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Chapter9.これから私は嘘を吐く。
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「おはよう、優愛。寝坊するよ? 」
「琥珀、おはよう……」
翌朝、琥珀が私を起こしてくれた。
「スクランブルエッグとサラダとソーセージ焼いたのある。あと、コーヒー淹れといた」
「あ、ありがと! ごめんね。琥珀、家出るの私より遅いのに」
「良いよ。俺が好きで起きてるんだから」
ちょっとした言葉にドキドキし始めてる私がいる。私は間違いなく、成瀬琥珀に惹かれ始めているのだ。
「ん。スクランブルエッグ美味しい! ありがとう、琥珀」
「良かった。優愛の為って思ったら、料理頑張れるんだ、俺」
「じゃあ、これからは自分の為にも作れるようにならないとね。私がいない時、カロリーフレンドで済ませたらだめだからね? 琥珀」
「はーい」
後でレシピを作って置いておこう。琥珀がちゃんと自分で料理作るように。
「そういえば、優愛に見せたい物がある」
「ん? 」
琥珀は鞄からスケッチブックを取り出し、私に渡す。
「これ、私? また、描いたの!? しかも、寝顔……」
「早起きしたからさっきしゃしゃしゃっと」
「は、恥ずかしい! 」
「俺、優愛描くの好きだからさ」
「私以上に美人なんてたくさんいるのに」
「俺は人物は優愛しか描かないよ」
どうして君はいつも私を動揺させてくるの?
「ねぇ、この絵! 私が貰っても良い? 」
「えっ? 」
「せっかく琥珀が描いてくれたわけだし」
「うん、優愛にあげる」
「ありがと! 大事にするね」
こんな絵を持っていたら余計に離れた後寂しくなるのに貰ってしまう私は馬鹿だ。
「お風呂はユニットバスなんですね」
「はい。ユニットバスに抵抗を感じられますか? 」
「いえ、誰かを家に呼ぶ事はあまり無いでしょうし。ベランダを確認させて頂いても? 」
「はい、どうぞ。こちらになります」
会社が終わると、私は梨々香の紹介してくれた不動産屋さんと梨々香と3人で家の内見をする。
「わっ。スカイツリーが見えるんですね」
「ええ。夏になれば花火も見られますよ。花火大会会場が近いので」
一人暮らしだから健介と住んだ家よりはずっと狭いし、安い物件で探したから駅からも離れている。
だけど、家具はあまり置かないし、このベランダから見える景色だけでもプラスだ。
「優愛、ざっと見てどう? 」
「ここに決めた! 」
「ま、まだ一軒目だよ? 」
一軒目で即決した私に梨々香は驚く。
「良いの! ピンと来たし。一人で生活するのには丁度良いからね、ここ。狭いの案外平気みたいだし」
琥珀の家で生活出来てるくらいだから。
「優愛が良いなら良いんだけどね……」
「あの、今週中には入居したいんですけど」
「ありがとうございます! 分かりました。では、これから手続きをお願い致します」
「はい! 」
ごめんなさい、琥珀。私はもうすぐ、君の前から消えます。
私は入居日を花火大会の翌日にした。
「でも、良かったよ。彼氏と別れたてで荒んでるかと思いきや、元気だから」
「あんな事されたら嫌にもなるし」
「だよね」
私は不動産屋での手続きを終えると、梨々香と夕飯を食べる。
「ごめんね、心配かけて」
「本当大変だったね、優愛」
「今はね、支えてくれる人がいるから大丈夫なんだ。その人がいたから今、私は立っていられるの」
「そっか、それって男? 」
「え、えっと! 」
「分かりやすいな。別に彼氏と別れたばっかなのにとか思わないから! 恋愛なんてそんなもんだし。ただ単に彼が健介くん以上の人なんでしょ」
「健介以上……」
そうなんだろうな。私がこうして苦しまないでいられるのはずっと琥珀が側にいてくれたから。
