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 新入の療法士さんたちは、少しずつやる作業が増えていき、先輩の見守りのもと、ストレッチやリハビリをしていく。

 少しずつ慣れてきて実践するのは大変だろうに。

 そんな事を思いつつもリハビリを受ける。5月位には一人立出来るかの様子を見て、残留が決まるときいた。
 思ったより世知辛いと感じた。

 そんな時期だったか、SZさんが棟内を自立になり、少し活動的に食堂に行ったり、棟内を車椅子でまわれるようになった。

 私は相変わらず脚のコントロールがきかないので、リハビリ中は1.5Kg~2.0Kgの重りを足に巻いてリハビリをする。

 なんとかヨタヨタ歩ける様になった頃に、合いそうな歩行車を色々と試した。
でも、上手く脚のコントロールがきかない為に、小さい車輪のものは、スピードを調整出来なくて困った。

 結局レンタルしたのは、自動抑速ブレーキ付きの歩行車だった。GW辺りにきて、先生の許可やら色々降りるのを待ち、しばらく飾ってた記憶がある。

 歩行車の名前が、COMPALEだったかな。 以前、喧嘩番長乙女という乙女ゲームにハマっていたので、金春(コンパル)くんと読んでいた。

 しばらくは、車椅子と歩行車の二刀流で過ごした。

 こGWか近づいた頃、Switchで持ってきて貰っていたゲームが、ポケモンのレッツゴー、ソード・シールド、あつ森、放置していた乙女ゲーム類や、牧場物語、ルンファク5、ルンファク4SPなど、色々とケースに入っていた。

 ずっと放置していたので、まずはあつ森でリハビリした。
 たまに、操作ミスで売ろうと選択したアイテムが、一斉にキャンセルされたりして、愕然としつつリハビリだと思ってやっていたけど、トラウマになったのかその後は、あまり進んでやっていない。

 ソードやシールドのキャンプ画面で、療法士さんにポケモンソフトをやってもらう事もあった。レッツゴーは、たまにスキンシップを、とってもらっていた。

 そういうこともあり、リハビリ中にポケモンの話や、マンガなどの話を、お互いに話したりしていた。あとはお料理の話。


 そしてある時、あまりリハビリのスケジュールを、担当したことないISさんと話す様になった。

 ISさんは、ディズニー系のものまねをしていて評価を求められた。ミッキーマウス、ドナルドダックな順でものまねされた記憶がある。

 ただディズニーアニメで、ミッキーマウスやドナルドダックが出てくるアニメを殆ど見ていないため、ストレートにドナルドダックの真似を見たいかと聞かれ、どうでもいいと答えてしまった。

 何故かわからないが、塩対応が気に入ったのか、ISさんからちょいちょいからかわれる様になった。

 私も、しっかりとお返ししてましたけどね。
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