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王のいない国
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ある大きくて平和な国にそれはそれは美しい王様と王様のいもうとのお姫様が住んでいました。
人々は王様とお姫様がとても大好きでした。
二人も人々が大好きでした。
王様の名前はアベる、お姫様の名前はサラといいました。
ある日、サラ姫は夢を見ました。
平和な国にあくまがあらわれ、人々をくるしめていく夢です。
「この国も、この世界も、もうすぐわたしたちのものになる。人々も美しい王様も姫もほろびるのだ。」
サラ姫はそこで目をさましました。
朝になり、まぶしい光がまどからさしこんできたとき、あれは夢だったと安心しました。
いつもの朝にサラ姫はうれしくなりました。
でも、その日に、サラ姫の夢はほんとのことになりました。
とつぜん、世界中が真っ暗になり、きれいな花や木や草がしおれ、とりたちの声が聞こえなくなりました。
おそろしいあくまたちがアベル王とサラ姫の前にあらわれました。
あくまはいいました。
「この世界は、もうすぐわたしたちのものになる。」
アベル王はあくまたちをこわがらずにいいました。
「おまえたちはなぜ人々をくるしめるのだ?」
あくまたちはこたえました。
「人間が大嫌いだからだ。なんの力もないくせに、この世界で1ばん強いとおもっている。この世界で1ばん強いのはわたしたちだというのに。」
アベル王はそれを聞いて、頭をさげてあやまりました。
「すまなかった。おまえたちがのぞむものをさしだそう。」
アベル王があたまをさげているすがたをみて、あくまたちはわらいだしました。
「人間の王様がわたしたちにあたまをさげている。なんの力もない王様のそのすがたは、みていてしあわせだ。ならば、チャンスをやろう。そこにいるサラ姫をはなよめにしたい。1週間まってやる。」
あくまたちは二人の前からいなくなりました。
ふと、サラ姫をみるとないていました。
「兄様、わたしははなよめになりたくありません。」
アベル王はサラ姫のあたまをなぜました。
「サラ、すまない。わたしをにくめ。なにもできないわたしを。」
その日は、二人でなきました。
そして、二人は、なきつかれてねむってしまいました。
アベル王はゆめをみました。
てんしたちがでてきて、アベル王にいいました。
「なんてかわいそうなアベル王。あくまたちはサラ姫をはなよめにしても、世界をほろぼします。でも、1つだけじゃくてんがあります。よく聞きなさい。それは、あいの心です。大きなあいを見せれば、サラ姫はたすかります。」
朝になり、アベル王はサラ姫にいいました。
「サラ、わたしにはなんの力もない。でも、おまえをまもる。」
それからほんとのあいとはなにかかんがえました。
1日め、なにかをプレゼントすることだとかんがえ、ドレスをかってあげました。
でも、アベル王はまんぞくしませんでした。
たしかに、なにかをあげることはあいかもしれないけれど、それはちいさなあいだとおもいました。
2日め、恋人とキスすることだとおもいました。
サラ姫の恋人をよんで、二人にキスをさせましたが、空はくらいままです。
アベル王は、なにもおもいつかず、ためいきをつきました。
そして、なにもおもいつかないまま、6日めになりました。
「サラ、すまない。わたしは、なにもできなかった。」
サラ姫はいいました。
「ありがとう。今日は6日めです。わたしはしあわせです。」
アベル王はかなしみました。
サラ姫も世界もまもれなかったとおもったのです。
そして、6日めの夜のことでした。
アベル王の夢にまた、てんしがあらわれいいました。
「アベル、世界中の人々が、あくまにしはいされてしまいます。」
てんしたちもかなしんでいました。
「わたしには、もうなにもできない。世界中の人々がほろびて、サラがはなよめになるのはいやだ。もし、わたしが死んで、みんながたすかるなら、どれだけうれしいことか。」
そういった瞬間、目がさめ、なにをすればいいかがわかりました。
7日め、サラ姫はないていました。
あくまが二人の前にあらわれました。
「あくまよ、サラや世界中の人々はわたさない。たとえ、死んでもまもる。」
あくまは、アベル王をこわがりました。
「わたしは、みんなのために死ぬ。天国にいけないかもしれないけどかまわない。地獄でおまえたちにくるしめられてもいい。それで、サラやみんながたすかるなら。」
アベル王はかてるわけないとおもっていたけれど、そんなことはどうでもいいとおもい、あくまにたちむかいました。
あくまはぜんいんいなくなり、アベル王もすがたをけしていました。
真っ暗な世界は光をとりもどし、人々に平和がもどりました。
アベル王は天国でてんしたちにほめられました。
「あなたはだれよりもすてきな王様です。」
アベル王はてんしにいいました。
