30 / 103
Ox Head
11:逢魔3
しおりを挟む
「ワイン造りをして余生を過ごすつもりだったんだがな」
息を吐き、いつものようにやる気の無い笑みを浮かべる。いつもと違い、眼だけが笑っていない。
首元からぶら下がったネックレス、小さな半透明の石を右手で触る。気のせいか脈動を感じる。
化け物の口が動く、音は聞こえない。無数の風切り音と共に、風の刃が四方から飛来する。
「流石はか、エイダ邪魔だから下がっておいてくれるか」
右手でエイダの腕を掴み、遠くに無造作に投げる。
怪我人の女性に対して雑すぎるか、全てが終わって余力があれば謝ればいい。
どこか暢気な思考に我ながら苦笑する。
地面を強く踏む、足を基点に魔力が地表を走る。地面が隆起し、土の壁を構成される風の刃が土の壁に阻まれ四散する。不可視の刃、質量が無い分威力は無い。これだけなら左手を使うまでもない。
土の壁の1点が赤く変色してゆく、舌打ちをし左手で熱線を防ぐ。
5年の歳月をかけ、この模造品と呼ばれる小さな石に溜め込んだ魔力が目減りしていくのが分かる。
嘗て、武装神官であったころ。もう一度、あの貴族と戦ったとしたらどうやって勝つか、それを考えない日は無かった。
『高難度魔術』、『召喚術』、『多人数による複合術』
様々な方法を検討した。だが、どの思考にも一定の疑問符が付随する。それは単純な話。
「そもそも、あの化け物の出力に敵うのか」
圧倒敵に勝るの魔力があれば、慎重に戦えば負けることは無いだろう。
同じだけの魔力があれば、小手先の技で勝敗が変わることもあるだろう。
僅かに劣る魔力があれば、戦い方で何とか勝敗に影響を及ぼすことも出来るだろう。
だが、圧倒的に劣る魔力しかなければ、戦いの土俵に乗ることすら出来ないのではないか。左手を捧げた全力の一撃、それが霧散した事実。絶対的な力の差。
「お悩みですね」
彼女は小さな石をそっと手渡してきた。模造品と彼女の呼ぶ小さな石、半透明の石の中には薄っすらと幾何学模様が刻まれている。何に対しての模造品か、それを問うことは無かった、それは毎日見ていたし、もし事実そうならば模造品があるということはあまりに不敬だろう。
熱線を防ぎきり、化け物に視線を合わす。隆起した土は半ば溶け、次の攻撃では役に立たないだろう。軽く左手を開閉する、不思議な感覚、既に失ったはずの左腕がまるで蘇ったかのように思う。幻視痛で苦しんだ過去。消費しなければ後数年はこの左腕は使い続けることが出来るだろう。
「ブドウの収穫も少しは楽なんだろうけどな」
この左腕はほんの一瞬だけ還ってきた、そう思うことにする。遣り残しを終わらせるため、正しく英雄であるため、英雄と信じそのまま死んでしまった娘のために。
左腕を中心に、力を収束させる。生身である体が反動に悲鳴を上げる。そんな出力に耐え切れる造りになってない、体があげる抗議を無視する。
化け物が突然咆哮する、一瞬、意識がそれ、収束した力が暴発する。
「まったく、何をやってる」
自身に毒づく、暴発した力は化け物に向かって放たれ、その肩から先を吹き飛ばす。後何回使えるか分からないが少なくとも今回のは致命傷にはならないだろう。
化け物の単眼が、こちらでは無い方向に向けられている。
青銀の髪の貴種の少女、そして、その従者である青年がその視線の先にいる。
「まったく、何をやってる」
再びの呟きは誰に聞かれることも無く、夜の闇に溶けて行く。
レフィは震えながらそれを見ていた。強大な力のぶつかり合い、複雑な魔法も駆け引きも無い唯の力押し。公国で行われている魔術大会なら何度か見ている、母や父や兄の模擬戦も幾度と無く見てきた。それらの試合や模擬戦は様々な駆け引きや高度な技術を持って行われ、それを競い高める場であった。
「こういう戦いが全てではないが、こういう戦いもある」
シロウが背後で静かに告げる。剣を手に小屋の主人の助勢に出るべきか、その思考は即座に否定される。洗礼を終えたとはいえ、何の訓練もしていない私ではこの状況で役に立てるようには思えない。かえって邪魔になる未来しか見えない。そして、もう1つ、あの化け物にしか見えないあれが敵として認識できない。
「あれは何か分かるか」
