アスタリク・オンライン

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少女との出会い

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VR専用ゲーム機『エリア』
旧世代のVRとは違い、エリアを頭に装着することによって脳に視覚の誤情報を送信し現実のようにゲームの世界を見ることができ、脳の発する小さな電気を体に行かないようにキャッチ、それを瞬時に分析することによってゲーム内のキャラを動かすことのできる新世代のVRゲーム機である。
その中でも人気を集めたVRMMORPG『アスタリク・オンライン』
冒険者をやるだけでなく、商人・金融業者・農民・教主、まあ数えたら切りが無いから省くがいろんな職業を楽しむことができる。
さらにゲーム内のお金は現実でも専用の店で使うことができる。
かく言う俺もアスタリクのプレイヤー。
「アイトー!こっちにオークがいたよー!」
シェイが呼んでいる。
「わかった、今いく!」
今は蒼眼オークの討伐クエストを受けている。
オークの眼は、低確率で蒼眼そうがんの事がある。
オークの蒼眼は高位経験値ポーションの材料になる。
経験値ポーションは高値で売れる、そのためクエストはいつも出ている。
蒼眼オーク自体が500体に1体の確率でしか現れないので2人で6時間ずっとログインし続けた結果。
「あー、あれ蒼眼だな」
「本当!?やったー!これでオーク地獄から抜けられる!」
「よし、じゃあ頼んだ」
「任せて!『アイシクルランス』」
氷属性の上位魔法『アイシクルランス』
シェイがそれを唱えると周りに冷気が漂い始める。
やがて突き出した左手の先に魔方陣が現れ、周りの冷気を取り込み氷の槍を出現させる。
氷の槍は物凄いスピードで蒼眼オークに向かって飛んで行った。
その反動でシェイが後方に吹き飛ばされる。
「大丈夫かー?」
「うん、大丈夫!いつものことだから慣れちゃった」
魔法は使用時に大きな反動が与えられるため、筋力パラメーターの伸びが遅いデメリットを受ける女性キャラを使っている場合、魔導師まどうしに基本はならない。
だが女性キャラを選ぶのが悪いと言うわけではない。
確かに筋力パラメーターで言えば劣るが、装備品は女性のほうが良質なものが多い。
「それでオークはどうなったの?」
「えーと、ちょっと待って。『敵感知』」
視界の左側に地図と赤い点が現れる。
赤い点はモンスターを示すものだ。
「大丈夫、ここら一帯にはスライムしかいない。オークは倒せた」
「はー、よかったー」
シェイが息を吐く。
すごく重々しい感じが伝わってくる。
きっと疲れたのだろう。
「あ、ドロップアイテムはゲットできてるか?」
「ちゃんと蒼眼あったよ。それよりも早く帰ろうよー、達成報告をして報酬もらってリアルのほうでお風呂入りたい!」
「わかった、えーとどこに入れたっけ。よしこれだ!」
取り出したのは帰還の羽。
最後に訪れた町に帰るアイテム、思いのほか高い。
「『使用』」
俺とシェイは光に包まれ、それが晴れると町にいた。
「じゃあ、私はログアウトするね。また明日」
シェイが消えていく。
「さて、俺は武器を買いに行くか」
俺はシェイと違い、アスタリクを今日始めたばかりのひよっこ。
武器も何もかも初期装備。
だからさっきの報酬を使って装備をそろえようと思う。
まあ俺、何もしてないけど。
「あれは…たぶん武器屋だろう」
そう言って俺は武器屋?に入っていった―――。

―――アスタリクの武器屋にはNPCのほか、プレイヤーの営んでいる店がある。
俺の入った店はプレイヤーの営んでいた武器屋だったのだが、
「お前、話が分かるじゃねえか!」
「ですよね!やっぱりjsは貧乳に限りますよね!」
鍛冶屋の店主と気が合い、仲良くなっていた。
「あっ、本来の目的を忘れるところだった」
「ん?どうしたんだ?可愛い子でも紹介してくれんのか?」
「いや、武器を買いに来たんですよ。短剣が欲しいんですが」
「ああ、それならこの短魔剣を安く売ってやるよ」
短魔剣を安く?
「なるほど詐欺か。どうせ後で多額な金を要求してくるつもりだったのかもしれませんが俺は騙されませんよ!」
どうよこの名推理!
「違うよ。実はな、魔剣の部類は持ち主が決まらない限り特定のアイテムを与え続けないと消えてしまうだろ、だけど一度持ち主が決まると受け渡しだったりが出来なくなるから自分で持つ訳にもいかない。だから早く売れて欲しいんだよ」
なるほど、そういうことか。
また新たな知識をつけて賢くなってしまった。
「そういうことなら買わせていただきます。何円ですか?」
「7000ギルズだよ」
へー、アスタリクの共通通貨は『ギルズ』って言うんだ。
俺はメニュー画面を開き、店主にギルズを送信した。
「買ってくれてありがとな!これが短魔剣だ。大事に使ってくれよ!」
店主が差し出してきたのは短魔剣と呼ばれる白銀の短剣だった。
「名前とか、付けてみたらどうだ?」
名前かー。
……………決めた。
「じゃあ、『レイン』にします。これからよろしくな、レイン」
そう、剣に話しかけた。
「じゃあ、俺はこれでログアウトします。さようなら」
メニュー画面のログアウトボタンを押した。
ゲーム世界の光景が一瞬にして消え、現実世界の光景が広がった。
体を起こし、ゲーム機『エリア』を頭から外す。
「はあー、ご飯でも食べるか」
転がっていたベッドから降りようとした、そして俺はいつもと違うところに気が付いた。
シーツが一部、浮き上がっている。
間違いない。
なんかいる!
恐る恐るシーツを退けると、白銀の髪をした少女が裸で寝ていた。
「!!!!」
声を出さないようにしたものの、なんなのだこの光景は。
裸の少女が俺のベッドで寝ている!
丸まっているから完全には見えていないが、かなり際どい。
急いで少女の顔が出る程度にシーツをかけると、少女の体を軽く揺すった。
「んあ、あはようございます。マスター」
少女が目を覚まし、体を起こす。
シーツを体に当てながら起き上がったので胸は見えない。
残念ではあるが、ちょっとホッとする。
「マスター?まあいいや、君はだれ?」
「私はレイン。マスターの剣です」
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