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ー光ー 第九章 鬼神と無能神様
第百十九話 お兄様
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次の日。
朝食の時間、天宇軒疲れきった様子は変わらないが普通に朝食を食べていたため安心した。
しかし.........。
「光琳。お前はしばらく部屋にいろ。俊熙か麗華にも伝えておく。二神のそばにいるように」
「はい......」
信用されていないのだろう。
確かに天光琳が勝手に外出し、被害が出たら大変だ。
しかし信用されていないと思うと胸が痛くなる。いつになったら信用されるのだろうか。
そして今日は数名の護衛神と共に、昨日鬼神が現れたところに行き、調査をしに出かけた。
天光琳は外出する訳にもいかず、本を読むことにした。
天俊熙はソファに座り、お茶を飲みながら何か書いている。
恐らく国の仕事だろう。
天光琳は天俊熙がやっている仕事に興味を引かれ本を開いたまま眺めていた。
(書くだけなら僕だってできるのに)
神の力を使っている様子はなく、天光琳は自分でもできると思った。
国の仕事は神の力が使えなければいけないと聞いていたが......使っていないではないか。
「よし、おーわり」
天俊熙は羽根ペンを置き、背筋を伸ばした。
「なんの仕事?」
「昨日他国へ行った神々の記録をまとめてる。本当は国王がやるんだけど、俺もたまに手伝ってるんだ」
昨日他国へ行った神々の記録なら、行った記録を見なければいけない。見るには神の力が必要だ。......やはり神の力は必要なのか。
すると扉をノックする音が聞こえた。
「はーい」
天光琳が開けに行くと、天李静が立っていた。
天李静は大きな可愛い袋を両手で持っていた。
「俊熙、李静だよー」
「李静?珍しいな......どーした?」
天俊熙は立ち上がり、扉の所まで行った。
すると天李静はムッと頬をふくらませた。
「用があるのは俊熙じゃなくて光琳」
二神は「えっ」と驚いた。いつもあまり話さない天李静が来たということは、兄である天俊熙になにか用があるのかと思った。天俊熙も同じだ。しかしどうやらそうでは無いようだ。
天李静は持っていた袋を天光琳に渡した。
「え?......えっと......」
袋はズッシリと重かった。
ガサガサっと音が聞こえ......中身はお菓子だろうか。
「昨日助けてくれてありがとう。光琳"兄様"」
天李静がそう言った瞬間、天俊熙は「は?」と言った。
それを聞こえなかったかのように天李静はスルーし、走って行った。
(兄様......?)
天光琳はぽかんと立ち尽くした。
天李静にそう呼ばれたのは初めてだった。
そう、初めて.........そうか。
「アイツ......妹のくせに俺の事呼び捨てしてくるくせに、光琳には『兄様』ってつけやがって......」
そういえば天俊熙は兄であるのに呼び捨てされていた。通りで先程天李静が『光琳兄様』と呼んだ時天俊熙は「は?」と言ってきれていたのだろう。
天光琳は苦笑いした。
袋を開けてみると、中には大量のお菓子が入っていた。
「お......多......」
「ははっ、アイツらしいや。光琳の食える量考えろっての」
天俊熙は苦笑いしながら言った。
それほど感謝しているのが分かる。天李静は言葉ではあまり伝えないが行動で示すことが多い。今回もそういうことだろう。
天光琳は嬉しくなった。
そのあとも天李静はなぜが天光琳のそばに来るようになった。
「光琳兄様。元気ないね」
「えっ?そう......?」
隣で天俊熙が不満そうな顔をしていると言うのに、天李静は目も合わせず天光琳と会話を続ける。
天光琳はどうすれば良いのか分からず、とりあえず苦笑いした。
次の日も天光琳と天俊熙が部屋でお茶を飲みながら話していると、天李静が来た。
そして天光琳の隣に座ったため、天俊熙はため息をついて立ち上がり、天李静のお茶を用意した。
「全く......偉そうに......俺はお前の兄だぞ?」
「ねぇ光琳兄様」
「って、聞いてんのかお前っ!!」
天俊熙がお茶を用意してくれたのにも関わらず、お礼を言わず天光琳の方を向いた。
