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シーン15 ~簡単な手品~
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フラグミールは、わけが分からなかった。
殺されたはずの屋敷の主人、スグシヌンジャナイ・コヤーツが目の前にいる。
昨晩、首を切断されて、殺害されたのではなかったか。彼の生首が黒い台の上に乗せられているのを、フラグミールは確かにこの目で見た。
その胴体は、今も二階の部屋に転がり、毛布をかけられたままのはずだ。
「ーーあのタキシードを着た、首を切断された胴体は、実はフメイナル氏の体だ。」
メイタンテーヌがゆっくりと、言った。
「スグシヌンジャナイさん、あなたは、すぐ死んだんじゃない。すぐ死ぬと見せかけて、実は生きていた。そうしてフメイナル氏と、ツギノーギ氏を殺したんだ! あなたが連続殺人事件の犯人だ!」
「どういうことか、説明してくれるかね。」
ボンクラー警部補が、理解が追い付かないという表情で言った。念のためドアのところに陣取って、誰も部屋から出られないよう、にらみをきかせる。
「マヨエルホー君の言うことが本当なら、私はスグシヌンジャナイ氏を、殺人事件の容疑者として逮捕しなければならん。しかし私には、なぜ彼がここにいるのか、意味が分からないし、事件の全容が見えない」
「、、、順を追って、説明しましょうか。」
メイタンテーヌが、ゆっくり部屋の中を移動しながら、話し始める。全員の視線が、彼に集中した。
「そこにいるスグシヌンジャナイ氏は、なんらかの理由で二人を殺害する必要があった。そのために、かなり用意周到な殺人計画をたてたのでしょう。」
うつむきながら、時折、目をつむって話し続ける。
「フメイナル氏に関しては、おそらく何らかの金銭的メリットをちらつかせて、呼び寄せた。、、、もともとお金に困っていたフメイナル氏は、あの日の晩、たいして疑いもせず、スグシヌンジャナイ氏と共に二階に上がってしまったのです。ーーすぐ後に、そこで殺されるとも知らずに。」
声のボリュームが上がる。大分、ノッてきたな、、、と隣にいるフラグミールは思った。
「すきを見てフメイナル氏を殺害したあと、次にやることは二つある。フメイナル氏の首を切断することと、その胴体の方に、自分が着ていたタキシードを着せることだ。こうしておいて、自分の顔にはさも、切断された生首のような土気色のメイクを施して、皆に発見されるのを待ったわけです。」
「しかし、、、そう簡単に、皆に見つけてもらえるかね」
ボンクラー警部補が、疑わしそうに言った。
「そこは、そちらにいらっしゃるイロケスゴイ夫人が、共犯ですから。」
メイタンテーヌは、鋭い視線を夫人に送った。バスタオル姿の美女が、くやしそうに唇を噛む。
「、、、おそらく準備が整った段階で、夫人にメールを送るなどして、GOサインを出した。夫人はとたんに慌てはじめ、会場に残った参加者をなるべく多く集めて、屋敷の捜索を開始します。死体がセッティングされたドアをぶち破ってもらったら、そこにいる数人に、しっかりとスグシヌンジャナイ氏の生首を見せつけ、印象付けることが大事です。」
「しかしマヨエルホー君、スグシヌンジャナイ氏はその時、確かに首だけだったように見えたが?」
ボンクラー警部補が、首をかしげる。
「それは、ごく簡単な手品のトリックですよ」
メイタンテーヌがふふんと得意げに鼻をならした。
「部屋にあった、首を乗せる黒い台にしかけがあった。あれは中が空洞になっていて、ふたがはずれるようになっていた。スグシヌンジャナイ氏はおそらく、台の中に膝立ちになって隠れ、首から上だけを上に出したのです。そうやって、さも『生首』であるかのように偽装した。」
「一所懸命、人間の首を切断したあとで、自らは台の中に入り、スタンバイして皆を待つ、、、。なんという手の込んだ、、、面倒なことを、、、!」
フラグミールが感心したように、声をあげた。
「ちょっと、なんかトゲがある言い方だな、それ」
