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本編
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「あの…、お父様…。先程の錬金術ってアレンジきくのでしょうか?」
一回言葉を区切り続ける、
「私のいた世界だと、電気や電池というものがないと、使えない器具なのですが、魔石に魔力チャージするとか魔力を注ぎ込む事が出来れば、アイスクリームとか、シャーベットとか材料を入れて置くだけで、簡単に出来ると思うのですよね…」
「そんな程度だったら、平気だと思うよ? 見知ったものなら材料を用意すれば魔力の続くだけ作れるんだけど、人の想像を読み取るのに集中力使うのか、さっきみたいなのは一日数回しか作れない。だから大した事はないんだよ」
いや…、充分チートな気が…。
「あぁ、生きた物とか精霊とかの召喚しか出来ないから、レイの役に立たない~」
「は?」
「私も動植物の時間操作くらいしか出来ないから……、残念だわ…」
あなた達何者ですか……? 普通にみんな持ってない力だよね……?
「「「趣味で…?」」」
いや、やりたい気持ちだけで出来る様にならないよね? 爵位だけでなく、底知れない家族に囲まれてるんだなと感じた。
「でも、こんな美味しいものや色々と生みだしてたら、王家にレイちゃん狙われちゃうわね。商品化するとしても、レイちゃんの名前は出さない方が良いわね……」
「そうしよう」
「そうだね。アイツなら今のレイシアなら狙ってきそうだ……」
「あの…、私なにか不味いことしてますか……?」
会話の流れが怖くなったのでおずおずと口にする。
「良いのよ、レイちゃんは好きにしてて。あの馬鹿達からあなたを守るのは私達の役目よ、頼って頂戴」
「召喚って…、私の世界の動物もですか?」
「異世界は……、やった事ないけど、やってみる? 肩に触るね。想像してみてくれるかな?」
部屋でいてもおかしくない動物……。
「決まりました」
悩んだ末、茶色いふわふわした毛並みの茶目の兎を想像しつつ決まった事を伝える。
レイス様が、私の耳でうまく捉えられない呪文を呟くと、前方の床に薄茶色の柔らかそうな毛並みの兎がいた。
「成功するもんだね~…」
と軽く私に笑いかけると、兎に優しく声をかける。
「はじめまして。どうかな。君ここに住んで見る気ないかな?」
そう兎に問いかけると、兎は言葉がわかったかのように頷いて見えた。
「可愛い~! 耳が長いのね! 初めて見たわ!
レイちゃんのいた世界の生き物?」
抱き上げてお母様が言う。
「ほう…、可愛いもんだな…」
「同郷の生き物でも、一緒に居てくれたら、少し気休めになるでしょう?」
「この子の思ってる事わかるんですか?」
そう聞いてみると…。
「うまく行ってよかったよ。召喚獣みたいなものだからある程度は意思の疎通は出来るかな…」
「そうなんですね…。牛とか鶏を召喚して、繁殖させて数を増やしたら、新鮮な卵やミルクがいつでも手に入りそう。先は長いけど…」
「そうねぇ、そういうことなら、私の魔法が役に立たないかしら? モンスターと戦って入手する今の状況より、ずっと良くなるわ。屋敷の裏手に牛舎とか建てたらどうかしら…」
「いいな。起業したと言って、内情を明かさなければ、アイスクリームのお店も作れるかもしれないな…」
思いつきを言っただけだったのに、お父様やお母様が新しい事業始める気満々だ。
とり肉は知ってたけど、卵やミルクがモンスターの物とは思わず衝撃を受けた私だった。
一回言葉を区切り続ける、
「私のいた世界だと、電気や電池というものがないと、使えない器具なのですが、魔石に魔力チャージするとか魔力を注ぎ込む事が出来れば、アイスクリームとか、シャーベットとか材料を入れて置くだけで、簡単に出来ると思うのですよね…」
「そんな程度だったら、平気だと思うよ? 見知ったものなら材料を用意すれば魔力の続くだけ作れるんだけど、人の想像を読み取るのに集中力使うのか、さっきみたいなのは一日数回しか作れない。だから大した事はないんだよ」
いや…、充分チートな気が…。
「あぁ、生きた物とか精霊とかの召喚しか出来ないから、レイの役に立たない~」
「は?」
「私も動植物の時間操作くらいしか出来ないから……、残念だわ…」
あなた達何者ですか……? 普通にみんな持ってない力だよね……?
「「「趣味で…?」」」
いや、やりたい気持ちだけで出来る様にならないよね? 爵位だけでなく、底知れない家族に囲まれてるんだなと感じた。
「でも、こんな美味しいものや色々と生みだしてたら、王家にレイちゃん狙われちゃうわね。商品化するとしても、レイちゃんの名前は出さない方が良いわね……」
「そうしよう」
「そうだね。アイツなら今のレイシアなら狙ってきそうだ……」
「あの…、私なにか不味いことしてますか……?」
会話の流れが怖くなったのでおずおずと口にする。
「良いのよ、レイちゃんは好きにしてて。あの馬鹿達からあなたを守るのは私達の役目よ、頼って頂戴」
「召喚って…、私の世界の動物もですか?」
「異世界は……、やった事ないけど、やってみる? 肩に触るね。想像してみてくれるかな?」
部屋でいてもおかしくない動物……。
「決まりました」
悩んだ末、茶色いふわふわした毛並みの茶目の兎を想像しつつ決まった事を伝える。
レイス様が、私の耳でうまく捉えられない呪文を呟くと、前方の床に薄茶色の柔らかそうな毛並みの兎がいた。
「成功するもんだね~…」
と軽く私に笑いかけると、兎に優しく声をかける。
「はじめまして。どうかな。君ここに住んで見る気ないかな?」
そう兎に問いかけると、兎は言葉がわかったかのように頷いて見えた。
「可愛い~! 耳が長いのね! 初めて見たわ!
レイちゃんのいた世界の生き物?」
抱き上げてお母様が言う。
「ほう…、可愛いもんだな…」
「同郷の生き物でも、一緒に居てくれたら、少し気休めになるでしょう?」
「この子の思ってる事わかるんですか?」
そう聞いてみると…。
「うまく行ってよかったよ。召喚獣みたいなものだからある程度は意思の疎通は出来るかな…」
「そうなんですね…。牛とか鶏を召喚して、繁殖させて数を増やしたら、新鮮な卵やミルクがいつでも手に入りそう。先は長いけど…」
「そうねぇ、そういうことなら、私の魔法が役に立たないかしら? モンスターと戦って入手する今の状況より、ずっと良くなるわ。屋敷の裏手に牛舎とか建てたらどうかしら…」
「いいな。起業したと言って、内情を明かさなければ、アイスクリームのお店も作れるかもしれないな…」
思いつきを言っただけだったのに、お父様やお母様が新しい事業始める気満々だ。
とり肉は知ってたけど、卵やミルクがモンスターの物とは思わず衝撃を受けた私だった。
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