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19話
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エリック・ホルシュタイン レベル:マシマシ
HP:マシマシ MP:マシマシ
ATK:マシマシ
DEF:マシマシ
INT:65
RES:マシマシ
SPD:マシマシ
現れたステータスは到底ステータスと言えるものではなく。
INTの項目以外全てマシマシとしか書いていなかった。
どうせならINTもマシマシにしてくれよ。頭が良くなりたいんだよ。
「どうだった?」
どんなステータスなんだと楽しみに聞いてくる師匠。
「これは一体どう説明すれば良いんだろう……」
流石にこの世界にマシマシなんて概念が存在しないことくらいは分かっている。
じゃあ大体どのくらいって説明しようにもこの世界におけるステータスの指標がINTしかないから何とも言えない。
「とにかく大きい?」
「何で疑問形?数字見たら分かるんじゃないの?」
捻り出した結論は当然の如く師匠にツッコまれる。でもそれ以外言いようが無いんだよ。
「俺としても大きい事しか分からないんだ」
「エリック様、まさか数字が読めないのですか?」
「リシュリュー、そんなわけないでしょ」
リシュリューさんはそこまで俺がアホだと思っていらっしゃるんですか。
「ですが……」
「ですがじゃないよ。INTは分かってて65だよ。ほら読めるでしょ?」
「……申し訳ありませんでした」
俺のINTの数値を聞いたリシュリューは何故か憐みの表情で謝ってきた。
「何?」
「エリック。INT65ってレベルが1も上がってない子供達の平均位だよ?」
「え?」
「本当ですよ。確かに成人してもその位の方はいらっしゃいますが、その方は一切戦闘をせず生きてきた方に限ります」
「INTって上がるものなの?」
「はい。他のステータスに比べると伸びは大きくありませんが、レベルと共にしっかり増加します」
「大丈夫だよ!エリックならすぐにINTも上げられるよ!強いんだし!」
「確かにそうだね。めいっぱ……」
師匠のフォローで立ち直ろうとした瞬間に嫌なことを思い出した気がする。
えっと、もう一度ステータスを確認しましょうか。
エリック・ホルシュタイン レベル:マシマシ
HP:マシマシ MP:マシマシ
ATK:マシマシ
DEF:マシマシ
INT:65
RES:マシマシ
SPD:マシマシ
うん。ステータスだけじゃなくてレベルもしっかりマシマシですね。
つまり、
「多分俺はこれ以上レベルが上がることは無いと思う」
俺は今後頭が良くなることはない。
一応マシマシの上位互換としてチョモランマという単位が実在するらしいけど、一般的な二郎系に存在しない単位なので期待は薄い。
それにマシマシからチョモランマにレベルが上がったとしてもINTのステータスが上昇しない未来が容易に想像できる。
「大丈夫!だってエリックは強いから……」
「えっと……それでも私はエリック様の事を愛していますから!」
「私も裏切ることなく生涯エリック様にだけ仕えていきますので安心してください……」
俺よりも確実にINTが高い3人ですらフォローしきれないらしく、INTに関係の無い方面から俺を励まそうとしてきた。
「うん。ありがとう。もういいから……とりあえず帰って寝ても良いかな?」
その優しさが心に突き刺さって痛いです。
「「「はい……」」」
マリアにドラゴンの死体を魔法で収納してもらった後、3人を担いで全力ダッシュで街に戻り依頼達成を報告した。
その後俺だけ宿に直帰し、ご飯も食べずにそのまま就寝した。
翌日、
「師匠!今日受ける依頼は何にする?」
俺はすっかり立ち直り、宿で朝食を取りながら師匠に元気よく話しかけていた。
「エリック?もう大丈夫なの?」
「そもそも頭よりもどうにかしないといけないことがあるからね。まずはそっちからどうにかしないと」
「そっか。分かったよ」
頭よりも先にこの豊満ボディの方をどうにかしないといけないからね。
そう、俺は馬鹿だから二つのことは同時にしてはいけないんだ!