メイタンテーヌが不満そうに、口をとがらせた
「まあいいや。とにかくこのトリックは単純なようでいて、意外とばれにくい。部屋は薄暗かったし、すぐ隣には首なしの死体もある。、、、そうしておいて、次は、屋敷の中を停電にした。」
「どうやってですか?」
フラグミールが、不思議そうにたずねる。
「忘れていけないのは、この屋敷が長期間、費用をかけて改築されているということです、、、。おそらく、電気系統もいじっている。リモコン一つで、全館停電にしたり、窓のカーテンを自動で閉めたりできるようにしてあったのでしょう。」
なるほど、と思ったフラグミールは、つい呟かざるを得なかった。
「ボタンひとつで、カーテンを動かすのも、電気を消すのも自由自在、、、! 犯罪のトリックに使われたのは、先進的ITテクノロジー、、、、!」
「君、なんかちょっと、馬鹿にしてる?」
メイタンテーヌが、またしてもムッとしていった。
気を取り直して、前髪を人差し指でかきあげながら言う。
「、、、私が二人を疑わしいと思ったのは、そこなんです。あの時、まさにベストなタイミングでカーテンが締まった。おそらく月明りがあると、十分に暗くならないことを、事前に確認して知っていた。だからわざわざ、リモコンを操作して、窓を隠したのでしょう。ただこれは、だいぶリハーサルを重ねて、準備したことを意味している。、、、この屋敷の持ち主でもなければ、こんなところにまで気が付かないはずなんです」
「マヨエルホー君のいうことは、筋が通っている。」
ボンクラー警部補が頷いた。
「そうしておいて、スグシヌンジャナイ氏は、暗闇の中で動き始める。まず穴があいた蓋をはずして、外に出る。次にあらかじめ用意した、穴がない方の蓋をあらためてはめてから、その上にトランプを乗せた。この後は、、、まごまごする我々を置いて、横をすりぬけて別の部屋に移動したのでしょう」
スグシヌンジャナイ・コヤーツは黙って聞いていたが、やがて、悔しそうに言った。
「よく分かったな、、、その通りだ、、、。」
このセリフに、メイタンテーヌは大いに気をよくした。ほくほくと笑顔がこぼれる。
「さて、こうして一人目の殺人に成功したスグシヌンジャナイ氏は、次のチャンスを待った。ツギノーギ氏を殺すタイミングを伺っていたところ、都合のよいことに、彼は一人になって、部屋に入っていった。この機を逃さず、スグシヌンジャナイ氏は深夜、皆が寝静まる頃を待って、殺害に及んだのです」
「、、、でもあれは、『密室殺人事件』です。鍵がかかっていましたよね?」
「それは、犯人が屋敷の主人でなかった場合だね、、、。スグシヌンジャナイ氏は、屋敷のドアなんて全部、開けられる。おそらく、マスターキーを持っていたのか、あるいは先ほどと同様に、改築時にドアをリモコン操作で開けられるようにした」
「ちょ、、、ちょっと待って。それって」
フラグミールが慌てて口を挟んだ。
「それってルール的に、アリなんですか!? 密室殺人で、トリックは『犯人が鍵を持っていた』って、、、? 定義として、これは密室殺人とは言えないのでは?」
「鍵ではない、、、」
話を聞いていたスグシヌンジャナイ・コヤーツが、ドスのきいた低い声で言った。
「実は、あの部屋には仕掛けがあって、壁のボタンを押すと、隣の部屋へとつながる秘密の通路が現れるようになっていたのだ、、、」
「いや、それも似たようなもんですって!」
フラグミールが、ほとんど叫ぶようにいった。
「いいですか、『秘密のドア』なんてものがあったら、それはもう、密室殺人とはいえないですよ。もうちょっとこう、、、長い紐で引っかけておいて、部屋を出たあとひっぱって内側から鍵をかけるとか、かんぬきのところに氷をかませておいて、氷が溶けたら、カチャンと内側から鍵がかかるようにするとか。もう少し、トリックを工夫できなかったんですかね??」
「、、、フラグミール君、何をそんなにこだわっているのかね?」
ボンクラー警部補が、不思議そうに言った
「そんな古典的な手法をとらなくても、隠し扉の方がよほど便利じゃないか、人を殺すことを考えたら」
