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6話 肯定派の妹と蚊帳の外な兄
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スマホのロックを解除して、『110』とタップした。
そしてスマホを耳に当てようとしたのだが、それは空振りに終わった。
「おい、なにするんだよ。さっさと返せ」
「お兄ちゃんこそなにしてるの。110なんて正気? ちょっと落ち着いてよ」
「僕はずっと正気だし落ちついてるよ!」
スマホを返すよう求めて手を出すが、清子はそれには応じない。
それどころかこっちが抵抗すれば強硬手段に出る意思表示のつもりか、机の角に画面を向けて構えている。
仮に叩きつけられて画面が割れた程度なら通話には問題はないだろうし、いざとなれば自宅の固定電話だってある。
しかしそうは言っても、通報はいかようにもできるというだけの話で、実際に割られてしまったら非常に困るし、清子はやる時はやる女。
突如として張り詰めた緊迫感のある空間になった。
「きっと考えの浅いお兄ちゃんのことだから、ストーカーっていう情報に囚われて本質を見失っているんだと思うの」
「言うこと聞いてくれないからってサラッと僕のことをディスるのはやめなさい」
「お兄ちゃんはいつもそうだもん。いつもそうやって上っ面の情報に踊らされて、後になってあの時こうしてればよかったとか、本当はこうするつもりだったとか言ってるんだから、いい加減に学習して」
「いいや、違うね。せいぜい三回に一回ぐらいの頻度だね。まるで事あるごとに僕が後悔しているみたいな印象操作はやめろ」
「三回に一回なら、人生の三分の一は寝てるんだから、実質半分は後悔してるってことじゃん!」
「数字のマジックつかってんじゃねーよ!」
「もういいのっ! だいたいわたしの言ってることが正しいんだから、お兄ちゃんはわたしの言うことを聞いてればいいのっ!」
「本性を表しやがったな! いいからスマホ返せよ!」
なかなか僕が折れないことに痺れを切らし、とうとう清子の知能指数が退行し始めた。
まさに思い通りにいかないと怒る幼稚園児。
兄の前だからまだいいものの、まさか外でもこんな風なんじゃないかと心配にもなってくる。
きっと外では見事にネコを被っているの信じたいが──それ以前の問題として、いったいなにがそこまでして山田さんを守ろうとするのか。
こっちは不法者を警察に引き渡そうとしているだけの善良な市民だというのに、どうしてこんな目に遭わなければいけないのか。
すっかり蚊帳の外になってしまったいる山田さんを見ると、山田さんもまた清子が自分のことを庇っているという状況が飲み込めないといった様子で、不思議そうにポカンとしている。
「よく考えてみてよお兄ちゃん。ストーカーっていうのは、裏を返せばそこまでしちゃうぐらいに相手のことが好きってことで、愛情深いってことなの」
「説得の方向性を変えたって無駄だぞ。上っ面の情報に踊らされるお兄ちゃんでも、そんな話には騙されない」
「この人も言ってたでしょ? 愛が故の行動なの。イキ過ぎた愛情表現っていうことなの」
「それが自分の都合の押し付けなら他者にとっては迷惑でしかないんだ。だから法規制されてんだろ」
ああ言えばこういうの応酬。
お互いに譲らないのだからどこまで行っても平行線。
ただ一つ変化があることといえば、自分に対して理解を示してくれていることに気づいた山田さんの清子を見る目は、まるで奇跡を目の当たりにしたかのようなものになっている。
無意識なんだろうが清子の言葉にいちいち頷いていて、まるで信仰宗教にハマる瞬間を目撃してしまったような気分だ。
山田さんからしてみればこの状況、棚からぼた餅なんて言葉では言い表すには分不相応で、それこそ天からの授かりものと思っているかもしれない。
僕だってまさか清子がストーカー行為を良しとして擁護までするなんて思ってもみなかったのだが――しかしこれまでの清子の半生を今一度思い返してみると、変な日本語表現にはなるが、納得できないこともない気がしてくる。
歳が五つ離れていることもあり、清子が幼稚園に入園する頃になると両親が共働きだったこともあり、家での面倒はほとんど僕が見ていたと言えるぐらいには清子の世話をして可愛がっていた。
そういう意味では自覚症状が無いだけで僕もある程度のシスコンなのかもしれないが、清子に至っては自他共に認めるどころか、自ら認めさせにいくスタンスのブラコン。
このブラコンというのも、言ってしまえ単なる執着や愛着に起因していて、まさしくストーカーの行動原理と同じ。