「大事にしなさいよ! そういう相手は」
「うん」
大事にするよ。大事だからこそ、私は彼と離れるんだ。
「ただいま」
「優愛! おかえり」
「ま、まだ起きてたの? 」
梨々香と飲んで私が帰宅したのは0時過ぎ。琥珀はまだ起きていた。
「優愛におやすみ言ってから寝たいから」
「もう! 」
「今日は冷やし中華にしたんだ、夕飯」
「おっ! 料理男子だね、琥珀。偉いぞ、お前ー! 」
「優愛、ちょっと酔ってる? 」
「琥珀」
「わっ! ゆ、優愛? 」
私は琥珀を抱きしめる。
「ありがとうね、琥珀。私、琥珀のおかげで毎日幸せだよ」
「優愛……? 」
「本当にありがとう」
「優愛、俺は……」
「そろそろ、寝よっか! 琥珀」
「う、うん……」
琥珀と一緒に過ごせるのは明日で最後だ。
「おはよう、優愛」
「琥珀、おはよう」
「今日は和食に挑戦してみた」
「魚焼いたんだ? 」
「うん! ちょっと焦げちゃったけど」
翌朝も琥珀は朝食を用意してくれた。
「大丈夫! かりっとして美味しいよ」
「でも、味噌汁は上手く出来なくて。味があまり……」
「琥珀、出汁とった? 」
「あ……」
「大丈夫! 焼き魚とご飯と玉子焼きで十分だよ! 」
「ごめん、優愛……」
「また頑張れば良いんだよ! 大丈夫」
「うん……」
琥珀と一緒に食べる朝ご飯も今日で最後なんだよね。
「本当に美味しいよ、琥珀」
「ありがと……優愛。あ、明日は味噌汁リベンジするから! 」
明日という言葉に胸がちくりと痛む。
「うん、頑張って」
もう、明日からは琥珀には会えない。会っちゃ、いけないんだ。
「会社が終わったらすぐに駅に行くね。サロンの予約、18時だから」
「わ、分かった! 」
「浴衣、楽しみだね」
「う、うん」
「もう! 緊張しないの! 」
「はーい」
「じゃあ、先に会社行くね」
「行ってらっしゃい。また後で」
「うん、行ってきます。また後で」
今日は絶対泣いちゃだめだ。琥珀の為の決断なんだ、これは。
昼休み中は琥珀の為にレシピを作った。私がいない時にちゃんと料理するように。
時間が無いから手紙は明日書こう。明日は有給をとり、引越し作業に入る事にした。手紙を残して私は琥珀の家を出て行くつもりだ。
泣いて良いのは琥珀がいない時だけ。絶対に今日、琥珀といる間は泣かない。
仕事が終わると、私はすぐさま琥珀の待つ駅へ向かう。何故こんなにドキドキしているのだろう、私。初恋の男の子と初めて遊びに行った時以上にドキドキしている。
「お、お待たせ! 」
「優愛! お疲れ様」
「早速、行こうか。サロン」
「う、うん! 頑張る」
浴衣を着るのは本当に久しぶりだ。楽しみだな、琥珀の浴衣姿。
「この中から好きな浴衣を選べるんだよ、琥珀」
「あ、ああ。何が良いかな」
「この紺地にストライプの入った浴衣が良さそう。帯は白ね」
サロンに着くと、私は琥珀の浴衣を選ぶ。
「ゆ、優愛が選んだならそれで」
「すみません! 彼はこちらの浴衣で」
「かしこまりました! あちらで着付け致します」
「は、はい……」
琥珀、緊張して固まってる!
「お客様はどちらの浴衣を選ばれますか? 」
「わ、私はこちらで。髪型はこの雑誌みたく、後ろにお団子でお願い致します」
私は白地に青い大きな花模様が描かれた浴衣と薄紫色の帯を合わせる事に。
浴衣を着るだけだというのにこんなにドキドキするのは何故だろう?
「お疲れ様でした」
着付けと髪のセットが終わると、私は先に着付けが終わった琥珀の元へ。
「こ、琥珀っ」
「優愛……」
予想通り、いや、予想以上に琥珀は浴衣がよく似合う。何だかいつもより色っぽく感じるような?
「ゆ、浴衣似合うじゃん! かっこいいね」
「あ、ありがと。ゆ、優愛も……すごく、可愛い。一瞬、誰かと……」
「お、大げさだよ! で、でも! ありがと」
何でこんなに顔が熱くなるんだろう?