「だーかーら!」
「、、、説明を続けていいかな、フラグミール君、、、」
メイタンテーヌが、少し気を悪くしていった。
「最後の説明が、残っている。」
じっと黙り込むと、ボンクラー警部補とフラグミールも、どうぞ続けて下さい、といったような表情で静かになった。よしよし、とメイタンテーヌが頷いた。
「連続殺人事件の仕上げとして、スグシヌンジャナイ氏は、切断しておいたフメイナル氏の頭部をあえて段ボール箱に入れて、屋敷の使用人たちに発見させた。こうすれば、最大の容疑者であったフメイナル氏が、被害者に早変わりだ。これでもう、犯人は誰なのかさっぱり分からないし、『連続殺人鬼によって、三人が次々と殺された』感が出るからね。しかもトランプの数字によって、スグシヌンジャナイ氏が『一番目』、ツギノーギ氏が『二番目』,フメイナル氏が『三番目』の犠牲者である、、、と強調するという、念のいれようだ。」
「あ、そうか、実際には殺された順番は違いますもんね」
「そう。実際にはフメイナル氏が一番目で、ツギノーギ氏が二番目。スグシヌンジャナイ氏は、死んでいない。トランプはそういう風に、皆の思考をミスリードして、欺く狙いがある」
むむ、とフラグミールがまゆをひそめた。
「、、、連続殺人事件にありがちな、『なんかしら、おどろおどろしい雰囲気を演出する』ためじゃあ、なかったんですね」
「くそっ! ここまでバレては、仕方がない! そこをどけ!」
突然、スグシヌンジャナイ氏が逃げようとした。部屋の入り口をふさぐボンクラー警部補に向かって、猛然と襲い掛かる。
しかし、でっぷりと貫禄のあるボンクラー警部補は、少しもひるまない。逆に腰を落として、鋭いラグビータックルをお見舞いした。
スグシヌンジャナイ氏が下半身に強烈な衝撃を受けて、ひっくり返る。警部補はそこに素早く馬乗りになって、うつぶせにしたあと手をねじり上げると、隠し持っていた手錠をガチャリ、とスグシヌンジャナイ氏の両手にかけた。
「そこまでだ! スグシヌンジャナイ・コヤーツ。絶海の孤島・連続殺人の容疑で、逮捕する!」
殺されたはずの屋敷の主人、スグシヌンジャナイ・コヤーツが目の前にいる。
昨晩、首を切断されて、殺害されたのではなかったか。彼の生首が黒い台の上に乗せられているのを、フラグミールは確かにこの目で見た。
その胴体は、今も二階の部屋に転がり、毛布をかけられたままのはずだ。
「ーーあのタキシードを着た、首を切断された胴体は、実はフメイナル氏の体だ。」
メイタンテーヌがゆっくりと、言った。
「スグシヌンジャナイさん、あなたは、すぐ死んだんじゃない。すぐ死ぬと見せかけて、実は生きていた。そうしてフメイナル氏と、ツギノーギ氏を殺したんだ! あなたが連続殺人事件の犯人だ!」
「どういうことか、説明してくれるかね。」
ボンクラー警部補が、理解が追い付かないという表情で言った。念のためドアのところに陣取って、誰も部屋から出られないよう、にらみをきかせる。
「マヨエルホー君の言うことが本当なら、私はスグシヌンジャナイ氏を、殺人事件の容疑者として逮捕しなければならん。しかし私には、なぜ彼がここにいるのか、意味が分からないし、事件の全容が見えない」
「、、、順を追って、説明しましょうか。」
メイタンテーヌが、ゆっくり部屋の中を移動しながら、話し始める。全員の視線が、彼に集中した。
「そこにいるスグシヌンジャナイ氏は、なんらかの理由で二人を殺害する必要があった。そのために、かなり用意周到な殺人計画をたてたのでしょう。」
うつむきながら、時折、目をつむって話し続ける。
「フメイナル氏に関しては、おそらく何らかの金銭的メリットをちらつかせて、呼び寄せた。、、、もともとお金に困っていたフメイナル氏は、あの日の晩、たいして疑いもせず、スグシヌンジャナイ氏と共に二階に上がってしまったのです。ーーすぐ後に、そこで殺されるとも知らずに。」
声のボリュームが上がる。大分、ノッてきたな、、、と隣にいるフラグミールは思った。
