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ライゼン通りのお針子さん6 ~春色の青春物語~
五章 ご貴族様のご来店
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梅雨に入り雨が降り続くある日の事。
「今日はお客さん全然来ないですね」
「そうだね。この雨続きで外に出るのも大変だからじゃないかな」
長雨続きで客足が途絶え暇そうに溜息を吐き出すアイリスにイクトが優しく微笑み相槌を打つ。
「失礼します」
「いらっしゃいませ。仕立て屋アイリスへようこそ」
一人の男がやって来ると彼女はようやくお客が来たと喜び出迎える。
「……」
「「?」」
暫く店内の様子を見回していたお客がイクトを見た途端鋭い目つきへと変わった。
「おぅ……成る程です。ようやく分かりました。貴方のせいですね」
「うん?」
男性の言葉にイクトが首をかしげて不思議そうにする。
「私のマイハニーがこの店に通い詰めている。きっと男がいるに違いないそう思い来て見たらやっぱり大正解です。貴方は確かに見た目は私よりもほんのすこーしだけいいかもしれませんが私の方がかっこいいです。私のマイハニーに手を出すようなら容赦は致しません」
「はい?」
「え、えっと……」
彼へと向けて釣り目で睨み左手の人差し指をびしりと突き付けて言い放つお客に二人は呆気にとられた。
「……何をなさっておりますの」
「あ、マーガレット様」
そこに静かな怒りを抱いた誰かの言葉が聞こえてきてアイリスは声をかけた。
「よりにもよってイクト様とアイリスの前で醜態を晒すとは一体貴方は何をなさっておりますの」
「おぅ……マイハニー違います。私はただマイハニーに振り向いてもらいたくてだからライバルがいるかもしれないこのお店に様子見に来たです」
静かな口調で尋ねる令嬢へと男がたじろぎながら説明する。
「お店に押し掛けるだなんてそんな失礼なことを……他のお客様にもご迷惑ですわ」
「ですからお客がいない時を狙ってきました」
「お黙りなさい!」
弁解する男にマーガレットがぴしゃりと言い放つ。
「本当にわたくしの事が好きならばわたくしの大切な友人達を困らすようなことはしないはず。ましてやお店に押しかけてイクト様を脅すような真似をするだなんてそんな事をする人をわたくしが好きになるとでもお思いですの」
「……マイハニー落ち着いて私が悪かったです。誤ります。お二人にも謝ります。お店の営業時間に押しかけて申し訳なかったです」
令嬢に叱られて項垂れた男は気落ちした声で謝る。
「あの、マーガレット様。もしかしてこの人は」
「わたくしのお見合い相手の方ですわ」
話に区切りがついたところでアイリスが尋ねると溜息を吐き出しながらマーガレットが答えた。
「自己紹介遅くなりました。私ジョニーといいます。マイハニーの婚約者です」
「婚約者ではございませんのでこの人の言う事は気になさらないでくださいな」
気落ちしていた男が立ち直ると笑顔で自己紹介してくる。その言葉に令嬢が鋭い突っ込みを入れたがアイリスとイクトは特に何も言わずに流した。
「マイハニーが通い詰めるお店にきっと気になる男いるに違いない。そう思い来て見たら貴方がいたです。ですからきっと貴方のせいでマイハニーが婚約承諾しないそう思ったんです」
「わたくしには好きな人がいるのでお付き合いできないとこの前話したせいでイクト様とアイリスに迷惑が掛かってしまってごめんなさい」
ジョニーの言葉にどういう事だろうと不思議そうにする二人にマーガレットが困った顔で説明した。
「成る程。それでこのお店にジョニーさんがいらしたんだね」
「マーガレット様気にしなくて大丈夫ですよ」
優しく微笑みイクトとアイリスは答える。
「お二人の優しさに感謝ですわ。さぁ、これ以上営業妨害になってしまわないうちに帰ってくださいな」
「分かりました。今日はこれで帰ります。でもマイハニーの事私は諦めませんからね。また会いに来るです」
令嬢の言葉に男が返事をするとお店を出ていく。
「まったく。黙っていれば二枚目ですのに本当に残念なお方ですわね」
「マーガレット様。本当にあのジョニーさんとは婚約しないんですか?」
盛大に溜息を吐き出すマーガレットへとアイリスは尋ねた。
「しませんわ。わたくしの好みではありませんもの。わたくしはイクト様一筋ですのよ」
「ははっ。嬉しいお言葉ですけれど俺には勿体ないですのでどうぞ俺よりも素敵な人と結婚なさってくださいね」
頬を赤らめ言い切る令嬢へとイクトが優しく笑い申し訳なさそうに答える。
「また、イクト様はそうやってはぐらかすのですから。まぁ、いいですわ。そのうちイクト様も振り返るくらい素敵な大人の女性になって見せますので。それまで待っていてくださいな」
「うん。お嬢様は今でも素敵な女性だよ。俺から見たらあのジョニーさん悪い人には見えなかったしきっとお似合いのカップルになると思うんだけどな」
「もう。御冗談を……あんな人わたくしのタイプではございませんわ」
(何だかイクトさん変だな。そう言えば今までも好きになった人はいないって言っていたけど。結婚とか考えた事ないのかな?)