昨今ではネットストーカーなんて一昔前には存在しなかった新種のストーカーも現れているが、清子は僕も知らなかった元彼女のSNSのアカウント――いわゆる裏垢や浮気相手のアカウントまで特定していることを仄めかしていたことがある。
しかしこの行動も対象は他人ではあるものの動機には兄である僕がいて、これらのことから分かることはストーカーとブラコンに大した違いはないということ。
少なくとも、山田さんの行動を非難すれば自分の行動を否定することと同義なのだから、ストーカー行為を咎めるという選択肢は清子には最初からなかったのかもしれない。
そうしてとうとう議論の行きついた果ては――
「もう文句ばっか言うならお兄ちゃんだ出てってよ! わたしが話すから!」
そんな清子の一喝と共に、僕がリビングから追い出されてしまった。
とはいえ、この事案は僕の身の安全保障に関わる問題でもある。
どれだけ清子の機嫌が斜めを向こうとも、いつもの如く「はい、そうですか」と言って易々と引き下がる訳にもいかない。
玄関から伸びる廊下に座り込み、閉ざされたリビングの扉の前で膝を抱えて耳を澄ましていると、どういうわけか扉の向こう側はとても和やかな雰囲気のよう。
扉の磨りガラスからは人影としか分からないが、聞こえてくる声はほとんど談笑と言っていいだろう。
しかし気掛かりで仕方がないのは、時折聞こえてくる「オネエサン」という言葉。
もっとも一般的な使われ方としては、姉妹においての姉を指す丁寧語としての「お姉さん」になるのだろうが、この場には姉妹関係にあたる人物はいない。
となると、姉妹関係ではなく、義理の姉妹。
つまりは「お姉さん」ではなく、「お義姉さん」というように脳内変換される。
もしもそうだとすれば大問題であり直ちに家族会議を開催したいところだが、不可解なのは「オネエサン」と言っているのは清子ではなく山田さんの声ということだった。
そうしてリビングの扉が開かれたのは、僕が追い出されてからおおよそ一時間後のことだった。
扉を開けて出てきた山田さんはニコニコの笑顔で、
「先輩、長居してしまってすみませんでした」
もはやGPSの件など無かったかのような様子で、清子も「また連絡するね」と完全に仲良し。
そして友人の家から出て行くような調子で別れの挨拶を終えて早速だ。
「おい、清子。お兄ちゃんはお前に話がある」
「わたしもお兄ちゃんに報告があるよ」
ようやく家族会議が始められた。
そしてスマホを耳に当てようとしたのだが、それは空振りに終わった。
「おい、なにするんだよ。さっさと返せ」
「お兄ちゃんこそなにしてるの。110なんて正気? ちょっと落ち着いてよ」
「僕はずっと正気だし落ちついてるよ!」
スマホを返すよう求めて手を出すが、清子はそれには応じない。
それどころかこっちが抵抗すれば強硬手段に出る意思表示のつもりか、机の角に画面を向けて構えている。
仮に叩きつけられて画面が割れた程度なら通話には問題はないだろうし、いざとなれば自宅の固定電話だってある。
しかしそうは言っても、通報はいかようにもできるというだけの話で、実際に割られてしまったら非常に困るし、清子はやる時はやる女。
突如として張り詰めた緊迫感のある空間になった。
「きっと考えの浅いお兄ちゃんのことだから、ストーカーっていう情報に囚われて本質を見失っているんだと思うの」
「言うこと聞いてくれないからってサラッと僕のことをディスるのはやめなさい」
「お兄ちゃんはいつもそうだもん。いつもそうやって上っ面の情報に踊らされて、後になってあの時こうしてればよかったとか、本当はこうするつもりだったとか言ってるんだから、いい加減に学習して」
「いいや、違うね。せいぜい三回に一回ぐらいの頻度だね。まるで事あるごとに僕が後悔しているみたいな印象操作はやめろ」
「三回に一回なら、人生の三分の一は寝てるんだから、実質半分は後悔してるってことじゃん!」
「数字のマジックつかってんじゃねーよ!」
「もういいのっ! だいたいわたしの言ってることが正しいんだから、お兄ちゃんはわたしの言うことを聞いてればいいのっ!」
「本性を表しやがったな! いいからスマホ返せよ!」
なかなか僕が折れないことに痺れを切らし、とうとう清子の知能指数が退行し始めた。
まさに思い通りにいかないと怒る幼稚園児。
兄の前だからまだいいものの、まさか外でもこんな風なんじゃないかと心配にもなってくる。
きっと外では見事にネコを被っているの信じたいが──それ以前の問題として、いったいなにがそこまでして山田さんを守ろうとするのか。