あははは……
「そういえば以前から気になっていたのですけど、リザ様の事を師匠とお呼びになるのはどういった理由なのでしょうか?」
俺たちのそばで話を聞いていたマリアが不思議そうに問いかけてくる。
しまった。そりゃ事情も何も知らない人から見たら同年代の女の子に師匠呼ばわりしている光景なんておかしいわ。
「師匠は俺に出来なかった事を成し遂げたからね。だから師匠なんだ」
「エリック様に成し得なかったこと、となると?」
「えっと、それはね……」
そりゃそうだよ。あんなガバ解答でスルーしてくれるほど馬鹿じゃないよこの人。だって天才じゃないか。
「ねえエリック。もう正直に言っても良いんじゃない?今更手遅れだと思うよ」
次の誤魔化しを考えていると、師匠がそんな事を言い出した。
「う~ん」
痩せるまでは内緒にして驚かせたいんだよな……
「そもそもずっと一緒に居るんだから隠すだけ無駄だと思うよ」
「あっ」
言われてみれば。ダイエットのための運動中に一緒に居るんだからバレる以前の問題だわ。
「えっとね。マリア——」
それから俺はマリアにざっくりと事情を伝えた。
「ふふふ。別にダイエットなんてなさらなくても十分魅力的な方ですよ」
俺の話を聞いたマリアはくすっと笑った後、ほとんど予想通りの返答をした。
「ありがとう。でも、やっぱり俺が許せないんだよ」
そもそもダイエットの目的はマリアたちにふさわしい男になるってのもあるけど、一番はただの自己満足だ。
ジロリアンを名乗る者としてね。
「そうですか。意思は固いのですね」
「うん」
「ちなみにリシュリュー様は知っていたんですか?」
「はい。最初の方から」
「え」
「当然です。使用人ですから。使える相手の事は把握して然るべきです」
この人もしかして俺の服か部屋に盗聴器みたいなものつけてたりしない?
「つけてませんよ。ちゃんと聞き耳を立てて情報収集しております」
「勝手に人の心を読まないで。そして聞き耳を立てることをちゃんととは言わないからね」
別に盗聴の是非にアナログとデジタルは関係ないからね。
「ちなみにリシュリューさんから見て私たちのダイエット計画ってどうだった?」
そんなリシュリューの問題行動を一切気にすることなくスルーした師匠。もしかして師匠最初から勘付いてました?確かにそれも大事だけどさ。
「かなり的確な計画だったと思われます。常人であれば痩せるどころか騎士団にも負けない鋼の肉体を獲得出来ていたはずです」
「だよねえ。ちなみに今回の計画、成功すると思う?」
「常識的に考えればはいと言えるのですが、昨日の戦闘が余裕だったことを考えると少々怪しいかもしれません」
「そっか……」
「というわけでこの依頼などどうでしょうか」
そう言って見せたのはやたら豪華な紙で出来た依頼書。
用意が良すぎるのは置いておくとして、なんだこれ。
HP:マシマシ MP:マシマシ
ATK:マシマシ
DEF:マシマシ
INT:65
RES:マシマシ
SPD:マシマシ
現れたステータスは到底ステータスと言えるものではなく。
INTの項目以外全てマシマシとしか書いていなかった。
どうせならINTもマシマシにしてくれよ。頭が良くなりたいんだよ。
「どうだった?」
どんなステータスなんだと楽しみに聞いてくる師匠。
「これは一体どう説明すれば良いんだろう……」
流石にこの世界にマシマシなんて概念が存在しないことくらいは分かっている。
じゃあ大体どのくらいって説明しようにもこの世界におけるステータスの指標がINTしかないから何とも言えない。
「とにかく大きい?」
「何で疑問形?数字見たら分かるんじゃないの?」
捻り出した結論は当然の如く師匠にツッコまれる。でもそれ以外言いようが無いんだよ。
「俺としても大きい事しか分からないんだ」
「エリック様、まさか数字が読めないのですか?」
「リシュリュー、そんなわけないでしょ」
リシュリューさんはそこまで俺がアホだと思っていらっしゃるんですか。
「ですが……」
「ですがじゃないよ。INTは分かってて65だよ。ほら読めるでしょ?」
「……申し訳ありませんでした」
俺のINTの数値を聞いたリシュリューは何故か憐みの表情で謝ってきた。
「何?」
「エリック。INT65ってレベルが1も上がってない子供達の平均位だよ?」
「え?」
「本当ですよ。確かに成人してもその位の方はいらっしゃいますが、その方は一切戦闘をせず生きてきた方に限ります」
「INTって上がるものなの?」
「はい。他のステータスに比べると伸びは大きくありませんが、レベルと共にしっかり増加します」
「大丈夫だよ!エリックならすぐにINTも上げられるよ!強いんだし!」
「確かにそうだね。めいっぱ……」
師匠のフォローで立ち直ろうとした瞬間に嫌なことを思い出した気がする。
