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本編

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 あああ…、スマホを覚えてしまった公爵家のみなさま……。スマホを触るのが、楽しいのか…、お母様はチャムを連れてきて撮影会。お父様ははしゃぐお母様を撮影して大はしゃぎ。

 レイス様も私を撮っては同じ室内にいるのに『上手く撮れたから送る!』とメールで会話する始末……。
 同じ部屋に居るのに、会話しないとか、どんだけ仲悪いんですか!? って話ですよ。

 まぁ、私も携帯からスマホに替えたとき、やった記憶があります……。

 2~3日程度で落ち着くといいけど。

 パソコンとプリンターは、材料が足りないらしく、作れなかったみたいです。

 このあとはどうしよう。さっき確認したら、プリンも作れそうなので、作りたい。

「ミンチにする方法があるなら、ハンバーグとか、餃子とか…、メンチカツとか、ミートソースのスパゲティとか美味しそう。挽き肉がないから、作れないけど……、う~~ん…」


「レ~イ…、また声…、だだ漏れてるからね…」

 やっと会話してくれたと思ったら、考え事声に出しちゃってたみたい。

 挽き肉……、スマホ検索できる? 挽き肉を使う料理のレシピと画像が検索にヒットしてくる。

 一体どこから、この世界にない情報を、拾ってくるんだろうか。考えたところでよくわからないので、ありがたく使わせていただく。

「お肉をこういうミンチ状にしたものを使う料理なんですよ……。美味しいからご馳走したいけど、人数分ミンチにする自信ないです……」

 そうため息をつきながらもみんなに見せ、またスマホを駄目元で検索する私。


「あ、フードプロセッサーヒットした……」

 スマホの画面を再び見せて、大きなプロセッサーを見つける。

「こういうのがあると簡単に作れそうですけど、今から、ラフェルさん達にお願いしても大変なので、後日前もって挽き肉作りをお願い作りますね」

「そうか……。でもレイので料理食べたかったな……」

 レイス様がそんな事いうから、「何か簡単に作れるものなら作りますよ」

「レイ~、ありがとう。簡単といっても、いつもすごく美味しいから嬉しいよ」

 そういうとギュッと抱きしめられて、どうしていいかわからなくなる。

「胃袋掴んだんだから、責任取って僕のそばに居てね…」

「王家の人間にレイの事が知られると、手に入れようと乗り出して来るだろうな…」

 レイス様に甘く蕩けそうな笑顔で、そんな事をいわれてすごくキュンとしてしまう。けれど、お父様の言葉でここ以外では、知識を晒すのは、とても危険な事なんだと感じた。

 ここから出る事はないと思うけれど、レイス様のこのぬくもりと、引き離されたくはないなと、強く感じた。
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