35 / 100
第3章 14歳の夏 Part25
しおりを挟む
真由美姉の部屋に入っても、ドキドキが止まらない。
彼女が布団の中にいてくれてよかった。今問い詰められたら、確実に耐えられない。
心拍数を整え、何もないふりで布団に横になる。
久しぶりに会った和臣に、こんなに心が動くとは正直思っていなかった。
異性として意識はしていたし、好きという感情も確かにあった。
でも——
「あんたと和臣は住んでる世界が違う」
母の言葉が頭をよぎる。
いつだったか、父のいないときに不意打ちで言われた言葉。
その言葉は呪いみたいに胸の奥に沈んで、ずっと私の動きを縛っていた。
和臣のことを好きだと思うたび、その言葉が背中を引っ張ってくる。
それから私は、なるべく和臣への気持ちを抑え込んできた。
好きになってはいけない、期待してはいけない——そう言い聞かせて。
でも、こうやって姉弟二人で来るなんて想像すらしていなかった。
予測不能すぎて、残りの数日を穏やかに過ごすなんて絶対に無理だ。
胸の奥がざわざわして、落ち着こうとしても波が引かない。
でもまずは、真由美姉に悟られないように過ごすことが最優先だ。
私が家に帰ったあと、集中攻撃を受けるのは和臣だから、なるべく穏便に済ませたい。
母の言う通り、私が抑え込んで表に出さなければ万事うまくいく——そう思って眠りについた。
けれど胸の奥では、抑え込んだ気持ちがじわじわと疼き、
眠りに落ちる直前まで和臣の姿がちらついていた。
次の日の朝、真由美姉が起きて動き始めた気配で目が覚めた。
「おはよう」と真由美姉の声。
「おはよう」と返す。
とりあえず起きるか……。
まだ眠りから覚めない体をゆっくりと起こす。
胸の奥に昨夜の余韻がまだ残っていて、呼吸が少しだけ浅くなった。
彼女が布団の中にいてくれてよかった。今問い詰められたら、確実に耐えられない。
心拍数を整え、何もないふりで布団に横になる。
久しぶりに会った和臣に、こんなに心が動くとは正直思っていなかった。
異性として意識はしていたし、好きという感情も確かにあった。
でも——
「あんたと和臣は住んでる世界が違う」
母の言葉が頭をよぎる。
いつだったか、父のいないときに不意打ちで言われた言葉。
その言葉は呪いみたいに胸の奥に沈んで、ずっと私の動きを縛っていた。
和臣のことを好きだと思うたび、その言葉が背中を引っ張ってくる。
それから私は、なるべく和臣への気持ちを抑え込んできた。
好きになってはいけない、期待してはいけない——そう言い聞かせて。
でも、こうやって姉弟二人で来るなんて想像すらしていなかった。
予測不能すぎて、残りの数日を穏やかに過ごすなんて絶対に無理だ。
胸の奥がざわざわして、落ち着こうとしても波が引かない。
でもまずは、真由美姉に悟られないように過ごすことが最優先だ。
私が家に帰ったあと、集中攻撃を受けるのは和臣だから、なるべく穏便に済ませたい。
母の言う通り、私が抑え込んで表に出さなければ万事うまくいく——そう思って眠りについた。
けれど胸の奥では、抑え込んだ気持ちがじわじわと疼き、
眠りに落ちる直前まで和臣の姿がちらついていた。
次の日の朝、真由美姉が起きて動き始めた気配で目が覚めた。
「おはよう」と真由美姉の声。
「おはよう」と返す。
とりあえず起きるか……。
まだ眠りから覚めない体をゆっくりと起こす。
胸の奥に昨夜の余韻がまだ残っていて、呼吸が少しだけ浅くなった。
0
あなたにおすすめの小説
15年目のホンネ ~今も愛していると言えますか?~
深冬 芽以
恋愛
交際2年、結婚15年の柚葉《ゆずは》と和輝《かずき》。
2人の子供に恵まれて、どこにでもある普通の家族の普通の毎日を過ごしていた。
愚痴は言い切れないほどあるけれど、それなりに幸せ……のはずだった。
「その時計、気に入ってるのね」
「ああ、初ボーナスで買ったから思い出深くて」
『お揃いで』ね?
夫は知らない。
私が知っていることを。
結婚指輪はしないのに、その時計はつけるのね?
私の名前は呼ばないのに、あの女の名前は呼ぶのね?
今も私を好きですか?
後悔していませんか?
私は今もあなたが好きです。
だから、ずっと、後悔しているの……。
妻になり、強くなった。
母になり、逞しくなった。
だけど、傷つかないわけじゃない。
行き場を失った恋の終わらせ方
当麻月菜
恋愛
「君との婚約を白紙に戻してほしい」
自分の全てだったアイザックから別れを切り出されたエステルは、どうしてもこの恋を終わらすことができなかった。
避け続ける彼を求めて、復縁を願って、あの日聞けなかった答えを得るために、エステルは王城の夜会に出席する。
しかしやっと再会できた、そこには見たくない現実が待っていて……
恋の終わりを見届ける貴族青年と、行き場を失った恋の中をさ迷う令嬢の終わりと始まりの物語。
※他のサイトにも重複投稿しています。
すべてはあなたの為だった~狂愛~
矢野りと
恋愛
膨大な魔力を有する魔術師アレクサンダーは政略結婚で娶った妻をいつしか愛するようになっていた。だが三年経っても子に恵まれない夫妻に周りは離縁するようにと圧力を掛けてくる。
愛しているのは君だけ…。
大切なのも君だけ…。
『何があってもどんなことをしても君だけは離さない』
※設定はゆるいです。
※お話が合わないときは、そっと閉じてくださいませ。
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
お飾り王妃の死後~王の後悔~
ましゅぺちーの
恋愛
ウィルベルト王国の王レオンと王妃フランチェスカは白い結婚である。
王が愛するのは愛妾であるフレイアただ一人。
ウィルベルト王国では周知の事実だった。
しかしある日王妃フランチェスカが自ら命を絶ってしまう。
最後に王宛てに残された手紙を読み王は後悔に苛まれる。
小説家になろう様にも投稿しています。
遺産は一円も渡さない 〜強欲な夫と義実家に捨てられた私、真の相続人と手を組み全てを奪い返す~ (全10話)
スカッと文庫
恋愛
「お前の価値なんて、その遺産くらいしかないんだよ」
唯一の肉親だった祖父を亡くした夜、夫の健一と義母から放たれたのは、あまりにも無慈悲な言葉だった。
四十九日も待たず、祖父が遺した1億2000万円の遺産をアテに贅沢三昧を目論む夫。だが、彼には隠し通している「裏切り」があった――。
絶望の淵に立たされた由美の前に現れたのは、亡き祖父が差し向けた若き凄腕弁護士・蓮。
「おじい様は、すべてお見通しでしたよ」
明かされる衝撃の遺言内容。そして、強欲な夫たちを地獄へ叩き落とすための「相続条件」とは?
虐げられてきた妻による、一発逆転の遺産争奪&復讐劇がいま幕を開ける!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる