現実だと思っていたら、異世界だった件

ながれ

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第1章 初めての町(タカギ)

第25話 急にお金持ちになってしまったの件

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レベルアップ作業を終えて「ふぅ」と一息つくと大きな問題に直面してしまった。

とりあえず木箱に入った瓶全部という事で、無心にレベルアップ作業をした結果。

うん。重くて木箱が持ち上がらない。

かなりの本数が入った木箱は、
レベル300を超えた俺でも持ち上がらない重さになっていた。

盾も返さなきゃいけないしと思い、悩んでいると儀式室のドアを開ける音がした。

『先生にこの時間に儀式室に行ってヤストのお手伝いをしておいでって言われたんだけど。』

ドアを開けたのは、俺のパートナーでもあるアヤメさんだった。

そういえば今夜アヤメさんとの夜伽の日だったのをすっかり忘れていた。

「ああ、それは助かるよ。この箱が重すぎてどうやって運ぼうか悩んでました。」

俺は素直にそう告げると、アヤメさんはひとしきり箱を観察して、
何やら魔法を唱えてくれた。

『はい。これで後は押していけば大丈夫です。』

アヤメさんが言うには風魔法の応用で床から少しだけ浮き上がらせてくれたらしい。
確かに重い箱なんだけど、引っ張ると[スゥー]っと滑るように動いた。

「あっちょっと待ってこの盾ももっていかなきゃ。」

俺は箱の上に聖騎士の盾を載せて動かした。

『ああ~儀式室の床がなんだかドロドロですね。ちょっと掃除だけしちゃいますね。』

アヤメさんが同じく風魔法の応用で床に僅かだかしみ込んでいた
アダマンチウムスライムの体液をすーっと引き延ばした。

消し去ることはできないとのことだったんだけど、
引き延ばしたことで儀式室の床がアダマンタイトコーティングされたようになった。

『ん~まぁ何となく綺麗になったからとりあえずこれでいいと思います。
 というかこれ以上はどうしようもない気がしますし・・・』

俺はアヤメさんと一緒に物資保管庫に向かった。

「あっブライアントさん。すみません。素材持ってきました。
 あと盾も返すように言われました。」

『おお、聞いておるよ。どれどれ。・・・・はつはっはっ。こりゃすごいな。
 ヤストよ。この瓶1本を都で買うとどれくらいするかわかるかい?』

「さぁ?確か移動都市1月分の収益くらいって言ってた気がするけど。」

『そうじゃ、大体1千万円くらいじゃな。』

『「いっいっせんまん!!!」』

ついアヤメさんとハモってしまった。

『そうじゃ、んでこの木箱には千本の瓶が入っておる。』

『いっいっせんまんが千本!!!!』

アヤメさんが完全に気を失いかけている。
俺も学生時代には計算したことがないような桁の数字だ。しかもお金で。

「えーーーっっと、1千万が10本で1億、100本で10億、1000本で・・・」

『そうじゃ、市場価格なら100億をお主はこの3時間ほどで稼いだことになる。』

「3時間半で100億とか時給換算でもプロ野球選手の年俸超えるぞ・・・」

『まぁじゃからマイコが言うておったように、これは市場には流せん。
 一応シズネからは2か月に2本だけ、決まった城塞都市で卸せとは言われておるが、
 いやはや、これだけでもこのタカギの年間売り上げが単純に3倍くらいになるぞ。
 しかもこの盾。こりゃわしのなんじゃが、
 アダマンチウムスライムの体液で細かい傷が消えとる。
 お前さんもかなり規格外じゃの~~。』

「ははっ。なんかすみません。」

『まぁよいよい。シズネが良いと言うておるのじゃから、大丈夫じゃろう。
 ちなみにこの商品の買取代金じゃが流石に100億じゃ買えんので、
 とりあえず、お主には毎月800万程度の分割で支払わせてくれ。
 ちなみに今日の午前中の素材の買取費用は、参加した人数で割って、
 後日、支払うことになっておるから、
 まぁ当座の資金で最初の800万は指輪に入れておいてやろう。』

「はっはい。」

100億を毎月800万の分割とか多分全部もらいきるまでに100年以上かかる。
というより、そんなにお金を持っても正直使いきれる自信がない。

レベルアップが目的だったんだけど何故だか急に大金持ちになってしまった。

ブライアントさんは木箱を奥にしまうと、3人で食堂に向かった。

食堂に付くと俺たち以外は皆テーブルに座って食事を始めていた。

俺とブライアントさんは甲のテーブル。
アヤメさんは己テーブルへと向かっていった。

『よう!ヤスト!レベル上げはどうだった、大丈夫だったか?』

カザンさんが夕食を食べながら、俺を労わってくれていた。

「はっはい。レベルが304になりました。」

『『『『さっさんびゃく~~~~!!!』』』』

カザンさん、ユキマサさん、ミサカさんとマイコ先生までもが
ハモって驚いていた。

『なんだか頭痛くなってきた。・・・』
ユキマサさんが少し疲れた感じでうなだれている。

『確か午前中までで20と少しくらいだったよね。』
ミサカさんも一応事実認識をしようと努力してくれている。

『お前、数時間で俺の数十年分を一気に稼ぎやがったな~。』
カザンさんは大笑いしながら喜んでくれている。

『本当に、色々と規格外ですわ。』
マイコ先生は飽きれている感じだ。

4人が俺を見た後、その視線をシズネ先生に向けると。
『ほっほっほ。』
といつものように朗らかに笑うだけだった。

『ちなみにアダマンチウムスライムの体液は1000本ほどになっておったぞ。』
ブライアントさんが面白がって、余計な情報を付加してきた。

『『『『せっせんぼん!!!!』』』』

驚いた4人を見ながら、ブライアントさんもシズネ先生と一緒に、
『『ほっほっほ。』』
と朗らかに笑っていた。この二人、ある意味似たもの夫婦だ。
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