「すきを見てフメイナル氏を殺害したあと、次にやることは二つある。フメイナル氏の首を切断することと、その胴体の方に、自分が着ていたタキシードを着せることだ。こうしておいて、自分の顔にはさも、切断された生首のような土気色のメイクを施して、皆に発見されるのを待ったわけです。」
「しかし、、、そう簡単に、皆に見つけてもらえるかね」
ボンクラー警部補が、疑わしそうに言った。
「そこは、そちらにいらっしゃるイロケスゴイ夫人が、共犯ですから。」
メイタンテーヌは、鋭い視線を夫人に送った。バスタオル姿の美女が、くやしそうに唇を噛む。
「、、、おそらく準備が整った段階で、夫人にメールを送るなどして、GOサインを出した。夫人はとたんに慌てはじめ、会場に残った参加者をなるべく多く集めて、屋敷の捜索を開始します。死体がセッティングされたドアをぶち破ってもらったら、そこにいる数人に、しっかりとスグシヌンジャナイ氏の生首を見せつけ、印象付けることが大事です。」
「しかしマヨエルホー君、スグシヌンジャナイ氏はその時、確かに首だけだったように見えたが?」
ボンクラー警部補が、首をかしげる。
「それは、ごく簡単な手品のトリックですよ」
メイタンテーヌがふふんと得意げに鼻をならした。
「部屋にあった、首を乗せる黒い台にしかけがあった。あれは中が空洞になっていて、ふたがはずれるようになっていた。スグシヌンジャナイ氏はおそらく、台の中に膝立ちになって隠れ、首から上だけを上に出したのです。そうやって、さも『生首』であるかのように偽装した。」
「一所懸命、人間の首を切断したあとで、自らは台の中に入り、スタンバイして皆を待つ、、、。なんという手の込んだ、、、面倒なことを、、、!」
フラグミールが感心したように、声をあげた。
「ちょっと、なんかトゲがある言い方だな、それ」
メイタンテーヌが不満そうに、口をとがらせた
「まあいいや。とにかくこのトリックは単純なようでいて、意外とばれにくい。部屋は薄暗かったし、すぐ隣には首なしの死体もある。、、、そうしておいて、次は、屋敷の中を停電にした。」
「どうやってですか?」
フラグミールが、不思議そうにたずねる。
「忘れていけないのは、この屋敷が長期間、費用をかけて改築されているということです、、、。おそらく、電気系統もいじっている。リモコン一つで、全館停電にしたり、窓のカーテンを自動で閉めたりできるようにしてあったのでしょう。」
なるほど、と思ったフラグミールは、つい呟かざるを得なかった。
「ボタンひとつで、カーテンを動かすのも、電気を消すのも自由自在、、、! 犯罪のトリックに使われたのは、先進的ITテクノロジー、、、、!」
「君、なんかちょっと、馬鹿にしてる?」
メイタンテーヌが、またしてもムッとしていった。
気を取り直して、前髪を人差し指でかきあげながら言う。
「、、、私が二人を疑わしいと思ったのは、そこなんです。あの時、まさにベストなタイミングでカーテンが締まった。おそらく月明りがあると、十分に暗くならないことを、事前に確認して知っていた。だからわざわざ、リモコンを操作して、窓を隠したのでしょう。ただこれは、だいぶリハーサルを重ねて、準備したことを意味している。、、、この屋敷の持ち主でもなければ、こんなところにまで気が付かないはずなんです」
「マヨエルホー君のいうことは、筋が通っている。」
ボンクラー警部補が頷いた。
「そうしておいて、スグシヌンジャナイ氏は、暗闇の中で動き始める。まず穴があいた蓋をはずして、外に出る。次にあらかじめ用意した、穴がない方の蓋をあらためてはめてから、その上にトランプを乗せた。この後は、、、まごまごする我々を置いて、横をすりぬけて別の部屋に移動したのでしょう」
スグシヌンジャナイ・コヤーツは黙って聞いていたが、やがて、悔しそうに言った。
「よく分かったな、、、その通りだ、、、。」
このセリフに、メイタンテーヌは大いに気をよくした。ほくほくと笑顔がこぼれる。
