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異世界から
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今僕は異世界に転移させられるのかもしれません。足元に魔法陣のようなものが現れてめちゃくちゃ光ってます。
なんで家の中でこんなことに⋯⋯
そして光がさらに強くなり周りが真っ白になった。
しばらくすると光が収まった。
周りを見渡す。あれ?どういうこと?ここ家なんだけども。窓から見える外もどう考えても日本だ。
ここで俺は足元の違和感に気付いた。見知らぬ女の人が横たわっていたのだ。
アニメとか漫画とかでしか身に纏わないような服装をしていた。本当にそう言った世界から迷い込んできたかのようだった。
現実では見たことのない美人が目の前にいる。実態はいつのまにか家の中にいた不審者ではあるがその美貌に見とれてそんなことなど忘れていた。
そこから3分くらい経つと彼女は起き上がった。
そして僕を見て、
「あなたは何者ですか」
「僕は田中悠斗です。あなたは?」
「私はアリス・セイレーンです。セイレーン王国の第三王女です」
「セイレーン王国⋯⋯?それはどこですか?」
「私達の世界の国の一つです。私は異世界から転移して来ました」
「王女様がどうして?」
「私達の国は敵国に攻められ滅亡の危機に瀕しておりました。このままでは私や姉まで死んでしまうと考えたお父様が異世界まで送ってくれました」
「だからさっきめちゃくちゃ光ってたんですね⋯⋯ でもどうして僕の家に?」
「私を守ってくださる優しいお方の所へ指定されたようでその結果らしいです」
「そうなんですか⋯⋯」
正直優しいと言われて嬉しいが、少し微妙な気分だ。
「どうか私を保護していただけませんか?」
「分かりました。良いですよ」
面倒な事に巻き込まれたなとは思う。けれどここで追い出したら彼女が本当に路頭に迷ってしまう。わざわざ僕を期待してやって来た人を裏切るのも気分が悪いので保護することにした。
今日から僕と彼女の共同生活が始まった。
僕は昼間は仕事をしながら夜は彼女に常識を教えていく所から始めた。とはいっても親の方針のお陰で家事などは出来る。しかし地球のルールは当然全く知らなかった。そんな状態では外に出す事すら危ない。そんな理由で教えていた。
とても彼女は優秀で、1週間程度で日常生活に問題ないくらいになった。元々温厚な性格だったことも影響しているのだろう。
それからは家のことは彼女に任せていた。
僕が仕事をし金を稼ぎ、彼女が家で出迎えてくれる。新婚生活のような日々だった。
最初は少し不安だったが、今では彼女無しでいられないくらいだ。
そんな生活をしてから一年経った。僕たちはいつも通り日々を過ごしていた。
そんな時、僕たちが出会った頃と同様の光が部屋を包み込んだ。そこで彼女が、
「ついにお別れの日が来てしまったのですね。私は元の世界に戻されてしまうようです」
何の覚悟もできていなかった僕は狼狽えた。そんな僕を優しく彼女は包み込んだ。
「今までありがとう。大好きです」
「僕こそ。ありがとう」
そのまま彼女は異世界に戻った。
ここまでは良かった。
目を覚ますと、アリスが目の前にいる。
そう、僕も一緒に異世界に来てしまったのだ。
なんで家の中でこんなことに⋯⋯
そして光がさらに強くなり周りが真っ白になった。
しばらくすると光が収まった。
周りを見渡す。あれ?どういうこと?ここ家なんだけども。窓から見える外もどう考えても日本だ。
ここで俺は足元の違和感に気付いた。見知らぬ女の人が横たわっていたのだ。
アニメとか漫画とかでしか身に纏わないような服装をしていた。本当にそう言った世界から迷い込んできたかのようだった。
現実では見たことのない美人が目の前にいる。実態はいつのまにか家の中にいた不審者ではあるがその美貌に見とれてそんなことなど忘れていた。
そこから3分くらい経つと彼女は起き上がった。
そして僕を見て、
「あなたは何者ですか」
「僕は田中悠斗です。あなたは?」
「私はアリス・セイレーンです。セイレーン王国の第三王女です」
「セイレーン王国⋯⋯?それはどこですか?」
「私達の世界の国の一つです。私は異世界から転移して来ました」
「王女様がどうして?」
「私達の国は敵国に攻められ滅亡の危機に瀕しておりました。このままでは私や姉まで死んでしまうと考えたお父様が異世界まで送ってくれました」
「だからさっきめちゃくちゃ光ってたんですね⋯⋯ でもどうして僕の家に?」
「私を守ってくださる優しいお方の所へ指定されたようでその結果らしいです」
「そうなんですか⋯⋯」
正直優しいと言われて嬉しいが、少し微妙な気分だ。
「どうか私を保護していただけませんか?」
「分かりました。良いですよ」
面倒な事に巻き込まれたなとは思う。けれどここで追い出したら彼女が本当に路頭に迷ってしまう。わざわざ僕を期待してやって来た人を裏切るのも気分が悪いので保護することにした。
今日から僕と彼女の共同生活が始まった。
僕は昼間は仕事をしながら夜は彼女に常識を教えていく所から始めた。とはいっても親の方針のお陰で家事などは出来る。しかし地球のルールは当然全く知らなかった。そんな状態では外に出す事すら危ない。そんな理由で教えていた。
とても彼女は優秀で、1週間程度で日常生活に問題ないくらいになった。元々温厚な性格だったことも影響しているのだろう。
それからは家のことは彼女に任せていた。
僕が仕事をし金を稼ぎ、彼女が家で出迎えてくれる。新婚生活のような日々だった。
最初は少し不安だったが、今では彼女無しでいられないくらいだ。
そんな生活をしてから一年経った。僕たちはいつも通り日々を過ごしていた。
そんな時、僕たちが出会った頃と同様の光が部屋を包み込んだ。そこで彼女が、
「ついにお別れの日が来てしまったのですね。私は元の世界に戻されてしまうようです」
何の覚悟もできていなかった僕は狼狽えた。そんな僕を優しく彼女は包み込んだ。
「今までありがとう。大好きです」
「僕こそ。ありがとう」
そのまま彼女は異世界に戻った。
ここまでは良かった。
目を覚ますと、アリスが目の前にいる。
そう、僕も一緒に異世界に来てしまったのだ。
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綺麗に終わると思ったら来てしまったんかーい。
失礼いたしました。
オチは結構迷いまして。
色々考えた結果こうなりました笑笑
綺麗に終わると思ったら来てしまったんかーい。
失礼しました