天俊熙は諦め、自分の席に座った。
「ごめんね」
「えっ何が?」
天李静は天光琳の袖をちょこんと掴み、申し訳なさそうな顔をしていた。
「李静、ずっと光琳兄様のこと嫌ってたの」
「それ......本人の前でいうか、普通......」
天俊熙は呆れた。
言われても言われなくても、天光琳は知っているため驚きはしなかった。
「李偉姉様が光琳兄様のこと嫌いって言ってたから、李静も嫌いって思うようにしてたの。......でも今は違うよ。光琳兄様優しいもん」
いつも一緒に夕食を食べていたが、天李静がこんなに喋る神だとは思っていなかった。
天光琳は微笑んだ。
......が。
「待て、え?......姉様は光琳のこと嫌ってるのか?」
天俊熙が聞くと天李静と天光琳は頷いた。
そうか。天俊熙は知らないのか。
天俊熙は優しい天李偉しか知らない。天光琳が知っているあの恐ろしい天李偉を知らないだろう......。
「知らなかった......てかなんで言わないんだよ」
めんどくさい事になりそうなので言いたくなかったのだ。
天光琳は苦笑いして目を逸らした。
そういえば天李静は今までずっと天李偉といたのだが......最近はどうなのだろう。
(あっ......)
天光琳は嫌な予感がした。
「どうした?」
「いや......なんでもない......」
それは当たっていた。
どうやら不満そうにしているのは天俊熙だけでは無さそうだ。
三神は部屋を出て天麗華の部屋に向かう途中だった。
なにか視線を感じる......と思い天光琳は当たりを見渡した。
......向こうでずっとこちらを見つめているのは......天李偉だろう。
せっかくの可愛らしい顔が台無し......と言っていいほど天光琳をすごい目で見ている。
天光琳はお化けでも見てしまったかのようにそっと目を逸らした。
(僕は...悪くない......)
朝食の時間、天宇軒疲れきった様子は変わらないが普通に朝食を食べていたため安心した。
しかし.........。
「光琳。お前はしばらく部屋にいろ。俊熙か麗華にも伝えておく。二神のそばにいるように」
「はい......」
信用されていないのだろう。
確かに天光琳が勝手に外出し、被害が出たら大変だ。
しかし信用されていないと思うと胸が痛くなる。いつになったら信用されるのだろうか。
そして今日は数名の護衛神と共に、昨日鬼神が現れたところに行き、調査をしに出かけた。
天光琳は外出する訳にもいかず、本を読むことにした。
天俊熙はソファに座り、お茶を飲みながら何か書いている。
恐らく国の仕事だろう。
天光琳は天俊熙がやっている仕事に興味を引かれ本を開いたまま眺めていた。
(書くだけなら僕だってできるのに)
神の力を使っている様子はなく、天光琳は自分でもできると思った。
国の仕事は神の力が使えなければいけないと聞いていたが......使っていないではないか。
「よし、おーわり」
天俊熙は羽根ペンを置き、背筋を伸ばした。
「なんの仕事?」
「昨日他国へ行った神々の記録をまとめてる。本当は国王がやるんだけど、俺もたまに手伝ってるんだ」
昨日他国へ行った神々の記録なら、行った記録を見なければいけない。見るには神の力が必要だ。......やはり神の力は必要なのか。
すると扉をノックする音が聞こえた。
「はーい」
天光琳が開けに行くと、天李静が立っていた。
天李静は大きな可愛い袋を両手で持っていた。
「俊熙、李静だよー」
「李静?珍しいな......どーした?」
天俊熙は立ち上がり、扉の所まで行った。
すると天李静はムッと頬をふくらませた。
「用があるのは俊熙じゃなくて光琳」
二神は「えっ」と驚いた。いつもあまり話さない天李静が来たということは、兄である天俊熙になにか用があるのかと思った。天俊熙も同じだ。しかしどうやらそうでは無いようだ。
天李静は持っていた袋を天光琳に渡した。
「え?......えっと......」
袋はズッシリと重かった。
ガサガサっと音が聞こえ......中身はお菓子だろうか。
「昨日助けてくれてありがとう。光琳"兄様"」
天李静がそう言った瞬間、天俊熙は「は?」と言った。
それを聞こえなかったかのように天李静はスルーし、走って行った。
(兄様......?)
