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Expedition
3:辺境3
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宿場町に俺たちはついた、黒煙は未だ燻ってる。俺は長巻の柄を握ったまま周囲を見回す。周囲では炎が木造りの家を燃やし続けている。前方にはシロウ、後ろにはジルダート、更に最後尾にはレフィーア嬢が続いている。
「馬車の護衛はいいのか」
2人組の旅人、貴族のお嬢さんにその従者という話だが、その主導権をどちらがもっているかは判断に困る。儒者であるシロウが振り返らずに尋ねてくる。武器を持った見知らぬ男が真後ろにいるというのに、その言葉に警戒の色はない。
「命あっての物種ですから」
せわしなく視線を巡らせながらジルダートが答える。本来は俺の立場なら旦那様と言うべきだろうが、それほどの恩義も敬意も無い。雇い主を見捨てたとなれば今後の仕事に影響が出るだろうからこうしてまだ逃げ出していない。
「ならここを調べるよりは先に向かったほうが良いのではありませんか、マクシャなら兵も詰めているはずですし」
お嬢さんは短刀を手に辺りを警戒している。年の頃は十代の中盤だろうか、その動きに無駄は少ない。誰が仕込んだのか正規兵並の練度に見て取れる。早々に兵士をリタイアした俺よりはよっぽどしっかりした動きだ。
「ここを襲ったのは辺境伯の・・・あるいは公国の軍の可能性があります」
震えながらもジルダートは答える。当然の懸念だろう数年前から帝国はいつ事が始まってもいいように軍備を整え、本格的な戦争に備えていた。それが例え今今で、これがその結果としても俺にとっては驚くには値しない。
「ここは戦略的に重要な場所なのか」
近くの半壊した扉に手を当てながらシロウが言う。扉の先に敵が居た場合、声を出すことが如何に危険を伴うかわかっているのだろうか。いや、あの距離から俺の視線に気づくぐらいだ、扉越しの気配ぐらいは読めるのかも知れない。どうもこの青年は本能的に恐ろしく感じる。
「いえ、軍事的価値はあまりないかと思います。マクシャを攻めるにしろ、マクシャから攻めるにしろ拠点を構築するには余りにも規模が小さいので」
「確かに、過去の戦争でも占拠はあっても破壊はないか」
記憶を辿ってみるも、マクシャを巡る両国の争いで直接この宿場町が戦場になった話を聞いたことがない。シロウが扉を半分ほど開け、その手が止まる。一瞬、シロウの目が細まるのが見えた。手に思わず力がこもる。敵だろうか、心臓の音が大きく聞こえる。
「ところで、どちらかの国に食人の文化はあるのか?」
予想外の言葉。皆、恐らく怪訝な表情をしていたことだろう。シロウが視線で扉の内側を指し示す。半開きの扉から俺は家の中を覗き込んだ。そこには食い散らかされた人間の骨と紅い血の後だけが残っていた。
この時、ここに生きている人間は俺たち以外居なかった。
飢えた獣達が行軍している。細い体に目だけが炯々と輝いている。鼻歌交じりに指揮を執っているのは、人鮫のネト、他の同族と違い僅かばかりの理性と体力を残しているように見える。
「ネト、お前が来る必要はなかったんじゃないか」
鼻歌を止め、その視線がこちらを向く。この男との付き合いは長い、若い頃は大分一緒に悪さもした。何度と無く受け止めたその視線が今日に限っては僅かに揺れている気がする。
「おいおい、こんな楽しそうなことをオレ抜きにやるってのかハバ。本気で言ってるのかよ。親友のオレをさ」
口元に浮かんでいるのは軽薄な笑み。歳としてはお互いそろそろ40にもなるだろうか。兄の居たワシと違い、ネトは人鮫の部族の長として今ではしっかりと務めを果たしているはずだ。
「族長になって以来ご無沙汰だったくせに今更親友面か。迷惑だからとっとと帰れ」
実際、ネトが族長になった日から数えるほどしか会ってはいない。その言葉は半分本音に半分偽り、年嵩のものでも族長であればこの遠征に参加する必要はないというのに、わかりやすいこの男は今この場にいる。
「何、族長なら息子に譲ってきたさ、被害が少ないとは言え人鮫から人を出さぬわけにもいかんだろ」
ニヤリと笑う。立場が人を作るとも言うが、族長である間はあれだけまともだったというのに、今や過去の悪童の姿に戻った男が目の前にいる。心強くもあり、愚かしくも思う。
「不毛だぞ」
周囲の同族達を見る。瀕死の状態で獣化し、僅かの間だけ命を永らえている哀れな同族達。多くの者はもはや知性すら喪い、もう二度と人の形を取ることも出来ないだろう。ワシ自身とて、役目がなければとうに意識を手放しているに違いない。獣の一匹が崩れ落ち周りの獣がその肉を喰らい、再び歩みを進める。