顔の半分を吹き飛ばされ、背中に翼を背負う。人の形をした異形。
「自分の知っているものと同じなら、御使いだろうな」
御使い、即ち天使、即ち私達12家門と同じモノ。嫌悪感と共に、それが醜悪ではあるものの敵意がわかない理由として腑に落ちる。始祖達はかつての戦いにおいて、背に翼を背負い戦ったという、
ではあれがその姿なのか
嫌悪感が増していく、あれではまるで化け物ではないか。顔が吹き飛んでもなお戦い続ける、そんな化け物。それと自身が同じ、そしてそれが本能的に正しいと分かることに吐き気さえ覚える。
「大丈夫か、レフィ」
見立て通りなら、彼も12家門に連なるもののはずだ。それならば、同じ嫌悪感を抱いているはずだ。
「シロウは大丈夫なのか」
縋る様な私の問いに、一瞬目を細める。
「どういう意味かが良くわからないが、アレを見て何か思うところがあるかという意味なら。懐かしいものを見ている気分とでもいったところか」
「見た事がある・・・?」
シロウの顔を見上げる。
「ああ、だがそれより気づかれたようだぞ」
促され視線を化け物に向ける、単眼がこちらを見る。化け物の咆哮が辺りに響いた。
神殿都市の地下水路、バルドは血の臭いのする皮袋を手に取引相手と顔を合わせていた。
「確かに」
乾いた声、ネズミが足元を駆けてゆく。幾枚かの金貨が手渡され、皮袋を手渡す。これで暫くは飢えずに済む。干ばつや戦争の準備で食物の物価はうなぎ登りだ、家族の多いこの身にはこの副業は無くてはならない生活の一部となっている。
「それではな」
取引相手の顔を見る事無く、踵を返す。相手はバルドの顔を知っているが、バルドは相手の顔を知らない。それの方が好都合だとバルドは思う、自分の職場で知った顔がいて表情を変えない自信は無い。特に、こういう取引の相手だとだ。
「お待ちください」
乾いた声が響く、珍しいな、怪訝に思いつつ足を止める。
「何かあるのか」
バルドの問いに、相手は頷く。
「他の方にもお願いしていますが、可能ならば卸す量を増やしていただくことは可能でしょうか」
つまりはもっと死体を寄越せと。確かに、戦争が近づいてくれば霊薬や上質な媒介は幾らでも必要になるだろう、だが少しあからさま過ぎないか。振り返り、取引相手を見る。
「怪訝にお思いもごもっともではありますが、これも我らが主のためなのです」
思わず取引相手の口を手で押さえつける。
「ワシはお前たちが誰なのか詮索せぬし、興味も無い。だが、それは不味い」
我らが主、即ち神のためといって、人を殺しその血肉を得るなど、例え事実であったとしても語られることがあってはならない。
「失言でした、忘れていただけると」
相手は蒸せ、深く被ったフードが脱げる。顔色の悪い若い女の顔、こういう顔色の人間は良く知っている。この街独特の風土病、数年かけて進行し死に至る病。
「相分かった、しかし、戦が近いとはいえそれほどの贄を急に欲する」
「模造品の精製体勢が整ったのです。故にその材料が大量に必要となります」
その答えに、ため息を1つついた。
息を吐き、いつものようにやる気の無い笑みを浮かべる。いつもと違い、眼だけが笑っていない。
首元からぶら下がったネックレス、小さな半透明の石を右手で触る。気のせいか脈動を感じる。
化け物の口が動く、音は聞こえない。無数の風切り音と共に、風の刃が四方から飛来する。
「流石はか、エイダ邪魔だから下がっておいてくれるか」
右手でエイダの腕を掴み、遠くに無造作に投げる。
怪我人の女性に対して雑すぎるか、全てが終わって余力があれば謝ればいい。
どこか暢気な思考に我ながら苦笑する。
地面を強く踏む、足を基点に魔力が地表を走る。地面が隆起し、土の壁を構成される風の刃が土の壁に阻まれ四散する。不可視の刃、質量が無い分威力は無い。これだけなら左手を使うまでもない。
土の壁の1点が赤く変色してゆく、舌打ちをし左手で熱線を防ぐ。
5年の歳月をかけ、この模造品と呼ばれる小さな石に溜め込んだ魔力が目減りしていくのが分かる。
嘗て、武装神官であったころ。もう一度、あの貴族と戦ったとしたらどうやって勝つか、それを考えない日は無かった。
『高難度魔術』、『召喚術』、『多人数による複合術』