天光琳はぽかんと立ち尽くした。
天李静にそう呼ばれたのは初めてだった。
そう、初めて.........そうか。
「アイツ......妹のくせに俺の事呼び捨てしてくるくせに、光琳には『兄様』ってつけやがって......」
そういえば天俊熙は兄であるのに呼び捨てされていた。通りで先程天李静が『光琳兄様』と呼んだ時天俊熙は「は?」と言ってきれていたのだろう。
天光琳は苦笑いした。
袋を開けてみると、中には大量のお菓子が入っていた。
「お......多......」
「ははっ、アイツらしいや。光琳の食える量考えろっての」
天俊熙は苦笑いしながら言った。
それほど感謝しているのが分かる。天李静は言葉ではあまり伝えないが行動で示すことが多い。今回もそういうことだろう。
天光琳は嬉しくなった。
そのあとも天李静はなぜが天光琳のそばに来るようになった。
「光琳兄様。元気ないね」
「えっ?そう......?」
隣で天俊熙が不満そうな顔をしていると言うのに、天李静は目も合わせず天光琳と会話を続ける。
天光琳はどうすれば良いのか分からず、とりあえず苦笑いした。
次の日も天光琳と天俊熙が部屋でお茶を飲みながら話していると、天李静が来た。
そして天光琳の隣に座ったため、天俊熙はため息をついて立ち上がり、天李静のお茶を用意した。
「全く......偉そうに......俺はお前の兄だぞ?」
「ねぇ光琳兄様」
「って、聞いてんのかお前っ!!」
天俊熙がお茶を用意してくれたのにも関わらず、お礼を言わず天光琳の方を向いた。
天俊熙は諦め、自分の席に座った。
「ごめんね」
「えっ何が?」
天李静は天光琳の袖をちょこんと掴み、申し訳なさそうな顔をしていた。
「李静、ずっと光琳兄様のこと嫌ってたの」
「それ......本人の前でいうか、普通......」
天俊熙は呆れた。
言われても言われなくても、天光琳は知っているため驚きはしなかった。
「李偉姉様が光琳兄様のこと嫌いって言ってたから、李静も嫌いって思うようにしてたの。......でも今は違うよ。光琳兄様優しいもん」
いつも一緒に夕食を食べていたが、天李静がこんなに喋る神だとは思っていなかった。
天光琳は微笑んだ。
......が。
「待て、え?......姉様は光琳のこと嫌ってるのか?」
天俊熙が聞くと天李静と天光琳は頷いた。
そうか。天俊熙は知らないのか。
天俊熙は優しい天李偉しか知らない。天光琳が知っているあの恐ろしい天李偉を知らないだろう......。
「知らなかった......てかなんで言わないんだよ」
めんどくさい事になりそうなので言いたくなかったのだ。
天光琳は苦笑いして目を逸らした。
そういえば天李静は今までずっと天李偉といたのだが......最近はどうなのだろう。
(あっ......)
天光琳は嫌な予感がした。
「どうした?」
「いや......なんでもない......」
それは当たっていた。
どうやら不満そうにしているのは天俊熙だけでは無さそうだ。
三神は部屋を出て天麗華の部屋に向かう途中だった。
なにか視線を感じる......と思い天光琳は当たりを見渡した。
......向こうでずっとこちらを見つめているのは......天李偉だろう。
せっかくの可愛らしい顔が台無し......と言っていいほど天光琳をすごい目で見ている。
天光琳はお化けでも見てしまったかのようにそっと目を逸らした。
(僕は...悪くない......)
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