こっちは不法者を警察に引き渡そうとしているだけの善良な市民だというのに、どうしてこんな目に遭わなければいけないのか。
すっかり蚊帳の外になってしまったいる山田さんを見ると、山田さんもまた清子が自分のことを庇っているという状況が飲み込めないといった様子で、不思議そうにポカンとしている。
「よく考えてみてよお兄ちゃん。ストーカーっていうのは、裏を返せばそこまでしちゃうぐらいに相手のことが好きってことで、愛情深いってことなの」
「説得の方向性を変えたって無駄だぞ。上っ面の情報に踊らされるお兄ちゃんでも、そんな話には騙されない」
「この人も言ってたでしょ? 愛が故の行動なの。イキ過ぎた愛情表現っていうことなの」
「それが自分の都合の押し付けなら他者にとっては迷惑でしかないんだ。だから法規制されてんだろ」
ああ言えばこういうの応酬。
お互いに譲らないのだからどこまで行っても平行線。
ただ一つ変化があることといえば、自分に対して理解を示してくれていることに気づいた山田さんの清子を見る目は、まるで奇跡を目の当たりにしたかのようなものになっている。
無意識なんだろうが清子の言葉にいちいち頷いていて、まるで信仰宗教にハマる瞬間を目撃してしまったような気分だ。
山田さんからしてみればこの状況、棚からぼた餅なんて言葉では言い表すには分不相応で、それこそ天からの授かりものと思っているかもしれない。
僕だってまさか清子がストーカー行為を良しとして擁護までするなんて思ってもみなかったのだが――しかしこれまでの清子の半生を今一度思い返してみると、変な日本語表現にはなるが、納得できないこともない気がしてくる。
歳が五つ離れていることもあり、清子が幼稚園に入園する頃になると両親が共働きだったこともあり、家での面倒はほとんど僕が見ていたと言えるぐらいには清子の世話をして可愛がっていた。
そういう意味では自覚症状が無いだけで僕もある程度のシスコンなのかもしれないが、清子に至っては自他共に認めるどころか、自ら認めさせにいくスタンスのブラコン。
このブラコンというのも、言ってしまえ単なる執着や愛着に起因していて、まさしくストーカーの行動原理と同じ。
昨今ではネットストーカーなんて一昔前には存在しなかった新種のストーカーも現れているが、清子は僕も知らなかった元彼女のSNSのアカウント――いわゆる裏垢や浮気相手のアカウントまで特定していることを仄めかしていたことがある。
しかしこの行動も対象は他人ではあるものの動機には兄である僕がいて、これらのことから分かることはストーカーとブラコンに大した違いはないということ。
少なくとも、山田さんの行動を非難すれば自分の行動を否定することと同義なのだから、ストーカー行為を咎めるという選択肢は清子には最初からなかったのかもしれない。
そうしてとうとう議論の行きついた果ては――
「もう文句ばっか言うならお兄ちゃんだ出てってよ! わたしが話すから!」
そんな清子の一喝と共に、僕がリビングから追い出されてしまった。
とはいえ、この事案は僕の身の安全保障に関わる問題でもある。
どれだけ清子の機嫌が斜めを向こうとも、いつもの如く「はい、そうですか」と言って易々と引き下がる訳にもいかない。
玄関から伸びる廊下に座り込み、閉ざされたリビングの扉の前で膝を抱えて耳を澄ましていると、どういうわけか扉の向こう側はとても和やかな雰囲気のよう。
扉の磨りガラスからは人影としか分からないが、聞こえてくる声はほとんど談笑と言っていいだろう。
しかし気掛かりで仕方がないのは、時折聞こえてくる「オネエサン」という言葉。
もっとも一般的な使われ方としては、姉妹においての姉を指す丁寧語としての「お姉さん」になるのだろうが、この場には姉妹関係にあたる人物はいない。
となると、姉妹関係ではなく、義理の姉妹。
つまりは「お姉さん」ではなく、「お義姉さん」というように脳内変換される。
もしもそうだとすれば大問題であり直ちに家族会議を開催したいところだが、不可解なのは「オネエサン」と言っているのは清子ではなく山田さんの声ということだった。
そうしてリビングの扉が開かれたのは、僕が追い出されてからおおよそ一時間後のことだった。
扉を開けて出てきた山田さんはニコニコの笑顔で、
「先輩、長居してしまってすみませんでした」
もはやGPSの件など無かったかのような様子で、清子も「また連絡するね」と完全に仲良し。
そして友人の家から出て行くような調子で別れの挨拶を終えて早速だ。
「おい、清子。お兄ちゃんはお前に話がある」
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