様々な方法を検討した。だが、どの思考にも一定の疑問符が付随する。それは単純な話。
「そもそも、あの化け物の出力に敵うのか」
圧倒敵に勝るの魔力があれば、慎重に戦えば負けることは無いだろう。
同じだけの魔力があれば、小手先の技で勝敗が変わることもあるだろう。
僅かに劣る魔力があれば、戦い方で何とか勝敗に影響を及ぼすことも出来るだろう。
だが、圧倒的に劣る魔力しかなければ、戦いの土俵に乗ることすら出来ないのではないか。左手を捧げた全力の一撃、それが霧散した事実。絶対的な力の差。
「お悩みですね」
彼女は小さな石をそっと手渡してきた。模造品と彼女の呼ぶ小さな石、半透明の石の中には薄っすらと幾何学模様が刻まれている。何に対しての模造品か、それを問うことは無かった、それは毎日見ていたし、もし事実そうならば模造品があるということはあまりに不敬だろう。
熱線を防ぎきり、化け物に視線を合わす。隆起した土は半ば溶け、次の攻撃では役に立たないだろう。軽く左手を開閉する、不思議な感覚、既に失ったはずの左腕がまるで蘇ったかのように思う。幻視痛で苦しんだ過去。消費しなければ後数年はこの左腕は使い続けることが出来るだろう。
「ブドウの収穫も少しは楽なんだろうけどな」
この左腕はほんの一瞬だけ還ってきた、そう思うことにする。遣り残しを終わらせるため、正しく英雄であるため、英雄と信じそのまま死んでしまった娘のために。
左腕を中心に、力を収束させる。生身である体が反動に悲鳴を上げる。そんな出力に耐え切れる造りになってない、体があげる抗議を無視する。
化け物が突然咆哮する、一瞬、意識がそれ、収束した力が暴発する。
「まったく、何をやってる」
自身に毒づく、暴発した力は化け物に向かって放たれ、その肩から先を吹き飛ばす。後何回使えるか分からないが少なくとも今回のは致命傷にはならないだろう。
化け物の単眼が、こちらでは無い方向に向けられている。
青銀の髪の貴種の少女、そして、その従者である青年がその視線の先にいる。
「まったく、何をやってる」
再びの呟きは誰に聞かれることも無く、夜の闇に溶けて行く。
レフィは震えながらそれを見ていた。強大な力のぶつかり合い、複雑な魔法も駆け引きも無い唯の力押し。公国で行われている魔術大会なら何度か見ている、母や父や兄の模擬戦も幾度と無く見てきた。それらの試合や模擬戦は様々な駆け引きや高度な技術を持って行われ、それを競い高める場であった。
「こういう戦いが全てではないが、こういう戦いもある」
シロウが背後で静かに告げる。剣を手に小屋の主人の助勢に出るべきか、その思考は即座に否定される。洗礼を終えたとはいえ、何の訓練もしていない私ではこの状況で役に立てるようには思えない。かえって邪魔になる未来しか見えない。そして、もう1つ、あの化け物にしか見えないあれが敵として認識できない。
「あれは何か分かるか」
顔の半分を吹き飛ばされ、背中に翼を背負う。人の形をした異形。
「自分の知っているものと同じなら、御使いだろうな」
御使い、即ち天使、即ち私達12家門と同じモノ。嫌悪感と共に、それが醜悪ではあるものの敵意がわかない理由として腑に落ちる。始祖達はかつての戦いにおいて、背に翼を背負い戦ったという、
ではあれがその姿なのか
嫌悪感が増していく、あれではまるで化け物ではないか。顔が吹き飛んでもなお戦い続ける、そんな化け物。それと自身が同じ、そしてそれが本能的に正しいと分かることに吐き気さえ覚える。
「大丈夫か、レフィ」
見立て通りなら、彼も12家門に連なるもののはずだ。それならば、同じ嫌悪感を抱いているはずだ。
「シロウは大丈夫なのか」
縋る様な私の問いに、一瞬目を細める。
「どういう意味かが良くわからないが、アレを見て何か思うところがあるかという意味なら。懐かしいものを見ている気分とでもいったところか」
「見た事がある・・・?」
シロウの顔を見上げる。
「ああ、だがそれより気づかれたようだぞ」
促され視線を化け物に向ける、単眼がこちらを見る。化け物の咆哮が辺りに響いた。
神殿都市の地下水路、バルドは血の臭いのする皮袋を手に取引相手と顔を合わせていた。
「確かに」