マーガレットと話すイクトの様子にアイリスは内心で呟き彼の顔を見詰めた。
「それより、アイリスにまた頼みがあってきましたの。今他国の王族が外交でこの国にいらしているとかで、王宮でパーティーが開かれることになりましたの。貴族階級の者は皆出席するようにと言われておりますの。ですからパーティーの席で着るドレスをお願いしたいのですわ」
「畏まりました。どのようにお作り致しますか?」
話に区切りがついたのかアイリスの方へと顔を向けて話す令嬢へと彼女も意識を戻して尋ねる。
「そうですわね。華やかな席になると思いますので明るい色のドレスが良いですわ。それ以外は貴女から見たわたくしに似つかわしいドレスを仕立てて下されば結構です」
「畏まりました」
「一週間後のパーティーに間に合うように仕立てて下さればよろしいのであんまり急ぎは致しませんわ」
「はい」
「それじゃあね」
マーガレットの注文をメモ書きしながら返事をしていると用件を終わらせた令嬢が帰って行った。
「さて、早速仕立ててしまおう」
「うん。それじゃあ店番は任せて」
「はい」
アイリスの言葉にイクトが声をかけると彼女は返事をして作業部屋へと入っていった。
「今回は絹がいいかしら。それならワインレッドのアルマンムームーの絹布で糸は不死鳥の糸をっと。バルーン型の膨らみ袖にXラインのドレスにしてっと……こんな感じで良いかな?」
アイデアを基に布と糸を取り出すと早速仕立てを始める。
「よし、出来た」
出来上がったそのドレスを見やりアイリスは微笑む。きっとマーガレットも喜んでくれるだろうと思った。
「今日はお客さん全然来ないですね」
「そうだね。この雨続きで外に出るのも大変だからじゃないかな」
長雨続きで客足が途絶え暇そうに溜息を吐き出すアイリスにイクトが優しく微笑み相槌を打つ。
「失礼します」
「いらっしゃいませ。仕立て屋アイリスへようこそ」
一人の男がやって来ると彼女はようやくお客が来たと喜び出迎える。
「……」
「「?」」
暫く店内の様子を見回していたお客がイクトを見た途端鋭い目つきへと変わった。
「おぅ……成る程です。ようやく分かりました。貴方のせいですね」
「うん?」
男性の言葉にイクトが首をかしげて不思議そうにする。
「私のマイハニーがこの店に通い詰めている。きっと男がいるに違いないそう思い来て見たらやっぱり大正解です。貴方は確かに見た目は私よりもほんのすこーしだけいいかもしれませんが私の方がかっこいいです。私のマイハニーに手を出すようなら容赦は致しません」
「はい?」
「え、えっと……」
彼へと向けて釣り目で睨み左手の人差し指をびしりと突き付けて言い放つお客に二人は呆気にとられた。
「……何をなさっておりますの」
「あ、マーガレット様」
そこに静かな怒りを抱いた誰かの言葉が聞こえてきてアイリスは声をかけた。
「よりにもよってイクト様とアイリスの前で醜態を晒すとは一体貴方は何をなさっておりますの」
「おぅ……マイハニー違います。私はただマイハニーに振り向いてもらいたくてだからライバルがいるかもしれないこのお店に様子見に来たです」
静かな口調で尋ねる令嬢へと男がたじろぎながら説明する。
「お店に押し掛けるだなんてそんな失礼なことを……他のお客様にもご迷惑ですわ」
「ですからお客がいない時を狙ってきました」
「お黙りなさい!」
弁解する男にマーガレットがぴしゃりと言い放つ。
「本当にわたくしの事が好きならばわたくしの大切な友人達を困らすようなことはしないはず。ましてやお店に押しかけてイクト様を脅すような真似をするだなんてそんな事をする人をわたくしが好きになるとでもお思いですの」
「……マイハニー落ち着いて私が悪かったです。誤ります。お二人にも謝ります。お店の営業時間に押しかけて申し訳なかったです」
令嬢に叱られて項垂れた男は気落ちした声で謝る。
「あの、マーガレット様。もしかしてこの人は」
「わたくしのお見合い相手の方ですわ」
話に区切りがついたところでアイリスが尋ねると溜息を吐き出しながらマーガレットが答えた。
「自己紹介遅くなりました。私ジョニーといいます。マイハニーの婚約者です」
「婚約者ではございませんのでこの人の言う事は気になさらないでくださいな」
気落ちしていた男が立ち直ると笑顔で自己紹介してくる。その言葉に令嬢が鋭い突っ込みを入れたがアイリスとイクトは特に何も言わずに流した。
「マイハニーが通い詰めるお店にきっと気になる男いるに違いない。そう思い来て見たら貴方がいたです。ですからきっと貴方のせいでマイハニーが婚約承諾しないそう思ったんです」
「わたくしには好きな人がいるのでお付き合いできないとこの前話したせいでイクト様とアイリスに迷惑が掛かってしまってごめんなさい」
ジョニーの言葉にどういう事だろうと不思議そうにする二人にマーガレットが困った顔で説明した。
「成る程。それでこのお店にジョニーさんがいらしたんだね」
「マーガレット様気にしなくて大丈夫ですよ」
優しく微笑みイクトとアイリスは答える。
「お二人の優しさに感謝ですわ。さぁ、これ以上営業妨害になってしまわないうちに帰ってくださいな」
「分かりました。今日はこれで帰ります。でもマイハニーの事私は諦めませんからね。また会いに来るです」
令嬢の言葉に男が返事をするとお店を出ていく。
「まったく。黙っていれば二枚目ですのに本当に残念なお方ですわね」
「マーガレット様。本当にあのジョニーさんとは婚約しないんですか?」
盛大に溜息を吐き出すマーガレットへとアイリスは尋ねた。
「しませんわ。わたくしの好みではありませんもの。わたくしはイクト様一筋ですのよ」
「ははっ。嬉しいお言葉ですけれど俺には勿体ないですのでどうぞ俺よりも素敵な人と結婚なさってくださいね」
頬を赤らめ言い切る令嬢へとイクトが優しく笑い申し訳なさそうに答える。
「また、イクト様はそうやってはぐらかすのですから。まぁ、いいですわ。そのうちイクト様も振り返るくらい素敵な大人の女性になって見せますので。それまで待っていてくださいな」
「うん。お嬢様は今でも素敵な女性だよ。俺から見たらあのジョニーさん悪い人には見えなかったしきっとお似合いのカップルになると思うんだけどな」
「もう。御冗談を……あんな人わたくしのタイプではございませんわ」
(何だかイクトさん変だな。そう言えば今までも好きになった人はいないって言っていたけど。結婚とか考えた事ないのかな?)
マーガレットと話すイクトの様子にアイリスは内心で呟き彼の顔を見詰めた。
「それより、アイリスにまた頼みがあってきましたの。今他国の王族が外交でこの国にいらしているとかで、王宮でパーティーが開かれることになりましたの。貴族階級の者は皆出席するようにと言われておりますの。ですからパーティーの席で着るドレスをお願いしたいのですわ」
「畏まりました。どのようにお作り致しますか?」
話に区切りがついたのかアイリスの方へと顔を向けて話す令嬢へと彼女も意識を戻して尋ねる。
「そうですわね。華やかな席になると思いますので明るい色のドレスが良いですわ。それ以外は貴女から見たわたくしに似つかわしいドレスを仕立てて下されば結構です」
「畏まりました」
「一週間後のパーティーに間に合うように仕立てて下さればよろしいのであんまり急ぎは致しませんわ」
「はい」
「それじゃあね」
マーガレットの注文をメモ書きしながら返事をしていると用件を終わらせた令嬢が帰って行った。
「さて、早速仕立ててしまおう」
「うん。それじゃあ店番は任せて」
「はい」
アイリスの言葉にイクトが声をかけると彼女は返事をして作業部屋へと入っていった。
「今回は絹がいいかしら。それならワインレッドのアルマンムームーの絹布で糸は不死鳥の糸をっと。バルーン型の膨らみ袖にXラインのドレスにしてっと……こんな感じで良いかな?」
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