「わたしが人々とサラが大好きだったからできたこと。わたしのちからではない。」
アベル王はてんしたちとしあわせにくらしました。
人々は王様とお姫様がとても大好きでした。
二人も人々が大好きでした。
王様の名前はアベる、お姫様の名前はサラといいました。
ある日、サラ姫は夢を見ました。
平和な国にあくまがあらわれ、人々をくるしめていく夢です。
「この国も、この世界も、もうすぐわたしたちのものになる。人々も美しい王様も姫もほろびるのだ。」
サラ姫はそこで目をさましました。
朝になり、まぶしい光がまどからさしこんできたとき、あれは夢だったと安心しました。
いつもの朝にサラ姫はうれしくなりました。
でも、その日に、サラ姫の夢はほんとのことになりました。
とつぜん、世界中が真っ暗になり、きれいな花や木や草がしおれ、とりたちの声が聞こえなくなりました。
おそろしいあくまたちがアベル王とサラ姫の前にあらわれました。
あくまはいいました。
「この世界は、もうすぐわたしたちのものになる。」
アベル王はあくまたちをこわがらずにいいました。
「おまえたちはなぜ人々をくるしめるのだ?」
あくまたちはこたえました。
「人間が大嫌いだからだ。なんの力もないくせに、この世界で1ばん強いとおもっている。この世界で1ばん強いのはわたしたちだというのに。」
アベル王はそれを聞いて、頭をさげてあやまりました。
「すまなかった。おまえたちがのぞむものをさしだそう。」
アベル王があたまをさげているすがたをみて、あくまたちはわらいだしました。
「人間の王様がわたしたちにあたまをさげている。なんの力もない王様のそのすがたは、みていてしあわせだ。ならば、チャンスをやろう。そこにいるサラ姫をはなよめにしたい。1週間まってやる。」
あくまたちは二人の前からいなくなりました。
ふと、サラ姫をみるとないていました。
「兄様、わたしははなよめになりたくありません。」
アベル王はサラ姫のあたまをなぜました。
「サラ、すまない。わたしをにくめ。なにもできないわたしを。」
その日は、二人でなきました。
そして、二人は、なきつかれてねむってしまいました。
アベル王はゆめをみました。
てんしたちがでてきて、アベル王にいいました。
「なんてかわいそうなアベル王。あくまたちはサラ姫をはなよめにしても、世界をほろぼします。でも、1つだけじゃくてんがあります。よく聞きなさい。それは、あいの心です。大きなあいを見せれば、サラ姫はたすかります。」
朝になり、アベル王はサラ姫にいいました。
「サラ、わたしにはなんの力もない。でも、おまえをまもる。」
それからほんとのあいとはなにかかんがえました。
1日め、なにかをプレゼントすることだとかんがえ、ドレスをかってあげました。
でも、アベル王はまんぞくしませんでした。
たしかに、なにかをあげることはあいかもしれないけれど、それはちいさなあいだとおもいました。
2日め、恋人とキスすることだとおもいました。
サラ姫の恋人をよんで、二人にキスをさせましたが、空はくらいままです。
アベル王は、なにもおもいつかず、ためいきをつきました。
そして、なにもおもいつかないまま、6日めになりました。
「サラ、すまない。わたしは、なにもできなかった。」
サラ姫はいいました。
「ありがとう。今日は6日めです。わたしはしあわせです。」
アベル王はかなしみました。
サラ姫も世界もまもれなかったとおもったのです。
そして、6日めの夜のことでした。
アベル王の夢にまた、てんしがあらわれいいました。
「アベル、世界中の人々が、あくまにしはいされてしまいます。」
てんしたちもかなしんでいました。
「わたしには、もうなにもできない。世界中の人々がほろびて、サラがはなよめになるのはいやだ。もし、わたしが死んで、みんながたすかるなら、どれだけうれしいことか。」
そういった瞬間、目がさめ、なにをすればいいかがわかりました。
7日め、サラ姫はないていました。
あくまが二人の前にあらわれました。
「あくまよ、サラや世界中の人々はわたさない。たとえ、死んでもまもる。」
あくまは、アベル王をこわがりました。
「わたしは、みんなのために死ぬ。天国にいけないかもしれないけどかまわない。地獄でおまえたちにくるしめられてもいい。それで、サラやみんながたすかるなら。」
アベル王はかてるわけないとおもっていたけれど、そんなことはどうでもいいとおもい、あくまにたちむかいました。
あくまはぜんいんいなくなり、アベル王もすがたをけしていました。
真っ暗な世界は光をとりもどし、人々に平和がもどりました。
アベル王は天国でてんしたちにほめられました。
「あなたはだれよりもすてきな王様です。」
アベル王はてんしにいいました。
「わたしが人々とサラが大好きだったからできたこと。わたしのちからではない。」
アベル王はてんしたちとしあわせにくらしました。
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