「本日はカップル割引とさせて頂きますね」
「か、カップル割引!? 」
会計時の店員の台詞に私は驚く。世間的にはカップルに見えるんだ、私達。
「ゆ、優愛。お金……」
「良いよ! サロンに強引に誘ったのは私なんだし、気にしないの」
本当にカップルみたいな気分だな、今日は。でも、今日が最後なんだ。
「じゃあ、行こっか。花火大会」
「あ、ああ」
今日で最後なんだ、琥珀と思い出を作れるのは。だから、今日だけ。今日だけは楽しもう、とにかく。
絶対に琥珀に気づかせないよう。私が明日いなくなる事も、私が琥珀に恋をしてしまった事も。
「琥珀、おはよう……」
翌朝、琥珀が私を起こしてくれた。
「スクランブルエッグとサラダとソーセージ焼いたのある。あと、コーヒー淹れといた」
「あ、ありがと! ごめんね。琥珀、家出るの私より遅いのに」
「良いよ。俺が好きで起きてるんだから」
ちょっとした言葉にドキドキし始めてる私がいる。私は間違いなく、成瀬琥珀に惹かれ始めているのだ。
「ん。スクランブルエッグ美味しい! ありがとう、琥珀」
「良かった。優愛の為って思ったら、料理頑張れるんだ、俺」
「じゃあ、これからは自分の為にも作れるようにならないとね。私がいない時、カロリーフレンドで済ませたらだめだからね? 琥珀」
「はーい」
後でレシピを作って置いておこう。琥珀がちゃんと自分で料理作るように。
「そういえば、優愛に見せたい物がある」
「ん? 」
琥珀は鞄からスケッチブックを取り出し、私に渡す。
「これ、私? また、描いたの!? しかも、寝顔……」
「早起きしたからさっきしゃしゃしゃっと」
「は、恥ずかしい! 」
「俺、優愛描くの好きだからさ」
「私以上に美人なんてたくさんいるのに」
「俺は人物は優愛しか描かないよ」
どうして君はいつも私を動揺させてくるの?
「ねぇ、この絵! 私が貰っても良い? 」
「えっ? 」
「せっかく琥珀が描いてくれたわけだし」
「うん、優愛にあげる」
「ありがと! 大事にするね」
こんな絵を持っていたら余計に離れた後寂しくなるのに貰ってしまう私は馬鹿だ。
「お風呂はユニットバスなんですね」
「はい。ユニットバスに抵抗を感じられますか? 」
「いえ、誰かを家に呼ぶ事はあまり無いでしょうし。ベランダを確認させて頂いても? 」
「はい、どうぞ。こちらになります」
会社が終わると、私は梨々香の紹介してくれた不動産屋さんと梨々香と3人で家の内見をする。
「わっ。スカイツリーが見えるんですね」
「ええ。夏になれば花火も見られますよ。花火大会会場が近いので」
一人暮らしだから健介と住んだ家よりはずっと狭いし、安い物件で探したから駅からも離れている。
だけど、家具はあまり置かないし、このベランダから見える景色だけでもプラスだ。
「優愛、ざっと見てどう? 」
「ここに決めた! 」
「ま、まだ一軒目だよ? 」
一軒目で即決した私に梨々香は驚く。
「良いの! ピンと来たし。一人で生活するのには丁度良いからね、ここ。狭いの案外平気みたいだし」
琥珀の家で生活出来てるくらいだから。
「優愛が良いなら良いんだけどね……」
「あの、今週中には入居したいんですけど」
「ありがとうございます! 分かりました。では、これから手続きをお願い致します」
「はい! 」
ごめんなさい、琥珀。私はもうすぐ、君の前から消えます。
私は入居日を花火大会の翌日にした。
「でも、良かったよ。彼氏と別れたてで荒んでるかと思いきや、元気だから」
「あんな事されたら嫌にもなるし」
「だよね」
私は不動産屋での手続きを終えると、梨々香と夕飯を食べる。
「ごめんね、心配かけて」
「本当大変だったね、優愛」
「今はね、支えてくれる人がいるから大丈夫なんだ。その人がいたから今、私は立っていられるの」
「そっか、それって男? 」
「え、えっと! 」
「分かりやすいな。別に彼氏と別れたばっかなのにとか思わないから! 恋愛なんてそんなもんだし。ただ単に彼が健介くん以上の人なんでしょ」
「健介以上……」
そうなんだろうな。私がこうして苦しまないでいられるのはずっと琥珀が側にいてくれたから。
「大事にしなさいよ! そういう相手は」
「うん」
大事にするよ。大事だからこそ、私は彼と離れるんだ。
「ただいま」
「優愛! おかえり」
