのでみなさん気を引き締めてください」
「わ、分かりました」
本当にこれでいいのか、でも私は柚月に会いたい。
……亡骸だけでも家に連れて帰りたい。
花咲のあとに続くと仲間と合流したのか言葉を交わしていた。
「蒼士さん、情報が入りました。 首謀者、貴文が車で逃走したと今仲間が追っています、私たちも向かいましょう」
「分かりました」
研究施設から出て車に乗り込んだ。
--------------------------------------------
「はぁはぁ……なんでなんであいつらが追ってくるんだ、くそ俺がなにしたっていうんだよ」
俺は研究施設が襲われ車で逃げていたが乗り捨て、今雑木林を走っていた。
脇には柚を抱えたまま。
逃げ切れない。
ふと上を向くと廃墟と化した空き屋があった。
中に入り柚に薬を投与した。
「んっ……」
ぐらっと倒れ意識が朦朧としていた。
「柚を渡すものか、これは俺のものだ」
「叔父さん!!」
ばっと振り向くとそこには蒼士と浩輔がいた。
「くるな!!」
なんで2人が……あいつらはイギリスに飛びだったはず。
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