えっと、もう一度ステータスを確認しましょうか。
エリック・ホルシュタイン レベル:マシマシ
HP:マシマシ MP:マシマシ
ATK:マシマシ
DEF:マシマシ
INT:65
RES:マシマシ
SPD:マシマシ
うん。ステータスだけじゃなくてレベルもしっかりマシマシですね。
つまり、
「多分俺はこれ以上レベルが上がることは無いと思う」
俺は今後頭が良くなることはない。
一応マシマシの上位互換としてチョモランマという単位が実在するらしいけど、一般的な二郎系に存在しない単位なので期待は薄い。
それにマシマシからチョモランマにレベルが上がったとしてもINTのステータスが上昇しない未来が容易に想像できる。
「大丈夫!だってエリックは強いから……」
「えっと……それでも私はエリック様の事を愛していますから!」
「私も裏切ることなく生涯エリック様にだけ仕えていきますので安心してください……」
俺よりも確実にINTが高い3人ですらフォローしきれないらしく、INTに関係の無い方面から俺を励まそうとしてきた。
「うん。ありがとう。もういいから……とりあえず帰って寝ても良いかな?」
その優しさが心に突き刺さって痛いです。
「「「はい……」」」
マリアにドラゴンの死体を魔法で収納してもらった後、3人を担いで全力ダッシュで街に戻り依頼達成を報告した。
その後俺だけ宿に直帰し、ご飯も食べずにそのまま就寝した。
翌日、
「師匠!今日受ける依頼は何にする?」
俺はすっかり立ち直り、宿で朝食を取りながら師匠に元気よく話しかけていた。
「エリック?もう大丈夫なの?」
「そもそも頭よりもどうにかしないといけないことがあるからね。まずはそっちからどうにかしないと」
「そっか。分かったよ」
頭よりも先にこの豊満ボディの方をどうにかしないといけないからね。
そう、俺は馬鹿だから二つのことは同時にしてはいけないんだ!
あははは……
「そういえば以前から気になっていたのですけど、リザ様の事を師匠とお呼びになるのはどういった理由なのでしょうか?」
俺たちのそばで話を聞いていたマリアが不思議そうに問いかけてくる。
しまった。そりゃ事情も何も知らない人から見たら同年代の女の子に師匠呼ばわりしている光景なんておかしいわ。
「師匠は俺に出来なかった事を成し遂げたからね。だから師匠なんだ」
「エリック様に成し得なかったこと、となると?」
「えっと、それはね……」
そりゃそうだよ。あんなガバ解答でスルーしてくれるほど馬鹿じゃないよこの人。だって天才じゃないか。
「ねえエリック。もう正直に言っても良いんじゃない?今更手遅れだと思うよ」
次の誤魔化しを考えていると、師匠がそんな事を言い出した。
「う~ん」
痩せるまでは内緒にして驚かせたいんだよな……
「そもそもずっと一緒に居るんだから隠すだけ無駄だと思うよ」
「あっ」
言われてみれば。ダイエットのための運動中に一緒に居るんだからバレる以前の問題だわ。
「えっとね。マリア——」
それから俺はマリアにざっくりと事情を伝えた。
「ふふふ。別にダイエットなんてなさらなくても十分魅力的な方ですよ」
俺の話を聞いたマリアはくすっと笑った後、ほとんど予想通りの返答をした。
「ありがとう。でも、やっぱり俺が許せないんだよ」
そもそもダイエットの目的はマリアたちにふさわしい男になるってのもあるけど、一番はただの自己満足だ。
ジロリアンを名乗る者としてね。
「そうですか。意思は固いのですね」
「うん」
「ちなみにリシュリュー様は知っていたんですか?」
「はい。最初の方から」
「え」
「当然です。使用人ですから。使える相手の事は把握して然るべきです」
この人もしかして俺の服か部屋に盗聴器みたいなものつけてたりしない?
「つけてませんよ。ちゃんと聞き耳を立てて情報収集しております」
「勝手に人の心を読まないで。そして聞き耳を立てることをちゃんととは言わないからね」
別に盗聴の是非にアナログとデジタルは関係ないからね。
「ちなみにリシュリューさんから見て私たちのダイエット計画ってどうだった?」
そんなリシュリューの問題行動を一切気にすることなくスルーした師匠。もしかして師匠最初から勘付いてました?確かにそれも大事だけどさ。
「かなり的確な計画だったと思われます。常人であれば痩せるどころか騎士団にも負けない鋼の肉体を獲得出来ていたはずです」
「だよねえ。ちなみに今回の計画、成功すると思う?」
「常識的に考えればはいと言えるのですが、昨日の戦闘が余裕だったことを考えると少々怪しいかもしれません」
「そっか……」
「というわけでこの依頼などどうでしょうか」
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