「ま、まだ起きてたの? 」
梨々香と飲んで私が帰宅したのは0時過ぎ。琥珀はまだ起きていた。
「優愛におやすみ言ってから寝たいから」
「もう! 」
「今日は冷やし中華にしたんだ、夕飯」
「おっ! 料理男子だね、琥珀。偉いぞ、お前ー! 」
「優愛、ちょっと酔ってる? 」
「琥珀」
「わっ! ゆ、優愛? 」
私は琥珀を抱きしめる。
「ありがとうね、琥珀。私、琥珀のおかげで毎日幸せだよ」
「優愛……? 」
「本当にありがとう」
「優愛、俺は……」
「そろそろ、寝よっか! 琥珀」
「う、うん……」
琥珀と一緒に過ごせるのは明日で最後だ。
「おはよう、優愛」
「琥珀、おはよう」
「今日は和食に挑戦してみた」
「魚焼いたんだ? 」
「うん! ちょっと焦げちゃったけど」
翌朝も琥珀は朝食を用意してくれた。
「大丈夫! かりっとして美味しいよ」
「でも、味噌汁は上手く出来なくて。味があまり……」
「琥珀、出汁とった? 」
「あ……」
「大丈夫! 焼き魚とご飯と玉子焼きで十分だよ! 」
「ごめん、優愛……」
「また頑張れば良いんだよ! 大丈夫」
「うん……」
琥珀と一緒に食べる朝ご飯も今日で最後なんだよね。
「本当に美味しいよ、琥珀」
「ありがと……優愛。あ、明日は味噌汁リベンジするから! 」
明日という言葉に胸がちくりと痛む。
「うん、頑張って」
もう、明日からは琥珀には会えない。会っちゃ、いけないんだ。
「会社が終わったらすぐに駅に行くね。サロンの予約、18時だから」
「わ、分かった! 」
「浴衣、楽しみだね」
「う、うん」
「もう! 緊張しないの! 」
「はーい」
「じゃあ、先に会社行くね」
「行ってらっしゃい。また後で」
「うん、行ってきます。また後で」
今日は絶対泣いちゃだめだ。琥珀の為の決断なんだ、これは。
昼休み中は琥珀の為にレシピを作った。私がいない時にちゃんと料理するように。
時間が無いから手紙は明日書こう。明日は有給をとり、引越し作業に入る事にした。手紙を残して私は琥珀の家を出て行くつもりだ。
泣いて良いのは琥珀がいない時だけ。絶対に今日、琥珀といる間は泣かない。
仕事が終わると、私はすぐさま琥珀の待つ駅へ向かう。何故こんなにドキドキしているのだろう、私。初恋の男の子と初めて遊びに行った時以上にドキドキしている。
「お、お待たせ! 」
「優愛! お疲れ様」
「早速、行こうか。サロン」
「う、うん! 頑張る」
浴衣を着るのは本当に久しぶりだ。楽しみだな、琥珀の浴衣姿。
「この中から好きな浴衣を選べるんだよ、琥珀」
「あ、ああ。何が良いかな」
「この紺地にストライプの入った浴衣が良さそう。帯は白ね」
サロンに着くと、私は琥珀の浴衣を選ぶ。
「ゆ、優愛が選んだならそれで」
「すみません! 彼はこちらの浴衣で」
「かしこまりました! あちらで着付け致します」
「は、はい……」
琥珀、緊張して固まってる!
「お客様はどちらの浴衣を選ばれますか? 」
「わ、私はこちらで。髪型はこの雑誌みたく、後ろにお団子でお願い致します」
私は白地に青い大きな花模様が描かれた浴衣と薄紫色の帯を合わせる事に。
浴衣を着るだけだというのにこんなにドキドキするのは何故だろう?
「お疲れ様でした」
着付けと髪のセットが終わると、私は先に着付けが終わった琥珀の元へ。
「こ、琥珀っ」
「優愛……」
予想通り、いや、予想以上に琥珀は浴衣がよく似合う。何だかいつもより色っぽく感じるような?
「ゆ、浴衣似合うじゃん! かっこいいね」
「あ、ありがと。ゆ、優愛も……すごく、可愛い。一瞬、誰かと……」
「お、大げさだよ! で、でも! ありがと」
何でこんなに顔が熱くなるんだろう?
「本日はカップル割引とさせて頂きますね」
「か、カップル割引!? 」
会計時の店員の台詞に私は驚く。世間的にはカップルに見えるんだ、私達。
「ゆ、優愛。お金……」
「良いよ! サロンに強引に誘ったのは私なんだし、気にしないの」
本当にカップルみたいな気分だな、今日は。でも、今日が最後なんだ。
「じゃあ、行こっか。花火大会」
「あ、ああ」
今日で最後なんだ、琥珀と思い出を作れるのは。だから、今日だけ。今日だけは楽しもう、とにかく。
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