「さて、こうして一人目の殺人に成功したスグシヌンジャナイ氏は、次のチャンスを待った。ツギノーギ氏を殺すタイミングを伺っていたところ、都合のよいことに、彼は一人になって、部屋に入っていった。この機を逃さず、スグシヌンジャナイ氏は深夜、皆が寝静まる頃を待って、殺害に及んだのです」
「、、、でもあれは、『密室殺人事件』です。鍵がかかっていましたよね?」
「それは、犯人が屋敷の主人でなかった場合だね、、、。スグシヌンジャナイ氏は、屋敷のドアなんて全部、開けられる。おそらく、マスターキーを持っていたのか、あるいは先ほどと同様に、改築時にドアをリモコン操作で開けられるようにした」
「ちょ、、、ちょっと待って。それって」
フラグミールが慌てて口を挟んだ。
「それってルール的に、アリなんですか!? 密室殺人で、トリックは『犯人が鍵を持っていた』って、、、? 定義として、これは密室殺人とは言えないのでは?」
「鍵ではない、、、」
話を聞いていたスグシヌンジャナイ・コヤーツが、ドスのきいた低い声で言った。
「実は、あの部屋には仕掛けがあって、壁のボタンを押すと、隣の部屋へとつながる秘密の通路が現れるようになっていたのだ、、、」
「いや、それも似たようなもんですって!」
フラグミールが、ほとんど叫ぶようにいった。
「いいですか、『秘密のドア』なんてものがあったら、それはもう、密室殺人とはいえないですよ。もうちょっとこう、、、長い紐で引っかけておいて、部屋を出たあとひっぱって内側から鍵をかけるとか、かんぬきのところに氷をかませておいて、氷が溶けたら、カチャンと内側から鍵がかかるようにするとか。もう少し、トリックを工夫できなかったんですかね??」
「、、、フラグミール君、何をそんなにこだわっているのかね?」
ボンクラー警部補が、不思議そうに言った
「そんな古典的な手法をとらなくても、隠し扉の方がよほど便利じゃないか、人を殺すことを考えたら」
「だーかーら!」
「、、、説明を続けていいかな、フラグミール君、、、」
メイタンテーヌが、少し気を悪くしていった。
「最後の説明が、残っている。」
じっと黙り込むと、ボンクラー警部補とフラグミールも、どうぞ続けて下さい、といったような表情で静かになった。よしよし、とメイタンテーヌが頷いた。
「連続殺人事件の仕上げとして、スグシヌンジャナイ氏は、切断しておいたフメイナル氏の頭部をあえて段ボール箱に入れて、屋敷の使用人たちに発見させた。こうすれば、最大の容疑者であったフメイナル氏が、被害者に早変わりだ。これでもう、犯人は誰なのかさっぱり分からないし、『連続殺人鬼によって、三人が次々と殺された』感が出るからね。しかもトランプの数字によって、スグシヌンジャナイ氏が『一番目』、ツギノーギ氏が『二番目』,フメイナル氏が『三番目』の犠牲者である、、、と強調するという、念のいれようだ。」
「あ、そうか、実際には殺された順番は違いますもんね」
「そう。実際にはフメイナル氏が一番目で、ツギノーギ氏が二番目。スグシヌンジャナイ氏は、死んでいない。トランプはそういう風に、皆の思考をミスリードして、欺く狙いがある」
むむ、とフラグミールがまゆをひそめた。
「、、、連続殺人事件にありがちな、『なんかしら、おどろおどろしい雰囲気を演出する』ためじゃあ、なかったんですね」
「くそっ! ここまでバレては、仕方がない! そこをどけ!」
突然、スグシヌンジャナイ氏が逃げようとした。部屋の入り口をふさぐボンクラー警部補に向かって、猛然と襲い掛かる。
しかし、でっぷりと貫禄のあるボンクラー警部補は、少しもひるまない。逆に腰を落として、鋭いラグビータックルをお見舞いした。
スグシヌンジャナイ氏が下半身に強烈な衝撃を受けて、ひっくり返る。警部補はそこに素早く馬乗りになって、うつぶせにしたあと手をねじり上げると、隠し持っていた手錠をガチャリ、とスグシヌンジャナイ氏の両手にかけた。
「そこまでだ! スグシヌンジャナイ・コヤーツ。絶海の孤島・連続殺人の容疑で、逮捕する!」
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