「その先陣をきる男が何を言うか」
見慣れてしまったその光景を一瞥しネトが笑みを浮かべそう告げる。だが、口元に反しネトの目は笑っていない。
「甥が既に殉じたのだ、兄亡き今、ワシが行かんでどうする」
ワシの言葉に狼へと変じた人狼達が咆哮をあげる。彼らもまた同じ想いをもって歩んでいると信じている。
「碌に食えず骨と皮だけのヤセ狼が何を気勢をあげている」
余りに的確な言葉に思わず苦笑する。役目がなければ今すぐにでも足を止め、同族達の糧となるも吝かではない。腹の虫の音で起きる日など常駐化して久しい。
「まったく同感だ」
数を減らしつつも北上する獣人の群れ、この一群にもはや人の形を成しているのはワシとネトしかいない。ネトの足が止まる。その視線は遙か前方を捉えている。
「ハバよ、どうやらオレ達の墓場が見えてきたようだぞ」
視線の先にマクシャが見えた。北の東西に別れた2つの国の境。飢えた獣には過ぎた墓標かもしれない。
「さてと、甥に負けてもられぬからな」
こじつけとは言え、ワシ達が北へと攻め入る口実を作るために身を捧げた甥の顔が浮かぶ。兄よりはワシに似たと言われていた放蕩者。それでいて部族者は皆慕っていた。その骸は首を斬られ、衆目に晒されたという。大きく口を開け、肺に息をためる。弱った体の節々が痛い。ワシは大きく一度咆哮をあげ、同族達がそれに合わせて咆哮をあげる。ネトだけがワシらの咆哮をどこか遠い目をして眺めている。
この時、ここに生きている人間はワシたち以外居なかった。
神殿都市の地下、彼女は祭壇の前に佇んでいる。澄んだ水を湛えていた祭壇の周りの水路には、大きく嵩を減らした濁っ水が流れている。祭壇に山積みにされていた素材は全てなくなり、代わりに透明な石が数個転がっている。
「それがお主の望むものか」
しわがれた声が背後からする。彼女にとっての兄弟弟子。神殿都市の要の1人、薬術師フルネストが立っている。
「違いますよ、これは手段です」
彼女が透明な石の表面を撫でると石が淡い光を放ち地下の祭壇を照らし出す。堰が切られ再び澄んだ水が水路を満たしてゆく。濁った水は押し流され、神殿都市の地下水路へと流れ出る。
「毒の水を街に流すことか」
フルネストの問いに彼女は首を横に振る。
「大量の水を使い、水源を枯らすことか」
再びの問いに変わらず彼女は首を横に振る。
「そこに積まれた神具の模造品を造ることか」
彼女は首を横に振らなかった。
「いいえ、違います」
彼女は薄い笑みを浮かべ、静かに告げる。
「答えに至るための情報が足りないのに、そこに至ることは出来ませんよ」
それは独り言にも似た言葉。水の音だけが静寂の中に流れる。
この時、ここに生きている人間は彼女しかいなかった。
「馬車の護衛はいいのか」
2人組の旅人、貴族のお嬢さんにその従者という話だが、その主導権をどちらがもっているかは判断に困る。儒者であるシロウが振り返らずに尋ねてくる。武器を持った見知らぬ男が真後ろにいるというのに、その言葉に警戒の色はない。
「命あっての物種ですから」
せわしなく視線を巡らせながらジルダートが答える。本来は俺の立場なら旦那様と言うべきだろうが、それほどの恩義も敬意も無い。雇い主を見捨てたとなれば今後の仕事に影響が出るだろうからこうしてまだ逃げ出していない。
「ならここを調べるよりは先に向かったほうが良いのではありませんか、マクシャなら兵も詰めているはずですし」
お嬢さんは短刀を手に辺りを警戒している。年の頃は十代の中盤だろうか、その動きに無駄は少ない。誰が仕込んだのか正規兵並の練度に見て取れる。早々に兵士をリタイアした俺よりはよっぽどしっかりした動きだ。
「ここを襲ったのは辺境伯の・・・あるいは公国の軍の可能性があります」
震えながらもジルダートは答える。当然の懸念だろう数年前から帝国はいつ事が始まってもいいように軍備を整え、本格的な戦争に備えていた。それが例え今今で、これがその結果としても俺にとっては驚くには値しない。
「ここは戦略的に重要な場所なのか」
近くの半壊した扉に手を当てながらシロウが言う。扉の先に敵が居た場合、声を出すことが如何に危険を伴うかわかっているのだろうか。いや、あの距離から俺の視線に気づくぐらいだ、扉越しの気配ぐらいは読めるのかも知れない。どうもこの青年は本能的に恐ろしく感じる。
「いえ、軍事的価値はあまりないかと思います。マクシャを攻めるにしろ、マクシャから攻めるにしろ拠点を構築するには余りにも規模が小さいので」
「確かに、過去の戦争でも占拠はあっても破壊はないか」
記憶を辿ってみるも、マクシャを巡る両国の争いで直接この宿場町が戦場になった話を聞いたことがない。シロウが扉を半分ほど開け、その手が止まる。一瞬、シロウの目が細まるのが見えた。手に思わず力がこもる。敵だろうか、心臓の音が大きく聞こえる。
「ところで、どちらかの国に食人の文化はあるのか?」
予想外の言葉。皆、恐らく怪訝な表情をしていたことだろう。シロウが視線で扉の内側を指し示す。半開きの扉から俺は家の中を覗き込んだ。そこには食い散らかされた人間の骨と紅い血の後だけが残っていた。
この時、ここに生きている人間は俺たち以外居なかった。
飢えた獣達が行軍している。細い体に目だけが炯々と輝いている。鼻歌交じりに指揮を執っているのは、人鮫のネト、他の同族と違い僅かばかりの理性と体力を残しているように見える。
「ネト、お前が来る必要はなかったんじゃないか」
鼻歌を止め、その視線がこちらを向く。この男との付き合いは長い、若い頃は大分一緒に悪さもした。何度と無く受け止めたその視線が今日に限っては僅かに揺れている気がする。
「おいおい、こんな楽しそうなことをオレ抜きにやるってのかハバ。本気で言ってるのかよ。親友のオレをさ」
口元に浮かんでいるのは軽薄な笑み。歳としてはお互いそろそろ40にもなるだろうか。兄の居たワシと違い、ネトは人鮫の部族の長として今ではしっかりと務めを果たしているはずだ。
「族長になって以来ご無沙汰だったくせに今更親友面か。迷惑だからとっとと帰れ」
実際、ネトが族長になった日から数えるほどしか会ってはいない。その言葉は半分本音に半分偽り、年嵩のものでも族長であればこの遠征に参加する必要はないというのに、わかりやすいこの男は今この場にいる。
「何、族長なら息子に譲ってきたさ、被害が少ないとは言え人鮫から人を出さぬわけにもいかんだろ」
ニヤリと笑う。立場が人を作るとも言うが、族長である間はあれだけまともだったというのに、今や過去の悪童の姿に戻った男が目の前にいる。心強くもあり、愚かしくも思う。
「不毛だぞ」
周囲の同族達を見る。瀕死の状態で獣化し、僅かの間だけ命を永らえている哀れな同族達。多くの者はもはや知性すら喪い、もう二度と人の形を取ることも出来ないだろう。ワシ自身とて、役目がなければとうに意識を手放しているに違いない。獣の一匹が崩れ落ち周りの獣がその肉を喰らい、再び歩みを進める。
「その先陣をきる男が何を言うか」
見慣れてしまったその光景を一瞥しネトが笑みを浮かべそう告げる。だが、口元に反しネトの目は笑っていない。
「甥が既に殉じたのだ、兄亡き今、ワシが行かんでどうする」
ワシの言葉に狼へと変じた人狼達が咆哮をあげる。彼らもまた同じ想いをもって歩んでいると信じている。
「碌に食えず骨と皮だけのヤセ狼が何を気勢をあげている」
余りに的確な言葉に思わず苦笑する。役目がなければ今すぐにでも足を止め、同族達の糧となるも吝かではない。腹の虫の音で起きる日など常駐化して久しい。
「まったく同感だ」
数を減らしつつも北上する獣人の群れ、この一群にもはや人の形を成しているのはワシとネトしかいない。ネトの足が止まる。その視線は遙か前方を捉えている。
「ハバよ、どうやらオレ達の墓場が見えてきたようだぞ」
視線の先にマクシャが見えた。北の東西に別れた2つの国の境。飢えた獣には過ぎた墓標かもしれない。
「さてと、甥に負けてもられぬからな」
こじつけとは言え、ワシ達が北へと攻め入る口実を作るために身を捧げた甥の顔が浮かぶ。兄よりはワシに似たと言われていた放蕩者。それでいて部族者は皆慕っていた。その骸は首を斬られ、衆目に晒されたという。大きく口を開け、肺に息をためる。弱った体の節々が痛い。ワシは大きく一度咆哮をあげ、同族達がそれに合わせて咆哮をあげる。ネトだけがワシらの咆哮をどこか遠い目をして眺めている。
この時、ここに生きている人間はワシたち以外居なかった。
神殿都市の地下、彼女は祭壇の前に佇んでいる。澄んだ水を湛えていた祭壇の周りの水路には、大きく嵩を減らした濁っ水が流れている。祭壇に山積みにされていた素材は全てなくなり、代わりに透明な石が数個転がっている。
「それがお主の望むものか」
しわがれた声が背後からする。彼女にとっての兄弟弟子。神殿都市の要の1人、薬術師フルネストが立っている。
「違いますよ、これは手段です」
彼女が透明な石の表面を撫でると石が淡い光を放ち地下の祭壇を照らし出す。堰が切られ再び澄んだ水が水路を満たしてゆく。濁った水は押し流され、神殿都市の地下水路へと流れ出る。
「毒の水を街に流すことか」
フルネストの問いに彼女は首を横に振る。
「大量の水を使い、水源を枯らすことか」
再びの問いに変わらず彼女は首を横に振る。
「そこに積まれた神具の模造品を造ることか」
彼女は首を横に振らなかった。
「いいえ、違います」
彼女は薄い笑みを浮かべ、静かに告げる。
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