乾いた声、ネズミが足元を駆けてゆく。幾枚かの金貨が手渡され、皮袋を手渡す。これで暫くは飢えずに済む。干ばつや戦争の準備で食物の物価はうなぎ登りだ、家族の多いこの身にはこの副業は無くてはならない生活の一部となっている。
「それではな」
取引相手の顔を見る事無く、踵を返す。相手はバルドの顔を知っているが、バルドは相手の顔を知らない。それの方が好都合だとバルドは思う、自分の職場で知った顔がいて表情を変えない自信は無い。特に、こういう取引の相手だとだ。
「お待ちください」
乾いた声が響く、珍しいな、怪訝に思いつつ足を止める。
「何かあるのか」
バルドの問いに、相手は頷く。
「他の方にもお願いしていますが、可能ならば卸す量を増やしていただくことは可能でしょうか」
つまりはもっと死体を寄越せと。確かに、戦争が近づいてくれば霊薬や上質な媒介は幾らでも必要になるだろう、だが少しあからさま過ぎないか。振り返り、取引相手を見る。
「怪訝にお思いもごもっともではありますが、これも我らが主のためなのです」
思わず取引相手の口を手で押さえつける。
「ワシはお前たちが誰なのか詮索せぬし、興味も無い。だが、それは不味い」
我らが主、即ち神のためといって、人を殺しその血肉を得るなど、例え事実であったとしても語られることがあってはならない。
「失言でした、忘れていただけると」
相手は蒸せ、深く被ったフードが脱げる。顔色の悪い若い女の顔、こういう顔色の人間は良く知っている。この街独特の風土病、数年かけて進行し死に至る病。
「相分かった、しかし、戦が近いとはいえそれほどの贄を急に欲する」
「模造品の精製体勢が整ったのです。故にその材料が大量に必要となります」
その答えに、ため息を1つついた。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
正しい聖女さまのつくりかた
みるくてぃー
ファンタジー
王家で育てられた(自称)平民少女が、学園で起こすハチャメチャ学園(ラブ?)コメディ。
同じ年の第二王女をはじめ、優しい兄姉(第一王女と王子)に見守られながら成長していく。
一般常識が一切通用しない少女に友人達は振り回されてばかり、「アリスちゃんメイドを目指すのになぜダンスや淑女教育が必要なの!?」
そこには人知れず王妃と王女達によるとある計画が進められていた!
果たしてアリスは無事に立派なメイドになれるのか!? たぶん無理かなぁ……。
聖女シリーズ第一弾「正しい聖女さまのつくりかた」
〈完結〉【書籍化&コミカライズ・取り下げ予定】毒を飲めと言われたので飲みました。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃シャリゼは、稀代の毒婦、と呼ばれている。
国中から批判された嫌われ者の王妃が、やっと処刑された。
悪は倒れ、国には平和が戻る……はずだった。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
さようなら、お別れしましょう
椿蛍
恋愛
「紹介しよう。新しい妻だ」――夫が『新しい妻』を連れてきた。
妻に新しいも古いもありますか?
愛人を通り越して、突然、夫が連れてきたのは『妻』!?
私に興味のない夫は、邪魔な私を遠ざけた。
――つまり、別居。
夫と父に命を握られた【契約】で縛られた政略結婚。
――あなたにお礼を言いますわ。
【契約】を無効にする方法を探し出し、夫と父から自由になってみせる!
※他サイトにも掲載しております。
※表紙はお借りしたものです。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
卒業パーティーのその後は
あんど もあ
ファンタジー
乙女ゲームの世界で、ヒロインのサンディに転生してくる人たちをいじめて幸せなエンディングへと導いてきた悪役令嬢のアルテミス。 だが、今回転生してきたサンディには匙を投げた。わがままで身勝手で享楽的、そんな人に私にいじめられる資格は無い。
そんなアルテミスだが、卒業パーティで断罪シーンがやってきて…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる