【本編完結】森の中に取り残された私と…

皇ひびき

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本編

31(アレク視点)

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 リルの両親と領民がここに移住し、交流が始まって早くも1ヶ月が過ぎた。

 人族は、パンやウドン、パスタという魔力がなくても人力で出来るものの量産を。

 それらが長持ちするよう加工したり、バターやマヨネーズやケチャップといった、魔力があった方が楽なものに関しては、ここの領民が制作を担当している。

 その中で、マクレーン領地で培ってきた、武器や農具。植物を使った糸や布、の作り方とか、作物栽培に関するコマに事を。スレイブ領民に教えてくれる。

 ロイさんやリリアさんがいないと、話も出来なかった人達も、少しずつこの環境に慣れて来たみたいだ。

 この地の至るところにある、温泉というものがある。疲れを癒やす為にたまに使っていたものだが、思いの他、マクレーン領民に好評のようだ。

 以前は体を拭いたり水浴びが主だった様で、温かいお湯に浸かるというものが新鮮だったみたいだ。

 リルがセッケンというものを作ってくれ、そのレシピを元に大量生産する。

 それからだろうか、セッケンを使って体がスッキリとする、温泉が気持ちいいと、スレイブ領民も毎日のように入るようになった。 


 リルは、ロイさんにリリアさん、セイルにフィールと自分の分の6人分を持って、ハンバーガーとフライドポテト、それと黒い飲み物を出してきてくれた。

『リルが差し出してきたのでなければ、口にしていないだろうな…』

 そんな事を思いながら、ローテーブルに並んでいく様を見ていた。

「砂糖と乳はお好みで入れてくださいね。温かいうちにどうぞ…」

そう言ってリルが差し出して来たので、薫りを嗅いでみた。

「この黒い飲み物……。すごく香ばしくて、いい香りがするな」

 俺は、コーヒーの薫りを楽しみながら言った、何も入れずに口に含んだ。苦い…、でも癖になりそうな苦味だ。

「そのままでは、とても苦いらしいですよ? 乳と砂糖を入れた方が宜しいと思いますよ」

このままで良いと思いつつリルが薦めるので、乳を入れてみる。かなりマイルドになるな…。

「これらをリフィが作ったのか…。娘の手料理を食べられるとは……。感無量だよ」

 ロイさんが、瞳をうるませそういう。

「わたくしはリフィの言う通りにしてみようかしら…」

 リリアさんも黒い飲み物に、乳と砂糖を入れた。

「リル……。これはカトラリーがついてないけど…」

 ナイフとフォークがついていない食べ方は、貴族としてはありえないのか。娘の料理に、2人は戸惑っているようだった。

「手に持って、いただくみたいです。夢だと、フライドポテトと一緒に楽しんでいたみたいです……」

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